残酷な真実 滅ぶべきはモンスターなのかそれとも・・. 作:tuunibyo
巨大な黒い意志。姿を見ずともわかる、これは私だけで手に負える者じゃない。直感がそう警告をしてくる。
「ワレハユウダイナルトキヲスゴシテキタガニンゲンホドツミブカイイキモノハハジメテミル」
煉黒龍が意識に語りかけてくる。
罪?私たちは確かに竜を捉えたり討伐したりはしている。それを疑ったことはなかったし、バランスも取れているはず・・・・
「キサマラハキンキニフレタ、コノバショハキサマラノミライダ」
時空間の裂け目といっていたが、まさかこの場所は・・・・
「イマハケイコクダケダガイズレシンパンガクダルダロウ」
そういうとまばゆい光に当たりが包み込まれていく。
「待って!どういうこと?私たちは・・・」
私の意識はそこでとだえた
さ・・ん・・旦・・那・・・・ん・・・・
どこからか聞き覚えのある声が聞こえてくる。私が目を開けるとアイルー達が私の体を揺さぶっていた。
「よかったニャー!やっと目を覚ましたニャー」
目覚めると私は港にある治療院のベッドの上だった。
「よかった。心配したんだぞ」
見ると何故か隊長がそこにいた。
「隊長・・・私は・・・」
それを遮るように「まだ無理するな。お前は海底都市からの帰り道で海流に巻き込まれてしまい近くの浜辺に流れついていたんだぞ。ちょうど視察で来ていて話を聞いてすっ飛んできてみれば3日も目を覚まさないと聞いて心配したんだぞ。」
3日・・!そんなに私は目を覚さなかったの?
あれは夢だったのだろうか?
「煉黒龍・・・」
不意に私が発した言葉に周りの空気が凍りつく。
それを感じとった隊長が「今は余計なことは考えるな。混乱しているだけだ」
隊長は真剣な眼差しを私に向けてくる。何かしっているのだろうか?
まぁいいか、かたときも私のそばから離れないアイルー達を見てそんなこともすっかりどうでも良くなった。
数日後、休暇から戻りある任務後に私は隊長に呼び出された。
「先日は災難だったな。そして、確認したいことがある。あの時煉黒龍と発したが何かあったのか?」
私はあの時あったことを包み隠さず話した。
「そうか・・・」
隊長は神妙な面持ちになりしばらく窓から外を眺めている
「隊長!何か知っているんですか?あの時みた遺跡、撃龍槍・・あれはまるで海底都市の・・・」
私にはまだわからない真実があるのだろうか。ハッキリさせるには今しかないと私は問い詰める。
「フォンロンの塔にいってこい・・許可は取ってある・・ちょうど話を聞きたいとシュレイド帝国から打診されたところだ。そこに知りたい答えがあるはずだ・・・」
隊長は少し憂いを帯びて話す。
シュレイド帝国・・強大な軍事力や兵器を所有し、大陸にある最大の国。
いくつか不穏な噂はあるものの幾度となく大型の龍を撃退しており名実共に世界一の名を欲しいままにしている国。そんなところが私に何の用事が?タンジアでのことが関係しているのだろうか?
しかし、このままにしていてはいけない気もするため私は塔に行くことにした。たとえどんな結末が待っていても私は前に進むと決めたのだから、両親が亡くなった日に誓ったことを思い出しながら帰路についた。
家に帰るといつもと変わらずアイルー達が出迎えてくれた。
「旦那さん?どうしたニャ?怖い顔してるニャ」
動物的カンとでもいうのだろうか?そんなつもりはなかったのにな・・・
「何でもないわ。それより明日からまた任務に行くわよ。今度も長くなりそうだからみんなでいくわよ。」
任務ニャー!すぐ準備するニャー!とアイルー達は慌ただしくなる。
どうやら不安よりワクワクが勝っているようだった。
私もこの子達みたいに純粋でいられたらどんなに良かっただろうか。でも、クヨクヨしてても仕方ない。今は任務に集中しよう。塔にて研究員に接触、及び帝国の視察。これが今回の任務である。
さぁ私も一休みしたら準備をしよう。今回は入念に準備しなければ・・・何か嫌な予感するけど必ず成功させてみせる。そう意気込んで気合いを入れ直した。