祐一「お?」
船に揺られて進み続け、ようやく島が見えてきた。
ようやくこれでガルナ島編に介入できるな。
祐一「さて、アイツらは・・・・」
何処にいるのか。
俺は白眼を使って視界を伸ばす。
その視界の先には、海岸でゴーレム?っぽい何かと戦っているルーシィの姿が・・・
祐一「そーいや、シェリーと戦い終わったあたりでエルザが合流したんだっけか?」
・・・・あ、巨大鼠が跳んだ。
ルーシィを押しつぶそうとしている。
祐一「行くか。レッド、エルザを運んでやれ」
レッド「分かった!」
俺は先に島へ飛んでいく。
◆◆◆
祐一「ダイナミックエントリー‼‼」
「ちゅうううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!?」
猛スピードで空を飛ぶ俺は、その勢いのまま巨大鼠を思いっきり蹴り飛ばす。
蹴り飛ばされた鼠は宙を舞いながら、頭から地面へ落下した。
ルーシィ「祐一‼」
祐一「よ」
疲労で地面に座り込んでいるルーシィは俺の姿を視て、安堵の息を吐き、瞬間、その顔が引き攣った。
その視線は俺の後方やや上に向けられている。
振り返って視てみる。
・・・・そこには背中から白い翼を生やし、両腕を組みながらこちらを鋭い眼光で睨みつけるエルザの姿が。
祐一「こえーよ」
何かもう完全にボスキャラだ。
翼はレッドのものなんだろうが、エルザが生やしていても違和感がねぇ。
あれが白い翼じゃなく黒だったら、さぞや恐怖に駆られたことだろう。
その姿はどう見ても悪魔よりも悪魔らしい。
エルザ「私がなぜここにいるか、わかっているな」
ルーシィ「あ・・いや・・・その・・・・連れ戻しに・・・・・・ですよね?」
祐一「いや、ちょっと違うな」
俺が説明しようと口を開こうとしたら、
ハッピー「よかったー! ルーシィ無事だったぁ?」
ハッピーが跳んできた。
だが、俺とエルザの姿を視た瞬間、変な汗がダラダラと流れだし、すぐさま方向転換して去って行った。
しかしエルザが一瞬で捕獲する。
エルザ「何故逃げる?」
ハッピー「あい・・・なんか反射的に・・・・」
祐一「お前の顔が怖いからじゃね?」
エルザ「何か言ったか?」
祐一「いや何でも」
その眼光が怖い。
睨んだだけで人を殺せそうだ。
祐一「ナツとグレイは何処だ? 皆いっぺんに説明した方がいいだろ」
ルーシィ「たぶん、村にいると思うけど・・・」
祐一「じゃあ、村に着いてからだな」
◆◆◆
村の資材置き場で、気絶してるグレイが起きるまでの間、俺達はルーシィからこの村で何が起きているのかを聞いた。
・・・まぁ、俺は知ってるが。
グレイ「エルザ!? 祐一!? レッド!?」
ようやく起きたグレイがやって来て、俺達がここにいることに驚いた。
そして気まずげに視線を逸らす。
まぁ、本当なら連れ戻すためにナツ達を追いかけて行った筈なのに、いつの間にか依頼に参加してるのだ。
呆れてモノも言えん。
グレイ「・・・ナツは?」
エルザ「それは私たちが聞きたい」
ルーシィ「村で霊帝の手下と戦ってた筈なんだけど・・・そいつ等は片付けられてたのに、ナツの姿が見当たらなかったの」
祐一「ま、しゃーねぇ。ナツは後にして、まずお前らに話しとくわ」
ナツ達が無断で受けたこの依頼。
それは俺が引き受けたことにした。
依頼書は各ギルドに発行されており、正式に受理されたわけじゃないこの仕事を他のギルドが引き受けたら、仕事が他所のギルドと被ってしまう。
そうなったら問題だ。
手続き上の事故とかならまだ仕方ないのかもしれないが、S級魔導士しか受けられない仕事を、S級魔導士じゃない魔導士が勝手に無断で引き受けるのは大問題だ。
もしこれで他のギルドと仕事が被ったら、他所のギルドと騒動になるかもしれないし、ギルド連盟や依頼人の信用問題にも関わる。
これはそのための措置だ。
祐一「だからこの仕事、お前らは俺とエルザの補佐で、諸事情でやや遅れてくる俺達に代わり、お前らが先入して依頼の情報収集をしていた・・・という事になってるから。建前上な」
ハッピー「じゃあ、このまま仕事続けてもいいの?」
祐一「ああ」
エルザ「だが、お前達がギルドの掟を破ったのも事実だ。マスターから何らかの処罰が下る事は覚悟しておけ!」
ルーシィ「ごめんなさぁい・・・・・」
鋭い目で睨むエルザに、ルーシィとハッピーは萎縮した。
祐一「そんじゃあ、ま・・・ちゃっちゃと仕事を片付けるか!」
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