振り下ろした天鎖斬月が、その首を死の線ごと叩っ斬った。
ボロッ・・・と、その仮面を被った頭部が重力に従い地へと落下する。
死の線を・・・いや、それ以前に首を斬り落としたのだ。
確実に殺した。
瞬間、ジャック・ザ・リッパーが仮面越しに、笑った気がした。
「―――――――砕けろ、鏡花水月」
「!?」
そう言葉を発した瞬間、ジャック・ザ・リッパーの姿が霧散した。
コレは、
「完全催眠かよクソがッ‼」
五感から霊感までを支配する能力。
超五感は何の役にも立たない。
催眠だから、幻術の類に分類されるのか?
写輪眼で解けるか?
いや、そんな事をする前に、
「そこだっ‼」
神殺鎗を持った分身体が、野生の勘で刀身を一瞬で伸ばして攻撃する。
この部屋の上部の窓、それを神殺鎗が貫き砕き壊した。
すると、窓以外存在しないその空間に、ジャック・ザ・リッパーの姿が現れた。
完全催眠が解けた様だ。
「・・・・・・・・・・・・・・」
いや、本当に解けたのか?
これも催眠じゃねぇのか?
ジャック・ザ・リッパーが此方に手を向けている。
考えてる時間は無いか。
「―――――――――――――【無限装弾虚閃‐セロ・メトラジェッタ‐】」
「ちょっ、それは・・・・・・・!?」
反則だろ‼
瞬くほどの間に、無数の虚閃が放たれた!
無限の虚閃が大雨の様に降り注がれる!
「クソがッ‼」
【幻想殺し‐イマジン・ブレイカー‐】で捌き切ってやるよぉっ‼
須佐能乎でも防ぎ切れるかどうか分かんねぇしなっ。
嵐のような虚閃を右手で捌く。
一体何秒、いや何分凌いだだろうか?
虚閃の嵐を打ち消していた俺の手が止まる。
虚閃の嵐が止んだのだ。
「・・・・・・・・・いない」
ジャック・ザ・リッパーの姿が何処にも視えない。
退いたのか?
五感にも、勘にも、何も引っ掛からない。
・・・・・・・もうこの場にはいないようだ。
「・・・・・・・・・あ?」
何発か虚閃が身体を掠めたと思ったが、俺の身体には傷一つ付いていない。
それは分身体も同じだ。
「・・・・・・・ああ、そうか、俺アイツの【魔法無効化‐マジックキャンセラー‐】を【完成‐ジ・エンド‐】したのか」
特典貰う時【魔法無効化‐マジックキャンセラー‐】は貰えないっつってたから、会得出来ないもんだと思い込んでたな。
そーいや、その世界で会得するんなら不老不死も会得できるんだったか。
「・・・・・てか、アイツ本当にもういないんだよな?」
誰にも聞けないから独り言だが、聴かずにはいられない。
原作でも鏡花水月って破られていなかったような気がするが、コレ解決策あんのか?
五感も霊感も使えない。
野生の勘だけでイケるのか?
写輪眼で解けねぇかなぁ? 今度はそれを試すか。
「まぁ、いい。後の事より、今の事だな」
窓の外を見る。
夜の空に光が差し込まれる。
エーテリオン発動前か。
ルーシィ達は外で、残ってんのは俺、ナツ、エルザ、シモン、ジェラールの5人か。
確か、エーテリオンが直撃しても塔に吸収されて全員無事なはずだから、このまま上に登っても大丈夫だな。
もう昼間よりも明るいくらいに、光が強まって来てる。
そして、空が一瞬白に輝いた。
エーテリオンが放たれたのだ。
それに構わず、俺は塔の上を目指して駆け出した。
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