デート回のはずが、思ったより文字数膨らみそうだったから、キリの良いところで投稿。
ミサちゃんの苗字読み方分かり辛いって言われちゃった♡でも、ゲームも分かり辛い子多いから、ある意味原作リスペクトでは??お前のことだぞ!陸八魔アル!そういえば聖園さんも大概だったわ。
休日のある日、私達はいつもの駅前噴水広場で待ち合わせをしていた。
「早く着きすぎたかな?」
そう言って時間を確認するも、15分前だ。一般的には大体このぐらいではないだろうか?まぁ、私が言えた義理じゃないけど。
「ミサさん!」
「あ、ナギサ。おはよう」
「ええ、おはようございます。もしかして、遅れてしまいましたか?」
「ううん、15分前だから全然。むしろ早いくらいかも?」
「ふふ、お互いに早く来てしまったんですね」
二人の会話を聞きながら、出るタイミングを図る。
「今日はミカさんも居ませんし、二人で羽を伸ばしましょう」
「あ、それなんだけど―――」
「―――ナーギちゃん、おはよう♪私の羽も伸ばしてもらっていい?」
「え‶っ、み、ミカさん!?どうしてここに!?」
「ごめん、今日の事相談したら私も行くって聞かなくて。まぁ、ミカなら別にいいよね」
陰から飛び出ると、案の定いないと思っていたのか、ナギちゃんは驚くほど飛び上がった。ふっふっふっ、話を聞いた私が来ないわけないじゃん!
「み、ミサさんちょっとお待ちいただいてもいいですか?ええ、すぐ終わらせてきますので」
「う、うん?」
「ミカさん、ちょっとこっちに」
そう言って私を引っ張ってミサちゃんから離れる。ミサちゃんへの対応と私への対応違い過ぎない?
「ミーカーさーん―……よく顔を出せましたね」
「ナギちゃん、それは私のセリフなんだけど?」
ミサちゃんから離れたところで、お互いにバチバチに睨み合う私達。
私達がこうして睨み合ってるのは、ミサちゃんに関係したことなんだけど……。
◇
―――パァンッ!!
ある空き教室で、破裂音のような強烈な音が響き渡る。
「―――痛たた、ナギちゃん急に叩くなんてひどくない?」
打たれた頬を押さえながら、私は手を振り切った状態で静止している、目の前の人物に声を掛ける。
「ふざけないでくださいッ!ミカさん貴女、ミサさんに一体何を!?」
それはミサちゃんと《勉強部屋》を使い始めて少し経った頃だった。ナギちゃんに呼び出された私は、ノコノコとこの空き教室に来てしまった。そのまま出会い頭にナギちゃんに頬を平手打ちされ、今に至る。
「……一体何の事?」
まぁ、ナギちゃんが何に怒ってるのか、大体想像付くけどね。
「とぼけないでください!あ、あんな部屋で、ミサさんにあんな事……!」
やっぱりね。
「ふふ、あー見ちゃったんだ、アレ。ナギちゃんには刺激が強すぎるかなって思ったんだけど、まぁ生徒会長に口止めしておかなかった私も悪いかな」
あの部屋のことを聞いたなら、おおよその顛末も知ってるかもしれない。ナギちゃんが生徒会長達とそんなに仲良かったのは想定外だけど、偶々《ティーパーティー》の人達が端末室で何かやってるのを見て、ミサちゃんを一時的に隔離するために《勉強部屋》に連れ込んだ時点でこうなるのは予想できた。
《勉強部屋》にカメラが仕掛けてあるのは知ってたけど、《ティーパーティー》だけじゃなく、学園上層部がみんなそれを確認できるのは後から知った。
「どうして、あんな酷い事をしたんですか」
「酷い事だなんて、ひどいな~。ちゃんと合意の上だよ?」
「ふざけているんですか……?」
「ふざけてなんかいないよ。ミサちゃんから『シテ♡』っておねだりされてやったことだもん。疑うなら、ミサちゃんに確認してみる?」
そうなるように誘導したとはいえ、合意の上なのは本当だし、ミサちゃんからのおねだりも本当なので叩いても出るホコリは……いや、ミサちゃんのはじめてを貰う時は強引だったかもしれない。痛くないようにしたつもりだけど、結構血出てたし、あと泣いていたし。あとでミサちゃんに謝っておこう。
私の(表面上は)自信ありげな表情に、ナギちゃんは苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「それに、酷いのはナギちゃんの方じゃない?ミサちゃんにも会いに来ないで、ずっとお茶会に入り浸ってさ。ミサちゃん、寂しがってたよ?」
まぁ、寂しがってたかどうかは知らないけど、あの子変な所でドライなところあるし。
「そ、それは……ミカさんが近くに居るならと思って……」
「それは、私が傍に居るのであって、ナギちゃんが居るわけじゃないじゃない。ミサちゃんって人肌恋しいタイプだから、近くに居ないとすぐに愛想尽かされちゃうよ?」
「ぐぅ……」
ふふふ、あのナギちゃんを正面から言い負かせて気持ちいい。
「い、今は私の話はいいでしょう。話を逸らさないでください」
別に全く関係ない話をしているわけでもないんだけどね。
「あんな事をした理由だっけ?決まってるじゃん、ああでもしないとミサちゃんが学園からいなくなっちゃうからだよ」
「……?停学の話なら保留に」
「それは後の話でしょ?もっと前、通達書を渡されたミサちゃんが私達に黙って消えようとしたんだよ。自主退学するつもりだったの」
「な、なんですかそれ聞いてませんよ!」
「言ってないもん」
言わなかったのはわざとだけど。
「だから一先ず思い留まらせる為に、24時間体制でミサちゃんのケアしてたの」
まぁ、ミサちゃんを思い留まらせるのはその場で出来たから嘘なんだけど。でも、ミサちゃんのケアしてたのはホント。その場で持ち直したように見えて、強がってるだけで内側はボロボロだったし。
「なるほど、ミサさんのケアを……待ってください、それならミサさんを押し倒す必要ないですよね?」
そうだね、ちょっとその辺りの都合の良い言い訳が思い浮かばないんだよね。だから上手いこと話を変えようとしたのに、ここに戻ってくるの勘弁してほしいな。
「……違うよ、ミサちゃんとえっちなことしたのは必要だったんだよ」
面倒だからゴリ押しちゃえ!
「いや、そんなわけ無いでしょう!そんなことしなくても良かったでしょう!」
「うー、あーもー!うるさいよ!ミサちゃんの事ほったらかしにして、ミサちゃんの事何も知らない癖に口出ししないでよ!」
「なっ!」
「ふーんだ!分からず屋のナギちゃんのばーか!ミサちゃんは私が育てるんだからー!!」
そう言い残し、私は空き教室を飛び出した。
「育てるってなんですか!?ミカさん待ちなさい!!―――くっ、逃げ足の速い……!」
◇
そんな訳で、幼馴染と絶賛冷戦中なのである。
「大体、なんですかミサさんのあの話し方は」
「女の子なんだから当たり前じゃん。かわいいよね」
ミサちゃんの話し方ばかり気にしてるけど、もっと気に掛けるところがあると思うんだけど?
「内面だけじゃなく、外見も見てあげてよー」
今日のミサちゃんはすごいおしゃれさんなんだよ。肩出しフリルの白ブラウスに、三段フリルの膝上ピンクスカート。最近ちゃんとお手入れさせてる綺麗な肌を、じゃんじゃん見せていくんだよ!話題の中心のミサちゃんを見ると、待ちぼうけて寄ってきた動物と戯れてるけど。
「……あれ、ミカさんが着させたんですか?」
「人聞きが悪いなぁー。その言い方だと私が無理矢理着せたみたいじゃん。ミサちゃんが自分で選んだんだよ」
「そうなんですか?それはも―――」
「服をいくつか並べてね、ミサちゃんに『どれが一番女の子になれるかなぁー?』って聞いて、ミサちゃんが選んだのがあの服なんだよ」
「―――うし訳ないと思った私がバカでした」
「ナギちゃんがバカなのは知ってるじゃんね―――いひゃいいひゃい!なんで急にほっぺを引っ張るの!」
「選んだのではなく、選ばされてるじゃないですか。どうしてそう自分に都合の良い解釈が出来るんですか」
「自分に都合の良い妄想してるナギちゃんに言われたくないよ!」
私も負けじとナギちゃんのほっぺを引っ張る。そうやってお互いに引かず、ほっぺを引っ張り合ってると噴水の方から騒ぎが聞こえてきた。
「なんでしょう?」
「ヤバ……ミサちゃん放置しすぎた」
ナギちゃんから離れて、慌てて騒ぎになってる所へ向かうと、ミサちゃんが知らない人に向かって空中コンボしていた。なんか格ゲーみたいな動きしてる。
「こら!ミサちゃん!めっ!」
締めにかかと落とし決めようとしてたが、私の声にビクッとしそのまま着地する。ばつの悪そうな顔で私の所に歩いてくるが、顔には「私悪くないもん」と言いたげで不満そうだった。
「ミサちゃん、正座。女の子なんだから乱暴な事しちゃダメって言ったよね?」
「悪いのは私じゃないもん……ナンパがしつこいのが悪い」
「それでもやり過ぎ!」
「……次からは一発で仕留めるよ」
仕留めちゃダメだよ。知らない人を殴ってると思ったら、ナンパだったらしい。でも、すぐに顔に出るミサちゃんの目が、一瞬動いたのを私は見逃さなかった。
(あ、今の目の動き。気になってるものがある時のミサちゃんの癖だ)
服とかを選ばせる時、ミサちゃんは気になってるモノに最初に目が行く。その後、誤魔化すように気になってるモノとは逆のモノを選ぶ。素直じゃないミサちゃんらしいと言えば、そう。
視線の先を辿ると……あれは、同じクラスのハスミちゃん?クラスでも背が高めな方だから、なんとなく覚えてた。彼女は正座させられてるミサちゃんを見てオロオロしてる。
ふーん?なるほど、大体読めてきた。背が高くて、美人さんなハスミちゃんがナンパに言い寄られてるのを、見かねたミサちゃんが割って入って、しつこさにキレたミサちゃんがナンパをぶちのめしちゃったわけだ。衝動的にぶちのめしたから、彼女を巻き込まないように自分一人で泥被るつもりなんだろうね。
うーん、結果的にやり過ぎとは言え、人助け自体を咎めるのは違う気がする……。なんて言い含めるべきか。はぁ、せっかく女の子らしくさせたのに、こういうところだけ変わらないんだから。
「ミカさん、ミサさん……ってなんで正座?」
「お説教中。ちょっと静かにしててほしいな」
「は、はぁ……」
悩んでる間に、ナギちゃんが来てしまった。
「ミサちゃん、ダメって言われて約束破るような悪い子じゃないもんね?どうしてこんなことしたの?」
「だから……ナンパがしつこかったから……」
そう言いながらミサちゃんは、フイッと顔を背けながら目を下に落とす。
(目を下に落とすのは、後ろめたさを感じてるから。顔を背けるのは、隠し事してる時)
ミサちゃんの癖を冷静に分析しながら、直接ハスミちゃんに聞いた方が早そうだな、と思い声を掛けることにした。
「ねぇ、ハスミちゃん、だよね?同じクラスの」
「あ、ちょっ」
「あ、聖園さん。は、はい。その、光園さんは悪くないんです!」
ハスミちゃんから話を聞いた限り、私の想像は概ね当たってた。違う所があったとすれば、一度ミサちゃんが見逃したにも関わらず、ナンパが逆上してハスミちゃんを傷つけようとしてミサちゃんがキレた結果、あの空中コンボに繋がったらしい。そんなに沸点が低くないミサちゃんにしては、過剰なまでに攻撃してると思ったら、そういうことか。
「ミサちゃん?なんですぐに言ってくれなかったの?」
「あぅ……だ、だって」
「だってじゃないでしょ。言ってくれないと分からないよ」
「だって、オレ普段からこんなだし、信じて貰えないと思って」
「信じるよ、人助けだったんでしょ?でも、言ってくれなきゃ信じてあげることも出来ないし、知ることも出来ないんだよ」
「うぅ……」
「だから、指切りしよ?次からは隠さずちゃんと教えてね?約束だよ」
ミサちゃんの小指に私の小指を絡めて、約束をする。すると、ミサちゃんの目から涙が零れ、泣き始めてしまった。
「ごめんなさい……嘘ついて、ごめんなさい……」
「もう……ミサちゃん、すぐ泣くんだから。人助けの為の嘘でしょ?そんなの怒れるわけないじゃんね?」
ミサちゃんを抱き寄せると、泣き止むまでその頭を撫で続けた。
その後、騒ぎを聞きつけて来た《正義実現委員会》と《救護騎士団》に事情を説明し、私とハスミちゃんの弁明の甲斐もあって、ミサちゃんの事を特別に許してもらえた。でも、やり返すのは良いけど、やり過ぎないようにとは注意された。ナンパは見た目こそ酷いが、ケガは大したことないらしい。怒っても、最大限に手加減したようだ。ミサちゃんが迷惑掛けた人達に、ごめんなさいが出来たのでちゃんと褒めてあげた。
その一部始終を眺めていたナギちゃんは、私に何か言いたげな目をしていた。
「ど、どうしたの、ナギちゃん?」
「……いえ、なんでもありません」
確かに、静かにしててって言ったのは私だけど、まさかホントにずっと静かにしてるとは思わなかった。こういうときのナギちゃんは、何を考えてるか分からなくて怖い。
かくして、あわよくばナギちゃんの邪魔をしてやろうと付いてきたデートは、波乱の幕開けとなった。
光園ミサ
意思は曲げられても、芯は曲がらない女。諸々が表情に出やすいので分かりやすい。デートの服装も、そうやって決まった。ナンパは腕をひねり上げられた後見逃してもらえたのに、逆上して手を出したミサじゃなくてハスミ狙ったので、キレた。相変わらずミカの前ではよく泣く。ミカへの依存が頭おかしいことになってる。
聖園ミカ
ミサから、ナギサと二人で遊びに行くねって聞いて、邪魔しないわけがない。ミサの癖は大体把握してる。ミサと交わした大事な約束。だから、すぐに信じたんですね(プロローグ2話)。
桐藤ナギサ
ミカミサてぇてぇを目の前でまざまざと見せつけられる女。前回から時間が経過してる為、ある程度冷静になって物事を見ていた。静かに見てたのは、ミカがどうするのか見たかったから。デート本番は次回なので、解説もつづく!
羽川ハスミ
今回の事件をきっかけに《正義実現委員会》に入った。なお、ミサは自分が助けた相手がハスミだと気付いていない模様。スレンダー体型だったから仕方ないね。なにかでハスミは、高校生になってから急に色んな所が成長しまくった、って聞いたような気がするけど、なんだったかは思い出せない。え?名前で気付け?ブルアカは似た名前の人多いじゃんね。
前回の昼ドラやんって感想を見て、読み返したら確かにってなった。
母親に育児を任せ仕事一筋に生きてたら娘が反抗期になってた父親。ってこと!?生々しすぎて精神ダメージやばそう。
感想返しってしたほうがいい?
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いる
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いらない