今回の話は短めです。
レールガンコラボ来たけど、それよりメインストーリー更新のほうが嬉しい作者です。みさきち欲しいけどセイア石溜まって無いし、3周年石も溜めないとだからちょっと引いて出なかったら撤退ですね…。
「連邦生徒会長が失踪した!?」
「……はい」
朝、大事な知らせがあるとナギサに呼ばれ集まった《ティーパーティー》。珍しく酷く落ち込んだナギサから告げられたのは、連邦生徒会長の失踪の報せだった。
「最悪のタイミングだね」
「……連邦生徒会長がいないなら、エデン条約は……」
元々連邦生徒会長が主導の計画で、仲の悪いトリニティとゲヘナの仲介役としていたからこそ成立した計画でもある。
「中止……に、なるでしょうね……」
「ナギちゃん……」
人一倍この条約に精力的に取り組んでいたナギサだからこそ、今回の一件に落胆を隠せないのだろう。
「すみません、今日は体調が優れないのでお先に失礼します……」
ナギサはそう言うと、フラフラとおぼつかない足取りで部屋を出て行った。
「……流石に掛ける言葉が見つからないな」
「ミサちゃん、なんとかできない?」
「一応、政治的に対立してる立場なんだけど……」
「ミサちゃん……」
うぅ……そんな縋るような目で見ないで……。
「……なんとかツテを当たってみるけど、期待はしないでね?」
「えへへ、ありがとうミサちゃん!」
「条約反対派が条約の為に一肌脱ぐのか、敵に塩を送るというには些か送り過ぎてる気もするが?」
「私もそう思うよ……」
その後、いくつか話した後二人に断ってある場所に向かうことにした。
「私がいないからって仕事サボらないでね?特にミカ」
「流石の私だって今日くらいはちゃんと仕事するからね!?」
いつもしてほしいなぁ。
「ミカは私に任せたまえ、ちゃんと見張っておこう」
「うん、お願い」
「むむむ~っ!ふふん、セイアちゃんより先に仕事終わらせちゃうもんね!」
「私はもう終わるが?」
「え」
「じゃあ、あとよろしく~」
後ろから聞こえる仲良さげな言い合いにオレは満足気な顔で、《正義実現委員会》の校舎へ向かった。
「さて、前使った連絡先まだ残ってるといいけど」
あれから数日後。ナギサの様子を見に、ナギサの使ってる執務室へ向かうためフィリウス分派の校舎を歩いていた。
「―――あれ、ミサ様?」
ふと後ろから声を掛けられ振り向くと、特徴的なバッグを背負った女の子がいた。
「ヒフミ、来てたんだ」
「はい!ナギサ様にお茶を誘われて……あ!ご、ごごごきげんよう……!」
「いや、普通に『こんにちは』でいいけど?」
阿慈谷ヒフミ、一個下の学年でナギサの友達らしくたびたびお茶をしてるらしい。あと、お嬢様に謎の憧れを持っていて、時々変なことを言う。
「ミサ様もナギサ様の所に行く途中ですか?」
「うん、落ち込んでたからちょっと様子を見にね」
「わぁ……!ミサ様が来たならナギサ様も喜ぶと思います!」
「そう?私よりヒフミのほうが喜ぶと思うけど」
「そんなことありませんよ!ミサ様はもっと自信を持ってください!」
「う、うん?自信?」
一体何に対する自信なのだろうか。
「あ、着きましたね!ナギサ様、ヒフミです!失礼します!」
もう何度も来てるのだろう。慣れた手つきで扉を開けると部屋のテラスに近いスペースで、ナギサが優雅そうなポーズで紅茶を飲んでいた。
「わぁ……!こう、ザ・お嬢様って感じで憧れますね……!」
「ザ・お嬢様ってなんだ……?」
「ヒフミさん、ようこそお越しくださいました。早速ですが、ミサさん攻略会議を……ってほわぁ!?ミミ、ミサさん!?何故ここに!?」
ほわぁ……。
「この前落ち込んでたから様子を見に来たんだけど」
「そ、そうだったんですね」
「ところで今聞き捨てならない単語が聞こえた気がするけど」
「あ、いや、それは……」
「……まぁ、ここは聞かなかったことにしてやるよ」
「ありがとうございます!」
一年の時は本気で怒ったし、ナギサも反省してくれただろうから、流石にあの時みたいな変な事じゃないだろうけど……まぁ、やばいことしてたら自称普通の生徒のヒフミが止めてくれるでしょ。
「立ち話も何ですし、席を用意しますのでどうぞ掛けて下さい」
「私は急な訪問だったし、椅子も無いだろうから立ったままでも」
「いえ、この部屋にはミサさん専用の椅子を常備しているので問題ありません」
「なんであるの……?」
ナギサに関してはもう突っ込まない方が良い気がしてきた……。用意された椅子に座ろうとしてふと思う。
「……まさか、椅子に何か仕掛けてるとか無いよな?」
「し、してませんしてません!ミサさんに誓って何もしてませんとも!」
「ふぅ~~~ん?」
「うぅ……!疑いの眼差しが強い……!」
「あはは……ミサ様、ナギサ様がこう仰られてる事ですし……」
「仕方ないな……」
ヒフミに免じて椅子に座ることにした。が、座った後何故かナギサはじっとこちらを見ている。
「な、なに?」
「い、いえいえおほほ……(ミサさんが私の用意した椅子に座って……!ミサさんの匂いが染みついた椅子、大事に保管せねば!)」
目が怖いんだけど。
「とりあえず、はいこれ」
バッグから包みを取り出し、ナギサに渡す。
「これは……クッキーですか?」
「その、親しき仲にも礼儀ありというか、手土産の一つでもないとどうかと思って、だから別に落ち込んでたから気を遣ってとかじゃないから」
「ミサさんが……私の為に?」
「いや、だから……」
「あ、ありがとうございます!ヒフミさん!やりました!とうとうミサさんから贈り物が!」
「ナギサ様やりましたね!おめでとうございます!」
「っ~~~!もうっそれでいいよ!」
クッキーの入った包みを掲げるほど喜ぶナギサを見て、否定することを諦めた。
「さっきも言ったけど、オレの用事は様子を見に来たのとそれ渡しに来ただけだから!」
そう言って椅子から立ち上がろうとすると、ナギサに制止される。
「どうせならミサさんもお茶いかがですか?春先とはいえまだ冷えますし、おいしいお菓子もありますよ」
「……お菓子。ま、まぁ少しだけなら」
決してお菓子に釣られたわけではない。断じてない。
「へぇ~!ではナギサ様とミサ様って小学生の頃からの幼馴染なんですね!」
「そうなんです!でもミサさんったら何故か幼馴染だと認めてくれなくて……」
「いや、普通にオレよりミカの方が付き合い長いでしょ。そもそも幼馴染って言うほど家近くないし、一緒に居た覚えないし」
基本教室でしか顔合わせなかっただろ。あとはたまに遊びに来るミカと時々一緒に居るくらいだったか。するとナギサは急に手で顔を覆い泣き出した。
「うぅ、ひどいですミサさん。付き合いの長さや時間の長さで友達を決めてたんですね」
「ち、違っ別にそう言うわけじゃ!」
「じゃあ私達が幼馴染でも問題ありませんね!」
パッと手を外すと、笑顔のナギサがそう宣言する。ちくしょう……ミカもセイアもいないからコイツを止める奴がいねぇ……。オレが愕然としてるとヒフミがくすくすと笑いだす。
「お二人とも、本当に仲が良いんですね」
「今のやり取りのどこでそう思ったんだよ……」
「ほら!互いに遠慮の無いやり取りって、それだけ相手の事を信頼してるからですよね!」
「ミサさん……!」
「い、いや普通に嫌がってるとは思わないそれ?」
「え?ミサ様って嫌なことはハッキリ嫌って言うタイプですよね?」
「なんか会う人みんなにそれ言われるけど、そんなにオレ分かりやすいの……?」
今までは同級生とかよく話す年上の人とかに言われたりしたけど、まさか年下にもそう思われてたなんて……。そういえばミカも『ミサちゃんって顔に出るから分かりやすいよね』って言ってたっけ。うぅ、普通に恥ずかしすぎる……。火照る頬を手で押さえ俯く。
「じゃあ、もうそれでいいです……」
「ふふ♪ありがとうございます♪感謝で思い出しましたけど、ゲヘナの空崎ヒナさんに連絡してくれたのはミサさんですよね。ありがとうございます」
「は、はぁ?な、何の事ぉ?」
「ミサ様、語尾が上擦ってます」
「い、今のは不意打ちだったから動揺しただけだから!」
「動揺したんですね」
あぁ!?しまったついペースを崩されて……。うぅ、この二人苦手だ。
「ミサさんのおかげで計画が頓挫せずに済みました。中立の連邦生徒会長がいない分、ハードルは上がってしまいましたけど、元より我々二校の問題ですからね」
「そ、そう……オレはナギサの連絡先を渡しただけだから、何もしてないけど」
「そういうことにしておきますね」
くそっ、アイツ誰にも言うなって言ったのに話しやがって……。
「と、とりあえず仕事残ってるからオレは帰る―――」
そう言って立ち上がろうとした時だった。いきなり室内の照明が全て落ちる。
「―――え?」
あまりに唐突な出来事に呆けた声を上げてしまったのは誰だったのか。
「こ、これは一体?」
動揺も束の間、ナギサは携帯を取り出しどこかへ掛けようとする。オレも携帯を取り出しミカに電話を掛けた、しかし。
「……ダメです、繋がりません」
「こっちも繋がらない」
「あ!?ナギサ様ミサ様、ネットにも接続出来なくなってます!」
明らかに異常事態だった。まさか、発電施設が落ちたのか?
「一体どうなって……いえ、考えるのは後。今は事態の収拾をするべきですね。しかし、どうやって連絡を取れば……」
「そこは直接伝えて回るしかなさそうだな。オレは予備の電力施設を動かしてくる。発電施設が故障してるなら復旧まで時間が掛かるし、それまでの間電気無しは不便だからな」
「あ、でしたら私も」
「いや、オレ一人の方が早い。それより学園の混乱を収めておいてくれると助かる」
「……わかりました、そちらはお願いします」
オレは頷くとテラスから飛び出す。
眼下に見える街並みはどこも電気が消えていて、戸惑って通りに出ている人が居なければ、さながらゴーストタウンだ。
オレは短縮の為にビルからビルへ飛び移り、直線距離で予備電力を貯蓄している施設へ向かっていた。
「―――っと、着いたか。流石に遠かったな」
学園から数十km離れた郊外にある電力施設にようやく着いた。オレはそのまま扉に手を掛け中に入ると、ここを管理してる生徒だろうか、数人がわたわたと慌てていた。オレは溜息を吐いてその中の一人に声を掛ける。
「ここの責任者はどこ?」
「え!?あ、貴女は?」
「《ティーパーティー》所属の光園ミサです。責任者はどこですか?」
「あ、せ、責任者は私です……」
声を掛けた生徒が責任者だったらしい。丁度良かった。
「では、至急この電力施設を稼働させてください」
「え、し、しかし《ティーパーティー》の承認が下りない事には……」
「私が《ティーパーティー》ですが?」
「い、いえその……首長の」
イラッ。
「……ナギサ様の承諾は得ています」
「あ、その首長三人の承認が必要でして……」
イラッ、イラッ。
「……今トリニティ全体の電力が落ちていて、首長全員の承認を下せない状況なので大至急動かして欲しいのですが……」
「しゅ、首長の承認が無いなら動かせません……」
―――ブチッ。
「ブチッ?」
「……るせぇ、責任ならオレが取る……!御託は良いからさっさと動かせぇ!!」
「は、はいぃぃぃっ!!!」
机に手の平を叩きつけながら怒鳴ると、責任者の生徒は慌てて施設を動かしに行った。
「……全く、状況に応じて柔軟に動けないのはトリニティの欠点だな」
施設が動いたことにより、付いた照明を眺めて溜息を吐く。
連邦生徒会長の失踪、それに伴って起きた学園の異常。静かに、だが確実に"原作"の開始が近づいていた。ネックだったミカとセイアの仲も悪くない。これなら襲撃事件は起こらないだろうと、この時のオレはそう高を括ってしまっていた。
―――それが間違いだったと知るのは、少しあとの事だった。
光園ミサ
珍しくナギサに手玉に取られる。小学生の頃はいつもこんなやり取りしてた。相手に対して怒っていたのに、話してる間に赦しちゃう辺り、自覚は無いけどかなりチョロインの素質があるミサ。まぁ、ミカのガス抜きが優秀なのもあるけど。
桐藤ナギサ
2年掛けてようやく小学生の頃まで好感度が戻り、歓喜したナギサ様。ミサの匂いが染みついた椅子は後で"使う"。そういうとこだぞ。
阿慈谷ヒフミ
この世界ではナギサがミサに懸想してる為、普通にお友達してる。割と暴走しがちなナギサのストッパー。しかし、たまに暴走を後押ししちゃう。女の子はどこの世界でもコイバナや恋愛相談でテンション上がっちゃうから仕方ないね。
セイアどころか珍しくミカもほとんど出ない回。まぁ次回出番あるから…次回以降出番無くなる人もいるけど。
あ!みんな!エデン4章23話のミカのあのシーンに歌が追加されるからメンテ後聞きに行こうね!!!!
感想返しってしたほうがいい?
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