みんなのここすき見てたらニヤケ笑いが止まらない。
今回の話、本当は先週お出ししたかったんだけど、途中まで原作通りに進めて「いや、なんか違うなこれ。うちのナギサはこんなこと言わない」ってなったので全部消して書き直しました。ついでにミサの話を増やした。
「それでは、水着パーティーを始めたいと思いまーす♪」
ハナコ……お前、合宿始まってから一番楽しそうな顔してるな……。
私達は現在、突然の大雨と停電により着替えが無くなったので、ハナコの提案のもと水着で過ごすことになった。
「な、なんだかドキドキしますね」
「って、ハナコあんたなんでまたその水着なのよ!」
ハナコはプール掃除のときに来ていた水着、もとい下着だ。
「あらー?」
「あらーじゃないわよ!?」
それにしても昨日は大変だった。主だった理由はミカミサを眺める事だけども。ミカから内密で会いたいという連絡で赴き、そこで『アズサとミサを守って欲しい』と言われた。アズサはアリウスからのスパイであることが理由だが、ミサに関しては詳しくは教えることが出来ないと言うミカ。まぁ、私は知ってるけど。確かに、ミサの出自を考えると普通なら狙われてもおかしくはないよねーって。
でも、ミサは黒幕ムーブでミカの身代わりになろうとしてるんだよね……。なんというすれ違い。《ティーパーティー》みんな自己犠牲大好きかよ。
そこで、ふと思い出したので帰ろうとするミサを呼び留めて、質問をした。質問の内容は、エデン4章のあるシーンを早めに終わらせたいがための布石だ。ぐぎぎぎぎ……私がやらなきゃいけないのか……!私にミサを泣かせろと……!?苦しい、死ぬ。想像しただけで吐きそうだ。
「―――生、先生!」
「あ、はい。なんでしょう」
「なんでしょう、じゃないわよ!急に床をのたうち回ったの先生じゃない!」
どうやら
「ごめん、私体育館の独特な床が好きなんだ」
あれ、なんか適当言ったな。まぁいいか。
「そ、そうなの?」
「先生はコハルを丸め込むのが上手いな」
私はチョロいコハルも好きだよ。
「そういえば、ヒフミちゃんに昨日聞きそびれたことがあったんですけど」
「そうなんですか?」
「ええ、ミサさんと親しげに話していましたけど、以前からのお知り合いだったんですか?」
おおう、いきなりぶっこむじゃん。ハナコは派閥争いが嫌で離れたもんね。まぁ、ハナコが知りたいのはそういう話じゃないだろうけど。コハルとアズサも気になるのか、二人ともヒフミを見ている。特にアズサはやや表情が硬い。
「あ、はい。その、ナギサ様にお茶頂いた時に何度か……あ!とても優しい方ですよ!私が以前試験を落としかけた時は、勉強を教えてくださいました!」
「そうなんですか?」
頑張って言葉選んでるなぁ。ナギサが恋愛的な意味でミサが好きなことを、ヒフミに相談してたとは言えないよね。そもそも、面白おかしなことになってる《ティーパーティー》のことをハナコが知ったら、ハナコが喜んでしまう。いや、後悔するか?一応断片的なことは、セイアから聞いてたと思うけど。その時は冗談だと思って、本気とは受け取らなかったんだったかな。だからこそ、エデン条約編後にお茶会が実は面白変態集団と知って全力で弄りに行くのは、浦和ァ!そういうとこだぞお前ェ!案件だったが。
そんなハナコも、補習授業部の中で一番ミサと仲が良くなるというね。なぜピンクは引かれ合ってしまうのか……。ただ、ハナコとミサがタッグを組むとすぐに事件が解決するので、禁止カード扱いになったけど。発想が飛びがちなハナコの穴を埋める様に、ミサがハナコの言葉を分かりやすく紐解き枝葉を辿って、同時に同じ結論に達するのはホラーでしたね……。
そういえば、この話でミサの評価がゴチャゴチャし始めたんだっけ?青ヘイローのミサとピンクヘイローのミサを分けて考えてたから、混乱が加速したんだよね。何人かTwitterで同一人物説出してたけど、どれも根拠が薄くて流されたんだよね。
「ミサさん、あの方の話は私も耳にしたことがあります。とても優秀な方だとか」
「そうなのか?」
「ええ、ただ忙しい方なので私も直接はお会いしたことが無かったのですが……」
「あはは……ナギサ様もミサ様に仕事を減らすようにって言ってましたね。ミサ様は誰かがやらなきゃいけないから、と聞く耳を持ちませんでしたけど」
「……。ところで、ヒフミさんはミサさんが何の業務をこなしているかご存じですか?」
「え?詳しくは聞いたことは無いですけど、トリニティ内企業や各部活との交渉だったり、あと色んなものを管理していてすごいですよね!仕事が出来る女性って感じで憧れます!」
「……ガス、水道、電気、ということは街中のカメラも?トリニティの情報は全て彼女のもとへ、だったら……」
こわ!なんで今のでそこまで思い付くの!
「えっと、ハナコちゃん?」
「ああ、ごめんなさい。私のことはお気になさらず」
あー、これはミサの狙い通りに誘導されてますね。まぁ、これはミカの潜伏が上手すぎるのと、ミサが露骨に怪しい動きをしてるせいなんだけど。しかし、あのハナコでさえミサの評判に引きずられる当たり、ミサの悪評が根深いものだと窺える。
「……ん?ちょっと待って?もしかして、さっきから言ってる『ミサ』って、"不良ミリオンキラー"の光園ミサのこと!?」
ブフォッ!コハル今の今まで気付いてなかったの、というかミリオンキラーってなんだよ!原作でもアニメでも小説でも聞いたことないわ!コハルの原作に無いセリフで吹き出すの5回目なんだが!?
「……あの、コハルちゃん。私も"千人殺し"の異名は聞いたことありますけど、というか百万って物理的にあり得ないですよね!?」
「……え、じゃああれって嘘なの……?じゃなくて、し、知ってたわよ!?アンタたちのことを試しただけよ!?本当だからね!?」
「結局、どれが本当なんだ?」
混乱しているアズサは、頭に疑問符を浮かべていた。ミサの勇名もアリウスには届かなかったらしい。
「そうですね、一番有名なのは他校にも広まってる"破壊天使"でしょうか?SNSや動画サイトなどで結構有名人ですよ」
そう言ってハナコはスマホを操作して画面をみんなに見せる。『撲殺天使アルミサエルちゃん』フォロワー300万人越えの有名インフルエンサーだ。かくいう私もシャーレの業務を開始してから最初にしたのは、ミサのアカウントを見つけてフォローしたことだ。毎日呟いてて、今日も『やることが多すぎてつらい』と愚痴を零していた。……こいつ割と余裕あるな?
アルミサエルちゃんといえば、魔法少女イベはいつごろの話だったっけなぁ。
「ミサ様ってすごかったんですね……」
「おすすめのグルメやコスメの紹介?え、この人普段なにやってるの?」
「破壊天使……」
アズサは画面を見て険しい表情を浮かべる。アズサは一度ミサと相対して、強さをその身で感じてるもんなぁ。そんなアズサを、ハナコはじっと見つめる。
「そういえばアズサちゃん。夜にどこかへ行っているようですけど、ちゃんと寝れてます?」
「む、それは……」
「そうですよ、ヒフミちゃんも先生も心配していましたよ」
「そうだったのか、すまない。……実は、建物内にトラップを仕掛けていたんだ」
アリウスに対抗するために、合宿所内の至る所にアズサはブービートラップを仕掛けている。アズサはアリウススクワッドを想定して仕掛けているが、来るのはミサなんだよなぁ。そしてミサ相手だと、生半可なトラップじゃ真正面から踏み潰されて終わりだ。アズサはミカと会っているから、ミサと敵対する可能性を考えているはずだ。
だからこそ、焦ってトラップを増やしているが、アズサも今の話を聞いて足止めすら出来ないと感じているのだろう。険しい表情がその証左だ。
その後、ハナコが更に突っ込んだ話を聞こうとしたが、そのタイミングで電気が復旧して話はそのまま流れてしまった。
その日はそのまま就寝……とはならず、もっと遊びたいハナコが夜の外出にみんなを誘った。行先はトリニティの有名菓子店。ミサのSNSでも紹介されたお店だ。そこで偶然ハスミと出会い、夜中に外出してたことは黙っておくから、自分の事も内緒にしておいて欲しいと言われた。どうやらハスミもミサのSNSを見て食べに来たらしい。
その時、美食研究会が事件を起こし、流れでハスミに協力し鎮圧することになった。お菓子?ミサが紹介しただけあって、大変美味でした!
「お疲れ様です、先生。勉強の方はいかがでしょうか?」
「うん、みんな頑張ってるよ」
「そうですか……」
模擬試験で《補習授業部》のみんなが合格点を取った次の日。私はナギサに呼び出されていた。おそらく聞きたいことはアレだろう。
「……先生、時間はあまり取れないので早速本題に入らせて頂きますが、その後の裏切り者について何か判明したことはありますか?」
「ナギサ、私は裏切り者探しをする気は無いよ」
ナギサはピクリと眉を動かすと、持っていたカップをソーサーに戻す。
「……どうしてかお聞きしても?」
「私の仕事は生徒を信じる事で、生徒を疑う事じゃないからね」
「それは貴女が《シャーレ》だからですか?」
「ううん、私が先生だからだよ」
「……」
ナギサは何も言わず、目を伏せる。目を伏せるのは、視線や目の動きから感情を読まれない為だと、前世の掲示板で誰かが言ってた記憶がある。確か、ナギサは過去に尊敬してた生徒会長の一人を参考にしてるんだったか。つまり、今のナギサは少なからず動揺している。目を伏せたのは、それを悟られないようにする為だろう。
当然、分かりやすく隙を晒してるので私は遠慮なく
「ナギサ、君は自分一人が犠牲になれば……なんて考えてるなら、それは間違いだ」
「―――っ」
ナギサは目を開き、こちらを驚きの表情で見る。
「まさか、セイアさんの事を。誰から……いえ、それよりも先生それはどういう意味ですか」
「意味も何も、そのままだよ。ナギサ、君がいなくなって喜ぶ人がいるのかな?」
「そんなこと……っ!だとしてもっ、誰かがやらなければならないのです!私がやらねば……彼女達は私が守らないと……」
「ナギサ、君達はもう少し人を信じないとね」
ナギサも彼女達と同じように悩み、苦しみ、迷っている。エデン条約編はすれ違いの物語だ。発端となるセイア襲撃事件、《ティーパーティー》の四人それぞれが一人で抱え込んで間違えてしまった悲しい物語だ。
生徒が間違えたのならば、それを正すのは
「ナギサ、《補習授業部》のみんなは必ず試験に合格する。君が何を企んでいても、絶対に阻止するから」
私がそう言うと、ナギサは膝に置いていた手を強く握りしめる。
「……貴女を見くびっていたつもりはありませんでした。貴女の活躍に対し過小評価も、過大評価もしていないつもりです」
「そうなんだ、嬉しいね」
「これから、試験の合格条件を変更します。先生、貴女が正しいと云うなら、これを越えて見せてください」
「受けて立つよ」
こちらを見つめるナギサの視線を、正面から受け止めてみせる。……あれ?そういえばゴミ箱発言無かったな。あれだろうか、転生ものによくある私がいるせいで本来の道筋からズレて云々、みたいな?まぁ、そこまで重要でも無いから良いか。
「勝手に勝負受けてごめんなさい」
合宿所に戻った私は、みんなを集めて腰を綺麗に90度に曲げて謝罪する。
「え、急に何っ!?」
「せ、先生!頭を上げてください!」
「先生、私達は誰も怒っていない」
「そうです、だから早く頭を上げてください」
「うぅ……みんなやさしい」
頭を上げると、四者四様な顔をしていた。その中でも険しい表情なのはハナコだ。
「しかし、弱りましたね。試験範囲の拡大と合格ラインの上昇ですか」
「きゅ、90点!?そんな……」
「そんなに慌てる事なのか?」
「あ、えーっとそれは……」
ヒフミは助けを求める様にこちらを見る。私はハナコに目配せするとハナコも頷く。
「ヒフミちゃん、そろそろみんなに話しておくべきかと」
「そ、そうですよね。じ、実は―――」
「―――ええ!?合格できなかったら退学!?」
「……」
「はい、ですので今回の条件拡大は中々に厳しいものがあるかと」
「ごめんなさい」
私は土下座して頭を教室の床に擦りつける。が、慌てたヒフミに無理矢理立たせられる。うぅ、原作通りとはいえホントに申し訳ない。
「だ、大丈夫ですよ!2次試験までまだ時間はありますし!」
「……そうですね。決定事項である以上、文句を言うよりも1点でも上げられるように、勉強したほうが良いかもしれませんね」
「うぅー……!分かったわよ、やればいいんでしょ!?」
「ふふ、コハルちゃん私も全面的に協力するので安心してくださいね」
おほー、ハナコハはいいぞ。
「…………」
「アズサちゃん?何か気になる事でもありましたか?」
やる気を出す面々の中で複雑そうな表情を浮かべたアズサに、ヒフミは心配して声を掛ける。
「いや……なんでもない」
「そうですか?何かあれば何でも言ってくださいね!私、アズサちゃんの力になりますから!」
「うん、ありがとうヒフミ。……全ては虚しいのかもしれない、それでも私は」
「え?何か言いました?」
「ううん、ヒフミ私達も試験に向けて勉強しよう」
「あ、はい!」
ヒフアズてぇてぇ……てぇてぇ……。勉強を教え合うみんなを、後方腕組でうんうんと頷きながら眺める。
そして、試験当日。第2次特別学力試験の会場は、原作通りゲヘナ自治区にあるため余裕を持って出たのだが―――。
『―――せい、先生!しっかりしてください、先生!』
「う……あろな……?」
『よかった、気付かれたんですね先生!』
「痛たた……」
ああ、そうだ。二度目の試験会場であるゲヘナへ向かい、紆余曲折はあったものの無事試験会場に着いたが、ナギサの妨害により試験会場ごと《温泉開発部》によって吹き飛ばされた所だった。
「アロナ、ごめん助かったよ」
『いえ!先生を守るのはスーパーアロナちゃんにお任せください!』
正直、アロナバリア無かったらと思うと、……怪我で済まなかったかもしれない。崩壊した建物、アニメはもう少し原型が残っていたような気がするのだが、見事に全部吹き飛んでいる。
「みんな、大丈夫?」
「は、はい。ですが、これでは試験が……」
「あれだけ勉強がんばったのに……」
「……」
「まさか、ナギサさんがこんな手段を取るとは……というのは言い訳にしかならないでしょうね」
「慰めにはならないけど、試験はまだ1回残ってる。次頑張ろう!」
「そうですね、ここでクヨクヨしてても始まりません!」
ヒフミが立ち上がると、次いで他のみんなも立ち上がる。ヒフミに触発されたのか、みんなの顔はやる気に満ち溢れている。
「あっ―――」
立ち上がったヒフミの視線の先、釣られてみんなもその方向を見ると、建物の上に彼女が立っていた。
夜の闇においてなおハッキリと浮かぶ白とピンク。それらを風に
「あの方は―――」
ハナコが呟くと、ミサは
「今のってミサ様ですよね?どうしてこんな所に?」
みんなの疑問をヒフミが口にする。普通に考えて、ミサが直接ここに来る必要はない。監視もドローンがあれば十分だ。そもそも、ミサの知名度を考えればゲヘナへ侵入するのはかなりリスクが高い。私達が追われたように、本当に侵略と取られる可能性すらある。
「―――あるいは、それが狙いでしょうか……?」
「そんな!ミサ様がそんな事するはずがありません!」
と、まぁそう取られてもおかしくないよねっていう話。
実際は、大怪我してないか心配で見に来ただけなんだけど、なぜこうも黒幕ムーヴが似合ってしまうのか。ん?ゲヘナに来て大丈夫なのかって?ミサのスピードを捉えられるのなら、間違いなく最強クラス名乗っていいよ。つまり、バレなきゃいいのよ精神だ。
「ほら、二人とも言い争いは帰ってからにしよう。みんなもここに来るまでに疲れてるし、次の試験の事もミサの事も、いったん休んでから、ね?」
「……はい、ごめんなさいハナコちゃん、私……」
「いえ、私の方こそ少々配慮が足りませんでした、ごめんなさい」
謝罪しあう二人を見て、私はうんうんと頷く。……さて、難しい顔で考え込むアズサを視界の端に収めながら、考えるのはエデン条約編2章終盤の目玉、アリウスと―――
―――ミサの襲撃だ。
先生
真面目な話が続くと変態成分が薄くなる。真面目な所でふざけられない私が悪いんだ…!前世では百合のイチャイチャでご飯三杯いけるぜぇ!を実際にやって、同僚にアホを見る目で見られている。
光園ミサ
試験当日に試験会場が吹き飛ぶことを思い出して、慌てて様子を見に行った。みんな無事だったので、ほっとして帰った。ちなみに行きも帰りも常時音速で、風紀委員会の検問も正面から堂々と出入りしている。
どうでもいい小ネタ
先生の前世では、TwitterはXになっていない。
感想返しってしたほうがいい?
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