ぼっちちゃんに仲の良いクラスメートを生やす そんな話   作:もっちーやん

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ぼっちちゃん視点です。


第三話

「かくれんぼする人この指とーまれ」

私なんかがあの指にとまっていいのかなと考えているうちに乗り遅れて気づいたらひとりぼっちになっていた私後藤ひとり。遠足で皆とお弁当を食べずに先生と一緒に食べていた私。大きくなっても話すのが苦手で話す前に「あっ」とか「えっと」

とか付けちゃうコミ障の私。

 

中学一年の時偶然見てたテレビで若い人に人気なバンドが紹介されているの見てちやほやされたくてお父さんからギターを借りて毎日6時間は練習をしてた結果いつの間にか中学が終わりバンドを組みたいという夢ちやほやされたいという夢は夢のまま終わってしまった。

 

 

「もう明日から高校生かぁ。今度こそバンド組むぞ!頑張るぞ!」

 

(あっその前にこの前撮った動画上げなきゃ。大丈夫かなぁ私コミ障だし根暗だしもし明日の自己紹介とかで滑ったらどうしよ )

 

(でも私にはネットがついてるもんね。私ギターヒーローだし登録者もうすぐ3万人いきそうだしもし高校デビュー失敗したらネットの世界だけで生きよう。そうしよう。)

 

なんて考えてその日は眠り次の日片道2時間かけて私の通う秀華高校に向かう。

 

(入学式緊張してきたぁ…どうしよう私変じゃないよね?朝お母さんに何度も聞いたもんね制服変じゃないか。お母さん大丈夫って言ってたから大丈夫だよね?)

 

私は心臓が破裂しそうになるぐらい緊張していたので入学式のお話をあまり聞いていなかった。そして式が終わるとクラス別に別れそこで席替えと自己紹介が始まった。

 

「ぇっと…ごっごご後藤…ひとりですあの…横浜から来てます。趣味はギターでバンド組みたいと思っています。あのあの〜~」

 

 

失敗した。クラスの人達の視線が怖くて私は気が付くと溶けてしまっていた。気がつくとクラスの人達は居なくなっており

自己紹介で滑ってしまったのだと気づき頭を抱え自己嫌悪に陥っていると隣から声をかけられる。

 

「えっと…後藤ひとりさんですよね?僕の名前は小林蒼人といいます。」

 

その一言から始まり私は初めての友達が出来た嬉しかった。私の事を見てくれる人がこの世の中にいたんだと私の自己紹介をしっかり聞いてくれていて、私に興味を持ってくれて私のギターを聞きたいと言ってくれた。ギターヒーローとしての私のギターではなく私後藤ひとりとしての。

 

小林蒼人さん。表情が読み取りにくいけど話してみると聞き上手なんだろうな私の話もしっかり聞いてくれてそして特待生で頭もいいんらしいんだけど機械にめっぽう弱いらしく

 

あたふたしながらロインの登録をしている姿やスマホの使い方を教えてあげると目を輝かせて私を褒めてくれたりして…えへへへ…

 

(私高校生活お先真っ暗だと思ったけど友達出来たしこれから楽しくなるかな?)

 

私は心做しか浮き足だち緩む頬を袖で隠しながら校門に向かうとそこには私の家族がいた。

 

「あっ!おねーちゃんおそーい!おなかすいたー」

「ごめんねふたり。お姉ちゃんお友達とお話してて遅れちゃった。」

 

「えっウソだ!おねぇちゃんにお友達できるわけないじゃん。」

 

「本当だよ?ほら見てふたりロインに新しい人増えてるでしょ?」

 

 

「ん?なんて読むの?漢字まだ読めない。」

 

「あおとって読むの。小林蒼人くん。」

 

「くん?えっ男の人!ママー!おねーちゃんに彼氏出来た!」

 

「ちょっ!ふたり!待って!違うから!そうじゃないから!」

 

「あらあらお父さん、ひとりちゃんに彼氏出来たって」

 

「えっ!ひとりに!嘘だよな。なぁひとりもしかしてレンタル彼氏的なものじゃないよな?」

 

「ちょっとお父さん彼氏じゃないからお友達だから。ロインだって交換したんだよほら!」

 

「「ひとり(ちゃん)」」

 

なにか悲しいものを見る目で見られてる。これはもしかして私ロインを偽装してまで友達が出来たって見栄はってるって思われてる!どうやって誤解を解こうとしていると後ろから声がかかる。

 

「あっひとりさんまだ居たんですね。」

 

振り向くと蒼人くんがいた。両親の方に目を向けると固まっており蒼人くんは続けて

 

「ひとりさんのご両親と妹さんですか?」「あっはい。」

 

「こんにちは。小林蒼人といいます。」

 

「「こんにちは。」」 「こんにちはー。後藤ふたりです。」

 

「こんにちはふたりちゃん。」

 

「それでは僕は用事がありますのでここで、ひとりさんまた明日。」

 

「はい。また明日」

 

小走りで駆けていく蒼人さんを眺めていると「「ひとり(ちゃん)に本当に友達が出来てる!」」

 

と騒ぐ両親を目の前にして私は信用されてないんだなと感じました。まる。

────────────────────

 

そしてなんやかんやで入学式が終わって次の日から蒼人さんは私に声をかけてくれて授業で分からないことを教えてくれたり寝そうになっていると起こしてくれたり、私が先生に当てられて答えが分からずあたふたしていると隣でこっそり答えを教えてくれたり、休み時間や放課後にはどんな音楽が好きなのかとかぼっちエピソードとか蒼人さんが特待生になったのも貧乏だからや一人暮らしをしているなど身の上話や私のギターを聞きたいとお願いされ動画投稿用に録音したものを聞かせるとすごい上手だねと褒めてくれたりした。いい人

 

実は蒼人さんは喫茶店でアルバイトをしていると聞いて私とは違って陽キャなのかとか思ったりしたが蒼人さん曰く接客慣れればそんなに難しくないしお店は常連さんぐらい来ないから人見知りでも大丈夫だって言ってたりしたけどそもそも陰キャ接客自体出来ない、人と話すことさえ出来ないとちょっとだけ蒼人さんのとの距離を感じたりした。

 

こんな風に一緒に過ごして呼び方もさんずけではなくてもいいと言ってくれたのでくん呼びになったりとちょっとした変化もありながら一週間が経った。

 

「おっ…おはようございます。」

 

「おはようございますひとりさん。髪の毛少し濡れてるますよ。良かったら僕のタオル使ってください。」

 

「あっありがとうございましゅ…」

 

この日私は蒼人くんの過去について知ることになりました。雨がコンクリート濡らしぺトリコールの匂いが広がる雨の日に

 

 

 




最後までご覧頂きありがとうございます。
評価をくださった かんかんさば様 戦艦毛糸様ありがとうございます。
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