「ようこそ!レスキューヒーロー マーキュリーの事務所へ!歓迎するわ毒島くん!」
大きな声が事務所内に響く。現在俺は職場体験のため埼玉県に来ている。そして彼女は火事などの災害に特化したヒーローのマーキュリーだ。
「士傑高校から来ました毒島操助です。一週間よろしくお願いします」
「よろしくね!まずは部屋を案内するから付いてきて!」
彼女に従って付いていく。泊まる部屋や更衣室など各部屋を案内してもらい最後に応接室で軽く説明をするようだった。
「まずヒーローについて説明するわね。学校で習ったと思うけどヒーローは国からのお給料を貰っているから一応、公務員なのは知ってるわよね?」
「はい!ですが成り立ちが故に公務員とは著しく異なるんですよね」
「ええそうよ!歩合制な所や副業が許されてる所とかね。私も今日モデルの撮影があるから付き合ってね!」
「はい!よろしくお願いします!」
「いい返事ね!じゃあ付いてきて!」
そうして俺達は車で撮影スタジオに向かっていく。すると彼女から話を降ってきた。
「そういえばギフトくんはどうして私の事務所に来たの?男の子でその個性だったら対ヴィランの事務所にしそうだけど」
「人命救助の場で俺の個性がどう役に立つか知りたくてここに来ました。人命救助がヒーローの本分だと思うので」
「しっかりしてるのね。私が学生の頃は向いてるからって理由で職場体験先を決めたから」
彼女は感心したようにそう話す。まぁ中身が高校生のままだったら俺もそうした気がする。そんな話をしていたらスタジオに着いたようだった。
「待ってたわよマーキュリーちゃん!」
「お待たせしました撮間さん」
「もう!翔ちゃんって呼んでって言ってるでしょ!そういえば後ろの子は?」
「職場体験の子よ。ギフトくん紹介するわ。この人はカメラマンの
紹介されたのは筋骨隆々の大柄な男性だった。正直言ってカメラマンには見えない。その引き締まった肉体はヒーロー達にも引けを取らないだろう。
「こんにちは❤カメラマンの撮間 翔よ❤よろしくね❤」
「は、はい、よろしくお願いします」
筋骨隆々な男から放たれる強烈なウィンクにたじろいでしまう。そしてそのまま撮影は始まった。今回の撮影は九月の秋コーデがテーマらしい。秋を連想させる暖色系の服や小物を身につけて撮影していた。その撮影を見学していると撮間さんから提案を受ける。
「せっかくだしギフトくんも撮ってあげましょうか?」
「いいわね!こんな機会はあんまりないもの!」
急な提案で少し驚く。気遣いはありがたいが女性ファッション誌に男がいたらおかしいだろう。そう思って指摘したが、
「今撮影してる所は秋のデートコーデなの。最初は待ち合わせしているって設定で撮ってたんだけど、せっかくギフト君いるしデートしてる風に変更しても問題ないわよ」
完璧な返答に一瞬だけひるむが、負けじと着る服がないことを指摘した。
「急な変更用に服は一通りあるわよ」
もう着るしかないようだ...
▽▽▽
「ギフトくん将来モデルやらない?あなたならトップになれるわよ」
「悪いんですけど俺はヒーローになりたいので」
撮影中に撮間さんがそんなことを言うが断る。モデルになりたくてヒーローになる訳ではないのだ。撮間さんは「残念」と微笑んだ。
「でも本当に顔もスタイルもいいわね。ヒーローになったらぜひ撮影させてちょうだい」
「まぁ、たまにだったら...」
「ありがと❤撮影の時を楽しみにしてるわ❤」
なんか撮影が決ってしまった...まぁ、これもヒーロー活動の一環だと思おう。ていうか豊満達にバレたら絶対にいじられるな。モデルのことは言わないようにしよう。
▽▽▽
そうなこんなで撮影が終わり事務所に戻ってきた。現在俺は今日のことをノートにまとめている。そうしているとコンコンと扉を叩いた。誰か部屋にやってきたようだ。
「ギフトくんちょっといいかしら?」
「はい、どうぞ」
扉の先にはマーキュリーが立っていた。どうやら明日の説明に来たようだった。
「ギフトくん今日はお疲れ様。明日の予定なんだけど朝昼夕でパトロールとその間にちょっとした訓練をやるからよろしくね」
「はい分かりました」
明日はパトロールと訓練をやるのか。訓練はどんなことをやるのだろうか?やはり、レスキューヒーローらしく災害時の訓練をすのだろうか?明日が楽しみだ。
「そういえば何か書いてたみたいだけど何を書いてたの?」
「今日の体験のまとめです。学校の提出物とは別で個人的に書いてます。受け売りですけど」
このノートは緑谷くんのリスペクトだ。このノートにはプロヒーローやそのヒーローが捕まえたヴィランなど様々なことをまとめている。過去のデータを学んで、それを活かすことが一番大事だと俺は思っている。
「本当にしっかりしてるのね!受け売りでも実行出来るのは凄いことよ!」
「ありがとうございます」
「でも明日は朝早いからほどほどにね!おやすみなさい!」
「はい!明日もよろしくお願いします!」
マーキュリーは「よろしくね」と手を振り部屋から出ていった。その後少しノートをまとめて床に就く。明日も気を引き締めていこうと決意して意識を手放した。
次回は原作キャラ出すつもり