【悲報】清楚系で売っていた底辺配信者、うっかり配信を切り忘れたままSS級モンスターを拳で殴り飛ばしてしまう   作:アトハ

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1章範囲のネタバレを含むので本編読んでない方はご注意を
一部設定の補足もありますが、ここを読まないと本編が理解できないという作りにはなりません。


《1章》設定&登場人物紹介

○登場人物

名前:彩音 玲奈(レイナ)

性別:女性

年齢:15

好きなもの:美味しいモンスター

嫌いなもの:喰えないモンスター

二つ名:沈黙の鮮血天使(サイレント・エンジェル)

チャンネル:彩音レイナの食卓チャンネル

チャンネル登録者数:70万

 

 艶やかな黒髪を背中まで伸ばした女の子。

 年齢より幼く見えがちで、本人はコンプレックスに思っている。両親いわく「喋らなければ、お人形さんのように可愛らしい」容姿である。千佳の勧めで、配信中はロリータファッションを着用。ときどき着せ替え人形にされているとかいないとか。

 

 ダンジョン料理配信を中心にするダンチューバー。

 配信スタイルは、お客さんに「癒やし」と「笑顔」を……がコンセプトであり、癒やしにそぐわぬ物を徹底的に排除するダンジョン探索者には珍しいもの。……であったが新宿ダンジョンでの切り忘れ事件からは開き直って、素手でモンスターを葬り去る姿を遠慮なく見せるようになった。

 その戦闘スタイルは拳にモンスターのオーラを宿らせ、ぶん殴るというシンプルなもの。一見、単純な戦闘スタイルであるが、これまで喰らったモンスターはすべて宿らせることが可能であるため、応用力も非常に高い。

 

 

名前:???(望月雪乃)

性別:女性

年齢:22

好きなもの:ファストフード、歌、レイナ

嫌いなもの:口ばかりの人、デリカシーのない人、ドラゴンゾンビ

二つ名:極寒(ごくかん)冥姫(アビス・ロード)

チャンネル:ゆきのん攻略会議場

チャンネル登録者数:80万

 

 シャイニースターズ所属のダンチューバー。

 ファンからの呼び名はゆきのん。配信スタイルは、初心者~中級者を対象とした丁寧な解説動画。探索者としての腕も中堅上位に入り、明るい性格も相まって確固たる人気を手に入れた。

 ある日、イレギュラーモンスターの襲撃に巻き込まれ、絶体絶命のところをレイナに命を救われる。命を救われたことと、目の前で信じがたい光景を見せられたことにより、レイナチャンネルの虜になる。レイナのチャンネルをバズらせた恩人であるが、本人は意図せずレイナを配信に映してしまったことを気にしている。

 

 

名前:鈴木 千佳

性別:女性

年齢:16

好きなもの:研究、ダンジョン、レイナ

嫌いなもの:でっかい虫

 

 工学部のダンジョン探索支援科に所属する少女。

 レイナの悪友であり、ダンチューバーの道に引きずり込んだ張本人。マネージャーとしてレイナを手厚くサポートしている。

 発明家としての腕前も一級品。レイナが探索中に使っている道具の多くは千佳の発明品であり、中でも撮影に使っているスマホは自動で動き回って対象を映し続けるなど、実に高性能。レイナの配信を影から支えている。

 

 

 

○設定&用語

◆ダンジョン

 5年前に突如として世界に現れた異界に繋がる洞窟のこと。

 地下に地下にと潜っていく構造で、中は自然物だけでなく人工的に作られた建物も存在しており、実に多彩な景色を見ることができる。その非日常的な光景は、ダンジョン観光という新たなビジネスを生み出すほどに魅力的。とはいえモンスターが氾濫する非常に危険な空間であることには変わりなく、よほどの命知らず以外はダンジョンに潜ることは推奨されない。

 ダンジョンという場所は危険なだけではなく、貴重な資源が採取できる場所でもある。そのため世界各国が自国のダンジョン探索を進めようと躍起になっており、新たなダンジョン探索者の育成に力を入れている。ダンジョンを攻略する者は「探索者」と呼ばれ、日々、新たな戦果を出さんとしのぎを削っていた。

 

 ダンジョンの階層は、一般的には「上層」「中層」「下層」「深層」「超深層」に区分される。簡単なダンジョンは下層で終わる場合もあるなど、ダンジョンによってどの層まで存在するかは異なる(超深層が存在するダンジョンは、世界でも数か所しか見つかっていない。また高難易度ダンジョンは、そもそも深層から先の探索が進んでおらず、どこまで続くか未知数という場合も多い)

 ダンジョンの階層には、さらに「地区」と呼ばれる区切りが存在する。いくつの地区から層が成るかもダンジョンによってまちまちであるが、一般的に高難易度ダンジョンの方が層あたりの地区も多いという法則が認められる。

 

◆新宿ダンジョン

 新宿にできた日本有数の巨大ダンジョン。

 現状、上層・中層・下層・深層までが発見されている。

 構造の複雑さや罠の凶悪さ、現れるモンスターの強さなどから最難関ダンジョンの一角として数えられている。その難易度は、数年かけてトップギルドによる攻略が進められているが、いまだに最奥部まで探索が進んでいないほど。

 現在、新宿ダンジョンの最大到達地点は、深層の第九地区である。

 

◆ダンチューバー

 ダンジョン探索の様子を配信する探索者のこと。

 毎日のように新たなダンチューバーがデビューしており、現在では完全なレッドオーシャンと化している。それでも配信者の間でダンジョンは熱いと考えられており、軽い気持ちでダンジョンに入っては大怪我をし、トラウマを抱えて去っていく者が続出している。

 日本では最上位ダンチューバーは登録者数1千万人を越えており、全世界規模なら数千万人単位の登録者を抱えるダンチューバーも存在している。そのため、夢を求めてダンチューバーとしてデビューする者は後を絶たない。なお大抵は視聴者を集められず、人知れずに消えていく。

 

◆モンスター

 ダンジョン内に現れる異形の怪物のこと。

 人間を見かけると襲う者、逃げ出す者、人間を殺そうと罠を張る者など、その生態は様々である。

 モンスターは基本的に、己の住む領域(地区)を決めて、互いに干渉し合わぬように生息している。そのため階層や地区ごとに生息するモンスターが決まっており、基本的には潜れば潜るほど凶悪なモンスターが生息していると言われている。

 モンスターは数が増えすぎるとダンジョンから溢れ出し、周辺の街を襲うこともある。そのためクリア済のダンジョンであっても、定期的にモンスターを狩ってモンスターが増えすぎないように数を減らす必要がある。

 

◆イレギュラーモンスター

 モンスターの突然変異体。

 オリジナルとなったモンスターの数倍の身体能力を有し、危険度も一気に跳ね上がる。

 通常のモンスターとは違い、周囲のモンスターを引き連れて地上を目指して徘徊するという特性がある。大規模な群れになると専門の討伐部隊を組む必要がある「災厄」として扱われ、探索者組合の頭を日々悩ませている。

 

◆探索者ギルド

 近しい探索者が集まって作った同盟のようなもの。

 日本国内だけでも数百の探索者ギルドが存在している。元は共通の目的を持って探索者同士で集まっているだけの互助組織であったが、ダンジョン関連の法整備が進むにつれ、トップギルドは国の政策に口出しできるほどの権力を持つようになっていった。

 

◆探索者組合

 探索者が不当な目に遭わぬよう有力探索者を集めて作った集団。

 多くの探索者ギルドが探索者組合に加入しており、ダンジョン内の情報が一番集まる場所と言える。ダンジョンについては政府よりも詳しいため、ダンジョン関連の法整備にはアドバイザーという立場で強い権力を持つ。一番の功績は、モンスターの危険度やダンジョンの危険度をランキング付けし、ギルド所属の探索者であれば誰でも閲覧可能な状態にしたことである。また探索者が無謀なダンジョン攻略に乗り出さぬように、ダンジョン素材の換金にライセンス制を導入するよう提唱したのも探索者組合である。

 探索者ギルドに対して、積極的に物資の援助・人材斡旋なども行っている。最近では組織が肥大化しており、役員には大手探索者ギルドの幹部も多く在籍していることから、ギルドの思惑により方針が左右されることもちらほら。

 

◆フロアボス

 ボス部屋を守護するモンスターのこと。

 「ボス部屋」と呼ばれる特殊ギミックとセットで登場する。ボス部屋がある地区は、結界により次の地区に進む階段が護られており進めないようになっている。ボス部屋に挑み、フロアボスを見事に打ち倒した者だけが次の地区に進む権利を得られるのだ。

 

◆スキル

 ダンジョン出現後に発見されたもので、先天的、あるいは後天的に身につく特殊能力のこと。

 先天的に身につくスキルを、ユニークスキルと呼称する場合もある。

 ダンジョンで何らかの条件を満たすことで、スキルを後天的に身につけることが可能だと言われている(スキルの開花) ただしこれは、生命の危機に瀕した場合が主であり、実質的にスキルを安全に増やす方法は存在しないと言える。スキルについては、まだまだ研究中というのが実情であり、細かなスキル開花条件は不明。

 またスキルは、あくまでダンジョン内でのみ効果を発揮する。

 


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