激重ヤンデレマリア様   作:隣の家に晩飯凸する止まらないゴルシ

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うぅ……ルドウイークの聖剣(決して月光では無い)のためにヤハグル一式売った敗北者です…

まぁいっか!(まぁいっか!)
でも必要能力値足りて無いのでここからさらに一万数千の血の遺志がいるという……


漁村の手前

 マリア。

 

 おおマリア。その名の何と優しき事か。

 

 おおマリア。その姿の何と───

 

「ふざけるなよ貴様。愛おしい私の彼に傷を付けるなど、貴様のような人外風情がしていいものか……!」

 

 ───何と裏腹な事か!

 

 

 

「ふぅ…………」

 

 狩人はため息をついた。彼───否、彼らは今現在漁村の最奥部の手前にいた。結局あの後予想通りというか何というか、マリアは狩人に付いてきた。曰く、「狩人から一度離れれば、もう私は私では無くなるだろうからな」との事だった。

 

 彼の眼前には下半身が巻貝の怪物、貝女がいた。最も、マリアが現在進行形ですり潰したりして、肉塊に退化していっているが。

 

 事の発端は単純で、最奥部手前で不意打ちをしてきた貝女に狩人は傷を負わされた。それを見たマリアが我を失い激怒し、貝女を肉塊にし始めた。

 

 なんだか、ほんの数時間しか経っていないのに疲れたな。

 

 狩人は一度狩人の夢(彼の拠点としている空間)に戻り寝たかった。ヤーナムに流れる時間は異常である。その空間的構造も異常なもので、恐らくこの漁村───最悪狩人の悪夢も───はヤーナムの上に存在する。物理的な上にあるのだ。更に、ヤーナムにおいて今まで起こった出来事は全てが一夜の事である。すなわち、本来ならばほんの数時間で起こった事なのだ。だが、狩人はそれを何度も死に、生き返るという形で繰り返している。つまり、体感的な時間は既に数ヶ月が経過しているのだ。

 

 ともなれば、誰であろうと精神は摩耗する。摩耗していくそれを支えるのが彼にとって睡眠であった。特に、肉体的疲労は少なからず蓄積していき、死に蘇ったとしても、肉体的疲労によって生じる精神的疲労は消えないため、彼は睡眠を欲していた。

 

 だが、狩人の夢に戻る事を考えると、なんだか彼は不安になった。

 

 マリアは誰から見ても己に依存している。であれば、そんな自分が夢に戻れば彼女は狂を発してしまうのでは───?

 

 そこまで考えて、彼はふと気が付いた。おや、もしやマリアを心配しているのではないか? と。

 

 ううん───心配するのは常人もそうだろうし、大したことでは無いはずだ。

 

 が、問題はマリアである。先ほども述べた通り、彼女の狩人への執着は異常だ。

 

 まるで狩人に近付くもの全てを殺すような勢いだ。

 

 狩人はふと思い出した。

 

 ───そう言えば、ビルゲンワースに妙な本があったな。

 

 ビルゲンワース。かつてごく普通の学び舎だったそこは、いまや学徒の亡霊たちの住処となっている。もちろん、かつて学び舎だったと言う経緯もあり、蔵書数はとんでも無いものとなっている。だがまあ、やはりビルゲンワースと言うべきだろう。蔵書のほとんどは神、あるいは上位者にまつわるものが殆どであった。だが、それでも少なからず異国の文化に関わる物があった。

 

 東方の文化には、何者かに依存する者は、大きく分けて二つに分けられるらしい。

 

 曰く、一つは『メンヘラ』。これは自分自身のために相手に依存する、というのが基本だ。依存相手との生活を甘いものとし、一度それが離れるようであれば掴んで逃さず、それでもというのなら、今度はどこまでも追いかける。

 

 もう一つは『ヤンデレ』。こちらも相手に依存するが、基本的な───根本的なところが違う。こちらは、相手のために相手に依存するのだ。依存された相手は、何の事情があってか知らぬが、一度『ヤンデレ』を怒らせると死に至ることもあるとか。

 

 マリアはどちらだろう。

 

 いや、だがマリアの心配をしている時点でもはや私がヤンデレなのでは───

 

 「いやいや、別にどちらかときまったわけではないだろう」

 

 「どうしたんだ?」

 

 横にマリアがいた。どうやら貝女を肉塊にするのは飽きたようだ。

 

 「いや、こちらの話さ───ところで、一つ聞いても良いか?」

 

 「どうぞ」

 

 「もし、もしもだぞ? もし私に他に女がいたらどうする?」

 

 「は?」

 

 言い終えた瞬間、マリアから殺気が放たれた。狩人は冷たい針が胸を刺すような感覚を覚えた。

 

 「居るのか?」

 

 「いや、ちが───」

 

 「他に、女が、居るのか?」

 

 「いや、違う。もしもの話だ」

 

 「ふうん…………」

 

 ああ、この後面倒臭いことになるな。直感的に狩人はそう悟った。

 

 「殺すよ」

 

 「えっ?」

 

 「その女を殺す。その後にあなたを殺す。ああ別に勘違いしないでほしい。女を殺すのは当然、素晴らしいあなたを奪われたく無いからだ。素晴らしいあなたには私だけ見ていてほしいし、私だけ居ればいい。あなたを殺すのは、きっとあなたが他の女に目移りしたら、私が耐えられないからさ。だから、君。どうか私を捨てないでくれたまえよ?」

 

 狩人は息をのんだ。

 

 彼は後にこう語る。「彼女はメンヘラなのはそうだけれど、何よりヤンデレの一面が強いね。精神を取り戻したアリアンナと喋ってる時なんかは死ぬと思ったよ」




一日でエミーリアと黒獣パールとハムウィックの魔女と死体の巨人(両手鎌)倒したんです……
でも、何よりそれでも満足してない自分に驚いたんだよね
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