少しシリアスな内容になってます
〜数年前、海外の某所〜
母「結衣、今日は特別に珠手先生のレッスンよ。」
結衣「うん!」
あの頃の私はとにかくバイオリンが大好きで、暇さえあればバイオリンを弾いていた
その実力を見た母が、一流のバイオリン奏者とのレッスンを申し込んでくれた
それがちゆの母親だった
結衣「せんせい、あそこにいるこはだれですか?」
美羽「あれは先生の娘のちゆよ、とっても可愛い子なのよ。」
私はちゆちゃんに笑顔で手を振った
でも、恥ずかしかったのかそのままどこかへ行ってしまった
美羽「フフッ、ちゆはとても照れ屋さんなのよ、また会った時にでも仲良くしてあげてちょうだい。」
結衣「は〜い!」
それから私がレッスンの時は、毎回ちゆちゃんが来てくれるようになった
しかも、興味津々に私たちのバイオリンを見つめながら
美羽「フフッ、ちゆもやってみる?」
ちゆ「…!」
でも何故か、この頃のちゆはすぐに逃げちゃったんだよね
今では想像もつかないけど
それから数年が経ったある日のことだった
ちゆ「ユイ、私と勝負しなさい!!」
突然だった、ちゆのことは良いバイオリン奏者とは思っていたけれど、ライバルとは少し違う
結衣「ちゆ、別に競わなくても良いんじゃない? コンクールを楽しもうよ!」
ちゆ「…それじゃダメなのよ……」
結衣「え?」
ちゆ「何でも無い、けど! 今回コンクールに入賞するのはワタシよ! カクゴしておきなさい!!」
結衣「へ〜、言うじゃん、私だって負けないから!!」
ちゆの宣戦布告は珍しかったから、私も乗っかることにした
たまにはライバルとしてドカンと勝負するのも悪くない
そう約束した次の日のことだった
私たちの乗った車が現地の武器密輸組織に襲われたのは
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結衣「…ここは……」
医者「病院だ、私が分かるかね!?」
結衣「はい……」
医者「良かった……!」
結衣「そっか、私あの時…お母さんたちも無事なんですよね……?」
そう質問したけど、お医者さんは何も言わなかった
そのすぐ後、後からやってきたもう1人のお医者さんが両親の死を知らせに来た
私はショックから、最初は言っている事が理解出来なかった
でも日が経つにつれて、現実というものを知ることになった
それからバイオリンを見ると、あの時のトラウマが蘇るようになってしまった
だから、バイオリンはもうやらないと決めたのに……!
結衣「凄い…! この人の演奏引き込まれる……!」
あるコンサートの映像だったのだが、その演奏されたホールが取り壊されることになり、過去の出演者の映像が無料で配信されていたのだ
その時見た、とあるバイオリニストの演奏が私にはとても響いた
気がついたら、処分しようと思っていたバイオリンを私は持っていた
あぁ、やっぱり長年やってきたものは簡単にはやめられない宿命なのだろうか
だいぶ腕は鈍ってしまっていたけど、この数ヶ月でかなり回復したと思う
そして今日、あの時バイオリンを一緒にやっていた幼馴染でありライバルであった子がDJをしていたのだった
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結衣「……これが私の言えなかった事だよ。」
チュチュ「そうだったのね…それはつらかったわね……」
結衣「ううん、泣かないで、ちゆは悪くないもん。」
チュチュ「私はアナタの才能に嫉妬していたの、momの娘なのに何でアナタの方が上手く出来るのか分からなかった、あの時のワタシはどうかしてたわ……」
結衣「そんな…自分を責めないでよ……」
パレオ「2人とも! お互いが卑下していては何も始まりませんよ!!」
その時、パレオちゃんが大声で私たちに喝を入れてくれた
そうだった、お陰で目が覚めた気がする
結衣「ちゆ、提案があるんだけど……」
チュチュ「何かしら?」
結衣「もう一度私と……バイオリン弾いてみない?」
チュチュ「……」
ちゆはかなり悩んでるようだった
そりゃそうだ、バイオリンは自分にとっての因縁でありコンプレックスなのだから
チュチュ「ワタシはmomに認められてないことを知ったあの日からバイオリンはやらないと決めた……」
結衣「そ、そっか……」
チュチュ「だからその因縁にアナタとの演奏で決着をつけるわ。」
パレオ「チュ、チュチュ様!?」
結衣「て、てことは……」
チュチュ「ユイと一緒に弾こうじゃない! 最後に相応しい演奏をしてやるわ!」
結衣「ち、ちゆ……!」
私は嬉しすぎて思わず涙を流してしまった
だって、ちゆがまたバイオリン弾いてくれるんだよ!?
感動しかないよ……!
チュチュ「パレオ、確か再来週にRASのライブがあったわね。」
パレオ「えぇ、確かにその日なら……ってチュチュ様、まさか……!?」
チュチュ「ワタシにとって最初で最後のバイオリン演奏のライブね。」
パレオ「はわわ……! パレオ、しっかりとチュチュ様のバイオリン演奏を目に焼きつけておきます!!」
前から思ってたけど、パレオちゃんって結構ヤバめな感じ…?
たまにちゆへの愛?が怖い時がある……
チュチュ「ところで曲は何にしようかしら? ユイの練習している曲はある?」
結衣「一応あるけど……それでいいの?」
チュチュ「アンタのやりたい曲が弾けないのは、ワタシとしても悔しいからよ。」
パレオ「それと、結衣様はバンドを組まれてるわけではないですよね? 単独でバイオリンを弾くのは心細くないですか?」
チュチュ「パレオ、そのライブだったらオープニングアクトの枠を空けてあるわ、それとさすがに1人だとユイは心寂しいでしょう?」
結衣「まぁ、欲を言ったらそうだけど……RASの人たちじゃないんでしょ? 他にどんなバンドが?」
パレオ「はっ! パレオ気づいちゃいました!」
チュチュ「パレオは気づいたようね。」
パレオ「はい!」
結衣「そのバンドって……?」
チュチュ「ツーフェスよ。」
結衣「ツーフェス……?」
私は、初めて聞くバンド名に首を傾げるのだった
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〜パレオ視点〜
令王那「ねぇ、翼くん?」
翼「ん? どうした、れおな?」
私は今日ちゆが言っていた事を、翼くんとの帰りの電車の中で聞いてみた
ちなみにレイヤさんたちにも、ちゆと結衣さんが和解したのと最後のバイオリン演奏をすることも伝えてある
令王那「今度ね、ちゆが幼馴染の人とバイオリンを演奏するんだ。」
翼「チュチュが!? あいつバイオリン弾けたのかよ……」
令王那「意外だよね、そこでお願いなんだけど……その幼馴染の人と一緒に演奏してくれないかな?」
翼「バイオリンか……面白そうだな! 皆にも聞いてみる!」
翼くんは、そう前向きに検討してくれた
あぁ、カッコいいなぁ〜……////
翼「おっ?」
令王那「……////」
私は翼くんの横に近づき、そっと彼の肩に自分の頭を乗せた
今は電車内に人も居ないし、少しぐらいならいいよね?
翼「れおな、俺の肩なんかでいいのか? 寝心地悪くないといいんだけど……」
令王那「……」
翼「寝ちゃったか……」
令王那「……」
翼「こうして見ると本当に可愛いな……いつものカラフルな髪も良いけど、落ち着いた黒髪もよく似合ってる……綺麗だよ、れおな。」
令王那「…////」←実は起きてた
翼くん、そんな耳元でそんな台詞言わないでよ〜……////
本当に恥ずかしい思いをしたけど、彼の愛してる気持ちは充分伝わった
翼くん、意外と作詞とかのセンスあるんじゃ?と思った日だった
最終回まで、あと2話です