デンジ視点
マキマさんとの書類手続きが終わった。
慣れたもんだぜ。
責任とかの面倒事は、カツラハゲメガネが裏でやってくれてるらしい。
ありがてぇ
「マキマさん、この前は本当にありがとうございました。」
「別に良いよ。それよりも書類ばっかでごめんね。藤宮ちゃんを倒したのに悪い事したみたい。」
「全然平気っすよ、マキマさんの為ですから。…そう言えばなんですけど、」
「どうしたの?」
「藤宮って、なんだったんですかね?
鍵崎に俺が洗脳されてる間の事を聞いたら、魔人同士が合体したりとかあったらしいですし。」
「デンジ君」
「はい!」
「今から話す事は、他言無用なんだけど、出来るよね?」
「勿論です!」
他言無用か、やっぱりなんかあるみたいだな?
黒幕っぽいのが。
それよりも、マキマさんが秘密を俺に話してくれてるってのがスゲー嬉しい。
「素直な犬は好きだよ。それでね、うーん、どこから話そうかな?まず、銃の悪魔を倒すのが、公安の大きな目標の一つなんだ。」
「そうなんすね。」
勿論、知っている。
忘れるはずもない。アキを魔人にした張本人だ。
「それでね、目標達成の為には、
銃の悪魔の肉片が必要なの。
そしてその肉片は、
野良の悪魔の体内に、たまに入ってるんだ。」
「じゃあ、片っ端から悪魔倒せば良いってとですね!」
銃の悪魔…早めに倒せれば、アキの死を回避出来るかもな。
まあ、アキが生きることによってマキマさんが不幸せになるなら、諦めるしかないんだがな。
「ううん、わざわざ探さなくても、実はもう集まってるんだ。」
「え?……マジっすか!?」
これは知らなかった。
でもだったら…
「じゃあ、何で戦いを挑まないんですか?」
戦闘準備?
確か、肉片があれば場所を特定できたはずだ。
…マキマさんが操ってるってことか?!
だとしたら辻褄が合う…!
「それはね、私と敵対してる組織が肉片を独占してるからだよ。」
「敵対組織ですか、ヤクザとかですか?」
どうなんだ?
マキマさんが言ってることが、嘘なのか真実なのか分からねぇ!!
「うーん、ほぼ一緒。
名前はね、公安特異6課だよ。」
「…6課なんてあったんすか?後、5課は無いんですか?」
俺達は特異4課だから、5がないとおかしくね?
「驚くのも無理はないね、基本的に隠し部隊だから。」
マジかよ、全然気付かなかった。
「それと名前だけど、書類とか書く時に、実際に存在してる4課と数字が隣接してると、読み返す時に厄介だからだよ。」
なんだ、そんな理由か。
でも、もしかしたら真の黒幕が5課だったとか言う落ちはないよな?
映画でさんざんそう言うの見てきたぞ。
「何か変な感じっすね。
んじゃまぁ、取りあえず、
そいつらをブッ倒してぇ、肉片奪ってぇ、
銃の悪魔を倒せば、デビルハンターの宿願達成って事ですね。」
「そうだね、でも少し準備期間を作るけどね。」
嘘のように感じるが、何となくマキマさんは真実を言っている気がする。
この感覚は危ないかもな。
「それで、藤宮ちゃんは6課の人間なんだ。
そして、彼女は拷問で6課の動向だとか隠れ家の位置だとかを、全部吐いてくれたんだ。」
「拷問官優秀っすね!」
「そうだね」
これは多分嘘だな。
マキマさんが支配の能力で吐かせたんだろう。
まあ、手段は何でも良いが。
それと、藤宮を支配した時、怪しまれないように、マキマさんに「何の悪魔の能力ですか」と質問したが、
マキマさんの契約悪魔は、一端のデビルハンターは本来知っちゃいけない物だ。と言われた。
でも、今回は緊急だから黙っておいてあげるとも言われた。
でも、名前は言われなかった。
まあ、言われたらそっちの方が困惑するから良かった。
「じゃあいつ頃攻めるんですか?」
「もう少し先だね。色々と準備しないといけないし、何よりデンジ君とデートしたいからね。」
「なるほど!…デ、デート?!」
前回はコウモリの悪魔とヒルの悪魔を倒した後、永遠の悪魔を倒すためにだとかで色々やってた。
だが、今回は一回で解決しちまったから、何もなければ、適当なパトロールくらいしかない。
つまり、マキマさんとデートする時間もあるってことだ。
「そう、デート。私がしたいんだ。時間は空いてるよね?」
「勿論です!…やったァァー!」
(やったーーーーーーーー!!)
前回と違い、包み隠さずその場で喜んだ。
前回は、マキマさんにカッコつける為に、わざと反応を抑えたつもりだが、
今回の俺はマキマさんにバレる嘘はつかねぇ。
心の底から喜んだ。
多分嘘偽り無い笑顔だった。
「あー、それとね」
「はい!!」
デートって何やるんだろう。
映画デートかな?タイミング的に、前回一緒に見て一緒に泣いた映画はやってると思うし、映画鑑賞以外もしたいなぁ。
「パワーちゃんが停職になっちゃったでしょ?だから、新しいバディを紹介するね。」
「新しいバディ?」
「そう、サメの魔人で名前はビームって言うんだ。」
ビームが?!
そうか、前回と少し変わってるんだな。
前回、バディ変更になったのは確か、パワーの角がでかくなったからとかだったか?
「それじゃあ、パトロール頑張ってね。」
「頑張りまぁす!」
「チェンソー様!最強!最高!」
マキマさんとのデートは、ヤクザ達の襲撃よりも早い。
良かったァ。
ビームが捕らわれてる場所に行くまでの間に、
マキマさんはヤクザと6課の関係性を話してくれた。
俺の知ってる通り、ヤクザは銃の悪魔と契約してる。
だが、ヤクザが銃の悪魔と直接、契約をしているわけではなく、公安とヤクザの仲介人がいるらしい。
そして、その仲介人が6課の人間らしい。
俺も見たことある奴かな?
まあ、そんなことはどうでも良い。
それよりも厄介なのが、ヤクザの襲撃が前回と同じになるか謎だ。
ぶっちゃけ、サムライソードは問題ない。
フラグみてぇだが、確実に勝てる。
アイツは居合を振ってくるし、俺はカウンター出来る。
だから、攻められても止められる。
前回と同じなら、あの襲撃を耐えきる事は出来るだろう。
しかし、攻めてくるのがヤクザだけじゃ無いかもしれない。
6課とか言うなぞ組織が絡んでくる可能性もある。
つか、ヤクザの襲撃のタイミングが変わるかも知れねぇ。
藤宮を助けに来たとかでな。
まあ、マキマさんが負けることはねぇだろうし、そう言った意味では安心だな。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
「よっしゃあ、これで完璧だ!!」
「チギャウ…チギャウ…」
「あ~?これが正解だよなあビーム!!」
「正解!正解!正解!正解!」
俺がチェーンで調教して、ビームが馬みてぇに走る。
「おいデンジ、あれは多分、シャケの悪魔だ。
海に潜られると厄介だから、やるなら静かに一撃でやれよ?」
「分かってるよォアキ!」
「早川先輩だ。」
俺は、バディのビームと初パトロールに、海に来ていた。
「頑張ってねデンジ君!」
「勿論ですよ」
藤宮の一件で、俺と魔人のみのパトロールは、まだ危ういと判断されて、アキと姫野先輩と同行のパトロールとなった。
「そんじゃあ、行くぞビーム!!ぶっとばせえええええ!!!!!」
「チェンソー様!最強!最高!」
俺とビームは、シャケの悪魔に向かって突撃した。
大声を出していたので、すぐに海の中に潜られた。
「はぁ、だから言ったのに。悪魔使うか。」
「待ってアキくん、少し見てようよ。」
「…ビームはサメだからいけるだろうが、デンジは無理だろ。」
「まぁまぁ、そこは根性の見せ所でしょ!」
「…失敗したら責任取ってくださいよ。銃の悪魔の肉片を持ってるかもしれないんですから。」
「大丈夫大丈夫!いつでも捕まえられるように、ゴーストの腕を設置してるから。」
「海に潜られたぜええぇ!!
アキに叱られちまうなアア!!ビーム、必殺技だ。」
「了解!了解!」
俺とビームの合体必殺技。
ビームの体にチェーンを引っ掻けて、そのまま伸ばす。
俺とビームの体が離れ、俺がブランと垂れ下がった状態になる。
そして、垂れ下がった俺をビームは引っ張る。
どこでも立体機動の完成だ。
正月の凧をイメージして作った、最強の必殺技だぜ。
名前は!
「チェンチェンの、バズーカ!!!」
あれ、思ったより勢いがでねーな。
避けられちまった。
「…ビーム、フルスピードでアイツに噛みつけ!」
「了解!了解!」
ビームが勢い良く飛び出した。
シャケの悪魔は、俺の時のように俊敏に回避しようとしているが、フェイントなどものともしない圧倒的スピードで、尻尾に噛みついた。
「良くやったぜ、ビーム!!じゃあもう一回、
チェンチェンの、バズーカァ!!!」
想定よりかは遅いが、勢い良く飛び出し、
シャケの悪魔の全身を真っ二つにした。
悪魔の死体が水上に浮かぶ。
海が一部分だけ赤く濁った。
ビームを足場として使い、銃の悪魔の肉片を探す。
弾丸の形をしているから見つけやすい。
あった。
「肉片見つけましたー!」
「チェンソー様!最強!最高!」
「良くやったデンジ、だが、俺の忠告はしっかりと聞け。何のために同行してるか理解してるのか?」
「まぁ良いじゃねぇか!倒せたんだしよ。」
静かにも、一撃でも仕留められなかったけどな。
「アキくんは頭が固いからなー!ねぇデンジ君知ってる?
デビルハンターは、頭のネジが外れてる方が向いてるんだって。
今の戦い方とか、かなりぶっ飛んでる!」
「アザース!」
「姫野先輩、あまり甘やかさないでください。」
「へいへーい、それにしても、かなり面白い新人が入ったねぇ!こりゃ楽しくなりそうだ。
これからもよろしくね!」
「おう、よろしくなァ!」
「よろしくお願いします、だ。」
パトロールのいっかんとして集めてるけど、6課って奴らを倒せればすぐに集まるんだよな。
それよりも、明日は休日。
マキマさんとデートだ!!!