チェンソーマン マキマルート   作:マイマイマン

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作品作りってムズいっすね。


アキと出会う話

 

マキマさん視点

 

デンジ君には、悪魔の討伐を命令した。

彼は従順な犬になってくれるかな?

 

マキマは、期待はせずにデンジの監視を始めた。

人間は、利益のために生きる。

それは悪魔も、マキマも、デンジも変わらないだろう。

 

無償の愛とは、偽りの愛だとマキマは考える。

しかし、人間は無償の愛をとても好む。

夢を見続けたい生き物だからだろう。

だから人間は操りやすい。

 

マキマの予想は、今の素のデンジは逃げると言う選択を取ると確信していた。

そして、その後に少しずつデンジを幸せにしていき、最終的には絶望させ、支配しようと考えていた。

 

しかし、驚くべきことに、このデンジと言う男は、自分を最初から犬だと言い張り、謝りながら悪魔を殺したのだ。

 

「へぇ、面白いね。」

 

「どうかしたんですか?」

 

黒服が聞く。

 

「何でもないよ。」

 

微笑みながら一人言を言う彼女を、黒服は異質に感じた。

支配された黒服であっても自我はある。

違和感も感じる。

 

黒服は、今まで見たことの無い微笑み方をしたマキマに困惑していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

デンジ視点

 

あの後、貧血で倒れた俺は、マキマさんの膝枕の上で起きた。

冷めたカレーとフランクフルトをマキマさんに食べさせて貰ってから、好きな男のタイプを聞いた。

 

もしかしたら、少しデレてたり?と思ったが、マキマさんはいつも通りの綺麗な微笑み顔で

 

「デンジ君みたいな人」

 

と言ってくれた。

あれだけでは足りないのだろうか。

俺のやってることに意味はあるのだろうか?

 

前回と違い、表情が少し曇ってしまった気がする。

 

マキマさんに「嬉しくない」、と勘違いされたら不味いので、デビルハンター東京本部に着くまでの間は、マキマさん好き好きアピールを行った。

もしかしたら露骨すぎたかもしれない。

 

演技は苦手だ。

でも、大袈裟かもしれないけど、全部本当の事を言った筈だ。

 

デビルハンター東京本部に到着し、マキマさんがシステムの事を色々話してくれている。

大体知ってる。

と言うか、知らなくてもやってける事はそもそも覚えてない。

 

前回では、マキマさんと「そういうこと」

をしてぇ。と思いながら聞き流していた。

 

だから今回は、マキマさんの話に耳を傾けようと思う。

もしかしたら今後、このシステムを使うようになるかもしれない。

 

「東京には、民間も含めて1000人以上デビルハンターがいるけど、公安は有給多いし、福利厚生が一番良いんだよ。」

 

毎日が仕事だった、前回のマキマさんと出会う前は、休みがあるって事だけでもめちゃくちゃ嬉しかったな。

 

けど、折角の休みなのに、マキマさんとデートに行ったのは僅かだ。

だから今回は、予定が合えば出来るだけ沢山デートに行こう。

 

「デンジ君。」

 

「はい。」

 

「うちは基本制服だからこれ着てね。

着替えたら、君の同僚に合わせるから。」

 

同僚…アキ…

本当にあっちまうんだな。

 

 

 

着替えて扉を開けると、変なちょんまげを生やしてる男、、、アキがそこにいた。

心の準備をして出てきたのに、涙が出そうだ。

俺は涙をグッと堪えて、アキの隣で直立した。

 

「デンジ君どうかした?」

 

「大したことじゃないです!

変なちょんまげしてる奴がいたので、笑いを堪えるのに必死だっただけです!」

 

「そうだったんだ。」

 

「マキマさん。この新人を甘やかして良いんですか?

コイツ、かなり舐めてますよ。」

 

「大丈夫。デンジ君は私の従順な犬だもんね。」

 

「ワン!」

 

アキが恨めしそうな目で俺を見ている。

ギャハハ!おもしれぇ!

お前がマキマさんに操られてるから先ぃ越されるんだぜぇ?

俺に勝ちたければ、洗脳でも解いてみろ!

 

あれ?でも、洗脳を解いたら殺されちまうんだっけ?

だったら解かない方が良いか。

 

俺は出来れば、アキやパワーにも生き残って欲しい。

 

だけどもし、マキマさんか皆かを選べと言われたとしたら、俺はどうするんだ…?

 

 

 

この疑問からは逃げたくなる。

だって、マキマさんを早めに殺せば、二人を助けることは出来る。

 

今はまだ、決めたくねぇな。

 

そんなことを思いながら、俺とアキは見回りに行った。

マキマさんと一緒に仕事したい。

と言ってみたが、やっぱり無理っぽい。

 

心なしか、俺を引っ張るアキの力がすげぇ強い気がする。

 

見回りに出て少し歩いた所で、路地裏に連れられた。

 

どーせ殴るんだろ?

いいぜ、カウンターをお見舞いしてやる。

筋肉は昔のまんまだが、戦闘経験は、多分アキよりあるぜ?

何せ、チェンソーマンとして、すげー沢山の悪魔を殺してきたからなぁ。

 

「なぁ、お前とマキマさんはどういう関係だ?」

 

「あ?」

 

いきなり殴らねぇのか?

まあ、俺が言う答えは変わらない。

マキマさんに見られているかもしれないしな。

 

「マキマさんの犬」

 

「はぁ、、、お前はマキマさん目当てで入ったって事で良いんだな?」

 

「ピンポーン」

 

アキが俺の顔めがけて殴ってきた。

俺は、痛ぇのは嫌だけど、敢えて食らった。

何でかはあんまよくわかんねぇけど、何となく、ここでの出来事は俺とアキとの関係を深めることが出来た気がする。

 

アキは俺の演技に気付いていないと良いが…

 

 

 

 

 

俺との喧嘩で倒れたアキを担いで、デビルハンター東京本部に戻り、

マキマさんに、早川先輩が金玉の悪魔に襲われた事を報告しに行った。

 

「ふーん。で、どう?仲良くできそう?」

 

「出来ます!」

 

「出来る訳ねぇだろ!マキマさん、こいつクズですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

早川アキ視点

 

「出来る訳ねぇだろ!マキマさん、こいつクズですよ。」

 

そう。こいつは間違いなくクズだ。

 

あの後、俺の金玉を何度も蹴りやがった後に、こいつはこう言った。

 

「俺は、マキマさんのためにデビルハンターになったぜぇ。」

 

理由なんて無い。

こいつは頑なに、マキマさんのためだと言って聞かなかった。

 

理由がもしあったとしてもきっと、可愛かったからだとか、そんな理由だ。

俺はマキマさんに何度も助けてもらったし、恩も沢山ある。

 

こんな薄っぺらい動機の奴に、マキマさんを取られてたまるか…!

 

 

 

「仲良くできそうで良かった。

それでね、デンジ君は早川君の部隊に入ってもらう。」

 

「分かりました!」

 

「このチンピラがですか?

ウチはただでさえ、めんどくさいのが多いんですよ!?

これ以上、変な奴が増えたら…」

 

いや、来ても良いかもしれない。

こいつを徹底的にしごいて、止めさせよう。

 

動機の浅いこいつなら、直ぐに耐えきれなくなって逃げるだろう。

 

「部隊を作った時に言ったよね?他じゃ見ないような実験的な体制で動かしてみるって。」

 

「…分かりました。あと、こいつ何者なんですか?」

 

「デンジ君は人間だけど、悪魔になることが出来るんだ。」

 

「へっ!」

 

腹立つ声で、デンジが返事をした。

 

人間が悪魔になる?

 

「…マジの話ですか?そういうの噂半分でしか聞いたことありませんけど。」

 

「デンジ君は特別なの。だから、特別な対応で扱うことになりました。

公安を辞職したり、違反行動があった場合、デンジ君は悪魔として処分されます。」

 

辞めたら殺される。

俺のせいでこいつが死ぬかもしれない。

 

流石にやり過ぎない程度にするか?

まあ、どっち道しごきはするがな。

俺のしごきに耐えられないようじゃ、デビルハンターはやっていけない。

遅かれ早かれだ。

 

逃げて死ぬか、悪魔に殺されるか。

 

俺は冷や汗をかきながら、デンジの方を見る。

 

「分かりました!」

 

狂っている。

 

何がこいつをここまで突き動かすのか?

別の深い動機があるようにも見えねぇし、、、

もしかしてこいつ、ただのバカなんじゃないのか?

 

教養が無さそうだし、小学校の授業をサボるかなんかして、公安がどれ程危険な組織か知らないんじゃないのか?

 

ウチは、やると言ったらやるぞ?

死がいつでも隣り合わせなのは、ニュースでも見てれば分かる筈だが、ニュースとかも見なさそうだ。

 

 

後でこいつに改めて教えてやろう。

どうせ知らないだけだ。

自分が危険な状況にいることを。

 

公安と言う過酷な仕事に身を投じるのに、辞職出来ないと言うヤバさを。

 

 

 

 

 

仕事が終わり、家に向かう帰り道。

 

「お前を見張るため、一緒に住むことになった。どっかに逃げたら殺して良いって言われてるからな。」

 

「オーケー」

 

…やっぱり分かっていないようだな。

 

「…なあ、逃げたらお前をマジで殺すぞ?」

 

「あ?分かってるって。元気に挨拶しただろ?」

 

何なんだこいつは…

 

「いいや、お前は何も分かっていない。小学校でデビルハンターの事を学んだだろ?」

 

「小学校じゃねーけど、デビルハンターの事は知ってるぜ。逃げたら殺されるのも。」

 

「は?小学校は?」

 

「行ったことねー。」

 

小学校に行ってない?

義務教育だぞ?不登校って訳でも無さそうだが…

どちらにせよ、意思は固いようだ。

 

まあ、こいつに構ってやる必要もない。

自分で選んだ道だ。これ以上の忠告はもうしない。

 

「…そうか。忠告はしたぞ?」

 

「ああ……マキマさん。もう一回抱きてえなあ。」

 

「はああああ?!」

 

デンジは俺の顔を見て笑いやがった。

ってことは嘘だよな?

そうだよな?

 

 

 

 

 

 

 

デンジ視点

 

久しぶりだな。

アキの家。別に長いこといた訳じゃねーけど、ここが俺の始めての"普通の生活"だった。

 

よく、食パンにジャム塗って食べてたなぁ。

 

この家も、そしてこれから始まる生活も、俺にとってはすっげー大切で、懐かしい光景だろう。

それでいて、多分もう元に戻らない事実…。

 

やめよう。今はそんなことを考えても意味がない。

俺が考えるのは、マキマさんを愛することだけだ。

無駄なことは、考えても無駄だ。

 

 

 

 

目が覚めた。

よく覚えている天井に、よく覚えている布団の感触。

そうそう。ここから毎日が始まってたんだなぁ。

 

「何やってるんだ?早く朝食を取れ。」

 

「うい。」

 

折角だし、久々にあの料理作るか。

 

「イチゴジャム、梅ジャム、オレンジジャムにぃ~…………

バターと蜂蜜ぅ~

あと…シナモンもかけちゃお」

 

今見ると、少し不味そうだな。

ナユタと上手い料理一杯食べてたからなー。

ピザパンとかー?

俺の舌を唸らせることは出来るかぁ?

思い出さんよぉ!!

 

「最強のパンができちまったぜ~

うま!」

 

なんだ、結構うめぇ。やっぱり最強だったな。

…でも、ナユタに出したらブチ切れられるよなぁ。

 

アキが俺の料理を見つめている。

 

「アキもいるのか?コイツはあげられねぇけど、レシピなら教えてやるぜぇ?」

 

「…いらねぇ。あと、早川先輩な。」

 

風呂に入ってトイレに入った。

デビルハンターの仕事が入ったので、着替えの準備をしている最中に、アキが話しかけてきた。

 

「お前、食器洗ったのか?」

 

「ああ、洗ったぜ?机とかも最強のパンで汚しちまったからな。」

 

「…そうか。」

 

 

 

魔人を倒すために、ボロいアパートに到着した。

そして直ぐに、魔人を斧で殺した。

 

「おい、なんで悪魔の力使わなかった?」

 

「あ~…俺の力使うとよぉ、、、貧血になるんだ。」

 

嘘じゃない。

まぁ、本音は痛そうだからなんだけど、マキマさんが聞いてるかもしれないからな。

 

ちなみに、本の方にはお世話になった。

 

「同情とかしてる訳じゃないだろうな?」

 

「マキマさんのためだからな。」

 

鋭いな。それとも俺が顔に出やすいタイプなのか?

 

「…そうか。デビルハンターなら、その心構えは悪くない。忘れるなよ。」

 

そう言って、アキは先に外に出ていった。

 

 

現実では、ナユタを愛す。

それだけは絶対に。

 

夢の中では、マキマさんを愛す。

 

どちらも無償に。

 

夢と現実。二つの世界で、二人のために生きる。

 

きっと、これが俺の幸せだ。

 

見ててくれよ、ポチタ。

 

そう言えば、次はパワーに会う筈だ。

早く戻るか。

 

 




全ぶっぱ。
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