チェンソーマン マキマルート   作:マイマイマン

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襲撃する話4

姫野視点

 

 

流石にここで無駄死にするよりかは、ゴーストの全部を使った方が…

いや、まだ様子を見るべきだ。最後の最後でチャンスを作る。

 

「もし私が深傷を負ったら私の全て上げるから、ゴーストの全て使わせてね」

 

「了解」

 

ゴーストはニヤリと不気味な笑みを浮かべながらそう言った。

 

「「後は君とサメ君。どっちも逃げられないから、どっちを先に殺しても良いな。そうだ、不死身にならないかい?眼帯の君。」」

 

隙だ、明確な隙。もれなく最初で最後の慢心。

ここを逃したら後がない。

暴力もデンジ君もまだ動けない。時間を稼ぐか?いや、アイツは戦いにおいては冷静だ。

こっちに秘策があると考えて、私が即決しなければ即座に切り捨てるだろう。

 

「これは契約?それとも個人的なお誘い?」

 

フジイ&富士岡は二人して驚きの表情を浮かべる。恐らく私が返答してくるとは思わなかったのだろう。

やはりチャンスだ。アイツらは合唱団とか言って仲間を大切に扱っていた。もし私が仲間になるのなら丁重に扱うかもしれない。

 

「「いいや、個人的な誘いだよ、眼帯の君。興味があるのかい?」」

 

来た、契約でないなら嘘をついても意味がない。

 

「本当ォ?正直私はなっても良いけどめちゃくちゃ怖いんだよね。死んでも怖いこととかいっぱいあるし」

 

「「ノンノン!不死身になれば怖いものなんてなにもない!安心してくれ!」」

 

「んー、信用しちゃおっかなぁ!!」

 

「「まぁまぁ、不死身になればすぐによさが分かるよ。じゃあ今から君を殺すね」」

 

「は?」

 

何を言ってるんだコイツは?不死身になるのに死なせる?からかわれた?

 

「「そーんな怖い顔するなよォ!君に不死身になる気があるなら、すぐに復活できる。不死身の実感も出来て一石二鳥!!」」

 

そう言い、優しい笑みを浮かべながら歩いてくる、恐らく私が逃げた瞬間に即死させるだろう。

 

あー、終わった。即死の場合はゴーストとの契約反故になっちゃうかもなー

 

「ウェルカム トゥー アンデッド!!」

 

フジイ&富士岡の拳が私の顔に直撃し、私は粉々に…

 

 

「コン」

 

 

ならなかった。

 

「アキ君!」

 

「危なかったですね姫野先輩」

 

アキ君が一瞬白馬の王子様の様に見えた。

やっぱりかっこいいなぁ

そう思ったのも束の間、フジイ&富士岡が、自分達を丸飲みした狐の悪魔の口を両手でこじ開けた。

 

「「おいおいおい、折角彼女が合唱団の一員になろうとしていたのに、邪魔するなよォ!」」

 

「嘘で~す!最初から入る気なんてありませーん!」

 

確かに不死身は魅力的だが、悪魔になってまでなりたいとは思わない。これは小学校の時によく教えつけられたな。

今思えばこう言う誘いに乗らないためにやってたのかなー。

兎に角、チャンスが到来した。

 

「「えぇ!嘘なのォ!と言うか君達、この部屋にどうやってきたんだい?鼻が利く悪魔はもういないはずだ!」」

 

「教える義理はない。コベニ、今だ」

 

アキ君がコベニちゃんに小さな声で命令する。

後ろを見ると、天使の悪魔と、恐らくアキ君達に連れてかれて来たパワーちゃんと荒井君が、見るからに怯えた表情で、フジイ&富士岡を見ている。アキ君も少し震えてる。

他の皆がここまで動揺しているんだから、気弱なコベニちゃんは勿論。

 

「いやぁぁぁあ!!!!」

 

「おいコベニ!」

 

コベニちゃんの手元を見ると毒ナイフが仕込まれている。勿論これはパッと見で毒だと分からないようになっている。

アキ君には悪いけど、今はコベニちゃんの勘が正しいかな。

身軽なコベニちゃんなら攻撃まではできるけど、そもそもアイツにナイフは通らない。

 

「…仕方ない、俺が行きます」

 

「「良いねぇ!なにか秘策があるんだね?受けてたとう!」」

 

ここはアキくんじゃなく、ゴーストを持ってる私が、、、

 

「アキくんお願い!後皆は援護をお願い!」

 

私が行くより、アキくんが狐の悪魔を呼び出して牽制しつつ他の皆で援護して、私がデンジ君にアキくん達が持ってる血のストックを渡すのが最適…

アキくんは凄く危険だけど、ここでデンジ君を確実に復活させられるのも私。奴らの時間に限りがある以上、これ以上時間を稼ぐのは不可能だ。アイツらも援軍が来て焦り始めているところだろう。

 

こんな混戦だからこそ、デンジ君に全ベット!!責任は全部デンジ君と私だけの物だよ!

 

「「「了解!」」」

 

怯えてるパワーちゃん、天使の悪魔、荒井君は遠距離攻撃。

コベニちゃんはメンタル回復するまで端っこで休憩。

アキくんは直接毒を与えに。

私はデンジ君を復活させるために。

 

一斉に全員が動いた。

 

「「んー、でも流石に遊び過ぎたな。暴力にまた動かれると厄介だし、君達全員捕獲コース!」」

 

「は?」

 

そう言うと地面からボタンが現れ足で軽く押し、天井から網が落ちてきて全員を捕らえた。

 

「クソッ!コン!」

 

アキくんが狐の悪魔を召喚するが、、、

 

「う、動けない…」

 

狐の悪魔は部屋中に広がった網に絡めとられて動けなくなった。

 

「「すごいだろォ?多分僕達でも壊せない対悪魔用捕獲網だ。専用のハサミが無ければだけどね。本当は岸辺に使うつもりだったんだけど、まだあるし大丈夫大丈夫!」」

 

まずい、この網は魚取り網のように、この部屋に入った悪魔と人全てを捕らえる構造になっており、ゴーストを呼び出す事が出来ない。

 

だとしたら少し危ないけどサメ君がやってくれるのを祈るしかないか…

 

「「ただあのサメの魔人は厄介だな、今はどこにいるか分からないけど、その秘策ってのを使ってくるかもしれないしね」」

 

 

「チェンソー様!!」

 

一瞬の静寂の末、ビーム君がデンジ君に血のストックを与えようとした。

 

「「おっと危ない」」

 

「ギャア!」

 

そう言いフジイ&富士岡は自身の肉片をビーム君に投げつけ、ビーム君を戦闘不能にした。

万策尽きた。岸辺隊長がこの部屋を見つけるまで待つしかない…

 

「「あ!そう言えばそこの君!コベニちゃんだっけ?君は僕達のワナにいち早く察知し出口まで後一歩だった」」

 

コベニちゃんが出口付近で捕獲されてる。

あの一瞬で気づいたのか。

んー、気弱でなければ私よりも全然強いのになぁ。

 

「「君は強い。しかし見たところ死が怖いみたいだ。だから力を全然発揮できない。

死が怖い…分かるよ、恥ずかしいことじゃない!僕達も一緒さ!だから君も不死身にならないかい?これは契約だ。僕達は不死身の悪魔の契約の仲介人でもあるから安心していいよ」」

 

しめた!懲りないおじいちゃんだ!

コベニちゃん分かってるよね?誘いに乗っちゃダメだよ、時間を稼いで!!

私は必死にアイコンタクトを送る。

デビルハンター常識問題の必須問題。

岸辺隊長は常識に当てはめた時点で失格だと言っていたが今回ばかりはよい方に働いている。

コベニちゃんはああ見えて勤勉だから、テストもかなり良い点を取っていた。

 

「は、は、…はい!」

 

ペーパーデビルハンターだった…!

流石に新人にこの問答は難しいと思ったけど、契約だよ?!OKしたらダメでしょ!

ほぼ寝返った様な物だし…!

 

「OK!契約成立!じゃあ殺すね!!」

 

「え?え?え?」

 

あー、まずいこれは終わった。

 

「コォン!!」

 

荒井君が狐の悪魔の両腕を召喚した。

動くことは出来ないけど、肉壁としての役割をして、コベニちゃんが生き残った。

その代わりに荒井くんの金髪は一本残らず消え去った。恐らく契約で使ったのだろう。

 

 

 

私もコベニちゃんを死なせないようにしないと。

 

 

 

「「んー、邪魔だなぁ時間稼ぎをするにしても露骨すぎないかい?」」

 

デンジ君よりもアキくんよりも先にコベニちゃんを死なせないことを優先しなきゃ

 

「ゴースト、私の奥歯全部上げるから攻撃を防いで」

 

「嫌だ、アイツ怖い…分かった」

 

もし生き残れても差し歯生活かー。健康には大分力を入れてたのにな。

そうしてフジイ&富士岡が再度コベニちゃんを攻撃しようとした。

 

「百年使用」

 

「ゴースト、お願い」

 

「コン」

 

今度は私とアキくんと天使の悪魔が一斉にコベニちゃんを守る。

 

「え?え?え?」

 

「「…これも秘策の内?彼女がやっぱりキーになる?それとも…やっぱり皆殺しコース確定!不死身になる気の無いやつは全員終わり!」」

 

急に血相を変えてフジイ&富士岡が飛び出してきた。狙うのはコベニちゃんじゃなくアキくんから。くそー、コベニちゃんが危険じゃなければこの状況だとデンジ君の復活が無理だからアキくんを守るために全身生け贄にしてたのに。

 

「ッ!」

 

フジイ&富士岡はアキくん目掛けて突撃する。

しかし、何度も私たちの窮地を救ってくれた人間から放たれる音が鳴り響く

 

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

 

「オラァァ!!何だか知んねぇけど完全復活だぜェ!!ギャハハハハハ!!」

 

「「「デンジ!!」」」

 

なぜ生き返ったのか?それはわざわざ考えなくて良いだろう。結論は彼のネジが外れてるから。

救いのヒーロー、チェンソーマン。

 

「やることは既に決めてるぜェ!!」

 

「「はっ!良いだろう。君達と僕達のファイナルファイト(ff)だ!」」

 

「興味ないなァ!もっと熱っついのが待ってるぜえええ!!!」

 

 

 

 

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