パワー視点
「ギャハハハハハ!
ニャーコ!!ワシがウヌを守ってやったぞ?!感謝するんじゃな!!ワシにいっぱい撫でさせろ!!」
「にゃ~」
「はぁ?助けたのは俺なんだけど?」
「何を言っておる。デンジは逃げておったもんなー、なぁニャーコ!」
「こわー」
「それにウヌはマキマの犬なんじゃろ?
悪魔から逃げる犬を飼うなんて、マキマも程度が知れるのォ!!」
「はい、今のはマキマさんに報告な。」
「まっとくれぇ!!デンジィィィ!!!」
マキマにチクられたら終わる!!
嫌じゃ嫌じゃ、デンジは単純じゃから、胸でも揉ませとけば口封じ出来るじゃろ!
そうじゃそうじゃ!ワシは天才じゃ!!!
「もし黙っててくれるなら、ワシの胸を揉ませてやるぞ?」
これでデンジはマキマからワシの虜になり、今度はワシがデンジを駒として扱ってやるわ。
感謝するんじゃな、デンジ!
「んーあーそれは良い。」
「…………………何をすれば良い?」
「んー、お前は俺とマキマさんをくっ付けてくれるんだろ?ならそれで良いよ。俺しかマキマさんを幸せに出来ないし。」
バカの妄想は呆れを通り越して感心するのォ。
じゃが、このままだとマキマにチクられる…!
「いいか?俺はマキマさんにお前の様子を報告しろとも言われてるんだ。
だから、お前がどんな事をしてくれても、、、チクるぜぇ?」
デンジがニヤッと笑いおった。
コヤツ…!楽しんでおる??!!
終わったのじゃあ……
デンジは敵じゃぁぁ!
「でもまあ、いつも通りだし、近況報告でも詳しく書かないかもしれないけどな。」
「デ、デンジィ!流石はワシのバディじゃな!!気が利くのォ!!
ギャハハハハハ!!!!!」
「おいパワー、電車内では静かにしろ。」
この後、運転士の悪魔がニャーコを攻撃しようとしてきたから、最強のワシが華麗に悪魔を討伐し、デンジ、メガネ、巨乳の三人組から崇めたてられた。
悪い気はしないのォ。
その後、三人組は前の車両に走っていった。
ワシの倒した悪魔の手下がいるらしい。
下僕が代わりに雑魚悪魔を討伐するんじゃあ。
ニャーコを愛でていると、ニャーコが飛び出し、ワシの腕から離れた。
「ニャーコ?!待つんじゃニャーコ!そっちは危ないぞ!!」
「にゃー!」
ん、この臭いはなんじゃ?
血の臭いが四つある。
一人はデンジ、メガネ、巨乳、巨乳?
なんで同じ臭いの生物が別個体として動いてるんじゃ…?
デンジに報告だけでもしておくか。
下僕にも優しいパワーちゃんじゃ。
やはり日本の大統領にはワシがなるべきじゃな!
「な、なあデンジ。」
「どうした、パワー。もう終わったぞ?」
「あの女とあの魔人、、、同じ臭いがする。」
デンジ視点
「は?」
藤宮さんと、クラゲの魔人(?)が同じ臭い?
……と言うことは分離型か。
現実世界でも、ちょくちょく分離して活動する悪魔がいた。
魔人は見たことなかったが、同じだろ。
クラゲの悪魔って、分離したっけな…
「あれぇ、バレたんだ。もしかして、臭いをかぎ分ける能力持ってた?」
「おい藤宮、何言ってるんだ…?」
メガネは絶望の表情を浮かべてる。
戦うことが出来なくなってるかもしれない。
「ワ、ワシは血の臭いをかぎ分けられる。」
「やっぱりねー、外れ引いたか~」
メガネには同情するな。
映画で言うところの、黒幕の正体が実は身内だった展開だ。
王道だ。
……でも、パワーには通じねーみてーだな。
パワーを制御できるのはマキマさんくらいだもんな。
「……で、お前は俺達の敵なのか?」
メガネに同情はするが、仕事は仕事だ。
敵なら殺すし、味方なら捕獲する。
一応、電車を急停止させたり、運転士を気絶させたりはしたが、殺したわけではない。
しかも普通に話せる。
魔人としては賢い部類だから、友好的なら味方に引き込めるのだ。
「んー、君公安だよね?」
「そうだぜ。」
「何課?」
なんでそんなことを聞くんだ?
「特異2課」
「うわぁ、マキマ直轄かぁ…。
…ねえ、マキマの敵だって言ったら、君はどうなるの?」
マキマさんの敵?
んー、アキもパワーも、マキマさんの敵と言っちゃあ敵なんだが、裏のマキマさんを知らないから、味方とも言えるしな。
何よりも、無償の愛を誓った俺にこの質問をされても、答えられるのはただ一つだけだ。
「お前の敵だな。」
「おーけー、君はマキマのドッグだね。
見られたからには…ねぇ?
死のうか!!」
「死ぬかよ、ばぁか!!!!」
スターターを引っ張る。
頭からチェンソーが生え、自分の肉が裂ける音と、エンジンが鳴り響く。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
「げぇ、武器人間かよォ!ドッグの中でも最悪を引いたみたいだねぇ!」
…そう言い、藤宮は蝶々の羽でトンネルの天井に張り付いた。
「武器人間といえども、結局は身体能力の高い人間が武器生やしてるだけだろう?
なら、空中の相手を攻撃するためには、ジャンプしか無いよねぇ?無防備な相手を殺すなんて簡単簡単!」
俺にはコウモリの悪魔討伐の時にも使ったチェーンがある。
そして、トンネルは全面に壁がある。
それでいて、チェンソーを十分に振るえる程度には空間も空いている。
この環境は、俺にとって最適だ。
「立体機動だぜえええ!!!」
「マジか!?」
蝶々は飛ぶのが遅い。そしてフワフワしている。
少し狙いにくくはあるが、俺のスピードからは逃げられねえ!
これで終わりだぁ!!
チェーンは両腕から出ている。
チェーンの役割は、相手に向けて放ち、こちら側に引き寄せるか、自分が相手の方向に飛んでいくかだ。
この性能を利用し、移動したり、相手を捕らえたり出来る。
それだけでも慣れるのは大変だが、俺は現実で何度も実践してきたので、技術として完璧になっている筈だ。
右腕のチェーンで移動し、左腕のチェーンで藤宮目掛けてチェーンを飛ばす。
捕らえられなければ、壁に着地する前に今度は左腕のチェーンを壁に引っ掛け、右腕のチェーンを藤宮に飛ばす。
しかし、藤宮は蝶々の悪魔の性質なのか、空中の移動がとても上手い。
避けることに関しては、俺よりも立体的で上手い。
間違いなく強敵だ。
やりにくさだけなら、武器人間を越えるな、、、
やりにくさだけだが。
あんましたくねぇけど、直接切るか。
チェーンだと細すぎて避けられる。
なら、避けられないほど速く、広く、切り裂けば良い。
両腕はチェーンで移動に専念したいので、両足と頭のチェーンで攻撃する。
狙うのは羽だ。
あれさえなければ、地上で俺とパワーの二人で一斉に攻撃すれば間違いなく勝てる。
アイツはやりにくいだけで、戦闘力はかなり低く見える。
遠距離攻撃をしているみたいだが、俺には当たらない。
「おらああああ!!!!」
一気に藤宮との距離が近づき、大きく振りかぶる。
確実に捕らえた。
…何?!
「当たらない!当たらない!ハハハ!」
今、絶対に切った筈だ。
どうなっていやがる…!
パワー視点
何をやっているんじゃデンジは?!
さっきからずっと誰もいない空間をチェーンで飛び回って切っておる。
"クラゲの魔人はずっと地上にいるのに"
まさかデンジは操られてるんじゃないのか?
「何してるんだろうねー。ねぇ、パワーちゃん。」
「な、なんじゃ?」
「デンジ君は戦えなくなっちゃったけど、私と戦う?
正直ね、私に敵意は無いんだ。
ほんとほんと、嘘じゃないよ。捕まると厄介なのと、鍵崎先輩殺せればそれで十分なんだ。」
…逃げられない。
理由は分からんが、魔人の直感がそう言っておる。
ワシはいつも逃げる時は直感で逃げる。そして、それは大体正解じゃ。
マキマだけは、ワシの直感が効かない。
だから嫌いじゃ。
…この女は絶対に嘘つきじゃ。ワシを安心させたところで攻撃してくるに決まっておる。
人間は卑劣じゃ。
だからニャーコを先に奪うかもしれん。
それに、デンジをおかしくした代償なのか、背中から生えておる羽が消えておる。
もしかしたらチャンスかもしれん。
ワシの直感は、勝てるとは言わんが、負けるとも言っておらん。
ニャーコはワシが守るんじゃ!
ワシは血の槍を作り、クラゲの魔人(?)に向かって全力で投げた。
「グハッ!痛いなぁ!取引失敗?私の鱗粉が逆効果だったのかな?やっぱり魔人の生態をもっと本格的に掘り下げないとなー」
………当たった!!
やっぱりワシは最強じゃ!!!
デンジ君スヤスヤですね。
パワーの直感は独自解釈となります。
後書きにはこう言うの乗せれば良いのかな。