「よし、今日の練習はこれで終わりだ。明日は地域大会がある。こんなところで躓くような奴らでは無いのは知っているが、体調を整えるように。以上!」
顧問である
僕も一緒に帰ろうとしたのだが……
「そうだ、おいお前、ちょっと待て」
「は…はいなんでしょうか…」
捏結先生に呼び止められてしまった…
僕の名前は
「明日、地域大会あるだろ?」
「はい…あります…けど…?」
「明日の大会な、50%の力で戦ってくれないか?」
無茶なお願いをしてきた…僕は全員が本気の戦いであまり力を抜きたくないのだが…。
「なっ…なんでなんですか…?」
「お前はな、全国大会に出れる力を持ってるんだ。ここの地域大会でその力を全て見せるのは勿体ない。だから明日は温存してくれないか?」
そもそも全国大会に出場できること自体わかっていないのに…
「いや…でも…僕は…」
「何か問題でもあったか?」
問題しかない。そもそもどうして全国大会のために力を抜く必要があるか、僕には分からない…だが、ここまで食い気味だと言い返すことは出来ない。
「いやっ…別に問題とかは…」
「なら決定だな!頼んだぞ、佐藤!」
「は…はい…分かりました…」
帰り道、友人の
「あはは、それは災難だったな!佐藤」
「あそこまで来られると僕も言い返せなくてさ…」
札生は僕より卓球の歴が長い。本気で卓球をやってるのはこの部活に入ってかららしいけど…だがそんな歴が長い札生は、次期副部長になると言われている。部長では無い理由は僕が次期部長になると思われているからだ。実際、捏結先生から部長の話は持ちかけられる。でも僕は断るつもりでいる。
「ほらほら、次期部長なんだから、そこは言い返さないと!」
「でもあの先生怖いから…」
「あんなの、試合のプレッシャーに比べると屁でもねえよ!」
僕は初めて試合に出る身だから、試合のプレッシャーなんて分からない。だがあの先生よりも怖いプレッシャーというものを背負うことになっている僕は、全国大会までたどり着けるのだろうか…既に不安でいっぱいになる…
「ま、今更プレッシャーが怖いなんて考えるだけ無駄だよ。ここまで来たら今までの練習を無駄にしないことを考えたらいいんだ!あの顧問に想像以上の結果を持ち帰ってやれ!」
さらにプレッシャーを渡されてしまった…僕はこの先やって行けるのだろうか…そんな不安を胸に、帰宅道を歩いていった。