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およそ二ヶ月後青井美澪が翔琉の屋敷を訪ねてきた。どうやら胡蝶カナエから屋敷の場所を聞いたらしい。
ひとまずは縁側へと案内した。そこで彼女を待たせて翔琉は木刀を2本持って戻ってきた。
「さて,それでは確認するけど怪我は治っていて全力を出せる状態だね?」
「もちろん大丈夫です」
力強くうなずいたのを確認してから翔琉は続けて話をした。
「これから俺と戦ってもらう。ただし、こちらは攻撃をしない。君が一度でも攻撃を当てれたら弟子入りを認める。なにか異論は?」
「もしものことですけど…氷柱様に当てれなくても弟子に取るなんてことはありますか?そもそもの実力の差がありますから」
「あるかもしれない。ようは君が僕の弟子に値するかを見るから攻撃を当てれば確実,無理だったとしても可能性がある」
「わかりました」
二人は庭の中央へと行った。翔琉は手に持った木刀を渡して構えを取った。美澪も木刀を構えて向き合った。
「いつでも構わないよ」
「では、行きます!」
美澪は力強く地面を踏み込んで翔琉に向かって行った。
そのまま縦に振り落とすも翔琉は弾き返した。ならばと美澪は連続で振るもその程度の攻撃は当たることはなかった。
「水の呼吸 参ノ型 流流舞い(りゅうりゅうまい)」
「やるな」
流れるような足運びから翔琉の周囲の複数方向に連続で斬撃を浴びせる持った全て防がれてしまう。
「やっぱり強いですね」
「…そうかだが思っていたよりもやるな」
「ありがとうございます。でもまだこれからですよ!」
その後もほとんど美澪は翔琉に歯が立たなかった。
切りこんでは受け止めて弾き返されることが続くもその中で翔琉は彼女の強さを実感しつつあった。確かに今はまだ翔琉には到底かなわない。それは本人もよく分かっていた通りだが翔琉は彼女をかなり評価し始めていた。
「水の呼吸 玖ノ型 水流飛沫・乱(すいりゅうしぶき・らん)」
縦横無尽に跳ね回りにつつも軽く斬撃を浴びせてくる。それと同時に華麗な立ち回りで機会をうかがっているようにもとれた。
そして決着は不意に訪れた。恐らく彼女はこの一撃に賭けるつもりだと翔琉も感じ取った。
「水の呼吸 捌ノ型 滝壺(たきつぼ)」
飛び上がって力強く振り落とす一撃を美澪が放つと翔琉もそれに合わせて横薙ぎに払い美澪は後ろに下がった。
そのまま美澪は一直線に翔琉の元へ突っ込んできた。
そして、そのまま飛び上がった
「水の呼吸 弐ノ型・改 水車突き(みずぐるまづき)」
空中で回転してそのまま円のように切り落とすのが本来の水車だがそこで回転して最後に落下と同時に木刀を下にすることで新しい型を生み出したのだ。
「!しまった!」
翔琉はあえて自分は飛び上がりはしなかったがすぐにそれは愚策だったと気づいた。
いくら美澪が女の子で翔琉よりも体重が軽くできるも流石に真っ正面からは止めることは出来ずに木刀を離してしまった。そして木刀は美澪の手に渡ってしまった。
こうなっては翔琉は木刀無しでは防ぎきれい。そして自分から攻撃をしないと言った手前,取り返すこともしない。(そもそも翔琉が女の子に不必要に手は出さない)
「降参する」
翔琉は両手をあげて戦闘はしないと意識を示した。
「!…ホントに?」
美澪は信じられないと言わんばかりに立ちつくしていた。
「本当だとも、君は合格だと認めます。今日から弟子としてどうぞよろしく」
「は、はいよろしくお願いします!」
こうして二人は握手を交わして師弟となった。
立ち話もなんだからと縁側へと場所を移してこれからの事を話た。
「改めて,見事な立ち回りだったよ」
「ありがとうございます」
「君のことはなんと呼べばいい?」
「それじゃあ美澪と呼んで下さい」
「分かった。じゃあ美澪,僕のことは好きなように呼んでくれ」
「えっと…師範でいいですか?」
「いいよ」
「改めてよろしくお願いします!師範!」
こうして翔琉には弟子が出来たのだった。
水車突き…美澪のオリジナル技。着地の隙は大きいがかなりの威力を誇る。
重大なお知らせをします。明日12/26(木)にこの作品の番外編を投稿します。クリスマスの話を書こうと思うので是非ご覧ください。時系列的にはこの話の続きという感じになります本来は今日この話と同時に投稿しようと思っていたのですが間に合わなかったので明日にします。
そして本編を今年の投稿はこれで最後にします。
それでは今年も本作を読んでくださりありがとうございました。来年もよろしくお願いします!よいお年を!