○○、親になる   作:葵・Rain

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 皆さん、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。


二章 異世界人
一夏、誘拐と変態と異世界入り


 ドイツ 某所

 俺は姉が出場する大きな大会に仲の悪い兄と遠出した。当初、行く気はなかったが心配(財産など)している姉が来い(脅してきた)と言っていたから来たのだ。

 その日は姉が優勝が決まる大事な日。絶対に見ないといけない(後で感想を言えというから)。

 大会会場へ向かって行くときに俺は気を失った。

 

 

 くくく、やっといなくなったよ。屑が。ああ、精々する。俺も誘拐されると思ったが、まさか屑のみだったとは。笑える。

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 ん、電話か。…ハハハハ!そうか。屑からから。

「もしもし」

『織村一夏か?』

「はい」

『お前の兄は拐った。返して欲しければ。織村千冬に言っておけ。大事な弟が死ぬと』

 一方的に切られたが、それも想定内。

「じゃあな。織村一夏」

 

 

 …………。…ん。ここはどこ?確か俺は、……ああそうか。俺はさっき首に衝撃を受けて気を失った。

 しかし、どこだ。ここは? 埃や錆びた物があるから廃工場か。しかも石油臭い。特に俺の回りが。

 体を縛る縄が痛い。

「おい。ガキ、目覚めたか」

「おう。おじさんは?」

「俺かい?俺はこわーいテロリストさ」

「じゃあ、おじさん。責めてのお願いなんだけど」

「ん、なんだ?」

「縄の結び方、変えてくれない?とても拐われて、さらに屈辱的なものだから」

「そりゃな。亀甲縛りは痛い」

「だったら」

「だが、断る!!」

「!?」

「この俺、テロ・リストゥはこの縛り方がとても好きだから。変えることはない」

「…おじさん。実は男が好きなんじゃ……」

「ああ、そうさ」

「即答!?」

「しかも、12歳から18歳までがとても魅力的」

「もう、いや!?」

 

 閑話休題

 

「改めて言うと誘拐しました」

 縛り方を変えてもらい改めて聞くと本当に誘拐されたと実感する。さっきの茶番はテロ・リストゥさん(通称:変態さん)のお仲間が止めと同時にライダーキックやスクリューブロー、昇龍拳などでお仕置きしてた。

「さて、織村秋二。君の命は織村千冬にかかっている」

 この人たちは間違っている。俺と秋二と。

「あの。何か誤解しているのですが?」

『え?』

「俺、織村一夏です」

「え?でもさっき…」

「多分、ケータイを間違えて持っていったから。声が似ていますから」

 何でだろう。ここまで、偶然が重なるなんて。特に秋二の行動。なんかおかしい。こんな展開を知っていたようなものだ。

「まあ、大丈夫だろ。日本政府にも送ったから」

「用意周到だな」

「それにあの織村千冬が弟を見捨てる筈がない」

 こんなことをやっている内に始まった。第二回モンドグロッソが。

 

 

 とうとう総合種目が始まった。ついでに、姉は格闘種目は優勝である。さらに犯人たちの狙いは総合種目優勝の阻止。なんでもある国の偉い人が依頼したもの。どうでもいい話だが、テロ・リストゥさんたちは結構有名なテロリスト集団の実動部隊の部隊の一つらしい。

 そして、リングに姉の姿が見えた。終わった。俺の人生が。そして、さようなら。この屑ども。

「………はははは」

「…よし。織村一夏」

「…はい」

 テロ・リストゥさんが聞いてきた。

「お前はどうしたい?」

「死にたいです。生きる意味がないんで」

「そうか。では、死んでこい。違う世界で」

『「へ?」』

 俺の目の前に大きな穴が開いていた。黒く、物凄い勢いで吸い込まれそうだ。まるでブラックホールみたい。

「どう言うことだ?」

「では、織村一夏。また、会おう」

「おい、どう言うことなんだ!?」

 俺の問いに答えないまま、穴の中に放り込まれた。

 

 

 モガ村の孤島 エリア8

 村を出て5年が経過した。あれから親に説得をし、5年間の時間を貰ったがハンターになったために自分の仕事が見つからないので後もう5年と手紙に書いたら嫁をもらってから帰ってこいと返信が来た。そして、俺は依頼をこなしながら実力をつけた。今じゃ上位ハンターの仲間入り。さらにモガ村の専属ハンターにもなった。さらにおもしろい仲間ができた。

「チャチャ、弟子よ。肉ないか。肉」

 ドングリを仮面にした小人。名前はチャチャ。

「あまり先に行くんじゃないンバ」

 カニの爪をお面にした小人。名前はカヤンバ。

 二人は獣人種の一つ。チャチャブーの子ども。二人は自分に合った最高の仮面を探しに旅をしていたのだが、ちょっとした事が起きたので今は俺についてきている(正確には弟子が見捨てられないとか)。

「それにしてもここに何かが落ちたと聞いたが」

「チャ。…おい弟子」

「なんだ?」

「人が倒れているチャ」

「おいおい。こんな所に人が倒れている筈がな…い…」

 チャチャの言葉を疑ったのだが、そこに一人の少年が倒れていた。

 

 

 

 ドイツ 空港展望台

 俺は思わず偽名を使ってしまった。言っておくが俺はノンけではない。ホモでもないし、ショタではない。

「すまんな。俺のワガママを聞いて貰って」

「別にいいわよ。あなたはそういう人なんだから」

 俺は上を見上げながら、異世界で頑張る一人の少年を応援した。

「頑張れ。織村一夏。まだ、お前の物語は始まっていない」

 かつて住んでいた地に向けて言った。今を頑張るだろう息子に向けて。




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