自宅で行うゴッホちゃんとの行為。背徳的と言えば背徳的で甘美な快楽なのだが、結局のところいつもと変わらないのでは、という思いがふとよぎる。その考えに至ると、自然と彼女を貪る手が止まる。
「立香様・・・・・・?どうかなさいましたか・・・・・・?」
「いやね、よく考えたらこれいつもと同じじゃない?」
「・・・・・・そうでしょうか?わたしは、貴女のお部屋でこの行為に耽ることに悦びを感じているのですが・・・・・・」
「まあ確かに、そういう気持ちが無いとは言わないよ?でもさ、私もゴッホちゃんもお互いにお互いを離す気はない。そうでしょ?」
「・・・・・・それは、そうですね。わたしと貴女はお互いにお互いの所有物ですから」
「ならさ、どこでやろうと変わらないんじゃない?結局は、一緒になるんだし」
「・・・・・・なるほど。一理ありますね。でも、今のわたしはこの悦びに浸っていたいのです。このわがままを、どうか叶えてはくれませんか?」
「・・・・・・うーん、じゃあしょうがないか!今の『僕』は王子様、かわいいお姫様のわがままの一つや二つ、叶える者なのさ!」
王子の仮面を被り直す。
「エヘヘ・・・・・・ありがとうございます・・・・・・」
「でも、『僕』は悪い王子様。だから、君が泣いても止めないよ?」
王子様らしく、一応警告する。
「エヘヘ・・・・・・立香様はそんなこと言っても結局容赦しない・・・・・・ゴッホの身体に夢中・・・・・・ゴッホ依存・・・・・・ウフフ・・・・・キャッ⁉︎」
なんかゴッホちゃんに見抜かれてるのが恥ずかしくなってもう一回唇を奪う。今度は王子様らしく優しいキスを落とす。そして、すぐに唇を離す。
「・・・・・・立香様、もっと激しくしてくれても良いんですよ?」
不満だったのか彼女が唇を尖らせる。
「おや、物足りなかったのかい?でもだーめ。よくばりなお姫様には簡単に愛をあげないのさ。悪い王子様だからね」
普段が普段なのもあり、一般的基準で見ると激しい方なのだが、彼女には物足りないらしい。
「うう・・・・・・意地悪です・・・・・・」
その後も、彼女をねちっこく優しく貪る。いつも激しいから、たまには優しくするのも良いかもしれない、そう思ってスローペースでゴッホちゃんを貪っていると
「・・・・・・もう、我慢が効きません」
「?」
「エヘヘ・・・・・・貴女が、悪いのです・・・・・・ウフフ・・・・・・」
「あ」
やりすぎた。そう気づいた時にはもう、彼女の触手に絡め取られ、今度は私がベッドに押し倒される。こんな時でも服に皺は見られず、夢と分かっていても丈夫だなーと現実逃避する。夢なのに現実逃避とは。そんなふうに思考が目の前を直視しないようにしてると、
「・・・・・・ッ⁉︎」
彼女の触手で顔を動かされ、強制的に彼女と視線を合わせられる。その顔を見ると胸が高鳴る。本当に彼女はかわいくて、うつくしくて、きれいで、いとしい。
「エヘヘ・・・・・・駄目じゃないですか・・・・・・お姫様から王子様が顔を逸らしちゃ。そんな悪い王子様には、こうしちゃいます」
「な、何をするんだい?」
震える声で彼女に聞く。本当はなんとなくわかっているけど。なんか私を縛っている触手がピクピク動いてるし!
「こうです」
「・・・・・・ッ⁉︎」
全身を悪寒が襲う。でも、悪寒は小さく、もどかしい。
「エヘヘ・・・・・・お返しです・・・・・・わたしの触手を、貴女様の全身に浸透させています・・・・・・少しずつ、少しずつ・・・・・・」
どうやら、お返しに私もねちっこく貪られるらしい。
「これだけじゃ終わりませんよ・・・・・・ほら、お口を開けて・・・・・・」
「んー!んー!」
触手で口を開けられ、ほんの一滴、何かを流し込まれる。
吐き出すわけにもいかず、飲み込むと、身体がじんわり熱くなる。しかし、熱くなる身体は物足りず、もっと彼女が欲しいと叫びだす。
「ほら、欲しければ言ってくださいよ・・・・・・もっとくださいって・・・・・・ウフフ・・・・・・」
「あ、生憎と『僕』はそんなに求めてなくてね・・・・・・」
「強がっちゃって・・・・・・では、こうしちゃいます」
そう彼女が言うと、彼女に覆い被さられるように抱きつかれ、彼女に包まれる。
「もうわたしなしじゃ、いられないだらしない王子様のくせに?」
そう耳元で囁かれる。意識がグズグズに溶けていく。
「あーーーーーー」
「エヘヘ・・・・・・悪い王子様は、悪いお姫様に食べられるのです・・・・・・」
「ーーーーーー知ってるよ。そしてそれでも愛してるのさ、かわいいお姫様」
溶ける意識の中、理性は仕事をせず、本能から言葉が出る。
「ーーーーーー!立香様は、本当に、もうーーーーーーズルいです」
そして、私はわたしと一つになる。溶ける意識は彼女と絡み合い、新たな自我を生み出す。そしてそれと同時に、この夢の世界は終わるーーーーーー
目が覚めた。
「おはよう御座います、立香様。ウフフ・・・・・・」
「おはよう、ゴッホちゃん。昨日も良い夢だったね」
いつものように彼女と目が合う。今日もいい一日になりそうだ。あ、でも今日ほぼ一日この部屋の中だっけ。
そんなことを思っていると。
「では、いただきます」
「ーーーーーー⁉︎」
彼女に、唇を奪われた。
「ゴッホちゃん、一体何をーーーーーー?」
唇はすぐに離れたが、違和感を覚える。
よく見ると、私の服はいつのまにかゴッホちゃんみたいな服になっていて、ゴッホちゃんがあの服を着ていた。
「エヘヘ・・・・・・どうやら夢の影響で服が入れ替わったようですね・・・・・・今日はゴッホが王子様です・・・・・・」
「あ、あのちょっと服を着替えたいんだけど・・・・・・」
彼女は普段裸にジーパンという中々なファッションで、恥ずかしい。いや不思議素材なのかゴッホちゃんと同じ感じで収まっているんだけどさ。
「駄目です。それに脱がせませんでしたし・・・・・・今日は貴女がお姫様なんですから・・・・・・ねえ、り、つ、か、様?」
彼女の手で顎を引かれる。いつもと違う装いの彼女の顔はまるで、本当に王子様のようで胸がドキりとする。
「ゴ、ゴッホちゃん・・・・・・?」
「いつもゴッホを振り回す貴女に変わって、今日はゴッホが振り回しちゃいます。ウフフ・・・・・・!」
「へ、へえ・・・・・・」
正直割とゴッホちゃんも振り回してる気がするんだけど。そんなことを思いながらいつもと違う雰囲気の彼女にドキドキしていると
「というわけで、もう一回」
「あーーーーーー」
再び彼女に唇を奪われる。今度はねちっこく長いキスで、気づくと私も彼女を求めて舌を動かしていた。
「エヘヘ・・・・・・すっかり夢中ですね、わたしのお姫様?」
「・・・・・・当たり前じゃん。君に夢中じゃないわけ、ないよ」
「では、もっとキスをしましょう。ーーーーーーあれは夢の中でのみ許されたことなのですから」
その彼女の言葉に、今度は自分からキスをする。
「もう、せっかちなお姫様ですね・・・・・・ウフフ・・・・・・」
そうして、たくさんキスをして一日を過ごした。気づくと彼女は白くなっていて、私は、自分のナカを、細い触手に弄られる快感に身を灼かれながら、彼女とキスをし続けていた。
食事も忘れ、キスをすることに耽っていると、ふと鍵の開く音がする。その音に気づくと同時に、中に何か落ちる。
キスをやめて、落ちた音のした方向を見ると、紙のようなものが落ちてた。拾って開けて見ると、魔術師からの手紙らしい。
『いやぁ、ありがとう。良いものが見れたよ。まあ、お詫びにカルデアの皆への辻褄合わせはしといたから許してね?じゃあねー。by魔術師』
「・・・・・・だって」
「・・・・・・まあゴッホとしては役得でしたので良いのですが、ちょっと強引でしたね・・・・・・」
「まあ、この借りはいずれ返すとして、今回はゴッホちゃんのカッコいい一面も見れたから感謝しよう」
「ゴッホ狂喜・・・・・・ウフフ・・・・・・」
「じゃあ、食堂に行こうか。お腹すいちゃった」
「そうですね・・・・・・ウフフ・・・・・・」
そうして、私達は恋人繋ぎをして、食堂に歩いて行った。
なんとかロイヤリティネタは消化できた気がする
次は現パロ世界線