カタナを守る従者   作:上腕二十二頭筋

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はいはーい、上腕二十二頭筋です。

前回、セシリアに蒼斗君が負けたので
楯無<蒼斗<セシリア
という不等式が出来ちゃいますね。笑


VS一夏

鳴神 蒼斗 side

 

俺がピットに戻ると、楯無さんが仁王立ちで待っていた。

 

………怖い

 

 

 

「蒼斗く〜ん?いくらなんでも負けるの早くないかな?」

 

「時間削減って奴ですよ……長期戦はつらいし」

「確かその機体は、長期戦も短期戦も難しいんだっけ」

「はい。最初はスピードが出ないし、後半はこの機体が与える体の負担が大きいんです。まさに欠陥機って感じですね」

 

 

 

第三世代IS特有の武装、イメージインターフェイスを持ちながら、高性能第二世代IS並みの拡張領域(バススロット)を持っている黒炎は、その代償として操縦者の体に大きな負荷がかかる。そのことだけは楯無さんにも教えた。

 

 

そして蒼斗は知らないが その負担が大きすぎるが故に、ドイツの実験で多くの操縦者が挑戦したが その全員が再起不能なほどの重体にまで追い込まれるほどの負荷がかかっている。

 

 

正直、 蒼斗でさえなんとか乗れているようなものだ。

 

 

「欠陥機という表現を使わなければ暴れ馬ってとこですかね。」

 

「けどさっきの試合の時は速く動けてなかった?」

「流石に気づきますか。まぁそれも俺の機体の能力なのでここからは考えておいてください。」

 

 

そう言った時、俺に通信が入る。

 

 

「先生から?」

「おそらくそうですね。もう何発かくらってからやられれば良かったかな?」

 

 

 

ちなみにもう二試合目は始まっている。

 

俺は通信に応答した。

 

 

「はい。鳴神です」

「おい、鳴神。今の試合はどういうことだ」

 

 

はい、出ました。織斑先生(ブラコン)

 

 

 

「いやー、たまたま(・・・・)装甲の一番脆いところに当たって、

たまたま(・・・・)絶対防御が発動するなんてなー」

 

「お前が『ISの動きなら代表決定戦にしてくれ』と言うから今日にしたんだ。本気で試合をしろ。」

 

「いいんですか?あなたの大事な一夏との試合で本気を出して」

「………お前が一夏を殺そうとしたら、その前に私がお前を倒す」

 

 

どっちだよ………ったく

 

「安心してください。俺は次の試合で武器を使うつもりはないんで」

「………ふざけてるのか?」

「いえいえ大マジです。それなら一夏は安全。俺の実力はわからなくても、約束のISの動きならわかるじゃないですか」

 

 

「お前が武器を出さないという保証は?」

「ありませんね。なら俺が武器出した時点で二箇所に配置している計4体のISに止めさせていいですよ」

 

あんなわかりやすいところにIS部隊を配置させるとかアホ丸出しだろ

 

 

 

「………もう今更お前が何を知っていても驚かなくなってきたぞ」

「そりゃどうも。それじゃあ切りますね。」

 

 

俺が返事も聞かずに切ると、楯無さんがこちらをジッと見ている。

 

 

 

「中途半端にごまかすから怪しまれるのよ」

「ははは………すいません。」

 

 

すると試合をしていた一夏のISがミサイルの爆発を受ける。

 

 

 

 

「へー……一次移行(ファーストシフト)か」

 

 

俺がそう言うと、煙の中から一夏が先ほどとは違った姿のISを纏って出てきた

 

 

 

「よくわかったね?」

「さっきの試合でエネルギーが0になった時、約一秒でブザーが鳴ったんですよ。けど今は数秒経ってもブザーがならなかったし、一夏のISが今日届いたらしいので一次移行かなぁと思いまして」

 

 

 

ちょうどその時、一夏がオルコットに切りかかろうとしていた。

 

「おっ!これは本当に倒してくるかもな!!」

 

 

死亡フラグとか思ってゴメン!!

 

 

 

だが一夏の剣がオルコットにあたる前にブザーが鳴った

「試合終了、勝者セシリア・オルコット」

 

 

 

はいっ?何が起きた?

 

 

 

楯無さんに聞いてみると、一夏の武器『雪片弐型』とか言う武器の『バリアー無効化攻撃』ってやつは自分のシールドエネルギーを使うらしく、それを知らなかった一夏は自爆したのだ。

 

 

 

やっぱり死亡フラグでした(笑)

 

 

 

 

 

そして三戦目、俺 対一夏の試合。

 

 

俺は一夏に向かってプライベート・チャネルを開いた。

 

 

 

『一夏、聞こえるか?聞こえるなら手を一回握れ。』

 

 

一夏は左手を一回握った。

 

 

例の調子に乗ってる時の癖を再現して、見てる方の違和感をなくす。ちなみにそのことは向こうのピットの会話を盗聴した。

 

 

『済まないが俺はこの試合でお前に攻撃できない(・・・・・・)。これは疑われている俺が試合できる条件なんだ、わかってくれ』

 

 

 

俺はブラコン先生に『武器を使わない』と言ったが、相手がシールドエネルギーを消費する武器を使ってくるなら『攻撃しない』でも影響はないだろう。

 

 

 

 

 

一瞬、一夏は顔をしかめたがもう一度手を握った。

 

 

 

一夏に礼を言ってプライベート・チャネルを切る。

そして一夏を見てこう言った。

 

 

「さあ、始めようか」

 

 

 

 

織斑 千冬 side

 

 

鳴神と一夏の試合、私は正直言って中止させたかった。

 

だがやると言ったものを途中から覆したりすれば、学校に対して不信感を抱く生徒が出てしまう可能性もある。

 

 

一応念のためにIS部隊を配置してあるが、絶対安全である という保証はない。

 

 

 

「でも本当に鳴神君の技術はすごいですね」

 

 

IS部隊と一緒に待機していた山田先生から連絡が入る。

だが山田先生はもっと危機感を覚えた方が良いと思った。

 

 

「あいつ……遊んでいるな。」

「えっ?」

 

 

 

あいつは武器を出さないと言っていたが、それどころか攻撃もしていない。

確かに相手が『雪片弐型』(一夏)であれば、ダメージの少ない格闘戦よりもエネルギー切れを待った方が断然早く終わるだろう。実際にお互い(・・・)一撃も与えていない。

 

 

だが、私が山田先生に言った『遊ぶ』というのは そういう相手を見下したり、手を抜く意味で言ったのではない。

 

 

 

 

 

 

あいつは-----楽しそうに試合をしていた。

まるで小さい子供がたくさんの友達と遊んでいるかのような純粋な笑顔を見せていた。

 

 

そして-----

 

 

「ほらほら、もっと集中して俺をよく見ろ」

 

「剣の振りが遅い!体の動きに合わせて剣を振るんだ!」

 

「甘い甘い!剣しかないんだから違ったパターンを取り入れないと当たらないぞ」

 

 

 

 

あいつは-----鳴神は、私が指摘しようとしたことと同じ事を指摘していた。

 

 

そしていつもの鋭い目も穏やかに見える。

鳴神の純粋な目を見ていると、私がこの一週間抱いていたあいつに対する不信感がゆっくりと消えていく。

 

 

 

 

そしてふと、一夏が二日前に言っていたことを思い出した。

 

「あいつはどう思ってるのかは知らない。けど俺はあいつの事を仲間だと……友達だと思ってる」

 

お人好しだな、私の弟は。もしかしたらそれも罠かもしれないというのに。

だが不覚にも、今の鳴神を見ていると こんなに楽しそうな顔でISを動かす人間がスパイや傭兵なはずがないと思えてきてしまった。

 

 

 

だが鳴神と一夏が向き合う状態になった時、私は鳴神の異変に気づいた。

 

鳴神は顔を真っ青にして、左胸を押さえていたのだ。

表情から察するに、かなり辛そうだった。

 

 

鳴神は、一夏をチラッと見た後にオープンチャネルを開く。

 

 

 

「織斑先生」

「なんだ?」

 

 

鳴神の様子を見るに、棄権するであろうと予測した。

まだ一夏のシールドエネルギーも1割程度ではあるが、残っている。

 

 

「すみませんが………俺はこの試合を きけ……」

 

 

 

その時、大きな音がアリーナに響き渡る。

 

 

 

 

 

 

土煙の中からは、見たこともない全身装甲のISが三機出てきた。




最後まで読んでいただきありがとうございます。


無人機戦と代表決定戦をくっつけます。
蒼斗君疲れてるのに……無人機×3は泣けるw


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