カタナを守る従者   作:上腕二十二頭筋

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久しぶりです。

つい先ほど投稿する作品間違えました。
慌てすぎて自分でもわけわかんないです。

この話はクラス代表戦の代わりなので読まなくても良いですが……読んでいただけると嬉しいです。


特上の女

場所はアメリカ、ニューヨーク。

ここの空港に一人の女性が入国していた。

 

 

「入国の目的は?」

「一応これでも研究者なの。ISの検査の手伝いを任されているわ」

 

「ではこれらの部品も?」

「そうなのよ。日本でもちゃんと言っておいたのに」

「あぁ、そうでしたか。こちらでも日本に問い合わせたところ確認が取れました。呼び止めてすみません。

鳴神 真子さん。」

「じゃあね、ステキなおにいさん。お仕事がんばってね」

 

 

 

やあみんな。俺の名前は鳴神 蒼斗。

現在女装をしてアメリカにいるぜ!!

一応女のフリして変声術で声を変えるとこまではしたことがある。

だが結構ガチのメイクにより美人にされ、周りの男から見られるのは始めてだ。

 

 

さらに先ほどの会話のような良い女性的ことをしなくてはならない。

さっきの会話の『研究者なの』と言った瞬間から吐き気が止まらない。

 

 

なぜこんなことをしているのか。それは一週間前にさかのぼる。

 

 

 

 

「お願い!アオト君。アメリカに行ってくれない?」

 

 

 

The United States?

いかん……おかしくなってる………

 

 

「はあっ?アメリカ?」

「そうなのよ……」

「なぜに?」

「あのね。今アメリカでこのISが開発されてるのよ」

 

そう言ってタブレット端末を俺に渡した。

 

 

 

「アラ……クネ?へえ、こんな形のISもあるんですね」

 

アラクネという機体はぱっと見蜘蛛のような異形のISだった。

 

「それの調査に更識で行かないといけないんだけど、私は今度のクラス対抗戦の準備で忙しくてね」

 

「それなら俺じゃなくてもいいじゃないですか」

 

「更識の従者のほとんどが男じゃない。結構危険になるかもしれないからISがないと……私のISもまだ万全じゃないし……」

 

 

そんなことを言われてショボーンとされると断れないじゃないか……

 

 

「お願いしていい?」

「ハイ、わかりました」

 

 

 

 

こんな感じでアメリカにいます。

さらに承諾してから必要事項を言われた。

 

・女装すること(IS動かすとめんどくさいから)

・一週間帰って来れない

 

 

女装はもちろん、一週間もキツイ。

 

学校に再び通い出してわずか4日。刀奈のお願いを安請け合いしてしまい、それから一週間女装の練習と専門的なIS調整の知識を叩きこむために学校サボる。そしてアメリカで一週間過ごす。

 

 

IS学園に入学してから早一ヶ月。総登校月日、5日。

なんだよ。超不良生徒じゃん。

 

刀奈のお願いを断ることも出来ないが一週間逢えないのはなぁ……

 

 

この後自分の女々しさのために自己嫌悪におちいる蒼斗だった。

 

 

 

場所は変わってアメリカの研究所。

 

やはり『アラクネ』の情報が漏れる可能性のある俺を放っておけないらしく、荷物検査が厳しくてかなりめんどくさい。

 

どのみち完成を発表するんだったらそんなに厳重に隠さなくても良くないっすか?

 

 

まぁ潜入出来た今となっては関係ないけどな

 

 

「おい、そこのスパイもどき!!」

 

スパイもどきまでいるとは、物騒な世界だ。

 

 

「おい、お前だお前。」

 

あ、おれ?

「スパイもどきじゃないですよ……って」

 

肩を掴まれたために振り返ってみると、そこにいたのは………

 

 

「い、イーリス・コーリングさん?」

 

アメリカの国家代表、イーリス・コーリングさん。

専用機:『ファング・クエイク』……とは言っても実験機らしいがそれでもイーリスさんの専用機だ。

 

安定性と稼働効率を重視し、最大の特徴は4つのスラスターによる個別連装瞬時加速(リボルバー・イグニッションブースト)。成功率は40%と低いが、もし成功されたら『黒炎』のシールドエネルギーと熱エネルギーを全て使っても余裕で捕まる。

 

 

「おい、なんだよそのめんどくせーのと会っちまったみたいな顔は」

 

 

だってめんどくさいもん

 

「いえいえ、出会えてとても光栄です。ところで私になんのようですか?」

 

「いや、アラクネの調整に呼ばれた日本人に会ってみようと思ったらな、そいつがどうみても普通の研究者……いや、普通の女じゃないから声をかけただけだ。」

 

 

うっ、バレた!?ええい!どうにでもなれ!!

 

「お前は日本のスパイか?」

「さすがですね、イーリスさん。確かに私は普通の女じゃない……ーーー

 

 

 

 

 

ーーーそう、普通の女じゃなくて特上の女よ。覚えておいてね」

 

 

そう言って普段は留めてある髪を揺らしながら立ち去った。

 

(ヤバイ、吐き気が………)

 

 

立ち去った時の歩きは少しおぼつかなかった。

 

 

 

イーリスさんと別れて、アラクネの調整に入った。

一週間で叩き込まれた技術を使って、なんとか遜色ないくらいだ。

 

一日が終わったころにはクタクタだった。

電波ジャックされる可能性があるので刀奈と連絡もとれない。このもどかしさは初めてこっちの刀奈と会った時には感じることのなかった感情だった。

 

それを抜きにしても女装が嫌だ。あと6日間も続くと思うと嫌気が差す。

 

 

(明日は……胃腸薬を買ってから行こう)

 

この日は胃のムカムカが取れなかった。

 

 

 

なんだかんだで最終日

 

アラクネは良い機体だと思う。

多足なため、従来のISより手数が多く複雑な動きが出来るところとか

 

 

最後の仕事も終えて、あとは帰って資料をまとめるだけだ。資料にまとめるための細工も出来てる。

 

「あ、イーリスさん」

「よっ、日本人(ジャパニーズ)

 

 

 

この一週間なんとなく避けていたため、げんなりする。

 

 

「こんなスパイもどきにお別れの挨拶ですか?」

「そんなとこだ。だがスパイもどきにしては腕が良かったって研究者が言ってたぞ」

「スパイもどきとは言って無いでしょ。変な捏造はやめて下さい」

 

 

実際スパイだから否定は出来ないけど

 

「一回お前と組手の一つでもしてみたいと思ってたんだがなぁ」

「う〜ん……この後用事がなければ別にいいんですけどね……。また別の機会にでも」

 

「アラクネの調査書をまとめなきゃいけないもんな」

「そうだ……って言うのは嘘で……。好きな人に早く会いに行きたいんで」

「へえ、女がいるのか」

 

 

ハイ……と言いそうになって気付いた。性別逆転してるから……

 

「同性愛者じゃないですし……てかイーリスさんってそんなに人をいじるキャラだったんですね」

「そうかもな」

 

 

イーリスさんがそこまで言ったところで警報が鳴った。

 

 

『緊急警報発令中、研究中のアラクネが強奪されました。警戒して犯人確保に動いて下さい』

 

「てめえがやったのか、鳴神 真子!!」

 

 

半ば予想通りではあったがイーリスさんが銃をこちらに向けてきた。

 

「せめて話だけでも「動くなっ!!」」

 

 

せめて黒炎を首から出せればアラクネに仕込んだ細工を使ってアラクネの場所がわかるのだが……

 

 

そうだ!!

 

「こい!黒炎!!」

「動くなって……言ってんだろ!!」

 

 

イーリスさんが発砲するが関係無い。

 

「アラクネの場所は……っと」

「てめえ……専用機持ちだったのか」

 

 

アラクネに仕込んだ細工とは、調整している時に電気エネルギーの集合体を混入させておいたことだ。

回路の中に隠しておけば、あとは黒炎からの遠隔操作で情報を入手できる。手で触れて無いので無人機の時のように熱エネルギーに変換は出来ないが、今回のように機体情報のメモが取れない場合はこれが一番楽だ。

 

 

電気エネルギーと独自の通信を使って位置情報を入手。

 

位置情報が示したのは研究所の中。

くそっ……場所が近いが間に合うか……

 

 

「ほらっ、コッチだ!!イーリス!!」

「待ちやがれ!!!」

 

 

イーリスさんはファング・クエイクを展開するがその時には充分な差が開いていた。

これなら個別連装瞬時加速(リボルバー・イグニッションブースト)でも使われない限り追いつかれる気がしない……

 

 

「ええっ!?」

 

まさか本当に使ってくるとは思わなかった。

あの角を曲がったところにアラクネを盗んだ奴がいるはずなのだが……

 

 

くそ!一か八かだ。

 

俺は単一仕様(ワンオフ・アビリティ)を使って熱エネルギーの一部を光エネルギーに変換、薄い膜にして後ろに向かって具現化。

 

 

と言っても目くらましのために具現化したわけでは無い。色というのは光の反射である。光エネルギーを自由に使えれば、色さえも操ることが出来る。

 

 

その膜の色を周りの壁と同じにする。イーリスさんは思わず急停止をしようとした。おそらく壁を作り出す能力と勘違いでもしたのだろう。

相手のスピードが落ちたところで膜を消し、背負い投げで投げ飛ばす。

 

「でりゃぁぁああ!!」

 

イーリスさんを突き当たりの壁に叩きつけた。

 

 

「イーリスさん、そこにいる人がアラクネを持ってます!!捕まえて!!」

「はぁ?お前、何言って……ってそこのお前も逃げるな!!」

 

 

黒炎を解除して角を曲がると、イーリスさんが銃をそこにいる人に向けていた。

 

「おい、お前。何者だ」

「この前ここに来た鳴神真子ですが……」

「そういう嘘は本人がいないところで言いましょうよ」

「もう一度聞く。お前は何者だ」

 

 

今までずっとうつむいていた人が顔を上げ、その顔を見ると、俺は記憶の中から同一人物を見つけることが出来た。

 

 

「あぁ、誰かと思えばオータムさんでしたか。」

「っ⁉︎てめえ!!」

 

 

 

オータムなる人物とは、一夏が誘拐された時に出会った。本当は黒炎のデータチェックのためにドイツに行き、ついでにモンドグロッソを見ていこうと思っていたら、少年(一夏)がさらわれかけていた。その時の誘拐犯のリーダーがオータムというわけだ。

 

鳴神 真子の代理としてドイツに行ったため女装はしてない。そのためむやみに黒炎を使うのはためらったが、ちょうどVTシステムがあったので、初めて使ってみた。

 

 

「チッ。鳴神真子!お前こそ何者なんだ。俺のことを知ってるとは……普通の研究者というわけでもないだろ」

 

「仕方ないなぁ……教えてあげるわ。私は普通の女じゃなくてーーー

 

 

 

 

ーーー特上の女よ♪」

 

 

もはや胃液が喉元まで来ていた蒼斗であった。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

書きたいことは山ほどありますが今から部活の練習試合なのでここまでにしておきます。

余裕があったらあとがきを書き直すかも……

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