空条承太郎の友人~番外編~   作:herz

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・以前投稿した「混部世界の、SS集」内にある、10番目のSSを元に書いた話
 
・今回、全体的に登場キャラ達のテンションが高めでキャラ崩壊が激しいです。それから女装表現ありなので、念のため注意
 
・時系列は男主達が高校3年生の時。ご都合主義、捏造過多あり。最初だけ徐倫視点、その後は男主視点
 
・おそらく今回限りの(かなりキャラが濃い)オリキャラと、オリジナルのスタンドが登場します




 ――空条承太郎にだって、あまり知られたくない黒歴史があるはず。




空条承太郎の友人と、ハロウィンパーティー

 

 

 

 

 10月といえば、ハロウィン。……そのイベントとして、去年のクリスマスのように財団の東京支部でパーティーを開く。

 

 ……なんて、また突然ジョースター家にやって来たスピードワゴンさんがそう言い出した時。また何か裏の意味があるのではないかと疑った。

 クリスマスパーティーで、ディオさんとジョルノがジョースター家の一員である事を周知させた時のように。

 

 でも今回は、そういった裏事情は全く無いらしい。純粋にパーティーを楽しんで欲しいと言われた。

 スピードワゴンさんは、前回のクリスマスパーティーが思いの外大反響だったので、今後も東京支部ではその季節ならではのイベントを開催していきたいのだという。

 

 今回のハロウィンパーティーは、仮装で参加しても普段着で参加してもOK!との事。それ以外の条件は、大体がクリスマスパーティーの時と同じ。

 まあ、参加するとしたらわざわざ仮装しなくてもいいか……と思っていたら、ひいお祖父ちゃんが――

 

 

「――せっかくだから、全員で仮装して参加しようぜッ!!あ、志人ちゃんもな!」

 

「うぇっ!?」

 

 

 いつも通り、一緒に夕飯を食べるためにうちに来ていた志人さんが、そんな不意討ちを食らって素っ頓狂な声を出した。

 

 すると。仮装した志人さんが見たい!と真っ先に賛成した仗助が、康一さん達にも仮装で参加しないかと誘ってみると言い出し……

 あたしがそれに乗っかって、エルメェス達にも声を掛けると発言。

 

 次に、何故かジョルノとディオさんがノリノリで仮装に賛成し……その流れに流されて、ジョナサンも頷いた。

 で、この流れに困っていた志人さんはというと。ジョルノが何やら耳打ちをした後、一転して乗り気になり結局賛成していた。

 そして最後に。その志人さんが、仮装を面倒臭がっていた父さんに耳打ち。……何故か、あの人も乗り気になった。怪しい。ジョルノ達3人は何を企んでるんだか……

 

 ……それが分かったのは、ハロウィンパーティーの当日だった。

 

 

 

 

 

 

 さて、パーティー当日。財団職員の案内で、会場に入る前に別室に移動して仮装に着替える事になった。

 あたしの仮装は――雪女。白い髪のかつらと、同じく白い着物と青の帯……結構本格的なやつ。他にもエルメェスが口裂け女、F・Fが蛇女の仮装をしてくる予定だ。

 

 なお。日本の女妖怪で揃えた理由は、最近日本の伝承を調べるのに嵌っているF・Fが、あたし達の仮装を用意してくれるというので任せたらこうなった、というだけ。

 海外で基本的に恐怖の対象とされるモンスターとは違い日本の妖怪は主に自然に対する畏敬の念による影響が強くそこが興味深い――とかなんとか言ってたわね、確か。

 

 

 それはさておき、あたし以外のジョースター家の仮装を見てみると……なんだか面白い事になっていた。

 

 

「げえッ!?ジジイと被っちまった!!」

 

「あらァ?ここにも悪魔が!お揃いなんて、そんなに俺の事好きだったのォ?」

 

「んなわけあるかァッ!!……くそう、志人さんにイージス出してもらって並んだらグレートな良い絵になりそうだと思って選んだのに……」

 

「ああーなるほど……って、お前俺じゃなくてむしろ志人ちゃんの事が好き過ぎじゃね??知ってるけど」

 

 

 仗助とひいお祖父ちゃんの仮装は、悪魔だった。所々違いはあるけど、黒い角と尻尾と先端が3つに分かれた槍を持ってる事は一緒だ。

 

 あたし達はあえて、自分が何の仮装をするかを家族には言わないようにしていた。“当日になるまでのお楽しみにしましょう”とジョルノが言って、それに全員が賛成したから。

 ……ますます、気になるわ。ジョルノと父さんと志人さんが、いったい何を企んでいるのか。

 

 

(いや。今はそれよりも……もっと気になる事があるわね)

 

 

 それは……あの仲良し義兄弟の、思わぬ姿。

 

 

「…………えっと、ジョナサン?ディオさん?」

 

「ん?……ああ、徐倫!それって雪女の格好かな?可愛いね!」

 

「ほう?よく似合ってるな」

 

「あ、うん、ありがとう……じゃなくて、あの、2人の格好って、もしかして――

 

 

 ――ジョナサンは吸血鬼の仮装で、ディオさんは神父の仮装、なの……?」

 

「そうそう、正解」

 

「フフフ……どうだ?意外性があって良いだろう?」

 

「意外性というかツッコミどころしかねえわッ!!」

 

 

 何がどうしてそうなった!?前世はどうしたとか2人とも抵抗感ないのかとか前世の記憶持ちの人達みんなをからかってんのかとかそんでもってなんで2人共その格好が似合っちゃってるの!?とか!!

 

 

「ちなみに、後から合流するんだけど……プッチは前世の僕が着ていたのと似たような服の仮装をする予定だよ!」

 

「やっぱりあたし達を全力でおちょくるつもりだな!?あんた達!!」

 

 

 間違いなく狙ってる!プッチ神父まで!何故わざわざ互いの前世の役割をトレードするような仮装を!?

 

 

「徐倫の言う通りだぜ……お前ら、今日パーティーに参加する奴ら全員をおちょくる気だろ……特に前世の仲間達と財団職員達を」

 

「皆がどんな反応をするのかとか、そういう影響の事はちゃんと考えたんスか……?」

 

「おや、仗助。ジョセフとお揃いにしたのかい?」

 

「たまたまッ!偶然ッ!被っちまったんスよ!!……それで?」

 

「もちろん、ちゃんと考えたぞ」

 

「えっ?考えたのにその仮装で行くんスか!?」

 

「うん。――だって、この格好を見た時の周りの反応を想像したら面白そうだなって、3人で話し合って……」

 

「愉快犯ッ!?」

 

「つーか俺らよりもテメーらが悪魔だッ!?」

 

 

 仗助だけでなく、珍しくひいお祖父ちゃんまでツッコミに回った。本当に大丈夫かしら?この義兄弟……じゃなくて、会場に来る人達の方が。

 前世の役割トレード仮装について皆がツッコんで、変に体力と精神力を削られる未来が見えた気がするわ……

 

 

 なんて事を考えていたあたしは、次の瞬間。

 

 

「「――トリック・オア・トリート!」」

 

「お菓子くれなきゃ♪」

 

「悪戯しちゃうぞ♡」

 

「…………がおー」

 

「何それ、超映えるッ!!写真!動画!!」

 

 

 遅れてやって来た父さん達の……“3匹の子豚”ならぬ“3匹の狼”仮装を見て、思わずテンションが上がってしまった。

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 目の前では、ハイテンションの雪女……ではなく徐倫が、俺達の写真と動画を撮りまくっている。キャラがブレブレだ。

 

 “さっきのもう1回やって!”とリクエストされたので、俺とジョルノはノリノリで“トリック・オア・トリート!”からやり直す。

 ……なお。シスコンお兄様だけは、妹の頼みだからと仕方なく俺達に付き合っていた。また棒読みの“がおー”だったけど。

 

 

 あの日。俺まで仮装する体で話を進められた事には困ったが、ジョルノからこっそりとある提案をされた俺は、喜んで仮装に賛成した。

 

 

(“僕達3人でお揃いにしましょう!”なんて、可愛い弟分から言われたらそりゃあ賛成するだろ)

 

 

 承太郎の説得には手こずるか?と思っていたが、意外にもあっさり賛成してくれた事には助かったな。

 その後、ちょうど良さそうな仮装を探すために3人でネットの通販サイトを見ていたら、今身に付けている狼男の仮装×3が大、中、小でセットになっていたので、速攻で購入。

 

 狼耳のカチューシャ、狼尻尾、狼手袋、偽物の牙……それ以外の服装はセットの中には含まれていなかった。

 そのため、あとは俺達が元々持っている服の中から黒と灰色がメインになっている物を選び、3人で色合いを揃えてお揃いの仮装を完成させたのだ。

 

 

 ……という経緯を他のジョースター家の人達に説明すると、仗助が“俺も狼男にすれば良かった!!”と嘆きの声を上げた。

 

 

「ジジイなんかよりも志人さん達とお揃いになりたかった……!!」

 

「ええーッ!!仗助ちゃん酷い!」

 

「うるせえクソジジイッ!!」

 

「あー……悪かったよ。次の機会があったらお前にも話を持っていくからさ」

 

「約束っスよ!?」

 

「分かった分かった」

 

 

 そんなに俺達とお揃いが良かったのか……なんか悪い事したな。

 

 

「承太郎、意外と似合ってるじゃないか。まあ、その顔なら基本的に何を身に付けても似合うだろうが……」

 

「…………てめーには絶対に何かしら揶揄されるだろうと身構えてたんだが……珍しいな。最初から素直に褒めてくるとは」

 

「、ンン?私とて、たまにはそういう事もあるさ」

 

「……そうか」

 

「いや、皮肉屋でからかい好きの君にしては本当に珍しいね?ディオ。……明日は雨の代わりに空から慈愛の女神像が降って来るんじゃないかな?」

 

「やめろ、その毒舌は前世の俺に効く」

 

「ディオ兄さん?慈愛の女神像とは……?」

 

「……何の話だ?」

 

「気にするな」

 

「ああ、慈愛の女神像というのはね。前世でディオの腹を、」

 

「ジョジョッ!!」

 

 

 と、俺以外の旧図書館組のそんなやり取りが聞こえてきて、思わず苦笑い。……確かに、慈愛の女神像の話題は前世のディオには効果抜群だよな。さすが腹黒ジョナサン。

 

 

「……ねえ、そろそろ会場に行かない?多分もう始まってるわよ」

 

「おっと、そうだったな!行こうぜ!」

 

 

 え?もうそんな時間?……あ、本当だ。これなら会場は既に開いているだろう。

 スマホで時間を確認してそう考えながら、控室を出て行く人達の後に続く……その時。後ろからディオに声を掛けられた。

 

 

「……今日、お前に会わせたい奴がいる。それから1つ頼みがあってな。

 後ほど合図として一度だけ電話を掛けるから、周りには相手が私である事を悟られないように、一旦会場から出てくれ。その先で待っている」

 

「……それは構いませんが、どうして相手があなたである事を隠す必要があるんですか?」

 

「秘密だ。では、また後で」

 

「あ、ちょっと!?」

 

 

 ディオは詳細を明かす事もなく、先に行ってしまった。……会わせたい奴って、誰だろう?それに頼みってなんだ?

 

 

(…………まぁ、前世ではなく今世のディオが相手なら、そんなに心配しなくても大丈夫か)

 

 

 今世の彼の事は信頼している。悩む必要は無いな、うん、良し。

 

 

 気を取り直して会場に向かうと、既に多くの人達がパーティーを楽しんでいた。仮装してる人達も結構多い。

 その後は主に承太郎、ジョルノと一緒にいろんな人達に会いに行った。その中でも特に印象的だったのが、スタクルと会った時だな。

 

 他のスタクル面子も仮装しており、アヴドゥルがミイラ男、花京院が魔法使い(老人)、ポルナレフがフランケンシュタイン、イギーがコウモリの仮装で……

 

 

「ブフゥッ……!!じょ、承太郎が、ケモ耳と、尻尾……っ、はははははッ!!似合わねえぇぇッ!!」

 

 

 とか言ってバカ笑いしていたポルナレフが、青筋立てた承太郎にアイアンクローを食らわされるというプチ事件もあったが、そんな事よりも。

 

 

 花京院が、めちゃくちゃ雰囲気あるローブと帽子、長い髭、古そうな杖を身に付けていた事に笑った。しかも超似合ってる!

 

 

「すげぇ強そうな魔法使い!◯グアメ◯ティとかアレス◯モメン◯ムとか使えそう」

 

「お、鋭い!まさしく、この仮装のモデルは某魔法学校の校長だよ」

 

「えっ、マジ?って事は……やっぱり!その杖、ニ◯ト◯の杖にそっくりじゃん!」

 

「分かってくれたか!!さすが園原君!」

 

 

 そのまま某魔法学校のシリーズの話で盛り上がっていたら、このシリーズを好んでいる他の人達が集まって来てさらに盛り上がった。いやー、楽しかったなぁ!

 まぁ、最終的にシリーズの事をあまり知らない承太郎が拗ねて俺と、一緒に盛り上がっていたジョルノの2人を引きずって離脱したから、それでお開きになってしまったのだが。

 

 

 それはさておき。

 

 

「あっ」

 

「……シド?」

 

「志人さん?」

 

「あぁ、悪い!電話掛かって来た。……ちょっと会場の外で話して来る。ここだと賑やか過ぎるからな」

 

「ん、分かった」

 

「いってらっしゃい」

 

「おう。もしかしたら長電話になるかもしれないから、戻って来なかったらそういう事だと思ってくれ」

 

「?……了解」

 

 

 電話が掛かって来たので、承太郎達にはそう言って誤魔化して会場の外に出ると、その先には神父、じゃなくてディオがいた。

 ……最初はディオ達が前世の互いの役割を交換するような仮装をしているのに気づいて驚いたが、後に仗助からその仮装になった理由を聞いて、空笑いが出た。愉快犯共め……

 

 

「言われた通り、ディオさんの事を知られないようにして出て来ましたけど……俺に会わせたい人というのは、どちらに?」

 

「ああ、こっちだ。ついて来い」

 

 

 何やら楽しそうな顔をしたディオについて行くと……先ほど仮装に着替えた時の控室に到着した。そして、ドアを開けた彼に続いて中に入り――

 

 

「あらぁ?その子が、噂の“ジョースター家のお気に入り”ちゃんかしら?可愛い子ねぇ」

 

 

 ――見た目と口調がバグってる人と出会った。

 

 

 …………あー、うん、まぁ、とりあえず、

 

 

「初め、まして。園原志人です……えっと、オネエさん(・・・・・)ってお呼びすればいいですかね?」

 

「あらやだ、分かってるじゃない!ますます可愛いわぁ!」

 

「あはは……どうも」

 

 

 控室にいたオネエさん――女言葉を使う筋肉質の美丈夫が、チャイナドレスを身に付けてニコニコ笑っている。

 正直に言うと脳内宇宙猫状態だが、恩人であり、兄のような存在であるディオからの紹介だし、相手に対して失礼が無いようにしないとな。それに、俺は基本的に偏見は持たない主義だ。

 

 

「あたしは普段、財団やスタンド案件が関わっている時は偽名としてフェアリーと名乗っているわぁ。気軽に“フェアちゃん”って呼んでね!ユキトちゃん♡仲良くしましょう?」

 

「は、はぁ。よろしく、お願いします……フェア、さん?」

 

「ん~~……本当はちゃん付けが良いけど、控え目で真面目!しかも迷惑そうな顔をしないのがとてもイイわっ!許す!!」

 

「……ありがとうございます?」

 

 

 あらゆる意味で濃い(・・)なぁ……と思いつつ、ディオに助けを求める視線を送った。俺、これ以上どうすればいいの?たすけてディオさま。

 

 

「ククク……ッ!そんな顔をするな、志人。言いたい事は分かるから、さっさと本題に入って早めに用事を終わらせてやる。

 私がお前に頼みたい事には、こいつの……フェアリーのスタンド能力が深く関わっていてな」

 

 

 このあらゆる意味で濃い人を相手に本人がそう名乗っているとはいえしれっとフェアリー(妖精)呼びができるディオ様マジディオ様。

 

 

「お前にはこれから、とある仮装をしてもらいたい……それを可能にするのが、こいつのスタンド能力なのだ」

 

「仮装を、可能に……?」

 

 

 そのスタンド能力について詳しく聞いてみたところ、彼のスタンド――テイラー・メイドは、自分や他人の服装を、自由に変化させる事ができるという。

 

 能力発動の手順は簡単。まず、スタンドが何らかの服装を想像する人……自分自身、あるいは他人に触れる。

 で、そのまま変身させたい対象に向かって能力を発動させると……相手は一瞬で、想像した通りの服装を身に付けた姿に変身!と、そういう流れだ。

 

 ……ちなみに。こんな能力なら、戦闘はできないスタンドなのかな?と勝手にそう思っていたら全然違った。

 むしろ、能力以外はゴリゴリのパワータイプだそうです。……スタンド像を実際に見せてもらうと、それがよく分かった。

 

 

 桃色と水色のファンシーな色合いで、妖精の羽を生やした…………筋骨隆々で男性型の、スタンド。

 

 

 本体の見た目と口調の組み合わせがバグっているように、スタンドの方もいろんな意味でバグってました。なにこれこんなスタンドもありなの??

 あと、ついでにディオとの関係について聞いてみたら、彼らは今世で初めて出会い、ファッションの話で意気投合した友人同士なのだという。

 原作やアニメには登場してないだけで、元DIOの配下なんじゃないかと考えていたが、これも違ったようだ。

 

 

「えーっと……それで?俺にどんな仮装をさせたいんですか?」

 

「フフフ。では、さっそくやるとするか。……フェアリー」

 

「はぁーい♡じゃあ、予め全身がよく見える鏡をセットしておいて、それからディオちゃんにちょっと触らせてもらいまして、と――テイラー・メイド!!」

 

 

 ディオにまでちゃん付け!?……と脳内でツッコミを入れた次の瞬間、俺は光に包まれた。その光は一瞬で収まり、咄嗟に目を瞑っていた俺が瞼を上げて鏡を見る、と、

 

 

「え、わ、……おおぉぉっ!?」

 

 

 狼男の仮装から、俺が……否、前々世の(・・・・)俺がよく知っている姿へと変化していた。

 

 

 

 

 

 

(――――3部承太郎の服装じゃねぇか!?)

 

 

 まさか、今世でこれを着る事になるなんて!?

 

 

「まぁまぁ……っ!!似合ってるわ!素敵よ、ユキトちゃん!!」

 

「これは、なかなか……ククク……ッ!!奴の驚く顔が目に浮かぶなァ……」

 

「!!」

 

 

 おっと、危ねぇ!ここには俺の前々世を知らない人達がいる。この服装がかつて承太郎が着ていた物だと俺が知っている事を、隠さなければならない。

 なんとか違和感の無い反応を見せなくては……よし。嘘と本当を混ぜ込んだ事を言ってみよう。

 

 

「ディオさん!この仮装、何ですか!?めちゃくちゃカッコイイんですけど!?え、俺本当に似合ってます?」

 

「ふは……ッ!!あ、ああ、よく似合っているぞ。気に入ったか?」

 

「はい!それはもう!……うーん、こういう感じならきっと……漫画とかアニメのキャラクターの服ですよね。で、この仮装はいったい?」

 

「クク、フフフ……ッ!!まあ、それは後のお楽しみだ。そのまま会場に戻るぞ。……ただし、お前は私が良いと言うまで、イージスの不可視のバリアの中に隠れていなさい」

 

 

 やけに上機嫌なディオの様子と、何故わざわざ不可視のバリアを使うのか、その理由は分からないが……とりあえず、イージスを呼び出して言われた通りにした。

 

 

(承太郎が今の俺を見てどういう反応をするのかだけは、気掛かりだが……まぁ、こればっかりは実際に見せてみないと分からないか……)

 

(…………なるほど。志人はすっかり忘れてるんだね、あの時の事を)

 

(……イージス?何の話だ?)

 

(いや。俺も承太郎の反応は気になるし、今は何も言わないでおくよ)

 

(えぇぇ……?)

 

 

 イージスとの会話で一気に不安になった。え、何?俺は何を忘れてるんだ!?

 

 そんな不安を抱えながらも、会場に戻るディオとスタンドミラーを軽々と抱えるフェアさんの後をついて行く。……周囲からの視線のほとんどがフェアさんに集まっていた。

 みんなが彼を見てぎょっとするか、珍獣を見るような目をするか、あるいは一度見てからそっと目を逸らしている。分かります、その気持ち。

 

 で、2人が向かったのは……スタクル面子とジョジョ主人公ズが集まっている場所だった。

 

 

「あ、ディオ!何処に行ってたんだい?急に姿を消したから、驚いたよ」

 

「それは悪かった。……友人と会って、会場の外で話していたのだ」

 

「友人って……えっと、その人……?」

 

「ああ」

 

 

 真っ先に声を掛けて来たジョナサンだったが、さすがの彼もフェアさんを見て戸惑っているようだ。……それ以外の人達の反応も、似たようなものだな。

 あ、いや。ポルナレフだけがめちゃくちゃ嫌そうな顔をして、それを見咎めたアヴドゥルに軽く叩かれて注意されていた。

 

 

「さて、貴様ら……特に承太郎。よく見ておけ。お前には良いプレゼントになるだろう」

 

「あ?」

 

「志人、良いぞ」

 

「はーい」

 

 

 ディオに呼ばれて、不可視のバリアを解除。……承太郎達、特にスタクル面子が俺を見て目を見開く。

 

 

「そ、その姿はッ!?」

 

「承太郎の……ッ!?」

 

「おおォッ!?」

 

「懐かしいッ!!」

 

「イギッ!」

 

 

 

 

 

 

「――――ッ……!!」

 

「え、承太郎っ!?」

 

「どっ、どうしたんスかッ!?」

 

「父さんッ!?」

 

 

 しかし、次の瞬間――承太郎が膝から崩れ落ち、床に両手をついて項垂れた事に、全員が動揺した。

 心なしか、偽物であるはずの狼耳と尻尾まで元気が無くなったように見える……!?

 

 

「ディ……ディオッ!てめえ……ッ!!」

 

「フフ、ククク……ッ!」

 

「何がプレゼントだ――っ、わざわざ志人を使って前世の俺の黒歴史をほじくり返すんじゃねえ……ッ!!」

 

「ハハハハハハハハハッ!!」

 

 

 は?黒歴史……?って、あっ!?思い出した!

 

 

「承太郎!確か、去年の今頃にブックフェスでディオさんと前世のお前の服装の事を話してた時、やけに焦ってたよな!?あれって、もしかして……」

 

「ああ!そういう事だぜ、クソが……ッ!!」

 

「わぁぁー!ごめん!マジでごめんっ!!」

 

 

 本当は前世のお前の服装を知ってたけど、ブックフェスの時の事を忘れてたのはマジですみませんでしたぁっ!!

 

 

(イージスがさっき言ってたのってこれか!!)

 

(そうそう。やっと思い出したんだ?)

 

(お前なぁ!?言ってくれよ!そうすれば承太郎が恥ずかしい思いをしなくて済んだだろ!?)

 

(だって、ディオもそうだろうけど俺も承太郎の反応が見たかったんだもん)

 

(お前本当にたまにそういうところあるよな!?あぁ、もう、自我が強過ぎるスタンドはこれだから……!!)

 

 

 承太郎ごめん、マジごめん、申し訳ない!!

 

 ……と、俺が内心でひたすら謝罪している間に。承太郎が崩れ落ちた理由を知ったジョセフとポルナレフがディオと共に大笑い、ジョナサンとジョルノは苦笑い。

 花京院とアヴドゥル、仗助は唖然。イギーは呆れたように溜め息をついて目を逸らし、それから徐倫は、

 

 

「と、父さん!大丈夫よ!そんなに落ち込まなくても良いじゃない!凄くイケてるわよ!?」

 

「そ、そうだよ、承太郎!この格好、超カッコイイじゃねぇか!?」

 

「ほら!志人さんだってこう言ってるだろ!?元気だしてよ、父さん!」

 

「…………やめろ……今の俺には、前世の娘と今世の親友にフォローされるのが一番辛い……」

 

「「ええッ!?」」

 

 

 徐倫が承太郎を慰めているのを聞いて俺もそれに乗ったら、そんな事を言われてしまった。

 これでも駄目か!それどころか、ますます落ち込ませてしまったらしい。どうしよう、えっと、えっと、……あぁそうだ!こうしよう!!

 

 

「承太郎!何をすれば元気になれる!?俺に出来る事なら何でもやるぞ!!」

 

 

 大事な親友を復活させるためなら何だってやってやる!……という勢いでそう言った途端、承太郎に肩をガッと掴まれた。ひぃっ!?

 

 

「…………今、何でもって、言ったな?」

 

「あ、あぁ、言った、ぞ?」

 

「その言葉を忘れるな」

 

「アッ、ハイ」

 

「じゃあまずは、そもそも何でお前がその服を着る事になったのか、ディオがどうやってその服を用意したのかについて詳しく説明しろ」

 

「りょっ、了解、しました……」

 

 

 目が据わっている承太郎に、こうなるまでの経緯を説明した。

 その際、フェアさんにはちゃんと許可をもらい、彼のスタンド能力についても説明すると……承太郎が口端を吊り上げて悪い顔で笑った。怖い怖い怖い。

 

 

「志人……お前には今から、そいつの能力で別の仮装をしてもらう。抵抗するなよ?」

 

「……今度はどういう服を着せられるんだ?」

 

「……まあ、ちょいと恥ずかしい格好かもしれないが……心配するな。俺が満足したら、さっさと元の姿に戻してもらえばいい。

 …………奴の服を着たお前をそのままにしておくのは、俺だって嫌だからな……」

 

「は、はぁ……?」

 

 

 よく分からんが、ひとまず俺はじっとしていれば良いか。

 

 

「おい。俺が想像した服を、シドに着せてくれ」

 

「はいはぁい!じゃあちょっと失礼して…………あ、あら?これは……ユキトちゃんに着せるには、その、かなり派手過ぎるんじゃないかしらぁ……?」

 

「奴に仕返しした後は、さっさと脱がせばいい。いつでも元の姿に戻せるように準備しておいてくれ」

 

「ん〜〜そういう事なら、って、仕返し?…………えっ!?じゃあこの派手な服はまさかっ!?」

 

「ああ、そうだぜ。奴が前世で実際に着ていた服だ」

 

「あららぁ……ま、まぁ、彼だったらこんな服でも完璧に着こなしちゃいそうね……」

 

「今世では奇抜な服は滅多に着てないようだし、きっと奴にとってもあの服装は黒歴史になってるはず……!」

 

 

 なんだ?俺はどういう服を着せられるんだ!?

 

 

「鏡はここに置いておくけど……ユキトちゃんは本当にびっくりするかもね……じゃあ、さっそくいくわよぉ」

 

 

 そして、再び光に包まれた俺は――

 

 

(…………こ、これはっ!?)

 

(――――3部DIOの服装……っ!!)

 

 

 真っ黄色の、あのDIOの服を着せられ、イージスと共に内心で驚愕した。

 

 

「よーし、想像通りだ。……おい、ディオ!こっちを見ろ!」

 

 

 

 

 

 

「ン?なんだ、――――ッ……!?」

 

「ディ、ディオォッ!?」

 

「兄さんッ!?」

 

「今度はディオが崩れ落ちたぞ!?」

 

「あれは……!?前世の奴が!DIOが着ていた服じゃあないかッ!?」

 

「ゆッ、志人さんの服が!?大変な事になってるっスよォ!?」

 

 

 そう。俺の服、大変な事になってるんスよ、仗助くん……で、向こうの大騒ぎの元凶である男はというと、腹を押さえて必死に笑いを堪えて……

 

 

 やがて顔を上げると、凶悪面で嗤ってこう言った。

 

 

「ははァッ!ざまあみやがれッ!!」

 

 

 もうやめて、親友様!!ディオのライフは既にゼロだぞ!?

 あとその原作主人公にあるまじきゲス顔は止めなさい!!あぁコラコラ中指まで立てるんじゃない!下ろしなさいっ!!

 

 

「あ"あー、笑った。満足だ」

 

「それは、何より、だわ……ユキトちゃんの服、元に戻して良いかしら?」

 

「おう、戻せ。さっさと戻せ。その服は二度と見たくねえ。ましてや、志人に着せた状態はもっと見たくねえ。今回だけだ」

 

「は、はぁーい……」

 

 

 いろんな意味で濃いフェアさんが、明らかに気圧されている……!?さ、さすがだな、承太郎……

 

 

 またもや光に包まれると、それが収まる頃には元の狼男の仮装に戻っていた。

 そんな様子を見ていたのか、駆け寄って来た仗助がフェアさんのスタンド能力について彼に尋ねている。

 

 

「じゃ、じゃあ!俺が想像したやつも志人さんに着せる事ができるんスか!?」

 

「えぇもちろん、できるわよぉ」

 

「それなら……!あの、志人さん!前世の、高校生の時に俺が着てた服も着てもらいたいんスけど……」

 

「えっ?」

 

 

 仗助の服……多分、あの改造学ランだよな?

 

 DIOの真っ黄色の服に比べたら全然マシだし、よく考えたらこれって、前々世では出来なかったジョジョキャラのコスプレを楽しむ良い機会だよな?うん、良し。

 

 

「良いけど、どういう服なんだ?」

 

「グレートッ!!やったぜ!まあ、どういう服かは実際に着てみれば分かるっスよ!」

 

 

 という事で、フェアさんのスタンド能力で前世の仗助の服装へ……変身!

 

 

「っ、……グレートだぜ……ッ!!似合ってるっスよ志人さん!!」

 

「……ん、懐かしいな。そういや、当時の仗助はこんな格好だったか……」

 

「へえー……父さんのもそうだけど、昔の日本の学ランってやっぱり結構イケてるわね」

 

「いや、徐倫ちゃん?こいつらのはかなり改造されてるやつだからな?本物の昔の学ランは全然違うからな?」

 

 

 徐倫の勘違いを訂正し、それから改めて鏡を見る。……にしても、これがボンタンってやつか。初めて着たなぁ。

 前世の俺も前々世の俺も、改造学ランなんて着た事なかったから、ちょっと新鮮で良いかも――

 

 

「――はい!次は僕の前世の服を着てください!」

 

「うおおうっ!?」

 

 

 その時。鏡の後ろから突然、ジョルノが現れた!

 

 

「ジョルノ!?」

 

「いつ来たんだ、お前……」

 

「つーか、ディオさんの方はもう良いのかよ?めちゃくちゃ落ち込んで無かったか?」

 

「あの人の事はジョナサンに任せました。僕にはお手上げです」

 

「お、おう……そうか……」

 

 

 どうやら、ディオが復活するまでもうしばらく時間が掛かるらしい。……で、次はジョルノの服か。おそらく、あの胸元が開いてるやつだろう。……あ、でも、

 

 

「フェアさん、大丈夫ですか?何度もスタンド能力使って疲れてませんか?」

 

「あらまぁ……!!心配してくれるのね、ユキトちゃん!でも大丈夫よぉ、まだまだ全然元気だわぁ!ユキトちゃんの着せ替えも楽しいし♡」

 

「そ、そうですか。それなら良かった……」

 

 

 このオネエさんにも、ようやく慣れてきたが……本当に元気そうだな。スタンドと同じく本体もかなり筋肉ついてるし、相当鍛えているのだろう。

 

 

 では、気を取り直して。前世のジョルノの服装へ……変身!

 

 

「……これが、ジョルノが着てた服?胸元ガッツリ開いてるわね……いや、これはこれで良いかも?」

 

「ちょ、ちょっと開き過ぎじゃねェか……!?」

 

「そうですか?さっきの仗助の服だって、胸元開いてましたけど?」

 

「俺のは中にシャツ着てただろ!?素肌が見えてるのが問題なんだよッ!!」

 

「…………確かに、その違いは、デカいかもな……」

 

「ほらあ!承太郎さんだってこう言ってるぜ!?」

 

「ええー?これぐらいなら気にする事ないと思いますが……志人さんはどう思います?」

 

「そうだな……女性がこういうのを着るのはちょっとヤバイかなと思うが、着てるのは男だしな……」

 

 

 胸元は少々落ち着かないが……夏場は涼しくて良さそうだな、これ。あとは、個人的に襟に付いた羽模様が良いと思う。形は違うが、イージスの翼と共通してるし。

 

 

「にしても……うーん……」

 

「……徐倫ちゃん?」

 

 

 と、徐倫が俺の事を上から下までジロジロと見て来る。な、なんだよ?

 

 

「志人さんって――スレンダーよね……」

 

「は??」

 

「ああー!一応筋肉付いてるけど、割と細めだよなァ」

 

「そうですね……腰の位置が高めで、足も長いですし」

 

「……そういや、首も長いな」

 

「あ、本当だ」

 

 

 徐倫だけでなく、承太郎達3人にもジロジロ見られている……!そんなに見るなよ!恥ずかしい!

 

 

「これは…………イケる」

 

「……徐倫?」

 

「ねえ、志人さん――あたしが前世で着てた服も着てみない?」

 

「はぁっ!?」

 

「つ、つまり……ッ!」

 

「女装、ですか?」

 

 

 いやいやいやいやいやっ!?

 

 

「おっ?志人ちゃんが女装すんの!?見たい見たい!」

 

「面白そうな話してんじゃねぇか!」

 

「園原君の女装……怖い物見たさだが、ちょっと気になるな……」

 

「園原は目付きは悪いが、顔が整っているからな。意外と似合うんじゃないか?」

 

「ふむ……もしこれで似合うようなら、次に着せ替え人形にする時は女装も視野に入れて……」

 

「こらこら、ディオ。それはさすがに志人が可哀想だよ、自重してくれ」

 

 

 あ、ディオ様復活おめでとうございま、じゃなくて!!こんな時に限ってなんで他のスタクルとジョナサンとディオまで集まって来るんだよ!?

 

 

「ユキトちゃんが、女装……うんうん!良いんじゃなぁい!?結構良い線いけるかも!」

 

「フェアさんまで何言ってんだよっ!?」

 

「大丈夫よ、志人さん。今から着せる服はパンツスタイルのやつだから。さすがにスカートを穿かせるのは気の毒だし」

 

「パンツスタイル………ま、まぁ、それならまだマシか……」

 

 

 頭の中に浮かんだのは、原作の徐倫のパンツスタイルの服装だ。最初の方のスカートのやつは絶対に拒否するが、着せるのがそれじゃないなら、なんとかなる、かなぁ……?

 

 

(…………志人。今女装の恥ずかしさとジョジョキャラのコスプレをしたいファン精神を天秤に掛けて、ファン精神の方を取ったな?)

 

(なななななんの事やら)

 

(君自身であるスタンドを相手に惚けたって無駄だからね?)

 

 

 イージスにはバレバレだった。べ、別にいいだろ。だって前々世の俺は40代のおっさんだったしそれでコスプレなんてできなかったし……

 でも、今世なら10代の姿でコスプレが出来る訳だし、今の体は目付き以外顔は悪くないんだから女装してもそんなに気持ち悪い事にはならない、はずだし。

 

 

「…………志人……無理、してないか?」

 

「承太郎……」

 

 

 他の奴らが俺の女装を見たがる中、承太郎だけが心配してくれた。優しい奴だな、お前は……!本当に良くできた親友だぜ!

 

 

「ありがとう。でも、大丈夫だ。どうせ女装は最初で最後だと思うし、スカート穿く訳でもないし……貴重な体験だと思って、前向きにやってみる」

 

「…………お前が、納得してるなら……これ以上は何も言わない、が……」

 

 

 承太郎はそう言って引き下がったが、未だに険しい表情をしている。まだ心配してんのか?大丈夫だって!

 

 

「じゃあ、えっと、フェアさん?お願いできる?」

 

「はぁーい♡ではでは、失礼して…………これは……!セクシーで良いわね!服のセンスも良いわっ!!これならユキトちゃんも絶対似合う……!!」

 

「…………女装が似合うと言われても、男としては嬉しく無いんですが」

 

「あ、あらら、そうよね。ごめんなさい……まぁ、気を取り直していくわよぉ!」

 

 

 さて。本日既に5回目となる変身の結果、は、…………うわぁ……

 

 

(原作徐倫の服装そのままだ!でもなんか、思ってた以上に露出した部分が多い気がするし、その部分だけがスースーして落ち着かねぇ……!!)

 

 

 原作ファンとしては喜びたいのに、素直に喜べない……

 

 

「わあ……ッ!!ゆ、志人さん、凄い!最高!超似合ってるッ!!」

 

「う~ん、素晴らしいわ!ユキトちゃんには悪いけど、やっぱり女装の才能がありそう!!」

 

「特に背中よ、背中!背中が綺麗……ッ!!そこが出てる服装で正解だわ、これ!

 あっ!ねえ、この状態でイージスと同化して天使の翼を生やしたら、もっと綺麗になるんじゃない!?」

 

「…………悪いな、徐倫ちゃん……俺、今それが出来る精神状態じゃねぇんだわ……」

 

「あ……ご、ごめんなさい。はしゃぎ過ぎた……」

 

「えっとぉ、そのぉ……女装の才能がありそうとか言ってごめんなさいね?」

 

「い、いえ……大丈夫、デス……」

 

 

 服装の露出具合に恥ずかしがれば良いのか、似合ってるとか女装の才能があるとか言われた事に落ち込めばいいのか。

 あるいは、その両方か……迷った挙げ句俺は困り果てて、思わず承太郎を見る……と、

 

 

「――――」

 

「……承太郎?」

 

 

 彼は何故か、俺を凝視して固まっていた。……いや、承太郎だけじゃないな。

 やけに静かだと思って後ろに振り向いたら、他の奴らも似たような顔で俺をガン見している。なんだ?どうした?

 

 しかし。次の瞬間には承太郎が我に返った様子で動き出し、ジョナサンに声を掛けた。

 

 

「ジョナサン。……おい、ジョナサン!」

 

「はッ!……な、なんだい?」

 

「そのマント、寄越せ」

 

「わ、分かった」

 

 

 承太郎はジョナサンから、彼が着ていた吸血鬼の仮装のマントを受け取ると、それを俺の頭上から被せて来た!なんで!?

 

 

「承太郎!?これじゃあ何も見えないぞ!?」

 

「―――ら、――――じっと―――」

 

 

 その上、マントを押さえる承太郎の手がちょうど俺の耳の位置辺りにあるから、声も聞こえにくい。

 じっとしてろ、と言われたのはギリギリ聞こえたから、仕方なく言われた通りにする事にした。

 

 

「……――、てめ――……何―――――は――か……?」

 

「…………す、―――。――ず―――し――――ス……」

 

「申し――――――た……――、目を――――――……」

 

「――、一生――覚、――……志人――――した……」

 

「ご――、志人…………エリナ――めん……」

 

「……――の時―――――見ても―――――が……服で――――――で、――色――――なァ。ごち――――」

 

「―――――そこ――女―――以上に――――」

 

 

 ――ゴンッッ!!バキィッ!!

 

 

 ……という、凄い音がはっきりと聞こえた。誰かの悲鳴も聞こえた。

 えっ、何?何っ!?マントのせいで何も見えねぇしほとんど聞こえねぇんだよ、こっちは!なんとか人の名前だけはしっかり聞き取ってるけど!

 

 

「…………すみ――、ジョセフ――……――は――殴―――……!園原、――に――――……!!」

 

「――ら――よ、園原君……――――て、――2人――アヴドゥル――て―――おいた――……」

 

「…………スタープラチナで――――が――。アヴドゥル、花京院。―――――」

 

 

 ……その後もしばらく続いた会話を頑張って聞き取ろうとしたが、結局上手く聞き取れなかったので諦めた。

 そしてようやくマントが退かされて、元の狼男の仮装にも戻された時。俺はさっそく承太郎に文句を言った。

 

 

「いきなり何すんだよ!マントのせいで何も見えなかったし聞こえなかったんだぞ!?」

 

「……聞こえなかった?…………そうか。その方が好都合だな……さっきまでの会話は聞かなくて正解だぜ……」

 

「え、そうなのか?」

 

「ああ……会話内容については、何も聞かないでくれ……頼む」

 

「んん?……まぁ、いいか。分かった」

 

 

 承太郎も、他の人達も“聞かれたくない”という顔をしている気がするし、素直に頷いておいた。

 

 

「ところで、フェアさん。スタンド能力はまだ使えますか?大丈夫そうなら、この際だからジョナサンやジョセフ先輩の前世の服も着てみたいんですけど……」

 

「ん〜〜……そうね、あと2人程度ならまだ余裕よぉ。いけるわ」

 

「ありがとうございます。……という事でジョナサン、ジョセフ先輩。どうですか?」

 

「あァー、そうだな……正直に言うと、若い頃に着てた服なんてほとんど覚えてねェんだよな。俺、結構なジジイになるまで生きてたし、今世の年数も合わせると相当長生きだし……」

 

 

 あ、そっか。前世と今世で生きている年数を合わせると、ジョセフの場合は100年を超えるはずだよな……

 そんな状態じゃ、かなり昔に着ていた服の事なんて忘れてしまってもしょうがないか。

 

 

「唯一覚えてるのが1つあるが、あの服はさっきの徐倫の服ほどではないけど、ちょっと露出してるしなァ……それでも良いなら、」

 

「「「「「「却下ッ!!」」」」」」

 

 

 ジョセフと俺以外の全員が、一斉にそう言った。……俺も露出してるのはもう遠慮したいし、否定してくれるのは助かるんだが、皆やけに必死だな?何故?

 

 

「……ああ、うん。そう言われると思ってたぜ。……って訳で、志人が着られそうなのは……エジプトまでの旅の時に着てたやつかァ?ジジイの服だけどそれでも良いなら、」

 

「お願いしますっ!」

 

「お、おう?良いのォ?ほぼ70歳だった時の俺が着てた服だぜ?」

 

「興味ありますっ!!」

 

「そうかァ……?じゃあ、まァ、それにしてみるか」

 

 

 3部ジョセフのコスプレ……っ!!楽しみ!

 

 

 ではではさっそく、前世の3部ジョセフの服装へ……変身!

 

 

「おおーッ!!」

 

「間違いない、当時のジョースターさんの服だ!」

 

「これも懐かしいですね……」

 

「…………70ぐらいの時にこれを着てたのかァ……ジジイのくせに結構良いセンスしてるじゃねェか……!!」

 

「おっ?仗助ちゃん、嬉しい事言ってくれるじゃないのォ」

 

「……正直、ジジイの服はさすがに似合わないんじゃねえかと思ってたが……意外と様になってるな、シド」

 

「ふふふ、どやっ」

 

「志人さんのドヤ顔可愛いわ、写真写真」

 

 

 老ジョセフの服装は、中折れ帽と手袋が良い!全体的にシンプルな服装だが、それらのアイテムがあるおかげで地味な印象にならずに済んでいる。

 さすがに義手までは再現できないようだが、それは仕方ない。でも、それまで再現出来たらスタクルファンとしてはもっとテンション上がってただろうな。

 

 ……ところで、徐倫ちゃん。先程からあえて何も言わなかったが、俺の変身後の写真を何回も撮ってますね?

 言い値で買うのでそれ、後でください!俺がジョジョ主人公ズ+ディオのコスプレをした姿を永久保存したい。宝物にする……っ!!

 

 

 が、その前に。最後にジョナサンのコスプレをしよう!

 

 

「うーん……僕としては、志人には別の仮装をしてもらいたいんだよね」

 

「それは構いませんが……別の仮装?」

 

 

 さっそくジョナサンに頼んでみると、そんな言葉が返って来た。別の仮装とは?

 

 

「えっと、そうだな……フェアさん。あなたのスタンドが僕に触れれば、僕が想像している仮装をあなたも見る事ができるんですよね?ちょっと見てもらえませんか?」

 

「あら、いいわよぉ。どれどれ…………ん〜?あらまぁ、これって……」

 

 

 スタンドでジョナサンに触れたフェアさんが、横目で何かを見ている。その先にいるのは……承太郎?

 

 

「どうですか?」

 

「……正直、今まであまり無かった発想だわ。うん、面白いわねぇ!これはいけるっ!」

 

「それは良かった!では、さっそくお願いします」

 

「はぁーい♡いくわよぉ――テイラー・メイド!!」

 

 

 

 

 

 

「…………んん?……え、これって……!?」

 

 

 光が収まり、鏡に映ったのは……紫を基調とした貴族っぽい服装の上に、赤いスカーフと黒いグローブとブーツ、両肩に肩当て、額にサークレットを身に付けた姿。

 

 

「――スタープラチナ……?」

 

 

 承太郎が呟いた。……そう。この格好は、スタープラチナのデザインとよく似ている。

 なんと言えばいいのか……あぁ、そうそう!原作のジョナサンが着ていた貴族服の上から、スタープラチナのデザインを被せた感じ。そんな雰囲気の服装なんだ。

 

 

「承太郎。スタープラチナを出して、志人の隣に並べてみなよ」

 

「あ、ああ……」

 

 

 何故だかニコニコとご機嫌なジョナサンが、承太郎を促してスタンドを出させる。……スタープラチナが俺の隣に並ぶと、他の人達から“おおー”という声が上がった。

 

 

「本当ですね……スタープラチナとよく似ています」

 

「横に並ぶと一目瞭然だな……スタープラチナがモチーフであると、すぐに分かる」

 

「スタンドを元にした服装、か……これ、僕のハイエロファントでも出来ないかな?」

 

「俺のチャリオッツだったら絶対にカッコ良くなるぞ……ッ!!」

 

「これは……ジョナサンちゃんは良い想像をしてくれたわね!新たなビジネスの予感がするわぁ……!!」

 

 

 確かに。フェアさんの言う通り、これは意外と需要があるかもしれない。自分のスタンドを元にしたデザインの服装……それを着てみたいという人達からの需要が。

 

 

「……シド。それ、写真撮ってもいいか?」

 

「どうぞどうぞ」

 

「ん」

 

 

 承太郎はスマホで何回か撮り、その後はおそらく撮った写真をじっと見つめている。……目がキラキラしていた。

 

 直接聞いた事はないが、多分こいつは何だかんだ言って自分のスタンドが好きなんだろう。

 そうでなければ、スタープラチナを元にした服をわざわざ写真に撮ったり、あんなに目をキラキラさせたりしないと思う。

 

 

(しかし……ジョナサンは、何故この仮装を俺に?)

 

 

 いったい何を考えて俺にこの服を着せたんだ?自分の前世の服と、スタープラチナを混ぜたような服装なんて……

 いや、超良いセンスしてるし俺も楽しませてもらったけど、なんか引っ掛かるんだよなぁ……

 

 

「……そういや、シド」

 

「!……何だ?」

 

 

 おっと。……承太郎に呼ばれたし、これについて考えるのはまた今度にしよう。

 

 

「さっきからずっと、お前だけが着せ替えされてるだろ?……お前はどうなんだ?」

 

「俺?」

 

「……自分以外の誰かに着せたい仮装とか、そういうのは無いのか?」

 

「あら、そうよね!確かにさっきからユキトちゃんだけが服をコロコロ変えられてるんだし、最後くらいあなたが誰かを好きに仮装させても良いんじゃないかしらぁ?」

 

「そりゃあ良いッ!志人、遠慮せずに言ってみろ!誰を仮装させたいんだ?」

 

「そうよ、志人さん!誰かいないの?こういう服を着せてみたいなぁっていう人とか」

 

「えぇぇ……?」

 

 

 承太郎の言葉がきっかけとなり、全員の視線が俺に集まった。そんな、急に言われても……あ、待てよ?

 

 

「…………確かに。こういう服を着せてみたいって人が、1人いる」

 

「おお?」

 

「誰ですか?」

 

「承太郎」

 

「あ?……俺か?」

 

 

 そう、お前です。言い出しッペの法則って事で、付き合ってもらうぞ!

 

 

「フェアさん、こういう仮装はどうでしょう?ちょっと触れて確認してみてください」

 

「はいはぁーい、えーっと…………まぁ……まぁまぁまぁっ!!イイじゃない、これっ!素敵だわ!!」

 

「出来そうですか?」

 

「できる!というか、やるっ!!絶対にやる!!」

 

「お、おう……じゃあ、お願いします」

 

 

 さて、承太郎がどうなったのかというと……

 

 

 純白の鎧と、マント。十字型の剣を持っていて、兜が無いし帽子も被っていないため、彫刻のような美形顔が露わとなっている。

 

 

「――――何処の聖騎士団長ですか??」

 

「ぐぐぐ、っ、グレェェトォッ!!承太郎さん、すげーッ!!」

 

「ハマってるなァッ!?その格好!!」

 

「父さんカッコイイッ!!ちょっ、カメラ目線ちょうだい!写真いっぱい撮るッ!!」

 

「このまま異世界に放り込んでも違和感が無さそうだな……いくらなんでもハマり過ぎだぞ……」

 

「承太郎すごいッ!とても似合ってるよ!!」

 

 

 主にジョースター家が盛り上がって大反響だった。それに、先程からこちらを遠巻きに見ていたパーティーの参加者達もざわざわしている。女性達の黄色い声が聞こえてきた。

 

 

 よし、もっと盛り上げてやろう。

 

 

「イージス、承太郎の隣に並んでくれ……いや、後ろの方が良いかも?左後ろとか」

 

「はーい」

 

 

 俺に言われた通りに、イージスが承太郎の左後ろに浮かぶと……一瞬周りが静かになり、それから波のように感嘆の溜め息が広がっていく。

 分かる。分かるぞ、その気持ち!聖騎士っぽい格好の承太郎と、その後ろに天使のような見た目のイージスがいる――

 

 

 ――まるで、神話のワンシーン!思わず溜め息が漏れる美しさ……っ!!承太郎にあれを着せて大正解だな!!

 

 

「……園原君の発想の勝利だな。承太郎が着ている鎧もマントも、あの剣も……それぞれ、イージスの鎧と翼と杖を元に想像したものだろう?」

 

「そうそう!花京院、正解!」

 

 

 あれを絵画にするならタイトルは見た目そのまま、“神に仕える聖騎士と天使”、だな。承太郎の容姿なら絶対に似合うと思ったんだよ……マジであれ着せて正解だわ。満足、満足。

 

 

 その時、承太郎が堂々と歩いてこちらにやって来た。

 

 

「……これ、全部イージスの姿を元にしたのか?」

 

「あぁ、そうだ。俺がスタープラチナを元にした服を着たんだから、お前にイージスを元にした服を着せるのもありだろ、と思って」

 

「…………やれやれだぜ」

 

「……駄目だったか?そういうのは好きじゃない?」

 

「まあ……正直、この格好は窮屈過ぎるが……イージスを……他ならぬお前の半身を元にした仮装なら、許すしかねえな」

 

 

 仕方ないと言わんばかりに、苦笑いを浮かべた承太郎は……次の瞬間。一転してニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

 

「だが……この格好だからこそ、出来る事もあるよなあ?」

 

「えっ?」

 

 

 そう言って、承太郎は――俺の前で優雅に跪き、恭しく頭を垂れた。…………は??

 

 

「わあぁぁッ!父さん、そのポーズ最高!!」

 

「ジョータローちゃん、ナイスッ!!とってもイイ演出だわぁ……!!」

 

「意外とノリノリだな、承太郎!?」

 

「じょ、承太郎さんッ!そのまま剣を横にして、志人さんに向かって捧げてみてください!」

 

「……こうか?」

 

「お、おおッ!騎士が王に向かって剣を捧げるポーズだ!?」

 

「様になってんなァ!?」

 

「グレート過ぎるっスよ承太郎さん……ッ!!」

 

「本当に絵画になりそうな光景だな!」

 

「これ、志人の方も王様とか王子の仮装をさせれば、もっと良い絵になるんじゃないか……?」

 

「っ、ジョジョ――それだァッ!!おい、フェアリー!まだ力に余裕はあるか?承太郎に鎧を着せたまま、志人に王子の仮装をさせる事はできるか!?」

 

「できるできるっ!!やるわ、それっ!!」

 

 

 

 

 

 

 …………とまぁ。その後のパーティー会場は大騒ぎとなり、美形聖騎士承太郎と、なんちゃって王子様(笑)な俺の、撮影会へと早変わりしましたとさ、めでたしめでたし。

 

 

(いや、写真取られまくるわジョースター家中心にもみくちゃにされるわ大勢の女共の黄色い声援がうるさいわ――俺と承太郎だけは災難だったけどなっ!!)

 

 

 

 

 

 






※男主が徐倫の服を着た後の会話(長い会話文。念のために言っておくと、not腐向け。会話内容がいろいろアウト)








































「……さて、てめーら……何か申し開きはあるか……?」

「…………す、すんません。思わずガン見しちゃったっス……」

「申し訳ありませんでした……つい、目を奪われてしまい……」

「これは、一生の不覚、だな……志人には本当に申し訳ない事をした……」

「ごめん、志人…………エリナもごめん……」

「……沖縄旅行の時に水着姿を見てもなんとも思わなかったが……服で一部が隠された事で、急に色気が出たなァ。ごちそうさまです」

「ぶっちゃけそこらの女の背中以上にエッ――」


 ――ゴンッッ!!バキィッ!!

 ※アヴドゥルがジョセフの頭に拳骨を、花京院がポルナレフの横腹に蹴りを入れた音


「いったあァッ!?」

「ぐええェッ!?」

「…………すみません、ジョセフさん……今回ばかりはしっかり殴らせてもらいました……!園原、本当にすまない……!!」

「心から謝罪するよ、園原君……とりあえず罪滅ぼしとして、この馬鹿2人は僕とアヴドゥルで責任を持って制裁を加えておいたから……」

「…………スタープラチナでボコボコにする手間が省けたな。アヴドゥル、花京院。よくやった」






「――ここにいる男共、志人さん以外全員どうしようもねえな……」

「あーやだやだ、全くこれだから男って生き物は……ねぇ?ジョリーンちゃん?」

「ねー?」

「ちょっと待てぇッ!!異議あり!徐倫に言われるのはしょうがねぇけどオカマ野郎ッ!!結局は俺達と同じ男であるてめえにだけは言われたくねぇぞ!!」

「そうだそうだーッ!!」

「やだぁ、失礼ねっ!!――あたしはあんた達とは違って嫁一筋よ!?ユキトちゃんの事も邪な目で見てないわ!!
 可愛い子だと思ってる事は認めるけどねぇ?それでもやっぱりうちの嫁が一番可愛いっ!」

「えッ」

「は?」

「…………よ、……嫁……?」
 
「……なんだ、お前ら。気づいてなかったのか?こいつ、こんな見た目だが既婚者だぜ」

「はああァァァッ!?」

「ちょ、ちょっと待ってくださいFratello(兄さん)!むしろあなたは何故それが分かったんですか!?」

「……そいつの左手薬指に、指輪の跡がくっきりと残っている。

 おそらく。ギリギリまで付けていたが、万が一何かがあった時のために備えて、パーティーの最中は外しておく事にしたのだろう……大事な結婚指輪に、傷一つ付かないようにな」

「あらまぁ……っ!大正解よ、ジョータローちゃん!!本当によく分かったわね?」

「そりゃあ――――前世では毎回、仕事中に全く同じ理由で外してたからな。すぐに分かった」

「…………あらぁ……」

「ほーう……?」

「お、おお……」

「ぐ……グレートっスよ、承太郎さん……!!だから杜王町にいた時に指輪つけてなかったのか!妙だと思ってたんだよ……!!」

「と、父さん……ッ!!」

「…………なん、だよ。事実を言っただけだろ……」

「正直、凄く、感動した……!!父さんが前世のあたしとママをこっそり大事にしてたのは知ってたけど!知ってたけどッ!!」

「…………」

「…………ただ、父さん。その話に嘘が無いのは、もちろん分かるわ……でもね?」

「ん?」




































「――――ついさっきまで志人さんの背中に目を奪われてた野郎共のうちの1人にそんな事言われても説得力ねーからな?」

「それはその通りだ。面目次第も無い」

「秒で認めて反省したッ!?」

「潔いッ!!」

「嘘だろ承太郎」


※結論。園原志人には金輪際、露出が多めの服を着用する事、着用させる事及び、女装する事、女装させる事を禁ずるby空条承太郎

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