ナザリック、サービス終了時、ギルド「メラム・シバルバー」のギルドマスター「天城颯馬」プレイヤー名「ククルン」はサービス終了直前のユグドラシルをプレイしていた
サービス開始からプレイしていた初期プレイヤーである颯馬はギルド内にある訓練用ダンジョンを攻略しながら思い出に耽っていた
(我ながらよくやったよな、、)
ポップするエネミーを倒しながら颯馬は考えていた
傍らで自分を守り、もう傍らで魔法を行使するNPCをみながら
爆発音とともに敵エネミーが消失する
数年間ギルドメンバーで力を合わせて作成した二人のNPC、10人ほどのほどの小さなギルドだった、小さいいざこざもあった、だがそんな中でギルドが一丸となって創ったのがこのNPC達だった
だがそれがギルドメンバーの引退の皮切りになったのも事実だった
最後のギルドイベント「外神、世界へ降る」というイベント期間中ギルドを襲撃する特殊エネミーを撃退し続けなければいけないというクソイベント
今思えばユグドラシルのユーザー離れに拍車をかけたといっても過言のないイベントだった
だがギルドメンバーにとって最後の熱、「あのキャラ欲しくね?」という誰かの発言そこからイベントボスの調伏のため寝るまと金を惜しまず全て注ぎこんだ
ボス化ではなく仲間NPCとしてダンジョン攻略に運用したかったので使い切りのワールドアイテムを使ったほどだ
「まぁ結果弱体化貰ったんだけど、、」
思わず笑みがもれた
運営に許可は貰えたがそれは大きく弱体化されていた
タイマンなら負けることはないだろうが、高レベルの敵が出現するダンジョンや多体一に滅法弱い
加えて本来の能力の使用にも制約が多いのだ
結果それに落胆してしまったギルドメンバーが次々と辞めてしまったのだ
隣に立つNPCのステータス画面を開く
そこには平凡なステータス、そして種族欄に人間(偽)という文字があった
改めてみてもあれだけの労力をつぎ込んだとは思えないステータスだ
「浪漫はあるんだけどなぁ、、」
スキルやクラスもユグドラシルに類するものはないだがそれ故に運用の難しさが顕著に出ていた
「スクロールを魔物にするとか、マジックアイテムを魔物にするとかこっちにも被害がくるんだよな〜」
しかも行動は毎回ランダムだ、外神ということ(唯一の種族)なのか一切命令出来ないのだ
毎回ランダムにしかもそのスキルがこちらにも被害がくるのであればとてもやってはいられない
MVPの際、敵だけでなくこちらまで全滅しかつ装備していた武具もドロップしたときは思わず叫んでしまったほどだ
キャラ設定画面を開き詳細をみる
【異界より降臨した外なる神、今は人間に扮して協力してはいるが期をみて世界の全生命体の虐殺を狙っている、世界の敵であることはこれからも変わらない、いまは虎視眈々と主の寝首をかくことを狙っている】
「なんじゃこりゃ?」
こんな設定をした覚えはない、というより設定欄は今までエラーとしか出ていなかったためバグがなにかで異常があったと思っていた
「今思えばたがクソ運営のせいだったのかもな、、」
とはいえサービス終了間際怒る気にもなれない
それにNPCの出来栄えははっきりいってギルドだけでなくユグドラシル全体で1.2を争うほどだと断言できる
それほどの美しい出来高だ
銀色の美しいロングヘアーにルビーの瞳、運営の趣味なのか当初は制服のようなものを着用していた
(流石に世界観に合わないから外したが)
今思えばついでで貰った装備は運営の手が加えられているだけに普通にチートだった
ドロップ不可にあらゆるデメリットを無効にする能力(着用者のみ)他にもあるが残念なのもこいつしか装備することが不可能という点だろうか
「しかしこの設定はいくらなんでも酷いな、」
(時間にはまだ余裕がある、せっかくだし書き直すか)
設定を編集できることを確認して、一括で全ての文字を消した
「あれ、?」
確かに削除した筈だったが重要な外なる神という部分は消去不能になっていた
「まぁいいか」
彼女は有効的である、ギルドマスターに危害を為すものを許さない、理知的である
今までの恨みをこめてそうであってほしかったという願うように綴った
「少し文字が余ってしまったな、、特に書くこともないしな、、」ほんの少しの空欄が目立ったが
もう書くことがないので仕方がない、
「さて、最後くらいはギルドで過ごすか、、テレポート」
南米の遺跡を思わせる祭壇に転移する、その背後に浮かぶ黒い太陽のようなものに触れ身体が、吸い込まれ
最後の部屋に辿りついた、そこは一見するとユグドラシルの世界観にはあわない余りにも近代的な部屋だった
これも最初はなかったのだがイベント終了と同時にギルドにいつのまにが設置されていた
4階層までしかなかったギルドが5階層に増えたのは喜ばしいがもう少しなんとかならなかったのだろうか、
思わず苦笑いが溢れる、中にあったソファーに腰掛けNPCに待機の指示を命令する
だが相変わらず銀髪の女性だけは指示を聞かない
颯馬は半ば諦めたように画面を閉じる、設置された時計の針が動きサービス終了の時間がせまる
「でも楽しかったんだよな」
叶うことならまた仲間とともにプレイしたかった
そう思い颯馬は瞼を、とじた
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