東方現異録 ~ 博麗の系譜   作:五代ユウスケ

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前回からかなり期間が空きましたが、やっとこさ四話投稿です。

最後にアンケートを用意していますので、良ければご回答ください。


四話:夢花の覚悟

 茉莉の目の前で、夢花は霊夢の姿に変身した。

 

「ハッ!」

 

 次に夢花は、茉莉を守るために結界を張った。

 

「博麗さん…?」

「その中にいれば安全だから。ここは私に任せて」

 

 不安そうに見る茉莉を安心させるために、夢花は笑顔でそう言った。茉莉から妖怪に視線を移し、夢花は飛行して妖怪に向かっていった。

 

「(大丈夫、私ならやれる!)ハァッ!」

 グルッ!!

 

 夢花は妖怪目掛けて札を投擲した。札は妖怪に命中するが、決定打どころか動きを封じることもできない。

 

 グルァァ!!

 

 妖怪が触手を伸ばし、夢花を拘束しようとする。しかし夢花は舞うように飛び、触手を回避していく。

 

(どうする…?前は魔理沙達がいたからなんとかなったけど…)

 

 触手を回避しながら、夢花は妖怪を倒す方法を考えた。しかし、触手の数が多く回避に専念せざるを得ない状態だった。すると、

 

「夢花!!!」

 

夢花を呼ぶ声が聞こえた。触手を結界で防ぎ、声がした方を向くと、そこには魔理沙達がいた。

 

「魔理沙!妖夢!早苗!」

「遅くなりました」

「私達も参戦します!」

 

 三人が姿を現したことで安心する夢花。そしてそれぞれカードを取り出し、夢花と同様に掲げた。

 

「ふぅ…やっぱりこっちの方がしっくりくるな」

「そうですね」

「いきましょう!」

 

 それぞれ幻想郷でお馴染みの姿に変身し、夢花に加勢した。

 

 

「いくぜ!彗星「ブレイジングスター」!!」

 グルァァ!!?

 

 最初に動いたのは魔理沙。自身のスペルカードを発動し、全速力で妖怪に突撃した。魔理沙の突撃を受け、たまらず妖怪は吹き飛ぶ。

 

「六道剣「一念無量劫」!!」

 グルァ!!

 

 吹き飛んだ方向には妖夢が回り込んでおり、強烈な斬撃が妖怪を襲う。茉莉を守りながら見ていた夢花は、近くにいた早苗に質問をする。

 

「ねぇ早苗、私…というか霊夢も、あぁいう技?ってあるの?」

「ありますよ。スペルカードっていうんです」

「ありがとう…やってみる」

 

 そう言うと夢花はその場を離れ、妖怪がいる方向に飛んで向かった。

 

「魔理沙!妖夢!離れて!!」

「「!」」

 

 飛びながら夢花は、妖怪と戦闘している魔理沙と妖夢に声をかけ、離れるよう促した。夢花の声を聞き、魔理沙と妖夢は同時に妖怪から距離を取る。

 

(霊夢…技、借りるよ…!)

 グルッ!?

 

 二人が離れたことを確認した夢花は、妖怪を囲むように札を投擲し、霊力で拘束し宙吊りにした。そして、頭に浮かんだスペルカードを宣言した。

 

 

「霊符「夢想封印」!!!」

 

 

 瞬間、放たれた無数の光弾は吸い込まれるように妖怪に向かって飛び、着弾すると大爆発を起こした。

 

 グ…ルル…

 

 直撃を受けた妖怪は意識を手放し、そのまま地面に落下した。

 

「ふぅ…なんとか使えた…」

「やるなぁ夢花。本物の霊夢みたいだったぜ」

 

 地面に降り立った夢花に、魔理沙が駆け寄ってきた。妖夢は早苗と合流していた。

 

「教えてもいないのにスペルカードまで使うなんてな」

「アハハ…自分でもビックリだよ」

 

 元の姿に戻り、夢花と魔理沙は話しながら早苗達と合流する。

 

「お疲れ様です。お見事でしたよ」

「かっこよかったです!」

「ありがとう」

 

 合流すると、早苗と妖夢から褒められ、夢花は照れながら笑って応えた。そこに、茉莉が恐る恐る近づいてきた。

 

「博麗さん…」

「あ、桐谷さん。怪我は無い?」

「う、うん…あの…」

 

 恐怖が抜けきっていないのか、言葉が詰まる茉莉。

 

「夢花さん、この人は?」

「桐谷茉莉さん。同じ中学校に通う同級生だよ」

 

 空気を読んでか、早苗が問いかけてきたので、夢花は率直に答えた。

 

「あ…あり…」

「?」

 

 震えながらだが、漸く茉莉が口を開いた。

 

「ありがとう…っ」

 

 茉莉は涙を流しながら、夢花に感謝の言葉を伝えた。それに対して夢花は、笑顔でこう返した。

 

「どういたしまして!」

 

 二人の様子を、魔理沙達は邪魔をしないように見守っていた。

 

続く




ちょっと短めですが今回はここまで。

そろそろ夢花が霊夢の力を使うことができる理由に触れていきたい…

幻想郷サイドの話

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