強欲な杖   作:電動ガン

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ええ!?この令和の時代になのはssを!?


発見、キングメーカー

「古代デバイスを発見した?」

 

『そうなんよ』

 

とある日、私、高町なのはは親友からの久しぶりの連絡を受け、少し舞い上がっていた。話を聞くととあるベルカ自治区の蔵の中から厳重に封印された箱が発見され、運悪く箱を開けてしまったという物だった。

 

「それで、なんでその話が私のところまで?」

 

『まぁ画像送るからそれを見てくれへん?』

 

話のまま私は送られて来るであろう画像を待つ。しばらく待つとファイルが送られてきて開封した。

 

「これって・・・」

 

『な?驚いたやろ?』

 

画像を見て驚いた。そこには長年の相棒と瓜二つの杖があった。

 

「レイジングハート・・・」

 

『せやな。そっくりやな。でも違うで』

 

「姉妹機って・・・こと?」

 

『それは起動させてみないとわからんけど・・・とりあえず起動は見送りにしとる。厳重に封印されとったしヤバいもんかもしれへんやろ?』

 

「そうだね。」

 

『とりあえず、現物みた職員があまりにもそっくりだからって私に連絡よこしたんや。なぁなのはちゃんこれ一目見てくれへんかなぁ。」

 

「わかった。いいよ。レイジングハートの出自の手掛かりになるかもしれないしね。」

 

『ありがとなぁ。じゃあ明日の朝9時に陸の第三保管部まで来てくれる?』

 

「き、急だね・・・朝9時なら大丈夫だよ。」

 

『おおきに!それじゃあまた明日な。』

 

「うん。また明日。」

 

通信を切って一息つく。レイジングハートのそっくりさんかぁ・・・気になる。明日が楽しみだ。・・・そしてこの事が大きな混乱に続くなんて私はこの時予想だにもしなかったことを後悔する。

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

「おーいなのはちゃんこっちこっちぃ。」

 

「おまたせはやてちゃん。」

 

「ぜーんぜん待っとらんで時間ぴったりやしなぁ。」

 

「それじゃあ早速。行こうか!」

 

「おうさ!」

 

私たちは第三保管部の扉を開けて中に入る。そこはいろんな物資が所狭しと並ぶ倉庫と見紛う場所だった。

 

「おはようございまーす。例のブツ。見にきたんやけど。」

 

「おはようさんはやてさん。封印処置室にあるから行ってきていいよ。」

 

「ありがとうございますー」

 

封印処置室と呼ばれる部屋に行くと透明なシリンダーに入れられたレイジングハートのそっくりさんを見つけた。ロッドフォームとのタグも見つけ、発見時からこの状態だったのが窺える。

 

「これがレイジングハートのそっくりさん・・・本当にそっくりだ。」

 

「せやろ?カートリッジシステムも付いとるで。」

 

「ほんとだ。あーでもよく見ると結構違うなぁ。」

 

「そりゃあレイジングハートは近代化改修されとるんやから違うやろ。でもここまで似てるのは私も驚いたなぁ。」

 

「これって起動してないの?」

 

「しとらん。発見時からこの状態でうんともすんとも言わん。壊れてるかどうかはデバイス部に持って行ってからになるし・・・さぁここからどれだけ手間がかかるんやろか・・・」

 

「そうなんだ・・・」

 

はやてちゃんがうんうん唸りながら俯いてしまったのを横目にそっとシリンダーに手を添える。すると一瞬コアが明滅したような・・・気がした。

 

「!」

 

「どうしたなのはちゃん?」

 

「これ・・・本当に起動してないんだよね。」

 

「んあ・・・せやな。」

 

「コアが起きてる気が・・・」

 

「そんなバカな・・・輸送も魔力遮断コンテナで運んどるし、今もシャットアウトされとるんやで?起動出来るわけが・・・」

 

『Guten Morgen mein Meister.』

 

「!!」

 

「なのはちゃん?」

 

「喋った!喋ったよこの子!」

 

「そんなこと・・・」

 

「本当だって!今ちゃんと聞こえたもん!」

 

「念話だって遮断されるんやで?ありえへんよ。」

 

『Andere Leute können es nicht hören, weil es eine spezielle Leitung verwendet.』

 

「え?そうなの?」

 

「ちょい待ちぃ・・・本当に聞こえとるんか・・・?」

 

『Sprache optimieren......これでよろしいでしょうか。』

 

「え、いい、けど・・・」

 

「なのはちゃん!なんて言っとるんや!?」

 

「言語を最適化しましたってベルカ語から日本語になったよ・・・」

 

『我が主人。私はキングメーカー初号機。よろしくお願い致します。』

 

「えっと・・・私はあなたの主人にはなれないかな・・・」

 

「マスター登録までしとるんか!?待って!待ってなのはちゃん!私を置いて行かないで!!」

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

あれから急に起動したレイジングハートのそっくりさんを第三保管部から遺失物管理部に移し、更に話を聞いてみる事になった。

 

『では改めて我が主人・・・ではないのでしたね。私はキングメーカー初号機対都市殲滅型です。以後お見知り置きを。」

 

「本当に起動しとる・・・あれだけ厳重に保管しとったのに・・・」

 

「あはは・・・でもどうして起動出来たの?」

 

『私達にはエヴォリアルエンジンが内蔵されています。半永久的に稼働しますのでそれによって長期の休眠状態であっても瞬時に起動することが可能です。』

 

「念話通じてくれるのはええけど。どうやって起動したかじゃなくてなんで起動したのか聞きたいな?」

 

『我が主人となるべき者の接近を感知した為です。』

 

「どうなってんのや・・・どうやって感知したんや・・・」

 

『あの程度の障壁では私達のセンサーは欺けません。』

 

「はぁ・・・」

 

「えっと初号機さんって呼ぶね。初号機さんの言うキングメーカーってなんなの?」

 

『文字通り、王を作る者です。ベルカでも新たな試みとして私達は開発されました。最初から王になる人物を育てていく画期的な試みです。』

 

「最初から王に?」

 

『はい。赤子のうちから選び出し、共に有り、成長に合わせて最適化、進化する。そういった杖なのです。私達は。』

 

「私達ってことは姉妹機がおるんやね?初号機って言っとったし。」

 

『はい。私達は全部で七機存在します。それぞれが何を目標にするか決められた画期的な杖です。』

 

「さっきなのはちゃんを我が主人って言っとったけどなのはちゃん赤ちゃんやないで?」

 

『そこは臨機応変に対応しますので。』

 

「さよか・・・」

 

「ねぇレイジングハートって知ってる?」

 

『存じ上げませんね。』

 

「そっか・・・」

 

『さて、ここまでお話しした所で御相談があります。』

 

「ん?なんや?」

 

『はい。私達を封印して欲しいのです。』

 

「自分から封印を望むなんて・・・変わったデバイスやね。」

 

『はい。もともと私達は自ら主人を選ぶ強欲な杖。そして私達が製造されてからどれだけの時間が経ったかもわかっています。主人を選び出す時間も必要です。その為にも封印措置をして頂き起動するとビジーになってしまうセンサーを再びアクティブにする必要があります。』

 

「なるほどなぁ・・・主人選び・・・」

 

『それと。』

 

「なんや?』

 

『私達を集めていただけますか?バラバラで所在不明よりも一箇所に集まっていた方が効率が良いので。封印も全機同時が良いですね。一機でも残っていると私のように臨機応変に対応するのが出て来かねないので。』

 

「他のキングメーカーも集めろっちゅうてる!?」

 

『はい。』

 

なんだか話がトントン拍子に進んでる・・・大丈夫かなはやてちゃん。

 

『願わくば全機一緒に、あなたのような素敵な主人を見つけられるよう期待していますよ。夜天の主。』

 

「くっ・・・こいつ・・・なんかで調べおったな・・・」

 

『インターネットとは実に面白い物ですね。』

 

「ね、ねぇはやてちゃん・・・大丈夫なの・・・?なんか話が承諾する流れだけど・・・」

 

「まぁ都市殲滅型デバイスとかいう物騒なもんが他に六つもあるんや・・・ほっとくわけにはいかへんやろ。特級のロストロギアになるやもしれん。」

 

「そっか・・・ロストロギア扱いになるんだね・・・」

 

「なんやなのはちゃん。」

 

「ううん・・・なんでもない。なんだか王子様を待ち続けるお姫様みたいだなって・・・」

 

「そんな可愛らしいもんちゃうと思うけどなぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

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