最強の幼馴染   作:なゆさん

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罪人ルキア、減罰、そして旅禍

 あれから二ヶ月程経った。

ルキアが帰って来ない。連絡も無いらしい。嫌な予感がする。私の嫌な予感はまあまあ当たるから、余計心配だ。だが、そんな私にある報告が飛んできた。

 

〈朽木ルキアは、現世で黒崎一護という一般人に死神の力を渡して現世に長期滞在していた。〉

 

 一言でいうとこれは重罪である。場合によっては死刑もあり得る。

 私は焦る。これが何かの陰謀や策略ならよかったのだが、ルキアが罪を犯した事は事実である以上、私はルキアを護れない。白哉と約束したのに。

 

 

 

 話は私が手をこまねいている間にどんどん進み、阿散井恋次、朽木白哉がルキアを連れ戻す事になった。恋次は上には逆らえないし、白哉は掟を破る事は誓いに反するとかでルキアを助けようとはしないだろう。するかも知れないが、一度破った誓いをもう一度破る事は、白哉には出来ないと思われる。

 こんな時にばかり事態が進むのが早く、直ぐにルキアが捕まり、牢に入れられた。

 更に、僅か数日でルキアの死刑が決まった。

 

 

 

 明らかにおかしい。こんなに事態が急変するなんて。どう考えても、何者かの陰謀だ。一番可能性が高いのは藍染。だが、証拠が無い。何とかしなければいけない。

 どうにかルキアを救う手段を考えていた時、私はおじいちゃんから呼び出しを受けた。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 総隊長室に着くと、一番隊副隊長雀部長次郎忠息が、

 

「ハクナ殿。どうぞお入り下さい。」

 

と言った。いつもは普通に入るのに、こんな形式的なことをするということは護廷十三隊総隊長としておじいちゃんから何かの司令が出されるという事だ。今回の件と関係しているだろう。

 少し緊張しながらも入室する。

 

「……護廷十三隊零席中野ハクナ、参上しました。」

 

「うむ。早速本題じゃが、朽木ルキア処刑の件じゃ。」

 

やっぱりか。

 

「中央四十六室は、此度の件が原因でお主が暴走する事を危惧しておる。」

 

まぁ、私とルキアが仲良かったのは知られている事だし、当然の懸念だ。私が暴れれば総隊長でも止められないし。

 

「そこで奴らは、お主が此度の件について此方側に不利になることをしなければ、ルキア処刑を、死神としての力を奪い、護廷十三隊から追放する事に留めると言っておる。」

 

「……ホント?」

 

「そうじゃ。しかし、少しでも刑の執行にマイナスとなる何かしらの行動をお主がとれば、ルキアは処刑じゃ。」

 

ルキアが死なないならまだいい。死神じゃなくなれば危険も減るし、私の寮にとめてあげれば何時でも護れる。ルキアの気持ちが蔑ろになってしまうが、私がメンタルケアをしよう。桃で鍛えられてるし、ルキアは私に懐いてるからケアできる。そう信じよう。藍染の策略の可能性も高いが、そんなもの正面からねじ伏せればいい。

 

「……分かった。」

 

こうして、中野ハクナの懇願により、ルキアは処刑から死神の力の剥奪及び死神の地位の剥奪へと罰が変わったと、瀞霊廷中に知らされた。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 それから数日が経った。ルキアの刑執行まで残り13日。私はいつも通り寮で鍛錬をしていた。始解や卍解の鍛錬が終わり、休憩している時、うるさい警報が鳴った。

 

「……何事?」

 

こんな時に警報だなんて何があったのだろう?ただでさえルキアの処刑を回避する為、浦原に事情により何も情報は渡せないしルキアの刑の執行は止められないと告げたり、ルキアとの面会をしなかったり等色々やっている。迷惑を掛けている人も何人か居るので、それが原因で私は機嫌が悪い。誤報だったらタダじゃおかない。

 そう考えて寮から出ると、私にも伝令が届く。どうやらこのソウルソサエティに旅禍が侵入したようだ。目的は不明。見つけ次第拘束もしくは抹殺しろとの命令だ。

 多分、ルキア関係だろう。白哉が殺し損ねたのかも知れない。少し興味が出てきたので、一目見てみたいと思い、兕丹坊の所に向かう。とりあえず旅禍達は瀞霊廷に行く為には恐らく兕丹坊の所に向かうからだ。

 兕丹坊に負ければその程度だが、勝てるなら私が相手しよう。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 目的地に着くと兕丹坊が門を開けている所だった。

兕丹坊が、

 

「ㇵ、ハクナ零席…」

 

と震える声で呟く。

 

「……何してるの?」

 

私は問う。

 

「オラはこの黒崎一護達に負けただ。だから負けた門番としての責務を果たしてるだけだ。」

 

「……今、朽木ルキアへの刑を執行する準備がされてるの。分かる?」

 

「わ、分かってるだ。」

 

「……それ終わるまで開けちゃだめ。」

 

そう言うと兕丹坊が後ろに向いて、

 

「もう何日か待てるだか?」

 

と、黒崎一護とかいう旅禍に聞いている。黒崎といえば、一心の結婚相手だ。しかもすごく海燕と容貌と雰囲気が似てる。

このことから、黒崎一護の生い立ちは何となく分かる。他の者たちも何らかの能力を持っているようだ。

 

「何ビビってんだ? 兕丹坊。ただの女の子じゃねえか。」

 

「馬鹿者! よせ!」

 

黒猫が叫ぶ。その黒猫からは、夜一の気配がした。どうやら夜一と浦原がこの子らを指導したのか。だったら殺さず、追い出すのが正解かな。捕まえるのは苦手だって言い訳すれば何とかなりそうだし。

 

「おい、お前。俺は黒崎一護ってんだ。お前は?」

 

「……私、中野ハクナ。」

 

「そこ退いてくれねえか?俺は仲間助けなくちゃならねぇんだ。」

 

「……ヤダ。」

 

「なら、力ずくで通らせて貰うぜ。」

 

「よせ! お前では勝てん!」

 

夜一の叫びを、

 

「夜一さん。黙って見ててくれ。さっきの見たろ。俺は兕丹坊にも勝ったんだぞ?」

 

と、聞こうとしない一護。どうやら調子に乗ってるらしい。これは分からせる必要がありそうだ。

 

「……相変わらず部下に甘いね、夜一。」

 

「そういうお主も変わらんな、ハクナ。どうじゃ、そこを退いてはくれぬか?」

 

「……夜一の頼みでも無理。」

 

「そうか。――よいか一護! 戦うな! 逃げるぞ!」

 

「イヤだね。俺は邪魔する奴全員倒してでもルキアを助けるって決めたんだ。ここで逃げてたまるかよ!」

 

「な!?」

 

夜一が絶句している。やはり、力の差を見せつけて追っ払うしかない。

あ、後で砕蜂に夜一の事伝えるか。きっと喜ぶ。

 私はそんな事を考えながら、一護に向かって

 

「……おいで。」

 

と告げた。

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