最強の幼馴染   作:なゆさん

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ちょっと適当だけど許してください。(⁠๑⁠•⁠﹏⁠•⁠)


瀞霊廷、そしてvs総隊長

瀞霊廷に着いた。

イヤ、詳しくは瀞霊廷前に着いた。

だが、普通に入ろうとしたら、壁と大男が降ってきて、通行証がないからどうたらこうたらとか言ってきた。

ただでさえ二人と離れて苛ついてるのだ。

その目的手前でそんなことされたらイライラする。

――あぁ駄目だ、怒りを抑えきれない。

 

「……通せ!」

 

私は苛立ちのままに聞き分けのない門番に、いや思い通りに進ませてくれないこの瀞霊廷に抑えてた霊圧を開放した。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 その時、瀞霊廷は大混乱に陥った。

瀞霊廷の外から感じる極大の霊圧によって、副隊長以下の死神達はパニック状態。護廷十三隊が誇る隊長達すらも軽く凌駕する霊圧に、まるで首に刀を突きつけられたような錯覚に陥る。

 護廷十三隊総隊長山本元柳斎重國は、すぐさま霊圧の元に向かった。これ程の霊圧の持ち主、対処することができるのは己だけだと判断したのだ。

彼の卓越した瞬歩により、ものの数秒で霊圧の発信源である瀞霊廷前の門に到達する。

 

 

 そこで元柳斎が見たのは、地面に倒れ伏す兕丹坊と、こちらを見つめる女であった。ボロボロの布切れのような服装、銀の長髪に赤い目、手には斬魄刀。元柳斎はすぐさま女の正体を見破った。

 

「おぬし、噂に名高い剣鬼であろう。何故それ程の霊圧を放って瀞霊廷の前に立つ。宣戦布告か?」

「……私は死神に成りに来た。断ったのはそっち。貴方を倒せば、死神に成れる?」

 

剣鬼は刀を抜きながら言う。

――元柳斎は、剣鬼の真意を測りかねていた。

そもそも、死神に成りたいのなら真央霊術院に通うのが一般的だ。これ程の霊圧があれば、学さえあれば合格は容易い筈だしこの女ならば飛び級も苦ではないだろう。何故こんな暴挙に出るのか。もし他に企みがあるのならそれは何なのか。彼女の意図がまったくわからなかった。だからこそ彼は、

 

「【万象一切灰燼と為せ 流刃若火】!!」

 

彼女の剣に聞くことにした。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 流刃若火の灼熱の炎がハクナに襲いかかる。それを見てハクナは、ごく冷静に風圧で炎を消そうと剣を振るい、その剣圧で強風を生み出す。しかし、

 

「愚か。風圧程度で我が流刃若火の炎は消えぬわ」

 

そのまま彼女に襲いかかる炎。ハクナは一瞬目を見開き硬直したが、その炎を見据え真っ直ぐ突っ込んだ。

 

「何!?」

 

そのまま炎を突っ切り、元柳斎に剣を振るう。元柳斎はその剣を正面から受け止めるが、その凄まじい速度と重さに、額に冷や汗が流れる。

 

「……私を今すぐ護廷十三隊ってやつに入れて。おじいさん」

 

剣を受け止めた元柳斎に向けて、ハクナは言う。

 

「ふん!! それはできぬ相談じゃ。それにしても、手加減したとはいえこの儂の流刃若火の炎で傷一つ負わんとは恐ろしい霊圧じゃな、剣鬼」

 

そう返し、炎を強める元柳斎。

しかし、遠距離戦闘にはさせまいとハクナが接近。凄まじい剣戟となる。

常人には目で追えぬどころか、並の死神ですら目が追いつかない凄まじい剣技のぶつかりあい。あちこちで剣がぶつかる音と火花、風圧だけが響く。

一進一退の攻防の中、両者の実力は拮抗していた。膂力と霊圧はハクナに軍配が上がるが、技術は元柳斎の方が優れている。元柳斎の二千年以上練り上げられた剣技に届くには、流石のハクナも鍛錬が不足していた。

何度も何度も剣が交わり、炎が舞う。剣鬼と呼ばれるハクナの霊圧は膨大だ。それを前に、生半可な攻撃ではダメージを与えることはできない。正史にて黒崎一護が初撃で更木剣八の肌を斬れなかったように。

しかし、ハクナが相手にしているのは千年もの間総隊長に君臨していた男。たとえどんなに人間としての肉体能力と霊圧で上回っていようと、瞬歩や鬼道等すら習得していないハクナではその壁を超えることは出来なかった。

戦況が膠着したまま、流刃若火の炎が元柳斎と斬り合いを繰り広げるハクナを少しずつ少しずつ蝕んでいき、彼女の身体にダメージを蓄積させていった。

そしてその状況に対する打開の術は、彼女にはなかった。

 

 

―――そしてハクナは、今生で最初の敗北を喫した。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 山本元柳斎重國は流刃若火の炎に灼かれ眼の前に倒れ伏す女を見つめる。

剣鬼と呼ばれたこの女は、己をも凌ぐ霊圧と膂力を持ち、己と渡り合う程の技術を持っていた。始解どころか死神としての技能を殆ど持たないこの娘相手に、自分は始解をせずに戦い勝利できただろうか。

 

その考えを振り払うように、元柳斎は首を振る。

今ここで考えることではない。今考えるべきは、この娘が護廷十三隊、ソウルソサエティに害をなす存在か否か。――元柳斎の直感は、否だと判断した。彼女の剣には不器用な正直さが見えた。

この娘は、ただ不器用なだけなのだろう。あのときは断ったが、己を護廷に入れてほしいと頼むこの娘の顔は真剣そのものであった。そして、彼女がしたのは霊圧の放出だけ。門番は気絶しているが無傷だし、彼女は戦っているときも周りに被害が出ないように気を配っていた。本当は優しい娘なのだろう。

 

「……この子はよい死神になる。」

 

気絶した剣鬼に孫でも見るような優しい笑みを向けた後、元柳斎はハクナを抱え四番隊隊舎へ向かった。

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