ワイ、ブラッド族。Fate世界に転生して絶望する 作:だから型月は面白い!
転生、それは最近のコンテンツにおいて最も熱い物であると言える。某小説投稿サイトにおいても多くの作品が投稿されている。
例えば俺ツエーものとか、ギャグとか悪役令嬢とか、マジで種類も多いしなんでもありな設定だからこそ使いやすいし、何より書きやすい。二次創作でも取り敢えずで主人公にこの設定をつけておけば原作キャラ救済とかもしやすいしな。
そんな〈転生〉だが…。
まさかほんとにあるとは思わなかったよ。
俺がいつも通り仕事を終えて、疲れ切った体に鞭打って電車に乗り込み、最寄り駅で降りて信号を渡っていると、信号が見えていなかったのか黒塗りの高級車に追突され、俺はこんなどっかで見た例のアレみたいなので死ぬのか…と思いながら自分の人生を後悔しているうちに意識を失った。
そして今に至るってわけだが…マジで何が起きてるのか理解できないんだよなぁ…。
状況としては、まぁ間違いなく転生ってやつなんだろうけど、それ以外がてんで理解できない。まず、なんやここ!?明らかに不毛の大地だし、俺を産んだであろうのも見当たらない!それに体の様子だっておかしい。
周りの景色とかは見えてるのに自分の体は見えないし、体を動かしている感覚はあるのに、物に接触している感覚はない。
うーん…どうなってんだろうなこれ?まずは軽く全身を動かしてみるか。
ふんふん…なるほど…ふーむ………は?
あっれれ〜?おっかしいぞ〜?体を動かした感じが明らかに人間でも動物でもない何かにしか感じないんですけど〜?何かというか何というか、具体的にはスライムとかアメーバとか、そんな具合なボデーですねぇ!
…せめて人じゃなくていいから動物であれ!なんやねんアメーバて!ふざけんなよアホ!神様のバーカバーカ!俺になんか恨みでもあるのかよ!
ふぅ…ふぅ…よし、落ち着いた。
俺はできる子…頭のいいクールなアメーバ…。なんやクールなアメーバって。
さて、自分の体はわかった。んで、なんやねんここ。
明らかに生物が住める環境ちゃうぞオイ。周りの見ても植物は生えてないわ、水も見た感じないわ、石と土しかない不毛の土地が広がってる訳やが…火星かな?いや不毛の土地だからと言って一括りにしてはいけない…軽く調べてみるか。
案外ここから見えないだけで植物とかあるかもしれん。
…
どんだけ探したかはわからないが、かなりの時間探したはずだ…でも何もない。いや、何もないがあった。それって何もないで良くないか?
いや少しは何かあるかと期待してたんだよ?でも何もない。マジで何にも無いんだ。とは言え、俺にはこの不毛の星を出るための手段が一切ないからな。
あぁ〜シャトルもねぇ、衛星もねぇ、軌道エレベーターとかあるわけねぇ。おらこんな星嫌だぁ〜。
ん〜でも流石に何もないところに突然命が芽吹くとか考えにくいんだよなぁ…探してればなにかはあると思うんだが…いかんせん一人しかいないってのが心に来る。
今までうるさいとすら思っていた都会が恋しく思える程にだ。
取り敢えず探さないと何も始まらないからな…俺と同じ種族がいると信じて!…やっぱ人でお願いします。
…
なんか遠くに無いか…?山か…それとも…いや、アレ建物だ!白い四角っぽい建物で、かなりの質素だけど建物だぜヒャッハァ!こんな星にでも文明はあったんだ!全力疾走であの建物に向かえ!
…誰も…いながっだ!建物に入ろうとした時点でおかしいと思ったんだよ!何も手入れされてないし明らかに風化してるし!でもやっと見つけたんだから、ついに見つけた希望なんだから縋りたいじゃん!うぅ…。
でも!人がいなかったとは言え、良い収穫だ。
少なくともこの星には文明があった。そしてこの文明を築いた種族がいる。ただ、てなると疑問が湧いてくる。
この文明を築いた種族…どこいった?
そうこれ。どこいったねんお前らっていうな。
そこで仮説を考えた。
仮説一、ここに住んでいた種族は、凄まじい技術力を持っていた。その頭脳と技術により、見事この星の外で生活できるようになった。
仮説二、やはり人類?は愚か!争いに次ぐ争い、終わらぬ戦争が長く続き、果てには核戦争へと至ったことにより、不毛の大地と化した…説。
仮説三、この星にたまたま訪れた知的生命体がこの建物を作っただけで、この星に生物は存在しなかった。現実は非情である。
俺としては一を信じたい所だが、現実的に行くなら三が正しそうだ。仮説一なら、その種族が生み出した物がこの星に無いとおかしいし、仮説二なら放射能汚染で俺はまともに生きてられない筈だしな。
まあでも、その結論を決めるのはこの建物を調べてからでも遅くはないからな。早速探索開始じゃ〜!
…
見たところは普通の家みたいだが…こんな何もないとこに建ってるんだから何もないわけないよなぁ…。う〜ん……あっ、キッチンねえなこの家。というか、あるのが机に椅子とベッド位で、何というか…こうただ雨風を防いで休むためだけみたいな…そんな感じだな。
休むためだけに建てられてるってことは、これだけの建物を素早く作り上げる方法がここに住んでいた種族にはあったってことになるかな。
だとすると某龍の玉のポイポイカプセルみたいな一瞬で出せる手段があるのか、この建物を短期間で作れるほど個々のスペックが高いのか…う〜む…なかなかどうして難しいものだ。
考えるのは得意だったんだが…こういう状況だと冷静に頭が回らないものだなぁ。
よし、こんなもんで探索終了かな。
ここから宇宙に飛び出せそうな物は無かった。まぁそりゃそうだ。
となるとやはりもっと探索する必要がありそうだなぁ…大変だけど、頑張るしかないか。
…
時計も無いからどんだけの時間が経ったか分からないが、かなりの時間が経って、建物群を見つけた。こんだけの建物があれば何かしらはここから出るための鍵があるかもしれないな。
やっぱり希望は捨てるもんじゃなく留めておくものだな、諦めてたら見つかるのはもっと先だったかもしれない。
さっきから時間の事を考えてて思ったが、眠くもならないし、暗くもならない。眠くならないのは種族柄ってやつかもしれないが、暗くならないのは少しおかしいかもな。まあでもそんなことより建物だ!調べてくか。
…
ここの建物を調べてみて、今まで見てきた全ての建物にキッチンが無かった。
こんだけの建物に無いということは、明らかに異常だろう。もし、他の知的生命体がこの星に調査をしに来ているのなら、保存食や宇宙食があってもおかしくないが、一つもない。
だとすると、この星に住んでいた種族は恐らく食事を必要としないのだろう。俺もこれだけ行動して未だにお腹が空いていないし、同じ種族かもしれないな。
…
今までいろんな建物を見たが、この建物だけ他の建物とは違う雰囲気を感じる。どんな違和感なのかは分からないのだが…ここに何かしら俺の役に立つものがある可能性は高そうだ。
さて、どんなものも見逃すことなくしらみつぶしに探させてもらいますよ。
…
ドアノブに手を当ててガチャリと扉を開く。建物に入り扉を閉める。別に閉める必要は無いのかもしれないが、社会人として過ごした時間は長いのだ。癖にもなるだろう。
閉めた後に振り返り一番に机の上に乗った異物が目に入る。異物でありながらどこか見覚えがあり、近づくとそれに自然と手が伸びる。
それは赤と青を基調とし、所々に金色の装飾が入っており片側には手回し発電機の様なレバーがついており、中央からレバーの逆寄りに大きなへこみがあり、多くの人がそこを見たとき、何かを入れるのだと直感的に理解できるだろう。
俺はこれを知っている。これは…
「エボル…ドライバー…。」
…
何でここにこれが?いや待てここにこれがあるんだとしたら…それなら辻褄が合う…やはりそういうことか。
ワイ、星狩りの一族ことブラッド族やんけ!
Fate要素が出てくるのはもうしばらく先になると思いますが、ちゃんと出しますので大丈夫です。