魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜転生したら魔法?がある世界だった〜   作:D-5

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本編突入


第15話

「ここが機動六課か」

 

 愛車のであるバイクから降りて、新しく配属されることになる機動六課の隊舎を眺めた。

 

「はぁ……まったく、ナカジマ三佐もいきなり過ぎるだろ。まあ二ヶ月も時間があったからよかったが」

 

 あの突然の異動命令から二ヶ月、何とか引継ぎの手続きや残った仕事を片付けを何とか終えて、配属までに間に合わせた。

 密度は凄かったけどな、酷い時は7徹して出撃回数10回とか……マジで過労死するんじゃないかと思った。

 

「まあ、愚痴ってても仕方ない。まずは駐輪所を探そう」

 

 因みにこのバイクは母さんから貰った物だ。

 ただのプレゼントというわけじゃなくて母さんの会社の試作品で、俺はテスターとして雇ってもらっているわけだ。まあそれでも俺様にチューンされていて、完全に俺用と化しているがな。

 ちゃんと仕事用の単車として登録してあるからそのまま持ってきた。

 お陰で荷物運びが楽だわ。

 

「ええと、駐輪所は………」

 

「あれ?ヴェントさん?」

 

 ふと背後から呼ばれた俺の名前、そしてこの声は……。

 

「スバルちゃん?」

 

「やっぱりだー!って、何でヴェントさんがここに!?」

 

 そこには陸士の制服を着たスバルちゃんとランスターさんが立っていた。

 

「どうしたのよスバル、うるさいわね……って、あなたは確か」

 

 ランスターさんは俺と一回しか会ってないからあまり覚えてないようだな。とりあえず自己紹介でもしておくか。

 

「ヴェント・カグラ一等陸士だ。ランスターさん」

 

「あ、はい。お久しぶりですカグラさん」

 

 握手をする俺たち。二人とも大きくなったな……。

 

「だから、なんでヴェントさんがいるんですか!?」

 

「うっさいスバル!!」

 

「あいたっ!?」

 

 先程から少々騒がしいスバルちゃんをランスターさんが叩く。このやりとりからしてスバルちゃんの扱いに慣れてそうだ。

 

「ティアナ、スバル何があった!」

 

「こっちくんな!ストーカー!!」

 

「おうふっ!?」

 

 そして今度は飛び出してきた銀髪を殴り飛ばすランスターさん。コイツは確か……ゴッドランダー、だっけか?コイツも六課に配属になったのか………苦労しそうだな、ランスターさん。

 

 

 ◆

 

 

「へぇ~ヴェントさんも六課に配属だなんて」

 

「ああ、二ヶ月前に突然な…………八神一佐からのご指名だとか」

 

 あの人が108に来たのは俺を引き抜きに来てたらしい。

 ナカジマ三佐も口が上手くなりやがって、と愚痴ってたよ。ま、嬉しそうだったがな。

 

「部隊長からの指名って……凄いことなんじゃないですか?あっ駐輪場はこっちです」

 

「ん、ありがと。別に凄くない、何でも低ランクで、そこそこ戦えるが欲しかったらしいから、俺を呼んだらしい」

 

 直接言われたしな、まあ低ランクなのは事実だが。

 

「低ランク?あの………ヴェントさんてランクは?」

 

「陸戦C+」

 

「ぷっ!雑魚じゃねぇか」

 

 堂々と笑う、ゴッドランダー。低ランクなのは事実だが、それを堂々と笑うのは人として褒められた行為じゃないぞ。

 

「黙りなさいストーカー!!す、すみません……」

 

「気にするな、確かにCランクは確かに雑魚って言われるしな」

 

 陸での一般の武装局員が平均ランクはB、普通に平均ランク以下だからそう思われることは少なくない。

 

「え?でもギン姉はヴェントさんの方が強いって言ってましたよ?」

 

「え?そうなの、スバル?」

 

「うん、本気で戦ったら絶対に勝てないって」

 

 おいおいギンガ、あまり誇張して言うなよ。確かに勝てるがギリギリだ、ギリギリ負けるかもしれん。

 

「はぁ?いやいやオカシイだろスバル、ギンガさんはAランクだぞCランクの雑魚が敵うわけねぇじゃん」

 

「もうあんたは話に入ってくんな!それに何であんたがギンガさんのランクを知ってんのよ!!」

 

「俺の女のことで、知らないことは無いのさ」

 

「キモッ!近寄んなストーカー!!」

 

「うごっ!?」

 

 実に賑やかなんだが、このゴッドランダーって奴、色々と問題がありそうだ。一昔前のカカオを見ているようだな。

 まあアイツのほうが扱いやすかったが。

 

「じゃ、俺荷物置いてくるから、また後でな」

 

「あ、はい!」

 

 ランスターとゴッドランダーはまだ戯れてる。

 ま、また後で会うんだし、いいか。

 

「ええと、俺の部屋はっと……」

 

 

 

 ◆

 

 

 

「ええっと、フォワードメンバーは………お、いたいた」

 

 荷物も部屋に置いて、来たのは集合場所であるホール。

 ここで設立最初の集会が行われるようだ。

 六課メンバーもかなり集まっていて、それぞれの部署のメンバーが挨拶と自己紹介をしている。

 俺もそれにあやかり現場の同僚となるメンバーに自己紹介しに来たというわけだ。

 まあ、既に三人ほど既知の仲だがな。

 そして初顔合わせになるのがチビっ子二人だ、この歳で戦闘に参加するのか?少々不安だな……。

 

「よっ、集まってるな。もう自己紹介終わったか?」

 

「あ、ヴェントさん!」

 

「いえ、これからです」

 

 スバルちゃんとランスターさんが俺の場所を開ける。俺はそこに入れてもらうことにした。

 まあ年齢的に俺が一番上だから仕切らせてもらうか。

 

「それじゃあ、スバルちゃんからどうぞ」

 

 こういう時は明るい奴から言ったほうがその後がやりやすいんだよな。

 

「あ、はい。スバル・ナカジマ二等陸士です。ランクは陸戦B、ポジションはフロント。一年間よろしくね!」

 

「じゃあ次は私ね、ティアナ・ランスターよ。スバルと同じで二等陸士、ランクはBランク、ポジションはセンターガード。よろしく頼むわ」

 

「俺の名前はキング・ゴッドランダー!二等陸士でランクは陸戦B+だ!!ポジションはスバルと同じフロント!お兄ちゃんとでも何とでも呼んでくれ!!」

 

 ふむ、スバルちゃんにランスターはいいとして。

 ゴッドランダー、そんなハイテンションで自己アピールされたら誰でも引くぞ、それにお兄ちゃんって……実際にチビッ子組み、引いてるし。俺もドン引きだ。

 それとコイツ、自分の魔導師ランクを言うときにさり気なく+のところを強調してたな……俺の方を見ながら。嫌味か?

 

「じ、自分はエリオ・モンディアル三等陸士であります!魔導師ランクはB、ポジションはガードウイングです!よろしくお願いいたします!」

 

 赤髪の男の子が緊張しながらもハキハキと自己紹介をする。この年頃なら生意気なのが多いんだがこの子は違うようだな。

 

「きゃ、キャロ・ル・ルシエ三等陸士であります!一年間よろしくお願いします!ま、魔導師ランクはB、ポジションはフルバックです」

 

「キュクルー!」

 

「そしてこの子はフリードリヒです」

 

 今度はピンク髪の女の子だ。

 この年にしてはしっかりしてるな、でもまだ硬いな……まあこれから打ち解けてくるだろ。

 それにしてもキャロは竜使いか………年頃はルーテシアと同じだな、それに召喚魔法まで…色々と被って思い出してくる……。

 っと、ナーバスになるんじゃない。次は俺の番だ。

 

「それじゃあ最後は俺か、ヴェント・カグラ一等陸士だ。この中じゃ最年長になるかな、年齢、階級は気にしないで気軽に話しかけてくれ。魔導師ランクはこの中じゃ一番低いC+、ポジションは………一応フルバックだ。ま、これから一年、よろしく頼むぜ」

 

 ポジションはまあ、こうなるな、一応。まあ追々説明していけばいいか。

 

「「「「よろしくお願いします」」」」「キュクルー!」「………ケッ」

 

 うん、皆いい返事だ。フリードもな、後でお肉をやろう。

 だがなゴッドランダー、お前はどうしてそう、場を濁らせる行為ばっかりする。集団行動が出来ないのか。

 自己紹介を済ませたところでスタッフ一同が整列を始めていた。

 

「ん?そろそろ始まるか……じゃ、また後でな」

 

「はい!いこっティアナ」

 

「って、引っ張るんじゃないわよスバル」

 

「僕たちも行こうか、ルシエさん」

 

「はい」「キュク~」

 

 男子と女子の列に向かっていく、チビッ子組みは列に並んだら見えないので端のほうに移動する。さて、俺も並ぶか。

 でもその前に………。

 

「ゴッドランダー、何かあるならはっきり言え」

 

 先程から敵意をぶつけられ続けられているのは不愉快だ。何かあるならハッキリと言ってもらおうか。

 

「………お前は転生者か」

 

「は?」

 

 転生者…………なるほど、そういうことか。

 転生前にチャラ男がそんな感じなことを言ってたな、コイツがそうなのか。

 その通りだが本当のこと言ったら面倒そうだからボカしておくか。

 

「転生者って………お前、頭大丈夫か?」

 

「っ!いや、今の話は忘れろ!!………違うのか?もしかして俺が介入したから増えたサブキャラなのか…………なら問題無いな俺のハーレムの支障は無い!」

 

 何かブツブツ言ってるな、ハーレム?何のことだ?まあ誤魔化せたからいいか。さっさと並ぶか。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 八神部隊長の部隊設立の挨拶も恙無く終わり、機動六課は無事発足した。

 変に偉ぶるお偉いさんと違ってフレンドリーな八神部隊長の挨拶は文句もないし実に好感を持てた。

 だが俺には別のことが気になった、それは隊長陣のことだった。

 

(何なんだこのメンバー構成は………隊長陣全てがニアSランクだぞ。戦争でも起こすつもりか…)

 

 両分隊隊長の高町隊長とテスタロッサ隊長、二人の魔術師ランクはS、そして副隊長のヴィータ副隊長とシグナム副隊長はAAA+とS-のニアSランク……そして極め付けが部隊長の八神はやて二佐、SSランク………。

 一部隊が持つ戦力としては異常すぎる。どの次元探してもこれ以上の戦力を持つ部隊はいないんじゃないか?

 

(何かトンデモナイ陰謀に巻き込まれたような気がする………でもま、下っ端の俺がどうこう言っても仕方ないか………とりあえず一年間働けばいいんだ、これまでと同じで)

 

「は~い、フォワード陣集合」

 

 おっと、高町隊長がお呼びだ。

 訓練になるな、噂では相当厳しいらしいし気合入れていくか。

 

 

 ◆

 

 

「すげ………」

 

 目の前には海に浮かぶ廃棄都市を模した訓練所がある、それにこれはシミュレーターだ。

 いや、訓練所としてのシミュレーターは以前存在はしていたが高価なものであり一部の部隊にしか配備されてない高価な設備だった。

 だがこの六課には最新鋭の超高価なシミュレーターがあった、しかも戦技教導隊の高町隊長が完全監修の、それにまだ全部は見ていないが他の部署の設備もほぼ新型、悪くても一機種前の位で十分使える物………どんだけ金があるんだこの部隊は……。

 まあ、そんなことはどうでもいいか。

 それよりも訓練だ、沿岸にできた訓練所に集まった俺たちは高町隊長からメカニックデザイナー兼通信主任のシャリオ・フィニーリ一等陸士の紹介をされた後、各自ウォーミングアップを兼ねてそれぞれのスキル確認、それが終わった後シミュレーターのビル街に向かった。

 

『みんな聞こえる?』

 

「「「「「「はい」」」」」」

 

『それじゃあ早速ターゲットを出していこうか』

 

 ターゲット………さて何が出るかね。

 

『私たちの仕事は捜索指定ロストロギアの保守管理。その目的のために戦うのは………これ』

 

 地面から転送用魔方陣が展開ると楕円形の機械が出てきた。

 コイツは……。

 

『自立行動型の魔導機械、通称ガジェット・ドローン。これは近づくと攻撃してくるタイプね。攻撃は結構鋭いよ』

 

 捜査資料で何度か見かけたが実物を見るのは始めてだ。

 だがもし資料通りの性能だったら、ちと面倒かもな………。

 

『それじゃあ、第一回模擬戦訓練。ミッション内容は逃走するターゲット十二体の破壊、もしくは捕獲、十五分以内』

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「了解」

 

 さて、どう攻めようかね…逃走するってことは攻撃も少ないってことか、まあ初日だったらそんなもんか。

 

『それでは……』『ミッション………』

 

『『スタート!』』

 

 高町隊長とフィリーリ一等陸士の合図とともにターゲットの機械は後ろを向き一斉に逃げ始めた。

 さてと、後輩どもに無様なところ見せないよう頑張りますか。

 

 

 

 ◆

 

 

 

「はあああっ!!」「でゃああああ!!」

 

「へぇ~、中々やるなあの二人」

 

 威力は十分、中距離攻撃もまあまあできるってことか。

 スバルちゃんはSA(シューティング・アーツ)を本格的に始めてからまだ三年ちょいなのに結構できるようになってるな、でもまだギンガと比べると荒削りな部分も多い。

 そしてエリオ、あの年でよくやるもんだ、まだ十歳なのにあのスピード、資質もかなりあるみたいだし……こりゃ浮かれてたらすぐに抜かれるだろうな。

 

「だが、当たってないな………」

 

 あの機械、中々すばしっこいな……それに回避行動もしっかりするから当たりにくい。

 スバルちゃんにエリオの二人は完全に振り回されてるな。

 

『前衛二人、分散しすぎ!!ちょっとは後ろのことも考えなさいよね!!』

 

 そんな二人に念話で檄を飛ばすランスター。

 今回の模擬戦の指揮はポジション的にもっとも適しているのでティアナに任せた、最初は階級とかもあったので頑なに断っていたが無理やり押し付けた。

 

「チビッ子、威力強化お願い」

 

「は……」

 

「ちょっと待った」

 

 チビッ子組みのもう一人、キャロちゃんは俺と同じブースト魔法が使える。

 ランスターさんは射撃でドローンを破壊しようと考えて威力ブーストをしてもらおうとしていたが俺がそれを止める。

 止められたことでランスターさんは苛立った表情で俺を睨む。

 

「何のつもりですかカグラさん……」

 

「まあちょっと待て、威力強化は無しだ。とりあえずワンショット様子見で撃ってみろ。まだ敵に関しての情報が少なすぎじゃないのか?」

 

 早く破壊しようとして少し焦っているようだから、ちょっとアドバイスをしてやる。相手を観察するのも重要なことだぞ。

 

「……分かりました、ワンショットですね」

 

「おう」

 

 不信感を抱えてるようだがランスターは黙って射撃体勢に入って銃形デバイスの先にスフィアを形成し撃った。

 放たれたスフィアはドローンを追尾し、直撃……しなかった。防がれたのではない直前で掻き消されたのだった。

 

「なっ!?」

 

 やっぱ資料通りか。厄介だな。

 

「バリア?」

 

「いえ、違います。あれはフィールド系!」

 

 AMF(アンチマギリングフィールド)、さて、どう攻略しましょうかね。

 とりあえず、俺も動くとしましょうか!

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