魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜転生したら魔法?がある世界だった〜 作:D-5
「ヒャhyahヒahハhahアアahaha!!」
男は砲撃魔法を放ち建築物を破壊していく。俺らは奴の射線に入らないよう隠れていた。
「こりゃやべぇな………ギンガ、連絡は取れたか?」
「や、やってるんだけど通じないの……」
くそっ通信妨害も兼ねてるのかよこの結界は!
「とりあえず指示を待つのは無しだ、まずは市民の安全の確保!ジョニー、カカオ手伝え!」
「え、ええ……!」
「お、おう!」
俺らは立ち上がり物陰から出ようとするが、ギンガが手をとって俺を止める。
「ヴェント君、私は」
「お前は近くに避難用のシェルターがあるはずだ、そこで行ってくれ」
「なっ!私だけ逃げろって言うの!」
「違う!シェルターには一人か二人は局員がいるはずだ、そいつに状況を伝えて欲しい。それに……」
俺はスバルちゃんに視線を向ける、すっかり怯えきってギンガから離れようとしなかった。
「スバルちゃんもいるだろ」
「……分かった」
ここはまだあいつからの死角だ今のうちに市民を避難させないと………!
幸いあの犯罪者は壊した店舗の瓦礫を砕くことに夢中だ、何をしたいのは分からないが今がチャンスだ。
「いくぞ!」
「「おう!」」
俺達は分散し避難を促すのであった。
「た、助けっ……!?」
「落ち着いてください、自分たちは管理局の者です」
「か、管理局の……」
「今から安全な場所まで誘導します、だから落ち着いて行動してください」
「あ、ああ」
よしっ、これで見える限りは最後の市民だ……。
「この先にシェルターがあります。分かりますか?」
「あ、ああ…」
「そこまでいけば安全です。歩けますか?」
頷いた男性は立ち上がりおぼつかない足取りだがそれでも急ぎ足でシェルターへと向かっていった。
ジョニーとカカオも終わったようだな………あいつがこちらに気づかないうちに何とかしないと……。
「あhゃhああaひゃあhじy!」
ヤバい!気がこっちに向いた!
「みぃ~つけた!」
刹那、放たれる砲撃。俺は走り逃げる。
「グゥっ!」
直撃は免れたが爆風をもろに食らって視界がぼやける…ヤバい、逃げれない。
「ぐひゃ、ぐひゃひゃははは!」
コイツ、薬物でも服用してるのか!?確実に精神が正常な状態じゃない。
「GaaaaaaAaaaaAAAAaaaAaッ!!」
振り下ろされるデバイス、魔力が込められていて当たればタダでは済まない。とっさに腕を交差し防御態勢を取るが。
「俺様流ドロップキック!!」
「させるかゴラァ!!」
「ぎひゃぁ!?」
横を警戒していなかったところを不意打され男は瓦礫と突っ込んでいく。この隙に距離を取り瓦礫に隠れた。
「すまん、助かった」
「気にすんな!」
「間一髪ねん」
二人の助けがなければ死んでた所だった……。
「で、どうするのヴェントちゃん、私たちも避難する?」
「無理だろうな。完全にアイツは俺らをロックオンしてる、このままシェルターに向かったらあいつも誘導することになっちまう」
先ほどのビルを破壊した砲撃からして避難所のシェルターなんて簡単に潰せてしまうはずだ。
「だ、だったらどうすんだよ……?」
事件発生から既に時間が立っている。もし詰め所に魔導師が待機しているなら既に動いているはずだ…でも来ないとなるといない可能性が高い……つまりこの結界内にいる戦力は俺らのみ。
街中で結界を発動したんだ既に感知して武装隊が動いているはずだ。救援が来るまで逃げてもいいがそれも難しそうだな……。
なら現状でできることは……。
「俺たちで奴を食い止める」
「む、無茶よ!あなたもさっきの砲撃を見たでしょ!」
「そ、そうだぜあれはどうみてもAAランク以上だ!そんなの俺たちが食い止めるなんて無理だ!」
確かに、あの威力の砲撃を喰らったら俺らは一溜まりもないだろう。だがそれは……。
「俺らが動かないと市民に危険が及ぶ。災害用シェルターでもあの砲撃の前じゃ無意味だ」
「で、でもよ……」
「俺らがするのは時間稼ぎだ。近隣部隊から既に武装隊が出動しているはずだ、それまで俺らに標的を絞らせればいい」
武装隊さえ来れば鎮圧できるはずだ。
「簡単に言ってくれるわね………でもいいじゃないやってやるわん」
「ああ、そうだな……でも今できるのは俺たちだけだ」
「別にお前たちは避難してもいいぞ、だが俺はやる」
俺らは覚悟を決めた。死ぬかもしれない、だがやらなければいけないと判っているからだ。
「じゃあまずはデバイスショップからデバイスを適当に掻っ払って来い……デバイスが無ければ戦えないだろう」
「掻っ払っ……緊急事態だから仕方ないわね…でも取ってこれるかしら」
デバイスショップまでの道程は確実にあいつの視界に入ってしまうのが難点だ。
「俺が奴の気を引いてる間に取りに行って来い」
「な、何言ってるの!?危ないわよ!」
「そうだぞ!それにお前だってデバイスねぇじゃn…」
「俺のはここにある」
懐から金属製のカードを取り出し見せる。
「それって……」
「持ち運びが面倒だったんでな、携帯できるようにしたんだよ。まさかこんなところで役立つとはな」
殆ど母さんにやってもらったんだけどな。たった一日でやるとは、さすが母さん、伊達に大手デバイスメーカーの社長やってねぇな。
「で、でもお前一人でなんてよ……」
「コレしか手が無いんだ、やるしかないだろ。それにお前等が早く戻ってくればいいことだ」
「「………」」
「Aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
「っ!散開!!」
チッ、気づかれたか。
「くっ、しょうがないわねん。ここは任せたわよんヴェントちゃん!カカオちゃん、行くわよ!」
「ああ!ヴェント俺たちが来るまでくたばんじゃねぇぞ」
「おう」
「Aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
駆け出す二人にデバイスを向ける男。
「させるかよ!!」
《Assault Step》
デバイスから電子音声が響くと俺の足が魔力によって強化させた。そして地面を蹴り弾丸のように奴へと接近した!!
「aAaa?」
「喰らいやがれ!!」
《Hard Beat》
「GyuaaaaaaAaaAAaaa!?」
加速の勢いを乗せた拳で奴の顔を殴り飛ばした。
急接近した俺に気づかなかった奴は俺の拳をモロに受けて吹き飛ぶ男。
収束していた魔力は霧散し砲撃の心配は無くなった。
これで倒したとは思えない……警戒は解いてはいけない。
「aaAAAAaaaaaAaaAaaaaaaAaaa!!!」
やっぱりか…。
「殺す、殺su、殺rkろろづづっだああヴぁvaばばvああヴぁあ!!!」
奴は怒り狂いデバイスを振り回す、周りには茶色の魔力スフィアが形成されていく数は約三十……威力は未知数だ。どうする!
「rtghんmぉkjんhべrdfcvyhjm!?!」
奴のもう何を言っているのか分からない奇声が合図となり三十発のスフィアが一斉に放たれた。
「くっ!?」
防ぐのは無理、避けるのも困難……だったら!
《Reflex Arms》
「うおおおおお!!」
避けられないのは弾くのみ!!
俺の前腕に魔法を纏わせる。これはメガーヌさん直伝の魔法で魔力スフィアを反射させるという魔法だ。本来ならシールド状の魔法陣を展開して使うんだが俺は諸事情により腕にまとわせて使っている。
反射魔法を纏った腕でスフィアを弾き飛ばした。
「あ?」
「おおおおおおおお!!」
避けられないと判断したスフィアを時には薙ぎ、時には殴り、避け攻撃を凌いでいく。だが……。
「;。l、lkmjんhbgvfcrtgydfasafaafeva eg!!!!!!!」
多勢に無勢すぎて処理しきれなかった。捌き切れなくなったスフィアの一撃を貰ってしまう。
「ぐっ!?」
受けた箇所から激痛が奔る、出血もしていることから非殺傷設定切ってやがるな。
だが痛みが走るがそのまま弾き続ける。
「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」
全てのスフィアが消えたと思ったら奴は次のスフィアを生成していた。まだあれだけのスフィアを出せるのか、魔力量どんだけあるんだよ…。
ヤバいな、ジリ貧だ、何とかしないと……。
「死ねぁえぁけあぇkぁぁレアあ」
や、ヤバッ!?砲撃が………!
「ヌオリャァーーーー!ストラグル・バインド!!!」
だが砲撃は野太い声とともに現れたバインドのより拘束されて阻止、そして……。
「どっせい!!」
炎を纏わせた大剣の一撃を受けて男は吹き飛ばされた。
ようやく来たか……。
「遅かったな……てっきりに逃げちまったと思ったよ」
「へっ、ヒーローは遅れて登場するもんなんだよ!」
「笑えない冗談ね、ヴェントちゃん。私のことそんな女だと思ってたの?心外だわん」
俺の前に立つジョニーとカカオ、二人の手にはデバイスショップから拝借してきただろうデバイスが握られていた。
ジョニーには杖方のストレージデバイス、カカオは両刃の大剣型のアームドデバイスが握られていた。
「随分といいのを借りてきたな」
「ええ、一番高そうなのを借りてきたわ。作るならこんなのがいいわねん」
「へ、あそこのショップの奥に隠してあったのを借りてきたぜ、これはまさに俺様のためにあるようなデバイスだぜ!」
確かに二人の戦闘スタイルに合ってるかもな。でもこれでだいぶ楽になる。
「それよりもやったのか?」
「さあ、でもいいのが入ったから、もしかしたら……っ!散開!!」
ジョニーの怒号に反応しその場から飛び退くと茶色の閃光が通り過ぎた…やっぱりまだダメか。
「がぁぁぁあああAlalaolalaolalaoaaaaaaaaa!!!」
今度こそマジでキレたっぽいな……。
「気、引き締めろよ」
「わかってるわ」
「おう!」
武装隊が来るまでなんとか持ちこたえる!
「行くぞっ!!」
「「おお!!」」
◆
戦闘は続く、だが格上の相手に俺らは善戦していた。
「くっ!?……ジョニー!」
「おうっ!チェーンバインド!!」
「ガァア!!」
ジョニーのバインドは頑丈である、更に拝借してきたストレージデバイスが相性が良いのだろう、更に強度が上がっている。
拘束された男は動けないでいる、この隙にダメージを与える!!
「カカオ!!行くぞ!!」
「おうよ!」
俺らは即興チームながらよくやっていると思う。
フロント、前衛を攻撃力の高いカカオが勤め、そして様々なバインドで敵を拘束し中距離攻撃を使えるジョニーが中衛、センターガード。
そして俺が後衛フルバックで二人を補助しながら隙を見て前に出てカカオと同時に攻撃を加える、という連携を屈指して高ランク魔導師であろう奴と戦っていた。
そしてまたカカオをブーストする為に俺はミッド式の魔方陣を展開して詠唱する。
「我は乞う、猛き剣士に、断罪の剣を!ブーストアップ・シャープエッジ!!」
補助魔法を込めたスフィアを作り、カカオの大剣型デバイスに吸い込まれるとデバイスは輝きを増す。カカオはそれを上段に振り上げてその重量を活かし一気に振り下ろした。
「どうりゃっ!!」
「ガァッ!!」
俺の補助魔法によって底上げされたカカオの一撃が奴のシールドがぶつかり合い火花を散らす。
「でりゃーーーー!」
「g.ぐoぉooぉおおお!!」
「く、うわっ!?」
底上げたにも関わらず奴は力技でバインドを引きちぎり。デバイスを振るいカカオを吹き飛ばした。合間を与えない!攻め続ける!
「せいっ!!」
殴り飛ばされたカカオと入れ替わり俺が奴に殴りかかるがまたもシールドに防がれる。もう一撃入れたいが反撃のリスクが高いため素早く後退する。
「ハァハァ……なんてバカ力よ」
「それよりも攻撃が全然通らないな……」
「堅すぎるぜアイツ…!」
先ほどから三人での連携で翻弄はできるのだがどうしても一撃が通らない。
今まで当てた攻撃は全て不意打ちだったから通ったが警戒されてからは防御が厳重になりやがった。
俺たちの中で最も攻撃力があるカカオの一撃でさえ防がれる始末だ。
「ゼェゼェ……武装隊は、まだなのかよ!」
「時間はどれだけ経ったのかしら…?」
「ハァハァ……二十分だそろそろ来てもいい頃なんだがな」
結界がかなり頑丈なのか?それとも武装隊がまだ動いてない…とは考えたくは無いが、このままじゃ俺たちの体力がヤバイ。余力を残すほど加減の出来る相手じゃない、全力で掛って生き残っているくらいだ。
「ゲヒヒ、ゲヒャハhハハaaaoa……!」
だがそれは奴もだ、あれだけ魔力を使ったんだどんなに魔力が多かろうともそろそろ尽きてもいいはずはずなんだが。
「gaaaa!!」
「っ!?散開!」
大量のスフィアが襲い掛かる。
なんで一向に尽きる気配が無いんだよ!
「ジョニー!もう一回だ!!」
「オラァッ!!」
「アアaaaァaァaaAアアアーーーーーーー!!!」
ジョニーのバインドで何度も縛られ奴は怒り狂う。
「カカオッ!!」
「おうっ!!」
今度は俺も同時に攻撃だ、喰らいやがれっ!!
《Hard Beat》
「「でぇりゃぁっ!!」」
両サイドから攻める、防御に割く魔力を分散させるがそれでもまだ堅い。
「aァアaaアアaァ!!」
だが押し切る!
「もう一発っ!!」
《Hard Beats!!》
左の拳にも魔力を込めて両腕で何度も殴るとシールドにヒビが入る。
これを逃がすわけにはいかない!渾身の力を右手に込めて振り切った。
「おらぁっ!!」
「グベェ!?」
シールドは破れ、俺の拳は奴の顔へと吸い込まれた。
「ど……せいっ!!」
「guaaavadafavwegbdaafac!?」
さらに追撃としてカカオの一閃が奴の腹を捕らえ吹き飛ばし、倒壊し欠けの建物へと吹き飛んだ。
そしてその衝撃により建物は崩壊、男は瓦礫に生き埋めとなった、次を警戒し構えるが奴が動く気配はない…。
「ハァハァ……」
「ゼェゼェ……や、やったかしら?」
正直もう限界だ、今の攻撃で魔力と体力を殆ど使い果たした。これ以上は無理だ……。
「……や、やったのか?」
「わからん……だが、今のは決まった、はずだ…」
「俺様の全力だ、立てるわけがn…………嘘だろ」
瓦礫を吹き飛ばし現れる男。
正直笑えてきた、まだ動けんのかよ。
だがダメージが無いわけでもない、男は満身創痍なのだ。
デバイスもヒビが入り魔力が漏れだしている。ふつうなら戦える状態では無さそうだがな……。
「ゲフッ・・ガフッ・・・・!」
突然の吐血……!まさか内臓を痛めたのか!?
「これ以上は止めろ!死ぬぞ!!」
「ガアァァァ!!」
コチラの制止を無視し攻撃を放つ男。
「くっ!?」
「グルァァァァ!!!」
奴は雄たけびを上げた後、無差別に砲撃を放ち始めた。先ほどとは違い出鱈目にはなっている為更に手を付けれなくなってきた。
「さすがにこれ以上は無理よヴェントちゃん!一旦引きましょう!」
「奴は手負いだ!俺が一気に決める!!」
デバイスを構え直したカカオが奴へと走り出してしまった。
「おい、馬鹿!?突っ込むな!!」
「カカオちゃんダメよ!」
「おおおおおお!!」
カカオは俺たちの言葉も聞かず突っ込んでいく。すると俺の視界に小さな魔方陣が見えた、あれは……………まさか!?
「やめろカカオ!罠だ」
「なっ!?」
カカオの足をバインドが縛り動きが止まってしまった。設置型のバインド、あいつそんなことできるほどの理性があったのかよ!?
「ゲヒッ!」
奴のデバイスの先に魔力が収束される、あれは収束砲!?ヤバイ!
「逃げろカカオ!」
「だ、ダメだ、バインドが解けねぇ!!」
くそっ、カカオの処理能力じゃ間に合わない、だったら奴を…!
「ジョニー!」
「OK!」
収束を阻止するべくジョニーと攻めようとしたが。
「ガgaアガaaアがaaaアア!!」
「ぐっ!?」
「きゃぁん!?」
弾幕が濃くて奴に近づけない。殺傷設定であの威力の砲撃を受けたらカカオが……!
「ヒャハッ!ヒyャハハhhaハハハ!!」
「う、うぉおおおおおおおお!!」
「じょ、ジョニー!?」
ジョニーは弾幕の中を強行突破しカカオの前に立つ、そしてバリアを何重にも張る。まさか防ぐつもりか!?
「止めろジョニー!!」
「死ねえええeeevafkbahvdbklj;kavjheiabdz!!!」
放たれた砲撃、その太い閃光はジョニーの張ったシールドと衝突する。
だがあまりの威力に耐えられず直ぐにバリアは破られる、一枚から二枚、三枚と徐々に残りの枚数は少なくっていく、そして最後の一枚が……。
破られ閃光が二人を飲み込んだ。