魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜転生したら魔法?がある世界だった〜   作:D-5

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昨日投稿できずにすみませんでした。


第7話

「どこだここ?」

 

 目が覚めると、全く知らない場所だった。頭はボーっとして把握しきれていない。

 

「てか何で……それに確か俺は……」

 

 奴の攻撃で死に掛けて………で、そこからチャラ男が来て……って!

 

「み、皆は!イギぃ!?」

 

 勢い良く起き上がった瞬間、全身に痛みが走る。よく見ると俺は全身包帯だらけだった。

 

「つ、つぅ~~~~……」

 

 い、いてぇ……ち、治療はされているみたいだが、やっぱ痛い……。と、とりあえず誰か呼んだほうがいいかな……。

 えーと、ナースコールは……って、ん?誰だこの人、看護士ではなさそうだし?

 

「あっ……よかった目を覚ましたんだね、今ドクターを呼んでくるから」

 

「え?あ、ちょっと………」

 

 行っちまった……つーか今の誰だ?とりあえず戻ってくるまで待っておくか。

 

 

 

 ◆

 

 

 

「うん、特に異常も無いね。これだったら一ヶ月もすれば退院できるよ」

 

「ありがとうございます」

 

 ふぅ……よかった、そこまで重症じゃなかったようだな。

 

「見た目はかなり酷かったけど急所は全部外れたからひどい怪我ならなくて済んだよ。ただ出血量が多かったのが危なかったよ。でもこれなら一ヶ月もあれば完治して退院できるよ」

 

「ありがとうございます」

 

 一ヶ月で治るか、訓練に多少は遅れるが十分取り戻せるな。

 軽く手を握ったり開いたりして身体がどれくらい動くか確認しているとノックをされドアが開く。

 

「失礼します、あの、もう大丈夫ですか?」

 

 ドアを開けて顔だけを覗かせたのは先程の女性だった。

 歳は俺とそこまで変わらないように見えるが……てか、よく見たらあの人の格好、黒じゃねぇか……執務官の制服、とんだエリートさまじゃないか。

 執務官様が俺に何かあるのか?

 

「ああ、容態も安定しているし大丈夫だよ。それじゃお大事にね」

 

「あ、はい。ありがとうございます先生」

 

 先生は小さく手を振りながら出て行った、それと入れ替わるように執務官の女性が入りベッド横の椅子に座る。

 

「えーと、怪我、大丈夫?」

 

「あ、はい。大丈夫であります執務官殿」

 

 とりあえず訓練生の立場からしてこの人は階級が離れすぎているほどの上官、敬礼をする。

 

「あ、楽にしてて、怪我もあるんだし」

 

「はっ、わかりました」

 

 とりあえず偉ぶるような人ではなさそうだな。

 

「でも良かったよ、助けたときは凄い出血だったから………」

 

「え?あ、もしかして俺を助けてくれたのって」

 

「うん、私」

 

 そうか、執務官だったらあの結界を破れるか…まあ、この人のお陰で生きてられるんだ。感謝しよう。

 

「ありがとうございました。執務官殿がいなかったらきっと死んでましたよ、俺」

 

 頭を深々と下げる、これは冗談じゃない。

 ドクターも言ってたが出血量が酷かったみたいだし。俺自身もヤバいと感じてたし。

 本当に頭が上がらないな。

 

「あ、頭を上げて、それに助けるのは当たり前のことだし……」

 

「わかりました、でも助けてくださいまして本当にありがとうございました」

 

「うん……あ、そういえばまだ自己紹介もしてなかったね。私はフェイト・T・ハラオウンもう分かってるみたいだけど、執務官です」

 

「自分はヴェント・カグラ、陸士候補生であります」

 

「あ、そんなに畏まらなくていいよ。年は二つしか離れてないし」

 

「は、はぁ……」

 

 俺より二つ上なのに執務官だなんて相当なエリートじゃないか。すげぇな…。

 

「それじゃあ、ヴェント君、目覚めたばかりで悪いんだけど君に訊きたい事があります」

 

 先程までの優しそうな表情から一転、真剣な表情となる。これが執務官の顔か…。

 

「はい、昨日の事件のことですね」

 

「え?昨日?……あ、そうだった君は確か」

 

 ん?何か変なこと言ったか俺?

 

「ええとねヴェント君、驚かないでほしいんだけど、事件が起きたのは昨日じゃなくて一週間前なの」

 

 ……………はい?

 

「え?い、一週間前?」

 

「うん、ほら」

 

 テスタロッサ執務官が病室に備え付けてある時計を指差す、時計に表示された日付は見事に一週間経っていた。

 

「………マジかよ」

 

 そんなに寝てたのかよ俺、つーかもう休暇終わってんじゃねぇか。

 

「え、えっと、大丈夫?」

 

「あ、はい…大丈夫です。で、訊きたいこととは?」

 

「あ、うん。事件の大体のことは君のお友達や巻き込まれた人達からの聴取で纏まっているけど。でも彼らの情報は一部空いているから一番長く現場にいた君に話を聞きたいんだ」

 

 まあ、そうだよなあいつらは負傷して一旦下がらせたしな、それに最初にもデバイスを取りに行かせてたから情報が所々抜けているか……。

 

「わかりました話します。奴との接触時間が一番長かったのは俺ですから……あの、今回の被害を教えてくれませんか?あれからどうなったのか気になって」

 

「うん、分かった。今回の被害だね、街に被害が出たけど人的被害は君と君と一緒に戦ったお友達の三人だけで済みました。君たちが避難誘導を迅速にしてくれたお陰だよ」

 

 そうか……死者はなかったか………よかった。

 って、ギンガ!

 

「あ、あのギンガは……もう一人の女の子は!」

 

「あ、うん。彼女も無事だよ、入院している病院は違うけど命に別状は無いみたいだよ」

 

「そ、そうですか、よかった………」

 

 あいつもかなりやばかったが無事だったか。本当によかったぜ。

 

「他に聞きたいことはある?無ければもういいかな?」

 

「あ、はい」

 

「それじゃあ、まず訊きたいことは………」

 

 こうして事情聴取が始まった。まあ、俺の情報が役に立つか分からないがな。

 

 

 

 ~~side ???~~

 

 

 ~~ ??? ~~

 

 

「ドクター、例の実験体ですが、局に捕縛されたようです」

 

「ふむ、そうか………で、結果は?」

 

「効果は出たようです。リンカーコアの活動は活性化、魔力量は劇的に跳ね上がりました。それと若干ですがの肉体強化が見られました。ですが精神は非常に不安定な状態になっていたみたいです」

 

「ふっ、それはそうだ、あれは元からそういうものなのだからね。それと肉体強化は別の薬品だね、あの薬品にはそういった効能は無い。それにしても搬送中の実験体に薬品を投与するとは中々大胆なことをするね」

 

 犯罪者に人権はないと公言しているようなものだ。

 だがあれは既に完成された技術なのだ、それに余計なものを加えたからあのような被害になったのだよ。今頃煩い脳味噌達は嘆いているだろう。

 

「ドクター、詳しい報告書を……」

 

 受け取った報告書には当り障りのない情報しか書いていない。流しながら読んでいると太めに付いた記述を見つけた。

 

「ふむ?この少年……ヴェント・カグラ…能力は全て平均的、だが………」

 

 結界内にプロジェクトFの遺産が突入したころには実験体は戦闘不能になり既に終わっていた、か。

 

「ふむ、気になるな………映像記録は無いのかね?」

 

「残念ながらございません」

 

 無いのか、しかし謎だ。実験体の防御力は一般局員では傷を付けることは困難なほどだ、それをどのようにしたのか……。

 

「ドクター?」

 

「いや、何でもない」

 

 興味が湧いたがそこまでではないな、暇ができたら暇つぶし程度に調べてみよう。

 

 

 

 

 ~~ side vent ~~

 

 

 

「なるほど……じゃあ、あの男は始終あの調子だったてわけだね」

 

「はい、理性が完全にぶっ飛んだ感じでしたけど設置型のバインドを置くなどの戦闘行為はこなしていましたので若干ですが冷静な部分も残っていたのだと思われます」

 

 俺の思ったことを報告していく、ハラオウン執務官も逐一記録を取っていく。あいつらの説明が下手だったため情報が整理できなかったらしい……全くあいつらは、説明くらいはしっかりしろよ。

 

「協力ありがとう。これで調査を進めることができるよ」

 

「お役に立ててよかったです」

 

 ふぅ……デバイスのデータが破損したから口述での報告しかできなかったけど、ちゃんと説明できてよかったぜ。

 てか、俺のデバイス全損していたらしい。ハァ…修理しないとな……。

 

「うん、でも君もだけど無茶したらダメだよ。相手はBランクとはいえれっきとした魔導師なんだから」

 

「え?Bランク?」

 

 テスタロッサ執務官の言葉に疑問を持った。アイツの魔力量は明らかにBランク以上だった。

 

「どうかしたの?」

 

「……いえ、奴の戦闘能力は明らかにAAランク以上でしたよ。ランクの多少の上下はあったとしても火力に関しては明らかにAAでした」

 

「…………詳しく教えて」

 

 執務官殿でも気づかなかったのか、まあ俺との戦闘でかなり消耗していたからな、それもあるんだろう。

 

「奴はカカオの……俺の仲間の一人なんですけど、あいつの攻撃の最大出力は最低でもA+以上はあります。なのに奴はそれを簡単に防いでました、それも何度も」

 

「……続けて」

 

「はい、もちろん使い慣れないデバイスだったので威力が下がっていたと思うんですが、それでも奴のシールドは堅すぎた、それに……」

 

「それに?」

 

「保有魔力量です。奴は大量のスフィア生成とシールドの展開、それをずっと続けていました」

 

 スフィアによる弾幕に砲撃を連続でだ、Bランクの魔力量では不可能だ。

 

「………それが本当なら、確かにおかしい話だね」

 

「はい」

 

 あの魔力量で考えられるランクはAAAクラス以上だ、なのに記録ではBランク……どうなってるんだ。

 

「こんなこと言ってすみません。捜査の邪魔でしたね」

 

「ううん、ありがとう。君のおかげで事件のことがよくわかったよ」

 

「そう言ってもらえたら幸いです」

 

「うん、じゃあ私は行くね。捜査の協力ありがとう、それとお大事にね、未来の同僚さん」

 

「はい」

 

 そう言いハラオウン執務官は出て行った。ふぅ………なんか緊張したし疲れたな」。もう一回寝ようかな……。

 

 

 

 ~~ side fate ~~

 

 

 

「…………」

 

 さっき聞いたこと情報、これが事実だったらとして、情報を頭の中で纏める。

 

「魔力量が爆発的に上がるなんて考えられない、あるとしたら………」

 

 違法研究によるもの、もしかしたら今回の事件の真相はもっと深いところにあるのかもしれない。

 

「…………これはもっと深く調べる必要がありそうだね」

 

 でも、それも難しそうだな……今回の事件、地上本部が捜査をするって形になったから動きにくいよ……こういうときに地上と海の不仲さがネックになる。

 

「でも、ここで下がったもっと大変なことが起きるかもしれない。今回以上の事件が……」

 

 はやてに相談してみよう、確か今は地上で研修中のはずだ。きっとの何かいい手があるかもしれない。

 そう思う私は廊下を早足で歩き始める。

 

「あ、そういえばどうやって倒したのか聞くの忘れてた」

 

 ………まあ大丈夫かな、犯人の男も相当ダメージを喰らってたみたいだし。善戦したってことになるのかな?

 

 

 

 

 ~~ side vent ~~

 

 

 

「うぅ~~ヴェントォ~~」

 

「か、母さん、い、痛い……」

 

 ハラオウン執務官が出て行ったすぐ後に勢いよく扉が開かれた、するとそこには涙を目に溜めた母さんが立っていたのだ。

 母さんはまるでロケットのような速度で俺に突っ込んできて抱きしめたのだ。

 母さんの抱擁は別にいいんだが、今の俺の体は全身傷だらけの重傷なのだ、だかとても痛い。

 

「だ、大丈夫なの、痛いところない?何か母さんにしてほしいことない?」

 

「ま、まずは体を離して……傷に響く」

 

 現在進行形で痛いです、母さん。

 

「あ、ご、ごめんね」

 

 ふぅ……助かった。

 

「し、しん、心配したん、ヒック、だからね。ずっと、仕事も身に入らなくて…………ふぇえ」

 

「……ごめんね母さん、心配かけちゃって」

 

 泣かせちまったな……何やってるんだろ俺。泣かせたくないから管理局に入ったのに。

 

「ホントごめんね母さん………」

 

「ヴぇ、ヴェントォ~~~」

 

 ひしっと俺に縋りつき涙を流す母さん、少し傷に響くが俺はそれを優しく抱きしめ返す。

 

「ヒック……グス」

 

「母さn…………」

 

 母さんを抱き返そうとしたその時だった。

 

「おおい、ヴェント!無事……か」

 

「あらやだ、お邪魔だったかしら?」

 

 カカオとジョニーの二人が来てしまった。

 手にはフルーツの盛り合わせが、見舞いなのだろう。だがタイミングが悪すぎだった。扉を開けたカカオは俺の姿を見て固まっていた。

 

「リア充は抹殺だぁあああああ!!」

 

「はいはい、男の嫉妬は醜いわよん。狂うなら私との愛に狂いましょう」

 

 拳を握りしめ飛びかかろうとする馬鹿の襟を掴み阻止するジョニー、ナイスだ。

 

「は、離せジョニー、俺は奴に鉄槌を!」

 

「それなら私が付き合ってあげるわよ、―――ベットの上でね。それじゃあ行きましょん♪」

 

「い、イヤァァァァァァァ!?食われる、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」

 

 何だったんだ一体?特にカカオの怒り様は……って、いや、ちょっと待てよ、今の俺と母さんの今の状態、それに母さんの容姿はどっからどう見ても同い年くらい………これって誤解されてるよな、絶対。

 

「ちょっと待てお前らぁーーーーー!」

 

 誤解だぁーーーーー!!

 

 

 

 この誤解が解けるのに約一ヶ月くらい掛かったのだった。

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