補習授業部で”エルズ・コール”   作:泥狼俯瞰

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本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『新クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
サークル『こり☆かん』様制作『エルズ・コール』のネタバレが含まれます。


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■7月20日 夜パート 部長チーム

 

先 生「次は六丁目、部長チームです」

アズサ「部長に聞きたいことがある」

アズサ「道中で質問してもいいか?」

先 生「いいですよ」

 

アズサ「部長。さっきはコハルの推理中だったから聞けなかったんだが……」

アズサ「調べても出てこないP!ニュースのサイトを部長はどうやって見つけたんだ?」

月羽雨「ええっと……、あのサイトはねー……」

月羽雨「……教えてもらったんだ」

ハナコ「どなたからですか?」

月羽雨「知り合いの……探偵に」

 

ハナコ「<心理学>」

 

<心理学>

ハナコ(90)→??

 

月羽が嘘を吐いていると感じた。

 

ハナコ「(P!ニュースを運営しているのは月羽雨だとファミ羽さんも気付いてる)」

ハナコ「(P羽さんがドッペルさんなら、P!ニュースを運営する必要がない)」

ハナコ「(ファミ羽さんがドッペルさんなら、P羽さんがP!ニュースのサイトをファミ羽さんに教える必要がない)」

ハナコ「(二人ともドッペルさんじゃない)」

ハナコ「(……)」

 

アズサ「探偵?」

アズサ「私たちが会って話を聞いたりはできるか?」

月羽雨「それはできないな」

アズサ「そうか」

 

アズサ「私が聞きたかったのはこれくらいだ」

先 生「ハナコは話したいことあるかい?」

ハナコ「今は大丈夫です」

先 生「わかりました」

 

話をしているうちに、三人は六丁目に到着しました。

 

アズサ「ファミレスで話してたように再開発地域からジョルジュ学園まで大きな通りを歩いて行く」

先 生「わかりました。二人とも<目星>をお願いします」

 

<目星>

ハナコ(65)→69

アズサ(50)→28

 

注意深くあたりを観察していたアズサは気づく。

通りを歩いている途中、路地裏で倒れている人影を見つける。

 

アズサ「ハナコ、部長、あっちだ」

 

アズサに先導され、ハナコと月羽も駆け寄っていく。

駆け寄った三人が見たものは、傷だらけの男性の死体だった。

 

先 生「正気度ロールです」

 

<正気度ロール>1/1D4

ハナコ(60)→59

アズサ(45)→71 1D4→1

 

アズサ「っ!?」

 

現場を目撃した月羽は青ざめている。

倒れている男はやせ細っていた。衣類もボロボロで、あちこちにある痛々しい痣や傷が嫌でも目に留まるだろう。

ひどい暴行を受けていたことが容易に想像できる。一際目立つのは喉にある大きな傷。恐らくこれが致命傷だと思われる。

 

月羽雨「やっぱり……事件は本当に起きてるんだ」

ハナコ「救急車を」

アズサ「(首を横に振る)もう、死んでる」

アズサ「見張っていればP!ニュースの管理人が来るかもしれないが、どうする?」

ハナコ「見張っている所にノコノコ現れると思いませんし、警察に通報しましょう」

月羽雨「流石にその方がいいのかな……いやでも……!」

ハナコ「ええ、月羽さんの気持ちはわかります」

ハナコ「ですから、この方が誰なのかくらいは調べてから通報しましょう」

 

先 生「死体を調べる場合は<目星>をお願いします」

 

<目星>

ハナコ(65)→50

アズサ(50)→47

 

ポケットの中から財布と手記を見つける。

 

遺体から発見された手記(清水良雄の手記)

 

H30 6月25日

突然空が暗くなった。そして、空が落ちてきた。

強烈な地響きと共に地面が割れ、街はなくなり、たくさんの人間が死んだ。

私たちの日常は終わりを告げた。

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H30 6月30日

国は完全にパニック状態だった。

戦争が始まったのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。

電子機器のほとんどは使えず、情報を得ることすらできなかったので何が起こっているのかはまるでわからなかった。

地面は沸騰するように蠢くことがあり、その度にたくさんの人間が死んだ。

死体がそこら中に転がっており、大人たちは生き残ることに必死だった。

親と離ればなれになった子供は瓦礫の下で震えながら、迎えを待っている。

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H30 7月8日

混乱はますます強まっていった。

もはや貨幣に価値はなく、人々の間で奪い合いが始まり、犯罪が横行し始めた。

もうこの国に法律などないのだ、モラルは失われ、人々は野生動物と化した。

両親の帰りを待っていたあの娘もいなくなってしまっていた。

地面が破裂し、小さな火山がところどころに出来始めた。

この惑星はもう駄目かもしれない。

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H30 7月15日

地獄だ。暴力が支配する世界になった。

弱いものは全てを奪われ死んでいく。食べ物は強い者手に渡り、美しい者は男女問わずに犯される。

突発的な噴火に巻き込まれた焼け死んだ人間を食う人間も現れた。

まさに悪夢だった。

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H30 7月20日

ここ最近、何度か妙に綺麗な恰好をした人間を目撃することがあった。

挙動不審で、明らかに困惑していた。目立つためすぐに捕まってしまった。

悲惨な末路が待っていただろう。私ももう殴られるのは嫌だ。

こんな世界は嫌だ。まもなく終わる世界だが、もう一瞬も待てない。

終末を迎える前に、私自身を終わらせよう。

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ハナコ「これは……」

アズサ「ひどいな」

 

ハナコ「警察に通報します」

 

警官K「はい、110。事件ですか。事故ですか」

ハナコ「事件です。場所は六丁目の」

 

一瞬ノイズが入る。

 

警官K「ああ、間もなく現場に警察官が到着します」

 

と言って、電話が切れた。

間もなくパトカーと救急車がランプも点けず、サイレンを鳴らすことなく静かにやってくる。

警官は死体発見時の状況について聞いてくる。

 

アズサ「新もがっ(ハナコに口を塞がれる)」

ハナコ「友人の家に遊びに行った帰り道です」

 

月羽もハナコの調子に合わせて答える。

あなたたちに状況について聞いてくる一方――

現場検証どころか現場の保存すらされない。死体は担架によって車内に運び込まれ、救急車は早々にこの場から走り去ってしまう。

どうやらこの場の指示を出しているのは、車椅子に乗った男性とそれを支える女性のようだ。

男は目つきが悪く、ギョロギョロとしている。女は冷たく無機質な印象を君たちに与えるだろう。

警官は一通り聞き終えたのか、こう言うだろう。

 

警官S「夜で歩くのは危険だ。こういうことに巻き込まれるかもしれない。君たちも早く家に帰りなさい」

アズサ「はい」

ハナコ「帰りましょう」

月羽雨「うん……」

 

三人は警官に促されるようにその場を離れた。

 

ハナコ「月羽さんを家に送ってから帰ります」

 

一丁目の住宅地にある家に月羽さんを送りました。

 

 

 

 

 

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