Monster Hunter Reincarnation 作:scp-114514
気分転換を兼ねて前々からどうしても書きたかったサイドストーリーを…
凍てつく部屋に潜むもの
耀真と祭我がベルナ村へ向かった数日後。メゼポルタは今日も相変わらず賑やかである。
そんな中、青空に赤い光が浮かぶ。
—―――ヒュイイイイン…――――
鋭い音とともに光は地へ接近していく。そして――――
ズドンッ。
規模は小さいものの、バルファルクの襲撃の如く光が広場に突っ込み、短い轟音とともに土煙が上がる。
「ふぅ…何年も空けちまったなぁ」
土煙から現れたのはコウタロウ。仮面ライダーBLACKRXの変身を解除し、人間の姿へと戻って広場をぶらつく。
彼は穿龍棍の滞空能力を活かして長距離を飛来してきたのだが…そんな事は同じ穿龍棍使いのハンターでも不可能だ。やっていることが滅茶苦茶だが、彼との顔馴染み達にとってはよくあることだったので道行く人々はあまり驚愕していない。
「俺がいないうちに変わっちまったなぁ。まぁ、そのままのものもあるけど。
さて、これからどうすっかね…」
改装を施されながらもかつての名残を所々に残すメゼポルタ広場に思いを馳せるなか、何者かに声をかけられる。
「お、コウタロウじゃねえか。断裂群島にいたんじゃなかったのか?」
「ノブヒコか。なんかこっちのギルドから呼ばれたんでな。断裂群島の調査もひと段落着いたし、一足先に帰還させてもらったんだよ」
原典の南光太郎と秋月信彦のように駆け出しの頃から旧知の間柄である二人は、そのまま雑談で盛り上がる。
「へぇ。断裂群島はどうだった?」
「変わった生態を持つ生き物やモンスターは勿論、不思議な自然現象や怪奇現象に、 特殊種と呼ばれる、通常や亜種、希少種とも違う能力を持った強力な既存のモンスター、あとかつて断裂群島で栄えたらしき古代文明とその文明の秘宝の伝説…色々だな。
新大陸は行ったことないが、あっちと負けず劣らずの場所だろう。そっちは?」
「最近は掲示板での顔馴染みがここを去って寂れた…ってところか。
あとタカトラ君が病院送りになっちまった。一応、治る見込みはあるようだが…」
「えっ…彼が?元ウロボロスの中でも相当な実力者なのに?」
「天廊の調査に行ってたのは知ってるよな?そこで見たことのない強力なモンスターに出くわしちまったんだと。詳しくはギルドにでも…おっ、早速都合よく来たな」
ノブヒコに指された背後から、職員のメフィラスが眉間を押さえながらコウタロウの元にやってくる。
「はぁ…またですかコウタロウさん」
「どうかしたか?」
「どうかしたかじゃありませんよ。ちゃんと門から入ってきてくれないと帰還確認できないじゃないですか。
貴方が飛んできたって目撃情報があったからよかったようなものの…」
「いやぁ、ついな」
「ついな、じゃないですが。まぁそれはそれとして…至急、ギルドの方へ来てくれませんか?できればノブヒコさんも」
「えっ俺も?…おい、それってまさか」
「そう、非常事態です。覚悟を決めてくださいね」
***
「…うむ、そろそろいいじゃろう」
窓口の元に2人を連れていったメフィラスが人払いを行ったのを確認して、事前にいたギルドマスターが口を開く。余程他人に知られたくない内容であるのは明白だが、それをギルドナイトでもないコウタロウ達にするというのは殊更に異例なものなのだろう。
「まず天廊の調査について話すとしようか。コウタロウよ。そなたは長らくメゼポルタを外していたが、覚えておるかの?」
「ええ。確か…古搭の比にならない、太古の巨大な建造物ですよね。内部の調査が試まれたものの、侵入者を阻む罠と凶暴なモンスターがいたことでハンターを募り、調査隊を結成した…と」
「うむ。そしてタカトラを含む遠征に参加したハンター達の年単位にわたる尽力の結果…499階までの調査が完了し、500階にある凍った部屋までの道が確保された。しかし…」
「遠征隊がその500階目の部屋にいるモンスターにやられ、撤退を余儀なくされたんですね」
「左様。幸い今のところは死者は出ておらぬがな…。そして意識を取り戻した調査隊メンバーの証言から、その部屋にいるモンスターは未知の存在であるといって良い。生態についても、強力な冷気を操る事だけは判明しておるが…」
「引き続き調査を続けるともなれば、殉職者が出るのも時間の問題でしょうね」
「話が早くて助かる、悠長に構えている余裕がなくてな。それゆえ天廊の調査を打ち切るか否か、早々に決めねばならぬ」
「故に、俺達に緊急の依頼としてそのモンスターを討伐した後、調査を再開する…という事ですね」
「うむ。卓越した狩猟技術および実績と、人智を超えた力を持つそなたらにしか任せられぬ大役だ。
現状、正式なクエストとして発行するための手続きを踏んではおらぬが…最早、一刻の猶予もない。
ギルドマスター権限において要請する。
天廊500階目にて確認された未知のモンスターを討伐せよ」
「「…拝命致します」」
「特にコウタロウ。そなたは断裂群島にて数多の特殊種と渡り合ったと聞く。ギルドとしても期待しておるぞ」
「一層役目が重いですねぇ…。まぁもうちょっと情報を色々集めさせて下さいよ。装備関係の準備は万全にしておきたいんで」
***
天高く聳え立つ超巨大建造物、天廊。古塔をも上回る高度な文明により建造されたと考えられるが、その技術は竜人族ですら到底計り知れないものであり、何を目的にして建てられたのか一切不明である。
外界からの干渉を拒むような立地も特徴であり、天廊は海のなかにぽつんと佇む島の中央にあるのだが、それを囲むように岩山が連なっている。地表付近が赤熱していることから、この塔は火口のど真ん中に建っている可能性が高い。その特異な地形から、陸路や海路を使って天廊へ向かうことは不可能…つまり、飛行船や気球などを用いた空路でしか天廊内部へは進入できない。
このため、ギルドは探査船を投入して調査を進めている。が、空路では積載量に限界があるため、探査船に乗り込むハンターには持ち込み制限が設定され、メゼポルタ広場から持ち物を一切持っていくことができない。そのため、現地でアイテムを調達するほかない。
コウタロウとノブヒコが、先遣隊の尽力により目的の部屋まで非常に長い道のりを容易に足を進められたのは幸いというべきか。
また、強力な氷属性を扱うモンスターという情報を聞いた2人の装備は特化したものになっている。
まず、コウタロウが装備しているのは断裂群島にて討伐した『リオレウス豪火種』の素材で作成した『ソルフレアGPシリーズ』。名前が炎熱に関するあらゆるスキルを複合した『紅焔の威光』を持つ特殊な防具である。そして武器はイャンクックの頭部を模した穿龍棍『クックジェンバー』。ユニークな外見とは裏腹に極めて高い火属性を持ちながら高水準な物理性能も兼ね揃えた代物だ。
一方のノブヒコはというと、クシャルダオラのG級防具『クシャナGXシリーズ』。ガード性能、スタミナ、武器捌き*1の複合スキル『要塞』を持つ。武器はリオレイア亜種の素材で作った火属性のランス『バシリスヴォンターデ』。属性値は低いものの高い攻撃力と非常に優秀な切れ味、何より極長リーチを持つがゆえに非常に高い打点を突くことができるという点で非常に強力な火属性ランスである。
「…ヤツはこの先か。ノブヒコ、いいか?」
「いつでも」
「あっ、その前に…あちらへ」
ギルドの使者として同行したメフィラスが扉を開こうとする2人を制し、遠くから冒険家風の服装をしたアイルーを呼んできた。
「緊急の依頼できたハンターさんかニャ?用意できる限りの道具は揃えておいたから、戦うときに使うといいニャ」
「おお、助かるぜ。…というか君は?」
「ボクはギルドの依頼で天廊に来たアイルーだニャ。道具が持ち込めないハンターさんたちのために専用品を取り扱ってるんだニャ」
「そうなんだな。『密封回復薬G』に『密封秘薬』、『防湿生命の粉塵』『軽量高速砥石』…。よし、これだけあれば十分か。この『干しこんがり肉』は…今は要らんだろう」
「それと、これも渡しておくニャ」
そう言って天廊ネコが渡してきたのは、青い何かの液体が入った小瓶。少なくともコウタロウ達はこのアイテムを見たことがない。
「何だこれ?」
「『特効薬』ニャ。解毒薬では対処できないほど強力な毒でもこれ一本で治せるニャ」
「え…ちょっと待て、毒を使うっていう情報は聞いてないぞ?」
「分からないニャ。でも、天廊からこの薬の作り方が記された文献が発見されたんだニャ。もしかしたら、そのモンスターに襲われた時のためにっていうことも…」
「…分かった。貰っておく。持ってて損はないだろうしな」
「よし、今度こそ行くぞ。「変…身」!」
バゴォ!
天廊ネコからアイテムを貰い、今度こそ準備を整えたコウタロウとノブヒコは仮面ライダーBLACKRXとシャドームーンに変身。キックで豪快に巨大な扉を開けて突入した。その先に広がるのは氷漬けになった空間。一体何が潜んでいるのか。
マム戦マジでどうするかと考えてます。ストーリーズ3まで一時的に凍結するか、それとも自分でオリジナルライダーを頭フル回転して作るか…(モチベがガタ落ちしているのは黙っておく)
ストーリーズ3発売決定
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やる
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やらない
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は?それよりワイルズだろ