Monster Hunter Reincarnation   作:scp-114514

3 / 102
アクラ地方やフラヒヤ山脈が北極に近辺に相当する場所なら、ギアオルグのいる極海は南極側だったりするのかな?


初陣!バサルモス

「クラウディスの名を騙って騒ぎを起こしたバカはどこだ!」

 

「ちょ、兄上!」

 

オトモンに同上してもらってクルプティオス湿地帯…通称、沼地に出発しようとする一行。しかしその前に真後ろにあるミナガルデの酒場へ2人の少年少女が勢いよく怒鳴り込んできた。

 

「あの子たちマジギレしてて…その名が相当アレなのか?」

 

「…オーウェン。今まで聞いてなかったけど、貴方の姓って何だったかしら?」

 

「クラウディスだが?」

 

「貴方、ここにきて何かした?」

 

「お、俺は何もしてないぞ!こいつがギルドマスターに突撃したんだ!」

 

「噂に尾ひれ背びれが付いたのかしら…面倒なことになったわね」

 

「…あれ?俺、なんかやっちゃいました?」

 

「…その名はね、私の国の伯爵家と同一なのよ」

 

「「……は?」」

 

貴族の名前に泥を塗ってしまったことに、2人は顔面蒼白となった。デデドン!(絶望)

 

「落ち着きなさい。あの家とは昔から懇意にしているし、その家出身であるあの二人は旧知のハンターよ。火消しは私がします。

…ちょっと待っててくれるかしら、オーウェン、ブルー?」

 

「ヴァオゥ…」

 

意図を察したブルーが腰を下ろしたのを確認し、あぶみから降りたクサンテは酒場へ直行した。

 

 

 

***

 

 

 

ただでさえ自分の扱う大剣と太刀の技術のブラッシュアップが出来なかった上に、自国の姫君すら巻き込まれたこともある嫌な光景を連想したディノは相当に機嫌を悪くしていた。

 

「オイ!正直に言え!騒ぎをしたのは誰だ!噂を流したのは誰だ!今なら謝っただけで許してやる!」

 

だがかえってその怒気に飲み込まれ、ビビッて誰も言い出せない。

 

「兄上、お気持ちはわかりますがそんな高圧的に言っても自首する訳ないじゃないですか!…すいませんギルドマスター。一体どうしてこんな事が…」

 

「…あーそれはの、半分間違ってもいないんじゃが…」

 

「――――私の仲間がやらかしてしまったの」

 

うまい具合に言い出せないギルドマスターだったが、単刀直入にクサンテが説明する。

 

「…は?」

 

「俄かには信じられないでしょうね。正確には彼の相方がギルドマスターに大声で突撃したのを、彼自身も怒って相方にツッコミをかけたのよ。そしてその彼は、本当にクラウディス姓だけど、ユベルブ公国の人間じゃない。はるか遠方の地、アルカラ大陸から来た『モンスターライダー』の1人なのよ」

 

「は…はぁ!?もっと信じられない情報が流れてきてるんですが!?」

 

「…お、落ち着け、ミーナ。猪突猛進の姫様が嘘を言うはずがない…でしょうね?」

 

「…ええ。ギルドマスターも知っているし、すぐ近くに本人がいるわ。こちらに来て頂戴」

 

言われるがままに酒場を出てみれば、目の前に見たことのないモンスターに乗ったハンターらしき男。うちその一人は、ディノに容姿が似ていた。

 

「紹介するわ。こちらの氷獰竜『ギアオルグ』、でよかったかしら?名前は『ブルー』っていうんだけど、この子に乗るのがクアン村から来た『オーウェン・クラウディス』。それでこちらの『UNKNOWN』こと『リルス』に乗るのが竜人族の隠れ里、ルトゥ村から来た『バンホ―』よ。彼ら彼女らのこともよろしくね、貴方達」

 

「なんか…2人ともごめんなさい」

 

「相方がバカをやらかすかもしれないが…今後ともよろしく頼む」

 

「あ、いや…尾ひれがついた噂でよかったよ。噂については国の方でも何とかして、両親に誤解がないようにするから気にしなくていい」

 

「でも私たちと同じ姓だなんて、とても驚きよね」

 

「世の中血縁がなくても同じ姓の人は世界中を探せばいるんじゃねーのか?」

 

「いや、だとしたら兄上に似るのはむしろ違和感が…」

 

「そこらへんは…まぁ別にいいだろう。暇があれば家系について調べてみるさ。

…それと今からどこへ行くんだ?」

 

「俺たちはこれから沼地でバサルモスを狩りに行くんだ。追加2名で狩りをするわけにはいかないが、どうせなら俺たちについていって見学をするのもいいんじゃないか?」

 

「い、いや…ミーナはまだしも俺は武器の鍛錬があるし…どうしたものか…」

 

「でも彼らはいつまでもこの地にいるわけではないわよ。武者修行も決して急ぐことでもないでしょう?」

 

「そう、ですね。ならば同行します。火消しはギルドマスターと公国の護衛騎士に頼みましょうか。暫しお待ちを」

 

「よし、追加で2人ね。流石に背中から落ちそうだから、竜車を手配するわ。帰りは替わりにディノとミーナを乗せていいかしら?」

 

「それでいいと思うぞ。相手は大型モンスター。俺たちならまだしも、狩りの後で疲れたやつを乗りなれていないオトモンに同乗させるわけにはいかないしな」

 

「よし、じゃあ気を取り直して出発ってことで!クルプティオス湿地帯へのナビはよろしくな!」

 

 

 

***

 

 

 

沼地は夜になると毒素が溜まって毒沼が形成されるらしい。どうやら有毒植物の中に、腐敗しても残存する毒素があり、それは昼間の降雨が流しているからとも言われている。

地図で言うとベースキャンプを北方向に出て探していると、エリア4にて妙な岩を確認した。それこそがバサルモスだ。

 

遠くからあいさつ代わりにスポンギアで狙撃すると、勢いよく飛び出たバサルモスが咆哮する。

 

「ゴァァァァァァァァ…」

 

非常に長く続く咆哮は、耳栓スキルがない場合、回避性能をもってもタイミングよく回避しないと難しい。ガードできるデンホルムとオーウェン以外は耳をふさぐしかなかった。

 

「こーゆー時は貫通弓は本当に便利だよな!」

 

硬直からの解放を確認したバンホ―は、即座に矢を放つ。貫通弓は矢を1本しか放たないが、反面リーチが長く安定して攻撃しやすい。

 

だが自分の堅牢な鎧を貫く脅威を感じたバサルモスが、突進をかます。

これは余裕で避けるが、さらにバサルモスは身をひねって転がり、巨体で押しつぶそうとする。

 

「うわっと!スタミナ管理は重要だ!」

 

これも避けるが、弓を引き絞るためはおろか、走るスタミナもあまりない。

 

「これ、使って!強走薬!」

 

「サンキュ!あっちじゃ見ることすらなかったんでね!」ゼエゼエ

 

クサンテから強走薬を受け取ったバンホ―は息を整えるために歩いて離脱。一時距離をとると強走薬でスタミナを強化した。

そしてその埋め合わせをするかのように今度はオーウェンが腹部に竜撃砲を放つ。

 

「グァァァァァァァァ…!」

 

怒り始めたバサルモスは砲撃の反動で後ずさってしまい、隙を見せたオーウェンにゼロ距離で熱線を放とうとするが、それもまた隙。デンホルムが駆けつけて足元にシビレ罠を設置した。

 

「頭が熱でやわらかくなっていますぞ!オーウェン殿、そのまま頭に攻撃を!」

 

「じゃあクサンテは腹、デンホルムは尻尾によろしく頼む!」

 

「任せて!はあああああっ!」

 

鬼人化で猛攻を加えるクサンテと、溜め斬りを軟らかい小さな尻尾に対し、騎士として培った剣術を活かして正確無比に当てるデンホルム。

だが拘束を解かれたバサルモスが今度は火炎ガスを噴霧した。これには下位程度の装備ではガードもできず、3人は防具に火が付くほどのやけどを負ってしまった。

 

「あっづあッッ!」「きゃっ!」「ぬぅ…っ!?」

 

その場で3人は前転回避して火を消すが、今度はバサルモスは睡眠ガスを噴霧するつもりだ。このままでは3人とも致命的な隙を作らせてしまいかねない。

 

「こいつはさっきの借りだぜ!戦線復帰ヨロシクゥ!」

 

そんなことはさせないと、バンホ―が閃光玉を投げつけて視界を奪って妨害。ついでに近くにあった薬草と石ころをあちら独自のやり方で調合してできた薬草粉末『回復の粉』を使い、全員の体力を回復させた。生命の粉塵よりは質は落ちるが、それでもこのサポートはありがたい。

 

「ありがとう!改めて一斉攻撃よ!」

 

鬼人強化状態のクサンテが繰り出す、オーダーレイピアの斬撃についに腹部の甲殻が割れてひるんだバサルモス。そのまま体勢を崩して転倒すれば、閃光やられで暴れる短所も怖くない。この状態では火属性も効くようになり、今度はオーウェンがクサンテと位置チェンジをして腹部にペッコティピーの突きを当てていく。無防備かつ加熱により軟化した部位へ集中砲火を浴びせた結果。背中にはスポンギアの矢が突き刺さり、こちらも部位破壊が出来た。

 

そして、ダウンから起き上がろうとするバサルモスの頭に…

 

「ここで…終わらせるッ!」

 

クサンテが双剣の一連の連携技…鬼人連斬の最後にオーダーレイピアで叩きつけるように斬りつけ、甲殻を部位破壊。同時に同時にバサルモスは断末魔を短く遺して果てた。

 

剥ぎ取りを終えた4人のもとに、見学者の兄妹がやってくる。

 

「クサンテ姉様、デンホルム殿。これで見事ハンターランク昇格ですね。お疲れ様でした、皆さま」

 

「こっちでも地中潜航をやってるとは驚いたもんだが…やられる前に倒せてよかったな」

 

「貴重な火力手段である爆弾を使わずに済みますからなぁ、ガハハハ」

 

「アイテムも使いつつ、技術も相応にある。正直言った話、アロイシリーズってので少し心配してたけど、お前らを甘く見てたわ。悪かったな」

 

「いやぁ、私たちもまだまだよ。正直ガス攻撃は痛かったわ。強化できるだけ強化していても越えられない壁はあるものね。それに回り道で行くと決めたのならば武具を整えないと。スキル、属性耐性、属性攻撃、斬れ味…」

 

「まぁ世界中を巡ればその分素材もいろんなものが手に入りましょう。焦らず落ち着いて吟味していきましょうぞ、姫様」

 

「ええ、わかっているわ」

 

「なぁ、オーウェン、バンホ―。アンタたちに聞きたいんだが、バサルモスもオトモンにできるのか?」

 

「もちろん。ウチのルトゥ村にもそれに乗るライダーがいるしな。

グラビモスは鉱物を消化するためにバクテリアを飼うんだが、幼体のバサルモスはどうやらそのために腐肉も漁るらしくてな。その習性を利用して鉱石や骨を探知できる。地中も潜航できるぞ。それと、ライダーと絆を結べば絆石によって潜在的な力を開放して大技『絆技』が使えるが…バサルモスのそれは『アンブッシュレーザー』って言ってね。毒霧に身を隠してから熱線で敵をまとめて焼き払うのさ」

 

「ただ戦うだけじゃなくて、特性も利用して生活の役に立つようにするっていうの!?そう考えるとアンタたちもある種の自然共生として生きているのね、すごいわ」

 

「どこまで技術が進歩しようが王朝・文明が隆盛しようが、人類史そのものが繁栄しようがヒトは自然界に生きる生物の域を出ねえ。だから俺らは形はどうあれ自然に敬意をもって接し、資源をありがたーく使わねーといけねーのさ」

 

「そうだよな。アンタの言うとおりだよ、バンホ―。

…では帰りは俺はリルスに、ミーナはブルーに乗せてもらおうか。改めてよろしく頼むな、2人とも」ナデナデ

 

「ゴオゥゥ」「ヴァオッ」




オーウェンとバンホ―の騒ぎが早々に収束してよかったです。
あとミーナがクサンテに憧れてるんなら姉様呼びしそうだと思ったんですよね。
強走薬はプレイ中のストーリーズ2にてマジで見当たりません。スタミナの概念がないから納得は行くけどなぁ。ちなみに肉系アイテムはHP回復でした。
とりあえず、近いうちに姫君と側近の装備は新調するつもりです。

ストーリーズ関連のプレイ経験は

  • MHST
  • MHST2
  • オトモンドロップ
  • ライダーズ
  • 2作品以上
  • ないです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。