Monster Hunter Reincarnation 作:scp-114514
トビカガチやボルボロスの討伐が終わり、ハコロ島で宝探しをしていた4人も村に帰還して数日後。雑貨屋も元に戻り、村の雰囲気は明るくなってきた。
一行は村人と共に風車の修理を行っている(クアン村組以外ほぼ雑用だが)中、負傷した村人たちがネコタクで運び込まれてきた。数人は意識を失っている。
「あの人達は…尖角岩の洞窟で部品を採りに行った人達だ。モンスターに襲われたのか?」
傷が浅い村人曰く、物音ひとつなく気が付いたら意識を失っていたらしい。
「けが人の服を見てほしい。所々焦げているだろう?僕らを襲ったのは、多分フルフルだ」
「フルフルか…寒くて暗い環境を好むモンスターだから洞窟にはいてもおかしくないな」
「その部品一つで風車の修理が完成するからできるだけ早くいってきてほしい。僕ら村人の絆の象徴だからね」
「絆の象徴?」
「そうっすね。村の誰もが、先輩がいなけりゃこの立派な風車の修理は到底できなかったと思ってますし」
「アユリアがいないと?」
「ああ。俺がライダーとして活動するよりも昔の話。先輩はこの村を離れたことがあるんだ」
「元々私とヒョウガとの出会いから始まるけれど…。少し話が長いけど聞いていく?」
「気になるわね。ぜひお願いするわ」
***
幼い頃、ロロスカの樹林で迷子になっていた私は微かな月明かりに照らされる何かの影を見つけたの。人だと思って抱き着いたんだけど、それは小さなベリオロスだったの。とってももふもふしていたわ。
野生のモンスターが人間に触らせるなんて、まるで絆を結ぶ前から私を受け入れていたみたい。
…すぐ迎えが来て、その子とはそこで別れたんだけど、再会する機会があったの。
それは数年後、用があって樹林にいた時。黒の凶気に侵されたゲリョスから逃げていた私を、ベリオロスが守ってくれた。
一目でわかった。あの時のベリオロスだとね。
あの時森で迷わなければ出会うことがなかったかもしれない。そう思うと、私とヒョウガの出会いは必然かもしれないわ。それはあなたとレウス、ナビルーの出会いも同様かもね。
…でも、村がヒョウガを受け入れるのは中々上手くいかなかった。
私達が絆を結んで村に戻った後、村では黒の凶気に侵されたナルガクルガが暴れていたの。
どうしようもない惨状で、村のみんなはモンスターの襲撃がいつまた来るのかとおびえていたわ。
『アユリア!そのモンスターから離れなさい!』
『黒の凶気に侵されてないとも限らない…。そんな素性が知らないモンスターは…受けいれられない』
黒の凶気は村や命だけでなく、人のモンスターを信じる心までも奪っていった。
ヒョウガを一人にするわけにもいかないから、私達は大好きだったクアン村を離れたの。
でも当時は、ライダーがハンターの住む町に降りることが快く思われてなかった。ヒョウガ意外と関わることなんて2度とないと思ってた。
でもね、いろんな人達と出会って知ったの。黒の凶気にやられても、みんな力を合わせて元の暮らしを取り戻そうとしていることを。人だからこそ、困ったときに助け合えると。
だから私は、もう一度人を信じてみようと思い村に戻った。
戻った時は村にモンスターが棲み着いてて、もっと事態がひどかったけど、ヒョウガと力を合わせて追い払う事が出来たの。
それで村のみんなも、私がこの場所を取り戻したいっていう思いをわかってくれて、ヒョウガを受け入れてくれた。それで初めて建てたのがこの風車だったの。
***
「そうだったのか…。みんながヒョウガをわかってくれてよかったわね!」
「私にヒョウガがいるように、ダイゴにもレウス達がいる。あなたが信じる道を進み続ければ、いつかきっとこの子のことをわかってくれるはずよ」
「じゃあ、レウスのためにも、みんなを助けに行こう!と言うわけで僕が行こうと思うけど、他には誰が?」
ダイゴに続くのはディノ。作業場を離れ、防具を持ってくるべくオーウェンの家に入ろうとしている。
「フラヒヤ山脈で狩ったことがある。現に斬破刀とフルフルシリーズを持っているからな。俺も行くとしようか。強力な電撃をしてくるが、雷耐性が高い防具は?」
「持ってないね」
「じゃあ俺のゲリョスシリーズをやる。弱点である火属性のボーントマホークもあれば何とかなるだろう」
「俺もペッコティピー使わなくなったから渡すよ。朱鬼銃槍だけじゃ難しくなるだろうし」
「おおう!ホント助かるな、ライダーさん!」
「(ディノは善意からきてるだろうけど、俺はこれを使わなくなったし強化派生が存在しないから要らなくなったものは処分したいだけなんだよな…)その場その場でしか使わなくなった防具が多いからな。こうして使ってもらった方がいいだろう」
風車完成まで残る部品はあと一つ、それは尖角岩の洞窟に。
そこに潜むフルフルという恐れと、クアン村の復興。ダイゴに恐れを避けて進むという考えはない。
***
洞窟深奥まで進んでも姿が見えない。しかしナビルー曰く、自分のひげが強く反応しており、どうやら近くに潜んでいるようだ。
そして「フゴフゴ」と鼻を鳴らすような音が聞こえた瞬間———
「まさか…。ダイゴ、そこから離れろ!咆哮にも気をつけろよ!」
「えっ!?う、うん…うわっ!」
ディノの言葉に反応して距離を取った瞬間、洞窟の天井から飛竜が落ちてきた。
飛竜と言っても、初めて見るダイゴからすれば、それは異形と形容するに相応しかった。
白い体表は、鱗や体毛のないシワだらけで、美しさや神秘性とは程遠く、どちらかと言うと屍のような白さ。脚や翼の爪は、カエルのように吸盤状。目と耳がなく、横一文字に大きく避けた口だけの顔を持つ頭部はヒルのようである。
「ヴォアアアァッーーーーーーー!!」
不快感を煽る大音量の咆哮が響き渡り、ダイゴはペッコティピーの盾でガード、ディノはブルーウィングを突き立てて強ガードする。
眼がなくとも彼らの存在を確認しているフルフルは、咆哮による行動の拘束の後に追撃するべく、尻尾をアース代わりにして設置すると全身を青白く発光、周囲に放電攻撃を行おうとする。しかしその前に強固なガードで受け流したダイゴとオーウェンが頭に攻撃。レウスも咆哮が効いていなかったのか、果敢に火球を放っている。
3人の攻撃は弱点の火属性。痛手を受けてよろめいたフルフルは首をゴムのように伸ばして変則的に頭突きをするが、胴体側に当たらずむしろがら空きの胴体に追撃が当たる。
「ブゴァッ!?」
呻きながら後方によろめくフルフルは。体勢を立て直すと体を回転させて3人を薙ぎ払い、吹き飛んだうちの1人であるディノに跳躍して飛び掛かる。
「喰らってしまったが…貴様らとは戦い慣れてるんでなぁ!」
訓練所の同期とも何度か狩りをしただけあって、挙動を把握していたディノは起き上がると絶対回避によって距離を取り、その場で回復薬を飲む。
フルフルシリーズには広域スキルがあり、回復薬などの一部アイテムの成分を拡散させることでダイゴとレウスの回復も行うことが出来るのだ。
「ライダーさん!フルフルは空を飛ぶのが下手だけど天井に貼り付けるほど跳躍力が強いんだ。距離を詰めてきたときの挙動をよく見ようゼ!」
「うん。あれ?今度はブレスを吐くのかな?しっかり構えて———」
その時、ナビルーが大急ぎで注意喚起をする。
「あ、あのブレスだけは当たっちゃだめだ!ガードもしちゃだめだ!緊急回避!」
「ええ!?うおおおおおーっ!」
フルフルが3方向に球状の雷属性ブレスを吐く。納刀したダイゴは緊急回避でその場から跳躍してやり過ごした。しかしブレスは距離が長くなるほどに軌道が広く分かれていき、遠くにいたバギィが被弾して麻痺を起こしているのが見えた。
「被弾したら麻痺なんてとんでもない攻撃じゃないか!?」
「ノロいと思って見くびっちゃダメだぞ、ライダーさん。あのブレスを受けて感電すると、あのバギィみたい麻痺しちゃうんだ。幸い動きはゆっくりだから事前動作に気をつけてくれ!」
「う、うん!」
フルフルは体を屈めて再び放電を行おうとするが、事前動作が緩慢であり、武器のリーチも長いので被弾しない距離から安全にフルフルを攻撃していく。
「ヴォアアアァッーーーーーーー!!」
自分の攻撃が当たらず、執拗に高熱を帯びた攻撃を仕掛けてくる相手に苛立ったフルフルは口から青白い電気をこぼしながら咆哮。息も荒くなっており、怒り状態に移行したのが見てわかる。
「怒ったぞ。ここから攻撃が苛烈になる!」
「ライダーさん、ランマルに交代しようゼ!スピードに自信のあるアイツなら、パワータイプの今のこいつに有利だ!」
「うん、頼むよ、レウスと交代だ、ランマル!」
口笛を吹いてレウスと交代する形でドスランポスのオトモン、ランマルがやってくる。
動きにキレが増したフルフルは、非怒り時の時よりも速いスピードで体を回転させて薙ぎ払おうとする。そこには誰もいないが、無策に突っ込んでいたらより手痛い攻撃と追撃を喰らっていただろう。
今度は懐に入ろうとする外敵に対して放電で返り討ちにしようとしてきた。しかも2連続で行ってくるが、ダイゴが盾を構えて電気をガードしながらペッコティピーの銃口をフルフルに向ける。硬直している隙を狙って竜撃砲を放ち、フルフルが大きく怯んだ。
追撃をかけようとするが、体勢を立て直したフルフルの巨体は直上に跳躍。発生した風圧で硬直するが、出会いがしらの時を思い出したダイゴは急いで納刀して距離を取る。
すぐに天井から落ちてくる、という事はしなかったが、天井という安全圏から3方向に飛ばした時よりも大きな球状のブレスを3連続で飛ばす。しかし天井を見ながら走っていれば、ブレスの速度も遅いので回避は問題ない。スピードが一番早いランマルは言わずもがなだ。
武器をボーントマホークに入れ替えてブレス後も様子を見ていると、フルフルはディノの方向に体を向けて電気を纏っており、彼めがけて急降下して襲撃してきたが、ディノは絶対回避でその場から退避して斬りつける。
着地後のフルフルはあちこちに傷がついており、毛も鱗も甲殻もない白い表皮というのもあって消耗が進んでいるように見える。先ほどから怒っているように、3人を脅威とみなしたフルフルは3方向へブレスを飛ばすが、よく見ると前方ほど軌道が広がらないことを見抜いたダイゴは右斜めへ走りながら回避する。ランマルも軽快に跳躍しながら足元を走る電撃ブレスを避けつつ頭に噛みついた。
懐に潜ったダイゴはフルフルの足元に落とし穴を設置。ターゲットが落下したこの隙にディノが胴体に渦流斬り連携を3連続でかます一方、ダイゴは一気に討伐に持っていくべくその場から離れてランマルにライドする。
「ライドオン、ドスランポス!」
ダイゴを乗せたランマルは、絆石が光ると上に大きく跳躍する。
「『ドスラッシュ』!」
落とし穴から脱出したフルフルの頭上へ、爪を使った無数の蹴りが襲いかかる。予想外の方向から攻撃されたのが痛手だったらしく、ドスラッシュを受けたフルフルは不意打ちを受けて転倒する。しかしランマルは伝承の儀で筋力遺伝子を継承しておらず、絆技をもってしても討伐に持っていくには力不足。
「だが、これだけデカい隙が出来れば十分だ。せえいっ!」
ディノは先ほどの連携の勢いを活かして、ブルーウィングの強溜め斬りと強薙ぎ払い、真・溜め斬りを放った。
「ヴォーアアア…」
短く野太い断末魔の叫びをあげて倒れ、フルフルは動かなくなった。
「フルフル以外のモンスターも追い払ったし、これで村人も部品の調達ができるね」
「いろんなモンスターと絆を結んで、ライダーさんも強くなったな!」
「報告をしに早く帰るぞ。修理を長引かせるわけにもいかん」
ストーリーズ系列では、恐竜キングやムシキングみたいに(ここら辺2作品の記憶がおぼろげなので間違ってたらすいません)じゃんけんみたいな攻撃アクションの相性がありましてね。パワーはテクニックに、テクニックはスピードに、スピードはパワーに強いというもんなんです。
相手の注意が自分に向いた際、その時の攻撃傾向や技を読んで各相性の技を繰り出し、真っ向勝負に勝つ。そしてダメージを絆ゲージを溜めるというのが基本的な戦略。
ライダーは自由に3属性を選んで攻撃出来るけど、オトモンはその3属性とは別に、保有スキルと、それを発動する絆ゲージに依存。これらを考えてコマンドを出すというポケモンとも少し違うゲームシステムが存在します。
今回の話を例にするならば…
フルフルの通常時は攻撃がテクニックタイプなので有利なパワータイプのレウス
怒り時はパワータイプに変更なので有利なスピードタイプのランマルが選出ということになりました。
ストーリーズ関連のプレイ経験は
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MHST
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MHST2
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オトモンドロップ
-
ライダーズ
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2作品以上
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ないです