Monster Hunter Reincarnation 作:scp-114514
凶光化レイギエナを討伐した後、残りのメンバーがダイゴ達の元へ合流する。
「ロロスカ地方一帯の脅威もなくなったことだし、私は村に戻るわね。いろいろやらなくちゃいけないことがあるもの」
「村の方は先輩にお願いできますかね?俺はこいつらに引き続き同行します」
「わかったわ。村の警備は任せて頂戴」
「ありがとな、アユリア!」
「ありがとうだなんて…。モンスターもライダーも、最初からお互いの事を分かり合えるわけではないわ。でも、今のあなたたちならレウスを信じることが出来るはずよ」
そんな中、覚醒したレウスを見てエナはダイゴに謝る。
「ダイゴ、ごめんなさい…。いえ、ありがとうなのかな」
「ん?どうしたの?」
「あなたのおかげ。モンスターと絆のこと、もっと知ることが出来た気がする」
「そっか。絆ってのは、僕らが思っているよりもすごいものなのかもしれないね!」
***
ラヴィナの麓でアユリアと別れ、雪道を進む一行。
「最終的に村のみんなに迷惑をかけちまったな、俺ら…」
「だが、レウスの事をきちんと知ってもらえれば上手く行けるかもしれんぞ」
「ディノの言う通りだな。ライダーさんとの絆があれば、破滅の力に抗えるって!」
そんな中、ナビルーはふと周囲から何者かの視線を感じる。
「また視線を感じるな…」
「大型モンスターかもしれん。用心しろ」
周囲を警戒する一行の前に、小さな影か降り立つ。
「うわっ、アイルーか。ビビらせんなよな…」
しかしそのアイルーは、ナビルー曰くバンホ―達と出会う前に面識があるらしい。
「えっ、こんなとこまで来たのか君は?サインなら何回でも————」
「そんなものは要らない」
「えっ?」
「私が欲しいのは———」
アイルーが変装を解き、元の服装に戻る。忍者のようなその恰好。カイルのオトモアイルー、ツキノだ。
「レウス」
その瞬間、一行はレウスの前に庇うように立つが、更に人影が姿を現す。
レウスの追手の1人。弓使いのハンター、カイルだ。
「大人しくそいつを渡せ」
「「あ“!?」」
その言葉に、バンホ―とオーウェンの額に青筋が浮き出る。
「お前らが俺達を欺いて、ハコロ島から逃げた時から追っていた」
「お前、あの島にいたのか!?」
「ああ。お前達ライダーのくだらない祭に招かれていた時からな」
「ンだとテメェッ!?」
「おい、よせ!」
「ここで暴れたらまずいことになるぞ!」
この中で一番頭の沸点が低いバンホーがついにキレるが、手を出してはまずいと判断したディノとオーウェンが必死で制止させる。
彼のオトモンが破滅の力を除けば相当危険な部類に入ることも理解しているらしく、カイルは次点でバンホ―を警戒しながら話を続ける。
「…レウスは崇めるものでも、絆を結ぶ相手でもない。人に危害を齎すモンスターだ!
その証拠に、島のレウスのせいで父さんは大怪我をしたんだからな!」
「テメーらあそこに入ったってのかよ!?禁足地だってマハナ村から———」
「それに、そのレウスは破滅の力を持っているのをこの目で見た。これ以上好きにはさせない。こちらへ渡せ!」
「ライダーのオトモンを渡すわけないだろうが‼同じハンターとしてわからんのか!?」
「—————なら、奪うしかないな」
カイルが合図をかけた瞬間、杭の付いたワイヤーがレウスに襲い掛かり、拘束する。
他のハンター達も彼らの目の前に出てきて、動くにも動けない状況にされた。
「お手柄だ。親父さんも喜ぶぞ」
壮年のハンターがカイルの後ろからやってくるが、ツキノは一部始終を腑に落ちない表情で見ている。
「捕まえろ!」
その彼の掛け声でレウスを捕縛しようとするハンター達。ダイゴがその内の1人に地面に押さえつけられた時、レウスが吠えて火球を放とうとする。
「グルルルルッ!」
「ジィオオオウッ!」
ブルーとリルスも激昂し、もはやバンホ―達でも手が付けられない寸前の状況だ。
「やめなさい、武器を降ろして!」
後ろからの声に視線が移る。
声の主は、ギルデカランの王立書士隊の制服を着た女性で、部下だけでなくポポのけん引する檻と、1人のハンターを連れて来ている。ルルシオンでバンホ―達も出会ったことのある者達だ。
そしてナビルーは、この女性とハンターに面識がある。
「リ、リリア!?それにリヴェルトも!?」
「ナビルー!?」
「お前、こんなとこで何やってんだ!?」
「知り合い…なのか?」
「ああ。こんなところで出会えるなんてラッキーだぜ!
リリア。レウスを放してやってくれ。あいつはライダーさんのオトモンなんだ!」
ナビルーは知っている。彼女はライダーの文化が存在する村、ハクム村で生まれ育ったのだからライダーについて理解があるはずなのだ。
しかし、ナビルーの願いに2人とも苦い顔をする。
「…それは出来ない」
「えっ…」
「マハナ村から逃げたレウスを捕獲するのが私の…我々書士隊の任務なの。
ルルシオンに帰還します!レウスを檻へ!」
ダイゴが檻に乗せられるレウスに近づこうとするが、カイルに阻まれる。
「ま、待って!レウスは———」
「邪魔をするのなら容赦はしないぞ!」
「でも———!」
「レウスのためなら世界が滅んでもいいのか!?」
ダイゴが言葉に詰まるが、代わりに激昂したバンホ―が吠える。
「10を救うために1を切り捨てんのと、1を救うために10を切り捨てんのなんて変わりゃしねえだろうが!あぁ!?」
「何だと!」
再び一触即発状態になるが、リリアが落ち着かせる。
「もう一度言うわ。これ以上はやめなさい。話は改めて聞かせてもらうから、今は私達と一緒に来てほしい」
「お兄様、落ち着いて。今は従うしかない」
「…チッ!連中についてくぞ、お前ら!」
エナにも制止されたバンホーは苛立ちを紛らわすかのように雪道を乱暴に踏みつけて一行に呼びかけ、書士隊の後ろを付いていった。
***
ハンターズギルドが存在する都市、ルルシオン。書士隊の本部に一行は連れてこられた。
バンホ―を落ち着かせていたエナも、レウスの事が気になってしょうがない。
「レウスはどこにいるの?あの子を離れ離れにしておけない」
「落ち着いて。ただみんなから話を聞きたいだけ。レウスは書士隊が預かります」
「リリア!ハクム村で育ってきたんだからわかるはずじゃないか!ライダーとオトモンは絆で結ばれてるって!」
「…それはわかってる。でも、今私は書士隊の一員としてここにいるの。それに、たとえ絆で結ばれていても、破滅の翼を持つというリオレウスを放っておくことはできないわ」
「わ、分からず屋~!
頭でっかちのバカ真面目!」
「なっ…バカ真面目って何よ!フラフラしてるだけのナビルーに私の事はわからないわ!」
だが、話がこのままでは進まないと思ったクサンテが逸れた路線を元に戻す。
「落ち着きなさい。ナビルー。話が平行線のままよ。
…聞きたいことって何なの?」
「…ええ、そうね。
あのレウスについて、あなたたちの話を聞かせて頂戴」
「わかったわ。私達が知っていることはすべて話す。でも、レウスについての情報をなぜあなたたちが?」
「ハンターズギルドからよ。マハナ村から、破滅の翼をもつ伝説のリオレウスのタマゴが持ち出されたって。各地で起きる異常事態と、その伝説は無関係でないと考えている人達がいるわ」
「異常事態?大穴の事か?」
「ええ。大穴が出現して、奇妙な光が発生するという事件が相次いでいるの。各地から飛び去ったリオレウス達がどこへ行っているのかもわかっていない」
「リリアは伝説を信じるってのか!?」
「…わからない。伝説のレウスが原因で、壊滅した村や町があるっていう記録も残ってるし。
…って、何で私ばかりが話しているのよ!話を聞きたいのはこっちなのに!」
「…じゃあ、お前らが一番知りたいことを話す。
確かに、あいつは相当強い力を秘めてる。ある意味、破滅を齎す力があると言えるだろう」
「ある意味?」
「破滅を齎すとは限らねえ。その力を知り、受け入れることが出来れば話は変わってくるだろうな」
そして、エナがダイゴを指差して話を続ける。
「それが出来るのは、この子だけ。だからこの子とレウスを離してはいけない」
レウスの暴走を間近で見ていたミーナも付け加えて話す。
「あの力は、2人の絆があるから暴走に立ち向かえるんです。頼むから、レウスが破滅の力にまた呑まれるような事にさせないでください」
「…」
悩むリリアに対し、リヴェルトは手厳しい一言を投げる。
「こいつらが本当のことを話しているとは限らないぞ」
「えっちょ、リヴェルト!?いくら何でも————」
「甘えるな。レウスの力がライダーでない奴らにも信用されるには、言葉だけでは信ぴょう性に欠ける。
本当だってんなら、お前らの力を証明して見せろ。ここで考えていても埒が明かない。話の真偽を確かめるにはそれが手っ取り早いだろうが」
「…わかったわ。話を信じるかは、それからにします。リヴェルト、あなたも付き添って」
「えっ、俺も?
…いや、今日は予定あるし、他にちゃんとした奴がいるだろ?」
「つべこべ言わない。さぁ、行って!」
「はいはい…。あっ、部隊長。シモーヌ隊長から手紙を預かってるんでね、後で読んでくれ」
「えっ?ああ…。わかったわ」
一方、書士隊ではレウスに何かが起こった時、その対処が出来ると断言できない。レウスに合わせられなくても一行のうち最低でも1人は残る必要があるため、エナは書士隊本部に残ることになった。
破滅の力が周囲に齎す不安。ダイゴは再びライダーとしての資質を問われる。
当分はダイゴをメインにしたストーリーになります。ゲーム本編の主人公だからね、しょうがないね。
ストーリーズ関連のプレイ経験は
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MHST
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MHST2
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オトモンドロップ
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ライダーズ
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2作品以上
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ないです