Monster Hunter Reincarnation   作:scp-114514

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祝・絶望神サガ殿堂入り
オー↑オー↑オー↑オー↓(滅びの歌)Yeah!Yeah!Yeah!Yeah!Yeah!Yeah!Yeah!


異聞・海と陸の共震

カイル達と再会してから数日後。ダイゴ達は大型モンスターの目撃情報を受け取り、断崖で海と隔たれた東側の海岸『クラウラの海岸』に来ていた。

 

「誰もいな…い?」

 

「おかしいな…。レウスに乗って空から見ても隠れていないし…」

 

ザバアアアアアアン!

 

姿が確認できなかったので手分けして探そうとする中、海面から水柱と共にモンスターが海岸へ上がってきた。

 

青い鱗と甲殻に覆われ、角や突起の先端は所々オレンジ色になっている。そして何より、自らを頂点捕食者ということを示さんばかりの、26mを優に超える長くて大きい体。

 

「こいつは…ラギアクルス⁉」

 

姿の主は大海の王、ラギアクルス。クラウラの海岸が縄張りらしく、踏み入ったダイゴ達を排除すべく青白い雷球ブレスを放ち、オルゴが巻き込まれてしまう。

 

「口に電気が…もう一回来るわ!」

 

「よくもアニキを!ぬああああああ!!」

 

感電して倒れたオルゴ目がけてブレスが飛んだとき、ナビルーが彼を庇うように立つ。当たった直後、ブレスと拮抗するかのように彼から金色の閃光と電気が迸り、ブレスがその勢いに呑み込まれるように消失した。

 

「っ、いきなりすごい光が…!」

 

閃光と電気はあまり長続きせずに収まる。そこにいたのはどこか超帯電状態のジンオウガを彷彿とさせる姿から元の姿へ戻ったナビルーだった。

 

「相棒…さっきの姿は…」

 

「あ、アニキ…。オレも色々あってさ…」

 

「と、とにかくけがの手当てをしないと!」

 

回復薬グレートを取り出して飲ませるダイゴに、釘を刺すかのようにカイルが注意する。

 

「他人を心配する暇がないぞ。こいつは強力な電気を操る」

 

「電気⁉なら耐えれるのはあいつしか…!」

 

レウスもアオナギもランマルも雷属性に弱いため、消去法でロッキーが先発に選ばれる。しかしフルフルやゲリョスほどではないがそこまで雷耐性は高くないので、油断は禁物だ。

 

 

 

***

 

 

 

ラギアクルスは最初に体を捻るように噛みつき、尻尾で薙ぎ払う回転攻撃をした後、背中の発電器官…『背電殻』に蓄電を行う。周囲に電気が漏れており、それも体躯のおかげで範囲が広く、うかつに近寄れない。

 

しかしガード出来る武器を持つダイゴは別で、漏電をガードしながら進み、ホワイトガンランスで前脚に突きを入れる。

 

そして今度は、ダイゴの方に側面を向いて体を滑らせ、タックルを仕掛けてきた。これもガードするが、重量をかけた強い勢いに負けて大きくノックバックさせられる。そのままダイゴの方を向いてブレスをするが、ダイゴは納刀して敢えて距離を取っており、元気ドリンコでスタミナを回復した。

 

 

無理やりダイゴを引きはがしたラギアクルスは腹這いになり、勢いよく滑って高速で突進する。見るからに大技なのでダイゴはガードする一方、カイルは頭に射撃を行い、身躱し矢斬りで突進を避けた。

 

「弓は使ったことあるけど…あんな立ち回りもするのか…」

 

滑走するような突進で海岸の奥まで進んだラギアクルスの背後へ、ロッキーが熱線…ではなく火炎放射をする。

 

「ンヴォーウワアアアアッ!」

 

弱点の火属性攻撃を受けて怒り、咆哮するラギアクルス。早速背電殻が青白く光り、発電を行った。

 

「距離が開きすぎているのに、あれじゃ牽制にもならないじゃないの?」

 

ホワイトガンランスを納刀し、砥石や回復薬を使用して悠長に構えているダイゴをカイルが嗜める。

 

「油断するな。怒り状態であれをしたのなら、電撃を強めているに違いない」

 

発電を終えたラギアクルスは再び滑走するように突進。発電を行ったことで電気をまとっている。狩りをしている者たちはガードや回避を行っているが、雷耐性が低いザザミUシリーズのダイゴは特に注意しなければならなくなる。

 

そして動向を見ながら攻撃するため、ダイゴはポーチから黄色の半透明な液体が入った瓶を取り出し、中身を呷ってからラギアクルスに向かっていく。

 

ダイゴを振り向いたラギアクルスは1つの雷球ブレスを放ち、続けて口に紫電を迸らせて続けてブレスを放つ。いずれのブレスも盾でガードする前に弾道が短くて地面に着弾したが、その着弾点を起点にして、三段階に分けて電気の爆発が扇状に拡散した。

 

「強走薬グレートの調合をみんなから教えてもらっててよかった。普通だったらガードで沢山スタミナが削られてたよ」

 

 

「ラギアクルスは発電が出来るからあんなに電気を使って暴れられるんだ。部位破壊は出来るけど…背中だから難しいかもな」

 

「早くケリをつけないといけないな。でもこの防戦気味じゃ…」

 

「ネコタクは呼んだ。応急処置もしたし、これ以上オレ達がアニキに出来ることはない。隙を見て立ち回ろうぜ、ライダーさん!」

 

ラギアクルスは更に、放電しながらその場でスピンして周りに巨大な雷球が2つ発生させた。雷球はラギアクルスを中心に衛星のように回りながら離れていくが、続けて電力を消費したので発電を行う。これでもかと外敵を近づけさせずに攻撃を行うので、攻撃は中々行うことが出来ない。

 

「だったらこっちも出力上昇だ。ロッキー、ヒートアップ!」

 

「ゴアアアアッ!」

 

ラギアクルスに火球を当てていたロッキーは攻撃を止め、咆哮して力を溜める。アンジャナフの絆遺伝子を譲渡して行えるこの技は、一時的に火属性攻撃を強化できるのだ。。

 

だが、ラギアクルスの方も発電によりボルテージをさらに上げたのか、更に強力な攻撃を仕掛けてくる。

ラギアクルス周辺の大気がぼんやりと紫色に光った直後、周囲4箇所に雷撃が発生し、そこを起点に三段階に分けて電撃の爆発が拡大していく。凄まじい閃光が広がり、ロッキーとガードしていたダイゴを吹きとばした。

 

「やっば…。回復しないと!属性やられも!」

 

大規模な放電を行った反動でラギアクルスは動けず、蓄電した電気も全部消費したのか、背電殻には電気がない。ダイゴは自身とロッキーを退避させて回復させているなか、カイルは距離を詰めてラギアクルスの胸部にティガアローの射撃をする。

 

「———フウッ!」

 

自由を取り戻したラギアクルスはカイルに噛みつこうとするが、カイルはステップで左に回避し、矢で薙ぐように顔面を斬りつける技、『身躱し矢斬り』で対応。回避と攻撃を一体化したこの技は、同じライダーのバンホ―やオーウェン、また彼らよりも弓の扱いに長けたアルマでも行ったことがない。

そしてこの技術は回避がシビアなので、立ち回っているカイルは若いハンターでありながらディノやクサンテ達と遜色ない実力であると言える。

 

「今のうちに僕らも!」

 

回復を終えたダイゴはロッキーにライドして距離を詰めた後、彼からジャンプして降りてホワイトガンランスをその勢いで左前脚に叩きつけ、フルバーストに繋げた。

 

———パキッ。

 

爪が割れた衝撃でラギアクルスは怯み、横に倒れる。その隙に胸部が見える場所に回ったカイルが胸部目掛けて、威力の高いピンポイント射撃を3連続で行った。

3ヒットを行う1射目と2射目の後、溜めを行って5ヒットの3射目をかます狩技、『トリニティレイヴン』。猛攻によって胸部の皮に傷がつく。

 

起き上がったラギアクルスは怒り、再び蓄電で勢いを取り戻そうとするが、そうはいかない。

 

「発電も距離を取っていればなんてことない!ライドオン、グラビモス!」

 

ダイゴがライドオンをしたロッキーの口に、膨大な熱エネルギーが集約していく。

 

『マグマライザー』!」

 

ラギアクルスは凄まじい出力の熱線に焼き尽くされ、倒れ伏した。

 

 

 

***

 

 

 

「討伐できたよ、ナビルー!そっちはどう!?」

 

「呼んだネコタクに乗せてる!応急処置が出来たから、無事だと思うけど…」

 

「私達はオルゴの付き添いで先に帰ってる。失礼するわ」

 

オルゴとナビルー、ツキノを乗せたネコタクが海岸から発っていき、それを追ってダイゴ、エナ、カイルが隠れ穴への帰路を進んでいく。

 

「……」

 

そんな中、カイルは訳のわからないような顔でダイゴを見ている。

 

「私達の事を無理に理解してくれとは思わない。でも、ハンターであるあなたなら知っておくべきことがある」

 

「知るべきこと…?」

 

「みんなが思っている以上に、世界の状況は深刻。大穴にはモンスターが関係しているかもしれないの」

 

「何!?」

 

「信じられないなら、それでもいい」

 

「…俺はハンターの事しか知らない。だから、お前達の事はわからない。

モンスターと絆を結ぶって、どういう事だよ!?どうして操ることが出来る!?」

 

「わからなくても仕方がないと思う。私達はモンスターを操ってなんかいない。モンスターはライダーに力を貸しているだけ。特別なものではないわ」

 

「ライダーとモンスターは手を取り合い、互いを補い合って過酷な環境の中で暮らしてきたんだ。絆は君だって、ツキノと結んでいるだろ。それと変わりはないと思うよ」

 

「…!!」

 

「この異常事態の被害は人間だけでなく、モンスターも被っている。その脅威に村のライダーが抗っている。あなた達が人里近くに現れ、暴れているモンスターを討伐するように。私達は敵ではないわ」

 

「……」

 

「とにかく、隠れ穴に戻ろう。ケガがどうなるか心配だし」

 

拠点への帰還を急ぐダイゴとエナ。カイルはその2人を複雑な目で見ながら歩いていった。

 

 

 

***

 

 

 

オルゴの治療が済み、各々が休んでいる中、ナビルーはドーナツを持っているが中々食べようとしない。ダイゴとエナはいつもよりもテンションが低めな彼に声をかけた。

 

「食欲がないのか?」

 

「いや…調子が悪いとかじゃなくてさ。なんか大事なことを忘れて、それで…」

 

「…なんか、あの不思議な力に関係があったりして?」

 

「不思議な力…?ああ、電気の事か。まぁ…確かに関係があるっちゃあるなぁ…

そう言えばオレの昔話についてライダーさんもエナも聞いてなかったな」

 

「オルゴも知らなかったみたいだったわね。もしかして、彼と知り合った後に得たの?」

 

「うん。

…元々野良アイルーだったオレは住むところも名前もない根無し草でさ、他のアイルーから売られたケンカを買ったところでアニキが仲裁に割って入ってきたのが出会いなんだ。

まぁ、『馬鹿にするな』って言われてオレもアニキもボコボコにされたんだけど」

 

「されちゃったのか…」

 

「まぁ、『分かるぞ。腹が減ったらイラつくもんだ』って言うからキレ散らかすのも無理はないからな…。

それでも、『見どころがあるぜ。ビッグでグレートになれ』って言われて色々気にかけてくれて、オレもアニキって呼ぶようになって。広い世界に出て世界の果てまで旅をしようって約束したんだ。

…でも下手を打ってアニキと離れ離れになって、約束は果たせなかった」

 

「もしかして、その時にあの力を?」

 

「うん。実験体として体をいじられて、記憶を失って。ジンオウガの遺伝子を入れられて、あの力を得たんだ。と言っても、電気は長続きしないから失敗作の烙印を押されて捨てられたんだよな」

 

「もう元の姿に戻さなくてもいいのか?」

 

「ああ。というか元に戻せないらしいんだけど、オレ…いや、オレ達は今の自分が好きだからな」

 

「でも、再会できてよかったわね」

 

「ああ。約束を破ったオレを責めることもなかった!」

 

「ビッグでグレートなんだね」

 

「そうそう!でも、その続きに大切な合言葉があったはずなんだけど…どうしても思い出せないんだ…」

 

何にせよ、まだ安心は出来ない。ある者は感電の影響で気を失っているオルゴの看病に、ある者は隠れ穴周辺の警備に勤しみ、日が過ぎていく。




参考までに。ナビルーと同様、体を改造されたアイルー
1号:ビーツ(CV:松岡禎丞)…リオレウスの炎ブレス
2号:クーリオ(CV:前野智昭)…ザボアザギルの凍結ブレス
3号:ティティ(CV:新井里美)…ウルクスス、光蟲の閃光
4号:ピント(CV:中尾衣里)…ケチャワチャのロックオン
5号:ナビルー…ジンオウガの超帯電
6号:チャモ(CV:井澤詩織)…バサルモス亜種の睡眠ガス

それぞれの詳しい活躍はアニメ本編をご視聴して、どうぞ。

ストーリーズ関連のプレイ経験は

  • MHST
  • MHST2
  • オトモンドロップ
  • ライダーズ
  • 2作品以上
  • ないです
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