Monster Hunter Reincarnation   作:scp-114514

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登場キャラの装備

クサンテ
武器:フェイタルジョー(片手剣)、ツインボルト(双剣)
防具:レックスシリーズ

ミーナ
武器:カーサスクロウ(片手剣)、灼炎のロガー(双剣)
防具:アグナシリーズ

ディノ
武器:ネオラギアブレイド(大剣)、ホワイトマンティス(太刀)
防具:暁丸シリーズ


ラムルに集う者達

ロロスカの大穴にてカイルとバンホーが調査を終え、ルルシオンに向かっている最中。クサンテ、ミーナ、ディノはジャルマ高原に空いた大穴の調査に赴いていた。

 

「アルカラの大穴に行った時と同じく、光の影響でモンスターが暴れているわね…」

 

「ええ。ダイミョウザザミやガノトトス、ドスガレオスはまだ大丈夫でしたが…ディアブロスにモノブロス、ティガレックスと通常でも相当気性の荒い多くのモンスターが凶光化の影響を受けていたとは…。消耗の回避は厳しかったですね」

 

「アルカラの大穴での状況を報告したら書士隊曰く、猶予があれば消耗を道中での消耗を減らすために新大陸で使われている隠れ身の装衣を貸してくれないか、ギルデカランへ打診を行えたそうですが…」

 

「でも、今回は俺が同行しているだろ?」

 

「…そうですよね。凶光化ディアブロスの時といい、貴方に世話になってばかりで…」

 

「気にするな。一連の現象が古龍によるものだってんなら、そんなことに一々構っていられねえ」

 

凶光化の脅威はハンターズギルドの対応を上回るスピードで強まっている。そしてアルカラ大陸にはルルシオンにしかギルドが設置されていないことでハンターの数は他地域よりも少ない。

だが、ギルドも無策でいるわけでもない。各地に凶光化モンスターの討伐に出向くハンターの戦力を大幅に増強すべく、報酬となる素材を普通のクエストよりも増加させた調査クエストを多数作成。結果、各地で大穴の調査に向かったハンター達の戦力は下位ハンターが多いながらも十分に信用できるようになった。

それはジャルマの大穴を調査している3人も例外ではない。クサンテは新たにフェイタルジョーを作成。ミーナはアグナシリーズへ防具を新調し、カーサスクロウと灼炎のロガーへと乗り換えた。ディノは新たにラギアブレイドを亜種素材を用いてネオラギアブレイドへ強化させ、ジャルマ高原のキングモンスターであるモノブロス亜種を討伐して作ったホワイトマンティスも装備している。

更に今回の調査にはリヴェルトも同行しており、道中に遭遇してきた狂暴な大型モンスター達は彼の助力無くしては討伐できず、大穴の調査も難航していただろう。

 

「…しかし、アルトゥーラと言ったか。岩壁に出来たひっかき傷のような痕跡。餌場でもなければ周りにモンスターが多くいるわけでもない。縄張り争いでついたはずがないから推測が難しかったが、ネルギガンテすら倒す古龍の仕業だってんなら納得もいく」

 

「この大穴にいるって可能性も…」

 

「大いにあるだろうな。もしそうならば、討ち倒すための力を持つあいつらが来るまで足止めする事も念頭に入れるべきか。ルルシオンの防衛設備と砂上船で対抗するかもな」

 

そうして調査を続けながら複雑に入り組んだ砂漠洞窟を抜け出していくと、遠くで何かの影が動いたのが見える。リヴェルトが双眼鏡で観察すると顔を顰めたので、結構厄介なモンスターがいたのだろう。

 

「…まずいな。前方にディアブロス亜種がいる」

 

「相当気性の荒いモンスターなのに、暴れているような音も聴こえない…。

…あっ、光の柱も少し遠くに見えますね。大穴が近いです」

 

「静かに佇んで大穴の近くにいるというのは、まるで大穴を守護しているようね…」

 

「凶光化は単にモンスターを狂暴にするだけでなく、アルトゥーラの尖兵にするという役目もあるというのかもしれませんね」

 

「むぅ…。ディアブロス亜種は古傷が多いな。どうやらアイツだけは上位個体だろう。俺が先に向かって相手をするから、お前達は大穴へ向かえ」

 

「わかりました」

 

 

 

***

 

 

 

「ガアッガアッ!ギィアアアッ!」

 

リヴェルトに上位個体の凶光化ディアブロス亜種を任せて3人が大穴へ向かうと、そこにはドスゲネポスが群れを率いていた。

 

「あれ?凶光化していません…」

 

「気を抜くな。ここの主は他にいるはずだ」

 

「それに、大穴の近くにいるモンスターが凶光化していないという事が不自然だものね。

近くにいては湧き出る光に蝕まれるのも時間の問題…。掃討しておきましょう」

 

「はいっ!」

 

手始めにミーナが閃光玉を投げ、群れの視界を奪う。先にディノがリーチの長いホワイトマンティスを横に薙ぎ、気刃斬りでゲネポスの群れを片付けた。ドスゲネポスの方にはクサンテとミーナが片手剣でシールドバッシュを交えながら斬りつけていく。カーサスクロウとフェイタルジョー。ティガレックス亜種やイビルジョーから作られた武器の性能は現大陸の上位昇格したてで生産できる武器と比べても遜色なく、打撃によるスタンで動けなくなったドスゲネポスを確実に追い詰めていった。

 

「今更、ドスゲネポスなんて私達の敵じゃあない。でも何なのかしら、胸騒ぎが…」

 

……————ヴルルルルルゥ————……

 

聞きなれない音が響いた気がする、気のせいだろうか。いや、胸騒ぎが一段と強くなった。

何かが自分たちへと向かってきていることを確信した直後、『それ』は空から飛来してきた。

 

 

 

***

 

 

 

弱肉強食 血煙飛揚

 

戦塵招くは 非道の乱入

 

情け無用 赤熱の凶漢

 

八方炸裂 阿鼻叫喚

 

弁え知らずが 横行跋扈

 

≪奇襲燎原≫

 

 

 

***

 

 

 

「バオオオオオ————ンッ!」

 

咆哮と共に、1頭の飛竜が3人の前に急降下。着地と同時に起きた大爆発でドスゲネポスは絶命した。

 

「ゲホッゲホッ…。爆発…火属性の飛竜⁉」

 

「この大陸では砂漠でリオレイアの出現が出ていない…。リオス種以外の飛竜か…?」

 

煙が晴れると、乱入者の全貌が明らかとなる。

全体的に丸みを帯びたフォルムと、身体の上面と下面で色合いが異なる巨大な鱗。上面は黒みがかった黄色の鱗が集まって大きな甲殻を形成しており、首や尻尾の下側からは黒銀色の鱗が果実のように垂れ下がるようにして生えている。加えてその眼には妖しい光が宿っており、凶光化個体という事がわかる。

 

「あれは…?」

 

「バゼルギウス…!?」

 

「知っているの、ディノ⁉」

 

「え、ええ…。新大陸で発見された新種の飛竜だそうで…詳しいことは知りませんが古龍に匹敵するほどに危険と言われているそうです」

 

「古龍に匹敵⁉」

 

「ええ。どうします姫様。いち早くご決断を!」

 

「…退けるわけないわ。アルカラの大穴に出たディノバルドと違って、このモンスターは飛行できる。このままだとジャルマ高原だけでなく、ルルシオン…いや、最悪他の市街地や村にも被害が及ぶわよ」

 

「かしこまりました」「はいっ!」

 

 

 

***

 

 

バゼルギウスは飛竜の中でも尻尾もリーチの短い武器なら無理しなくても狙える位置にある。3人は各々の獲物を抜刀して尻尾に集中攻撃を与え始めた。

 

「爆発を仕掛けてくるだけあって、当然火は効かないようですが…」

 

「雷も龍も通りは悪くないみたいね」

 

「氷も効きは良さそうです。そこまで堅くない部位もないですよ」

 

「そう?なら倒せない相手ではないという事かしら。しかしあの爆発は一体…?」

 

飛来時に爆発を起こしたことから、ブレスの類ではない。着地時の衝撃で自身の肉体が何かしらの反応を起こして爆発をした可能性が高い。

 

「ヴルルルルルゥー…」

 

バゼルギウスは小さく吠えると上半身を起こし、巨大な頭部を地面にこすりつけながら

前進すると、爆発が起こった。

 

「今、何かが落ちた音が聴こえませんでした?」

 

「体組織が爆弾になっている…のかしら?後ろにいたから何を落としたかが分からなかったけど…もう少し様子を見ましょう。…えっ?」

 

3人が尻尾を切断すべく集中攻撃している中、バゼルギウスは今度は軽くその場で飛行を行い、すぐに着地する。しかし飛んだ時に尻尾から黒い鱗が落ち、即座に爆発した。ミーナは翔蟲で受け身を取っていち早く戦線復帰しようとするが、爆発は時間差で広範囲に発生しており、巻き込まれてしまった。

 

「おい、大丈夫か!」

 

「だ、大丈夫です!火に強いアグナコトルの防具なんですからね」

 

「…そうか。しかし、広範囲に鱗をまき散らして攻撃を仕掛けてくるのか、こいつは…」

 

「弾切れを待って攻撃するっていう手があるのでは?」

 

「それは得策ではないだろう。これほど多く生えているのであれば、苛烈な攻撃が多くなる。持久戦は厳しいぞ。何より、鱗が切れるという保証が存在しない」

 

「その通りよね。武器が使い物にならなくなったら狩りやすくなるのであれば、古龍級の災害と呼ばれていないわ」

 

「爆撃を避けて攻撃するしかない、ってことですか。厳しいですね…」

 

バゼルギウスは今度は尻尾を振り上げて叩きつける。軽く振るっただけでも鱗が飛散し爆発が発生、迂闊に近寄ることが出来なかった。

 

「予想以上に攻撃を与えられそうにない…一撃離脱は手数武器だとキツイわね」

 

「ここは私にお任せください。鉄蟲糸技ならダメージを稼げます」

 

「俺も桜花気刃斬で何とか粘ってみます。練気を高めにくい分いつもよりダメージを稼ぎづらいでしょうがね…」

 

「…ありがとう。尻尾を切断すれば爆撃の範囲も減るわ。私が正面で注意を引くから後方からの攻撃をお願い!」

 

武器をツインボルトからフェイタルジョーに持ち替え、いつでもガード出来る状態でバゼルギウスの真正面に立ったクサンテ。バゼルギウスは彼女を狙って頭を振り回して鱗を前方に扇状に飛ばし、更に火炎放射で即座に起爆させる。

 

「危険ですが大丈夫なんですかね!?」

 

「レックスシリーズは火に強いから何とかなるわ!それよりも攻撃をお願い!リヴェルトさんが助太刀出来ない以上、貴女達が一番攻撃を通せるのよ!」

 

「…っ、了解しました!」

 

自分の役割を果たすべく、ディノは桜花気刃斬を、ミーナは螺旋斬を無防備な尻尾に当てていく。

 

「ンヴィイイイッ!?」

 

バゼルギウスが2人の攻撃で大きく怯んだ。攻撃が通っている証拠だ。このままいけば尻尾の切断も不可能ではない。そうなればバゼルギウスは弱体化していくはずだ。

 

「ヴァアアアアアッ!」

 

クサンテの方も顔に斬撃を当てて注意を引き続けている。そんな眼前のターゲットに狙いを定め、突進で突飛ばそうとするバゼルギウス。巨躯であるがゆえに範囲が広く、鱗も落としてくるので闇雲に適当な方向に回避していれば、爆発による追撃を受けていただろう。

 

「肉弾戦もしっかりしているわね。極めて危険なモンスターならば当然の事だけれど。

…嘘!?」

 

再び真正面に立ったクサンテは、後方の様子を確認したところとんでもないことに気が付いた。バゼルギウスが尻尾を横薙ぎに振るった直後の事である。

 

「二人とも、急いで!そこから離れて!」

 

「はい?…なっ!?」

 

バアンッ!

 

ホワイトマンティスを納刀して距離を取ろうとしたディノだが、背後で起きた爆発に巻き込まれてしまった。暁丸シリーズは火属性に弱く、予想外の攻撃を受けてしまう。

 

「あ、兄上!?何が起きたんです!?」

 

「…鱗が貴女達の背後にある岩壁にも突き刺さっていたの!避けれる爆発だったけれど…こちらはバゼルギウスが影となって今まで確認できなかったし、気づいた時には手遅れだったわね…。ごめんなさい」

 

「今までに見たことも似た例もない攻撃なんだからむしろ気づくのが難しいですよ。

あっ、バゼルギウスが飛びます!」

 

バゼルギウスは空高く飛び、鱗を撒いてその場から立ち去って行った。追撃を防ぎながら移動しているのだろうか。

 

「他の場所で暴れようとしているのか!?させんぞ!」

 

ディノが閃光玉を投げて墜落させようとするが、効果範囲の外にいるのだろうか全然効いていない。

 

「信号弾でルルシオンに緊急事態の報告をしないと!」

 

「あ、あの上見てください!バゼルギウスが!」

 

「嘘でしょ…!」

 

バゼルギウスは逃げるつもりもなかったのだ。鱗を撒きながら再びジャルマの大穴へ舞い戻ってきた。

 

バンッ!バンッ!

 

至る所で爆発が起き、煙で視界が見えない。

 

「ドスゲネポスを葬った時は上から急降下突撃をしてきたから…」

 

「あれだけは受けられない。どこだ!どこから狙ってくる!」

 

緊急回避でやり過さなければならないが、助走をつけるにも至る所で鱗が爆発して安全地帯がない。ミーナは風車で爆風をやり過ごせるが、有効時間が短すぎて焼け石に水だ。

 

「バオオオオオ————ンッ!」

 

バゼルギウスが咆哮と共に急降下。地面にばら撒かれていた鱗とバゼルギウスが持っている鱗が起爆し、辺り一面が火の海になる。

 

「ごめんなさい、皆…。アルトゥーラに立ち向かえそうにない…」

 

クサンテはそう言うと、燎原の中に意識を落とした。

 

 

 

***

 

 

 

******

 

 

 

*********

 

 

 

************

 

 

 

「ん……?」

 

どのくらい時間が経っただろう。クサンテ達が目を覚ますと、物言わぬ骸と化したバゼルギウスが遠くで横たわっており、大穴からは光が消えていた。そしてその近くでシルバーソルシリーズを装備した男ハンターが、同じ輝剣リオレウスを納刀し、ここから去ろうとしていた。

 

「上位ハンター…?いや、絆石があるって事は…」

 

訂正。彼はハンターではなかった。それは彼が絆石を装着しているだけでなく、彼のそばにいる者も証明している。なにせ、ハンターが一生に見れるかどうかわからないリオレウス希少種、それも背中のあぶみから彼のオトモンであることは明白だ。

 

シルバーソルシリーズを身につけ、オトモンもまた圧倒的な強さを誇ると言われる銀火竜。彼らは自分達よりもはるか高み、もしくは最上位にいるライダーなのは間違いない。そんな者達が凶光化バゼルギウスを倒したのは容易に想像できる。

 

「貴方が…倒したの?」

 

「ん?生きてたか。凶暴化したバゼルギウス、それを相性の悪い近接武器で立ち向かうなんてよくやるぜ」

 

「それは…仕方ない…だろう…。今は凶光化の脅威が激しくなっているからな」

 

「……そうか、これが『凶光化』か。あいつが手紙で言っていたのは本当だったんだな」

 

(この男、凶光化の影響が広がっていない地域から来たのか…?)

 

「さてと、応急処置はしてやったがこれまでだ。俺は今度こそ自分の村を守りたいんでね。お先に失礼する」

 

そう言ってライダーは大穴から飛び去ろうとするが、その前に聞いておかなければならないことが一つある。

 

「光…」

 

「あ?」

 

「行く前に聞かせて欲しいの…。大穴の光…どんなものか見ていない?」

 

「光…?あー、確か消える前に青っぽい紫の光が立ち昇ってたな」

 

彼の言葉が正しければ、大穴の光は今まで、赤から青に変わっていったという事になる。そして更に、3人にある事を思い出させた。

 

「ヌア・テ村にあった唄と同じだわ…!」

 

「ユム=ラナ様と書士隊にこの事を話さなければ…!」

 

彼の言葉を聞いた3人は苦痛に顔を歪ませ、無理やり体を起こしてジャルマの大穴から出ようとする。

 

「おいおい…。お前ら、その状態でまた動くつもりか?というかなんだそれ?」

 

「『茜色の空が蒼く染まる前に』…アルカラ大陸の各地で凶光化現象を引き起こしているモンスターが目覚めようとしているの!このままだと世界が滅ぶかもしれない、時間がないのよ!」

 

「…わかった。だが落ち着け。手負いのまま道中でくたばっちまえば元も子もないだろ?ルルシオン行きのネコタクを呼ぶから、その件を書士隊に報告しろ。まずは傷を治してもらうんだな」

 

大穴を出たリオレウス希少種のライダーは飛び去っていく。その方向は…ロロスカ地方。




ストーリーズ2に登場していない特別ゲストの登場です。

ストーリーズ関連のプレイ経験は

  • MHST
  • MHST2
  • オトモンドロップ
  • ライダーズ
  • 2作品以上
  • ないです
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