Monster Hunter Reincarnation   作:scp-114514

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原稿書いてたら長くなったんで、前後に分けて書きました。



城塞高地に息づく獣達 上

城塞高地。かつてそこでは人々が生活しており、錆びて使えない撃龍槍や、石造りの橋、老朽化した家屋に井戸や地下水道もある。

それだけではなく、緑豊かなエリアや氷雪に囲まれたエリアもあり、それらが合わさって豊かな生態系を作り上げているのだ。

エルガドからフィオレーネの到着を確認して、クエストを開始する。今回ウルクススの狩りに行くのはクサンテ、ディノ、デンホルム、バンホー。

 

「今回は弓ではなくハンマー…クックピックを担いでいるのですな、バンホー殿」

 

「そりゃあアンタ、村の居着きならまだしも俺のようなライダーならギルドの助け無しで各地を巡るんだからな。いろんな武器が使えないときつい場面に対して訓練しないと」

 

しかしディノの方は何やら準備に手間取っていたのか、集まるのが遅かった。

 

「悪い、遅くなった。タカトラさんに狩技を教えてもらっていたんだ」

 

ディノが背負うのはシリーズ屈指の有名な太刀、斬破刀。防具はゲリョスシリーズだ。雪道を滑るウルクススには溜め切りと相性が悪いと判断して、エルガドで太刀を担いで行ったのだ。

 

「へぇ、支部長からか。しかし狩技を短時間で習得するなんてなぁ」

 

「伊達にミーナを除けばクラウディス家最速で訓練所を出ていないわね」

 

どのくらいかというと、ディノは1年で訓練所を出ているが、ミーナは志望してから1年もたたずに、今日大型モンスターへ対峙することになる。

 

「まぁ、俺が直に多人数での訓練は各々に目が行きにくいって経験したから、1対2で集中して少数精鋭でやる方が早く身につくと思いましたからね。それだけでなく、オボロ殿やアルロー殿、バハリ殿の話もよく手紙で見てましたし、フィオレーネ殿らに任せてよかったです」

 

「皆様、この地は起伏に富み、複雑に入り組むエリアがあります。くれぐれも迷わぬよう、分散時はご注意なされよ」

 

「ええ。それでも猟具生物は多様に生息すると聞くわ。集められる分は集めておきましょう」

 

「もしかして以外なところに隠れてたりしてな。探索しながら狩りをするか」

 

 

 

***

 

 

 

岩山の洞窟や砦内部にあたる跡地など、城塞高地を歩き続けて30分は経つ。地下水道にてボムガスガエル、エリア1の高台あたりにはオニクグツ、エリア5の岩山周辺にはドクガスガエルやシビレガスガエル、火石コロガシ…とにかく様々な猟具生物がいた。ちなみに猟具生物カゴはフィオレーネから支給された。もちろん、鉱石や骨、キノコなどの採取も忘れない。

 

「俺たちのところにも見たようなやつはいたけど、あまり効果がないのか知らねーが狩りの補助として教わることはなかったなぁ」

 

「個体差の問題でしょうか?生物の強弱は大型モンスター以外にも関わっているのではないかと思いますがな」

 

「確かに、弱ければ猟具生物として使う価値もなく無視するよなぁ。ところでディノ、お前の持ってるそれは何?」

 

「ん?ああ…俺はさっきから各エリアに散らばっていた手記を拾っているんだが、どうやらあの王国に使える騎士の1人が、街が滅ぶ寸前に書き遺したらしいんだ」

 

「文面からして内容は他にもありそうだから、集まったら後でエルガドの人達に渡してみたらどうかしら?」

 

「それもそうですね…俺は狩りも重要ですけど一番はこの狩場そのものが気になります、まだ氷雪エリアは見てないから少し見ていきましょう。寒いところならウルクススもいるでしょうし」

 

 

 

***

 

 

 

北東側のエリアまで険しい道を進むと、何やら人が出入りできる隙間があり、そこをくぐるとベースキャンプが設置できそうな空間があった。というか、ここにも人がいた痕跡があり、現に手記はここからも見つかった。ディノは集められる範囲で手記を整理して、この地の過去についてわかったことを話す。

 

「姫様。俺はここまで手記を探してきましたが、『狂暴化したモンスターの出現』『メル・ゼナ』という伝承にあるモンスターの出現、『小さな異変に端を発した』…ここは古龍の類にでも破壊されたのかもしれません」

 

「古龍、ね…。まぁ、いつ市街地にもモンスターが来ても、それで街が破壊されてもおかしくないものですし。現にラオシャンロンがドンドルマに侵攻してきたことも、ジエン・モーランがロックラックへ一定の周期でやってくることもあるもの。

…そう考えれば私が巻き込まれたドスファンゴの一件はまだマシとも言えるかもしれない。むしろ悪く見ればそれすら『序章』に過ぎないことだってあり得るわ。公国の自衛のために少なくともハンターとして私だけでなく騎士達も実力と装備を整えておく必要があるわね」

 

「まぁ将来の自衛も必要ですが、今はウルクススに集中ですぞ。とりあえずモドリ玉を打ち上げて信号を出し、ベースキャンプへ帰還しましょう。ここからもウルクススは確認できますが、降りるのは危険ですからな」

 

 

 

***

 

 

 

エリア2まで降りてきたウルクススを発見した一行。ウルクススは開幕早々両腕を上げて威嚇する。その後出会いがしらとばかりに腹甲で地面を滑って突進。さらに背後で止まるとそこから飛び掛かるが、難なく回避。

 

「間合いさえあれば、ミドガロンよりましだな!」

 

「比較対象が間違ってるだろ、あんな猛スピードがメゼポルタ以外でそうそういてたまるか!」

 

「どちらにしても、あえて距離を取ってそこから距離を詰めて襲い掛かるのはよくあるパターンみたいね…あうっ!」

 

ウルクススは続けて、左右に振り向きながら引っかき。

アオアシラの近縁種と言われており、それと交戦経験のある4人はこの攻撃を知っているが、リーチゆえに張り付いて攻撃していたクサンテは被弾してしまう。

 

「回避系スキルがある防具か装飾品が欲しいわね…!」

 

ないものねだりをしても仕方ない。

 

「でもウルクススは爆音に弱い。つまりコレで!」

 

今度は右方向へ滑走して回り込もうとするウルクススに、応急薬を飲んでから音爆弾を投擲。高周波の音に怯み、体勢を崩したところに尻目掛けて鬼人化して、オーダーレイピアで斬りかかる。

一方、胴体にはデンホルムがディフェンダーで溜め斬りを、彼と正反対の位置にディノが踏み込み斬り、縦斬り、突き、斬り上げの連携で斬破刀を振るう。頭にはバンホーがハンマーを縦に2回振ってからのアッパー。スタンを取るつもりだ。

 

「もうちょいで起き上がるか?ついでにいっとくか…と言いたいけど距離取るか!」

 

溜めようとしたが前転回避をして解除。すぐにウルクススが起き上がり、再び吠える。怒り状態だ。

滑走をして距離を取ったウルクススは、残雪が混じった土をすくってバンホーに投げつける。

 

「やっぱり頭殴ってんなら注意向くのは俺だよね!…っておい、3連コンボですかァ⁉」

 

更にウルクススはバンホーめがけてジャンプ。スカしたが更にゆっくり前転をして、体勢を崩させた。

 

「そこから離れてくだされ!」

 

その前転中は後ろがガラ空きになる。納刀したデンホルムがウルクススの背後でシビレガスガエルを設置し、時間差で麻痺ガス噴射。

背後の気配に気づいたウルクススは、デンホルムに向かって尻を突き出して吹き飛ばしたが、頭がガスにギリギリの距離で触れてそのまま吸引。麻痺してしまう。

このチャンスを逃すわけにはいかず、クサンテが手始めにガスの滞留しない下半身を狙って攻撃。

 

「火属性やられを狙うぞ、コレで部位破壊まで一気に持っていけ、頼む!」

 

ディノも火石コロガシを投擲してウルクススを火だるまにしてからクサンテと共に斬りかかる。練気が溜まったディノは、クサンテを巻き込まないよう、気刃斬りを上半身に当て、最後には気刃大回転斬りを当てる。

 

「ふんぬぅっ!」

 

気刃大回転斬りによって離れた場所で納刀したディノの代わりに入ったのはデンホルム。主の邪魔にならないように横殴りを混ぜて溜め斬りを2連続で当てる。

更に体勢を整えたバンホーが、溜めながら接近。力が最大限まで溜まると、ガスの霧散を確認してから頭へスタンプ。更に横へ回避をして、縦振りとアッパーを行うと、ウルクススの耳が部位破壊された。

 

「ヴァーアアァ!」

 

今度はウルクススは吠えた後に両腕を軸にして、腹甲で滑る事でスピンして薙ぎ払った。流石に範囲が広く回避がしにくい。

デンホルム以外はガードができず被弾したが、ウルクススもコントロールがしにくい攻撃なのか3人よりも距離が離れた場所で止まり、体勢を整えた時でも追撃は来なかった。この状態だと、来るのは投擲か、ジャンプか、滑走突進。

 

「何が起きてもいいようにシビレ罠を置くわよ!」

 

「「わかりました!」」

 

 

クサンテがシビレ罠を設置。ウルクススが雪と土の塊を投げつけてくるが、デンホルムがディフェンダーを盾にして防御。

更に予想通りこちらへの突進を主従は回避。投擲と突進で逃げ場を無くす目論みが外れた上にシビレ罠にかかったウルクススへ集中砲火をしかける。

 

「今度こそスタンだ!えいやっと!」

 

3連続攻撃からの溜めスタンプ。シビレ罠が破壊されたタイミングでようやくしウルクススは目眩を起こした。

この隙に再び全員が攻撃を行い、怒り状態のウルクススもかなり弱る。スタンがなくなると、流石にまずいと判断したのか四足歩行でエリア移動を行うが、そうは問屋が下さない。

 

「音爆弾が効かないけど、これは効くでしょ!」

 

クサンテが閃光玉を投げて視界を奪う。ウルクススは腕を振り回して暴れるため、流石においそれと近づけないが…

 

「これを使わないわけにはいかんな。ありがとうございます、姫様!」

 

ディノが振るわれる両腕を潜り抜けて懐にオニクグツを投げつける。更にワイヤーのようなオニクグツの蜘蛛糸を引っ張り、高台を狙って引き寄せて…

 

ドンッ!

 

強靭な糸で高台の壁に当てられ、ダウンした。しかしまだ力尽きない。

 

「教わった狩技の見せ所だ!桜花気刃斬!」

 

ディノは一度バックステップを取ってから踏み込み、気刃大回転斬りのように太刀を振り回して斬りつけ、納刀。直後、解放連撃ほどではないが時間差で派手な斬撃が発生する。

この狩技がトドメになり、ウルクススは糸が切れたように倒れ伏した。

 

ウルクスス、討伐完了。




ディノ視点での補足説明

アダイト/アダルバート;同期の訓練生(ただし訓練所は違う。ディノはこの時彼と面識があるが、クサンテはなかった)。騎士の嫡男としても昔から知っていた。さらに彼が事故から奇跡的に生還していたことも知っているが、今はあえて伏せている。最初はミナガルデでの再会時に言おうとしたが、世界を巡るという新たな目的を聞き、適当な落としどころを探して再会の機会を作ろうと考えている。

ミーナの教育環境と旅の同行;同じような面倒事に遭遇した異性の同期はクサンテに限らなかったという訓練生時代を経験してきたからこそ、ガードは信用できそうなものにした方がいいと考えていたが、かと言って同性で固める無菌状態もどうかと悩んでいた。さらにエルガドでは同世代の人間も少ない。自分で男の見分けができるためになるにも、個人的には近い世代のいるウロボロスの面々との旅は悪くないと考えて同行を決意する。

オーウェンとの関係性;彼曰く、祖父は海難事故でルルシオンへ流れ着き、そこで知り合ったクアン村の女性と結婚して村に骨を埋めたらしい。実家では祖父にかつて兄弟がいたと聞いた。公国への帰省時、実家の使用人にクラウディス家の歴史について情報収集を任せている。

ストーリーズ関連のプレイ経験は

  • MHST
  • MHST2
  • オトモンドロップ
  • ライダーズ
  • 2作品以上
  • ないです
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