Monster Hunter Reincarnation 作:scp-114514
見渡す限り晴天の朝。
私——エナはお兄様、そしてナビルーと共にマハナ村の桟橋にてカイルとツキノを見送ろうとしている。
「もう帰ってしまうの?」
「ああ。随分長居してしまったからな」
今回の戦いで、アルトゥーラは鱗の欠片すら残すことなく完全に消滅した。しかし、戦いに臨んだメンバーの疲弊は尋常ではなかった。何しろアルカラ大陸の至る所を強力なモンスターとの戦闘を繰り広げながら歩き回り、その果てに規格外の古龍と対峙したのだから。
それに凶光化事件の奔走に臨んだのは私達だけではない。ギルドや書士隊を介してハンター達が派遣されたのだが、ハコロ島近辺での凶光化モンスターの鎮圧には相当手を焼いたらしい。
小さなマハナ村に大人数の負傷者、それも外部のハンターとなれば村人たちの心も決して安定していなかっただろう。ある程度動けるくらいに傷が回復していくと、一人また一人と村を出ていったのだ。
「何だかんだで最近は寂しいぜ。結局今ここに残ってんのは、マハナの村人か、あるいは俺とエナっつう被害が小さめだったとこの奴らぐれえか」
お兄様がしんみりするのも無理はない。
付き合いが長いオーウェンは自分の村の復興に努めるためにクアン村へ帰還。
凶光化事件の鎮圧の報告をいち早くすべく、証人として別大陸から来た3人のハンター達も一足先に元いた大陸に帰還。
艱難辛苦を共にした旅の仲間はそれぞれの道を歩んでいるのだ。
「…ああそれと、これを。あの後、ツキノが探し出してくれたんだ」
船に乗る前にカイルが私に護符を返す。
まさか、この護符がアルトゥーラを倒すカギだったなんて。世界の破滅を望んでいたゼラードは奇しくも世界を救う一手を渡していたとは皮肉な話だ。
「ありがとう。また会いましょう」
「ああ。そうだな」
「何だかんだあったけど、こうして立場も価値観もちげえ奴らとも分かり合える時って来るもんなんだな。
…しっかしよー、アイツはどうしてんのよ?」
「あー…それがさー…」
食い気味に返しながらナビルーに導かれて進んだ先には、カムナ湾の真ん中に建てられた桟橋。そこで、リオレウスを模したマハナ村の伝統装備を来たダイゴが空を見つめていた。
「今日もここ、か」
「ああ。相棒はずっと待ってるんだよ。レウスが帰ってくるのを」
「あの子は命がけで戦って、自分達を…いや、世界を守ってくれた。仲間であり、家族であるダイゴはあの子の事を想っているのね」
「…そうだ。レウスがいなければ、アルトゥーラを倒して世界を救う事は出来なかった」
「それだけじゃない。ここに来るまでの旅で出会った、沢山の人たちにも手を貸してもらった」
お兄様やカイルのように、沢山のライダーやハンターが力を貸してくれた。
ギルドや書士隊は、共に脅威に立ち向かう者として私達を支援してくれた。
ユム=ラナ様は、忘れ去られていた伝説の真実を教えてくれた。
ケイナやアルマをはじめとする先輩ライダーは、ライダーとして生きる事、戦う事を教えてくれた。
デデ爺は、オトモンの力とは何かを教えてくれた。
リヴェルトは、自然とは、そこに生きる生命とは何かを教えてくれた。
ミハエルは、人と人の縁は無限につながっており、誰かを助ける事は回り回って自分に報いる事を教えてくれた。
そして…レドと護りレウスは、たとえ親が子の元を去っても、子を想う愛は不滅である事を教えてくれた。
誰一人欠けてもこの旅路を歩むことは出来なかった。
そして、ダイゴの絆石が空色に光り輝き始める時。
ピィ————————————ッ——————!
彼が大空に響き渡るほどに大きく、そして澄んだ音色の口笛を鳴らし——————
「うそでしょ⁉」
「奇跡だ!」
「やっぱりな!」
ある者は驚き、ある者はそれを必然のように頷いた。
そして皆、共通して——————歓喜した。
「ヴォアオオオオオゥッ!!!!!!!!!」
力強い咆哮と共に、レウスが山頂から飛んできたのを。
「おかえり…おかえりなさい…!」
戦いの後ずっと姿を見せないままで、人知れず朽ちているかもしれないと思っていた。それなのに、五体満足の元気な姿で仲間であり、家族であるダイゴの元に戻ってきたのだ。これを奇跡といわずしてなんというか。
「アハハ!アハハハハハハッ!」
「ニャハハッ、冷たいっての!」
「ガッ!ガッ!グワァオーッ!」
ダイゴとナビルーの3人で砂浜で水をかけあったり、空を飛びまわったりして遊んでいる。
きっと、この子は正義とか義務とかではなく、こうしてレウス達と共に楽しく自由に生きていける日常のために戦ってきたのだろう。
「村に帰って、みんなに話して聞かせるよ。
あいつや、あんたたちと出会って、旅をして、いろんな経験をした事を。
ライダーとモンスターの絆の事を」
レウスと結びし絆。それを信じ、慈しむ事で生じた大いなる力。それは破滅を希望へと転じ、世界を救う事が出来た。
この子はもう、『レドの孫』というだけじゃない。マハナを導く立派なライダーだ。
***
竜人族のバンホーやエナにとっては瞬きに過ぎない月日のうちに、少年少女達は大人へと駆け上がる。
相変わらずの日常を送る者、旅を続ける者、力を求める者と様々。
そして中には立場が新たなる世代を育む方へと移っていった者も出てくる。クサンテもその一人であり、長き旅路の果てに想い人と再会し、今は公妃として山紫水明の地に建てられた宮殿にて国の未来を紡いでいるのだ。
「天を舞う光よ 天空の使者よ
我らを導く 希望となれ…」
「ん、ぅ…?」
「…穢れ無き瞬きは 闇に生まれし希望の翼
ゆく道を我らに 示す星灯り…
緋色の翼に 願いをのせて 空高く
何処までも 久遠の彼方へ…」
「うん…?」
最近生まれた末子を寝かしつけている中、なかなか眠れない長男が、母親が聞いた事の無い唄を口ずさんでいることに気付いて起きてきた。
「あら。いつもは早寝するのに以外ね」
「はぃ…。それに、ははうえのこもりうたも…」
「ん?ああ、さっきのね。
遥か彼方の海の向こうにある、常夏の島で語られる唄よ。とある伝説を語り継ぐための、ね」
「でんせつ?」
「そう。そして、真実でもある」
『地に緋 天に光』とタイトルが書かれた本が棚から引き出される。これはアルトゥーラを討ち倒した後、ギルデカランの書士隊とギルドが凶光化事件の記録を編纂したものだ。
最も現大陸には流通しておらず、そもそも事件の更なる混乱を恐れた現大陸各地のギルドが凶光化事件の真相を世間一般に秘匿しているので、アルカラ大陸外において真実を知る者はほとんどいないが。
「貴方は信じるかしら?モンスターと絆を結ぶ人間がいる事を」
「い、いるわけないじゃないですか!モンスターはきけんで…」
「そうね。ハンターとして武勲を上げてきた伯爵から貴方は色んな物語を聞いてきた貴方ならそう考えるのもわかるわ」
まぁハンターとはモンスターを狩る事だけが役目なのではないけれど、と付け加えるが彼女は自分の本題から話が逸れるのに気づき、一旦咳払いをして再開する。
「…コホン。話が逸れたけれど、絆を結ぶことは不可能ではない。彼らもまた、私達と同じこの世界に生きる『命』なのだから」
「いっしょにいきる…」
「そう。そして、終ぞ私はそうなれなかったけれども、それを出来る者達をこの目で見たことがある」
「…えっ?」
「信じられなくて当然でしょう。伯爵から英雄譚を聞いた貴方は、全力をかけて戦い続ける事こそが自分の責任であり、自然と…モンスターと向き合う事だと思っているはず。
けれど…貴方が思っているよりも遥かにこの国は狭いわ。それに対して外の世界は広く、不思議な真実に溢れているの。これから話すのもその一つ。
私達にとって恵みにも災厄にもなるモンスターという名の『隣人』。
そして、モンスターと絆を結びし者達。
その名は『モンスターライダー』。彼らの絆は、奇跡にも等しい大いなる力を起こすという事を…」
若き公妃が語り継ぐのは、乗り人と竜の英雄譚。
世界に滅びの定めが齎されし時、揺るがぬ絆を結んだ乗り人とそれに応え続けた天空の使者が災厄を打ち破り、光を取り戻す愛と希望の物語。
***
人は自然と共に生きる。その中でモンスターと呼ばれる自然の脅威へ立ち向かい、命のやり取りを繰り返す者達がいる。
彼らはハンターと呼ばれ、己が打ち倒したものを糧に、さらなる強さを手にする。この繰り返しが歴史を作り、やがて伝説すらも刻んでゆく。
だが、人の打ち立てた伝説はそれだけに限定されない。
人とモンスター。この地に生きる者同士が響きあい、繋がる事で互いの眠れる力を目覚めさせることができる。そうして自然と手を取り合って生きてゆく者達を、人々はライダーと呼ぶ。彼らがモンスターと結びし絆は奇跡を起こし、時には伝説として刻まれる。それは幾年も、様々な場所で、時には時空すらも超えて語られるのだ。
本編冒頭のフレーズをより簡潔に、そしてライダー版のフレーズをアニメから一部持ってくる形で独自に作成し、加えて伝説世代の軌跡が語られる本編の未来編と対比する形で『
で、こっからどうするのかと言われると…次のは始まりと終わりはある程度は考えてるんですけどねぇ…絶対に書きたい所のプロットが思いつかない状態なんですよねぇ…。
とりあえず、今まで書いたところの中で全体的に不要な部分を削りながら考えてみます。
ストーリーズ関連のプレイ経験は
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MHST
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MHST2
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オトモンドロップ
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ライダーズ
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2作品以上
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ないです