Monster Hunter Reincarnation 作:scp-114514
「…以上が、これまでの体験ってワケよ」
「それで…お前がここに運ばれてから、どうなったんだ?」
「ここで治療をしてもらって意識がはっきりした後、ここでモンスターの調査とかをしてる『王国騎士』っていう人達に事のいきさつを話したら、ギルドナイト達に対処を依頼したらしい。
ただ…結局ヤツは逃げちまった。追うにしても結構な痛手を受けたから打ち止めにせざるを得なかった」
ギルドナイト。ゲームでもその情報は見たことがある。確かハンターズギルド専属の腕利きハンター達で、特別な任務を遂行する事が多い…だとか。
普通のハンターではなく彼らにそのモンスターへの対処を依頼したというのは、相手も相当に強いというのが明らかである。
「ギルドが認める実力者の動員、か…。相当危険だったのか?それとも未知のモンスターだからか?」
「その両方だ。ギルドでは確認されている相当危険なモンスターであるんだが…俺が見たのは前例のない姿だったらしい。つまり初めて確認された相当危険なモンスターの特殊個体だ」
「それ絶対ヤバいヤツじゃん…」
「ソイツの名前なんだけど…お前が流れ着いたカムラの里では、百竜夜行っつう災害が起こるんだってな。ここでも聞いた事あるぜ」
「ああ。そうだが…それと関係があるモンスターだったのか?」
「おう。百竜夜行に乱入してモンスターの群れを喰らう、別名『怨虎竜』と呼ばれるモンスターで—————」
怨虎竜。その名も、その強さも里の人々から聞いた事がある耀真はたまげる。同時にそのモンスターには更なる姿があるという事を確信し、本気で頭が痛くなった。
「それ…『マガイマガド』じゃねぇか!50年前のに乱入して、里をめちゃくちゃにしたヤツの特殊個体かよ…!?」
「正解だ。そして特殊個体になる原因ってのは…ここで研究をしてる人の推測によれば、角が折れたからじゃないかって。マガイマガドはオスがメスにアピールするための角を持っているんだけど、一度折れると元に戻らない性質らしいんだ。事実俺が出会ったヤツもそうだったし」
「じゃ、じゃあ…そいつらはメスへのアピールが出来なくなって…」
「繁殖が不可能になる。おそらくその影響でより獰猛に、より強く変貌したんだろうな。
『怨嗟響めくマガイマガド』と名を冠するほどに」
金や社会奉仕、自己表現など色んな目的で様々な仕事に就くように。人間は生きる事自体に色んな意味を見出し、様々な生き方をする。
だが野生生物は「種の存続」というのが唯一無二の生きる目標だ。その目標を潰されたら?
「子孫繁栄を叶えられないならば、最早失うものも恐れるものもない。そりゃ、獰猛になるわけだ…」
そうでなければブンブンジャーロボに真っ向から襲いかかり、スクラップにする勢いで猛攻を仕掛けるはずがない。
「…」
「…」
何とも言えない空気が漂う中、何者かが部屋のドアをノックする。
とりあえず気分転換の為にもと思い、耀真は訪問者の確認をすべく玄関に向かった。
***
「やぁ。お邪魔するよ」
玄関に入って来たのは黒い着物を着た長身の男。よく似た姿を生前ネットで見たことがあるから、一目でほぼ転生者だとわかる。
「その元ネタはキツイって…」
「言わぬが花という言葉があるしな。ノーコメだぜ!」
「まぁまぁ二人とも、肩の力を抜いて…私の名はヒラノ。多分想像はついてたかもしれないがね」
「は、はぁ…。しかし、後ろのその子は?」
耀真が指さす先には、ヒラノの後ろに隠れるようにもう一人が立っている。青色のジャギィシリーズに似た防具…バギィシリーズを装備した中性的な顔立ちの10代前半くらいの少年。どこか見覚えのあるブレスレットをつけている。また、腰にはネットでタマゴを固定してある。表面には青白い六角形の模様があり、神秘的な雰囲気を漂わせている。
「君達の後輩だよ。前世の記憶が蘇った事でスレに顔を出せるようになったのさ。ほら、自己紹介しなさい」
少年はヒラノに促される形で手短に挨拶する。
「…アキです。クアン村から来ました。よろしくお願いします」
「アキ君か。俺は暗宮耀真。そしてこっちが囃子祭我。よろしくな」
「だっはっはっは!今俺を見たな?これでお前とも縁が出来た!」
「え…あ…」
「…こいつのは気にしないでくれ。そういうタチでな」
「あ…はい、わかりました…」
祭我の勢いに気圧されたアキはしどろもどろになるが、耀真のフォローでひとまず落ち着いたようだ。
「さて、早速ではあるが君達をメゼポルタに連れていくよ。ついてきなさい」
「いきなりっすね」
「サイガ君は動いてもいいほど傷の回復が進んでいるからね。それに根無し草の彼を長くここに居座らせるのも如何なものだろう?」
「確かに、いくら騎士と言えど…というかもしれないですよね…」
***
「機会があったら会いましょーね、サイガ君!」
「おう!アンタも元気でな!」
祭我が短く整えた赤髪の青年と握手を交わしている。結構ウマが合っているのか、お互いの表情は笑顔だ。というか赤髪の青年に限らず、騎士のような出で立ちの者達や船乗り、眼鏡をかけた受付嬢らしき少女など色んな者達に別れの挨拶をしている。
「こういうのがアイツのなせる業とでも言うべきなのかね…」
先に荷車に乗った耀真は、遠目に祭我の背中を見て思いにふける。彼の挨拶はまぁアレではあるが、それ故にインパクトが強く記憶に残りやすい。加えて、持ち前の快活な性格が他人に好印象を与えたり、周りの雰囲気を良くする。だから他人との縁が出来るというものか。
「フィオレーネさんにもアルローさんにも言ったし…ガレアス提督は忙しそうだったから出来なかったけど…まぁいいか!
挨拶は済んだぜ!いつでも行ける!」
「そうか。忘れ物はないか?」
「元々手ぶらだから忘れ物もクソもねえぜ!ハッハッハッハ!」
「しかし…間近に見るとなぁ…」
耀真は今置かれている状況にただただ脱帽している。
「これぞ異世界ってもんだよなぁ…」
荷車の動力源は桃色の体表を持つ獣竜種。スレで紹介されたことがある。名前は確か…『アンジャナフ』だったか。その背にアキが跨っており、彼はライダーだったのだ。
「しかしどうしてこういう事を彼にしてるんですかね?」
「依頼だよ。商人は遠方まで向かう時だってあるけど、道中でモンスターに襲われるのもザラだ。だから護衛も兼ねてこうしているのさ」
「狩場に出てモンスターを狩るだけが依頼じゃないんだな」
「それはさておき。君達がこの世界にくるまでの経緯を聞かせてもらおうかな?」
ヒラノ自身、この世界はどうしようもない事ばかりの魔境なのは理解している。だから、一生使いきれないほどの富を築いた耀真(と、そこに居候する祭我)はわざわざこんな所に行く必要がないので不思議に思っているのだ。
「えっ、
「やー、わりぃ。俺さ、事故のショック?的なもんであん時の記憶が無いんだわ。多分転移した時に城塞高地の石畳にぶつかったショックか何かが原因なんじゃねえのかな」
「実は俺もあの時の記憶が薄れてまして…。流石に半年以上時間が経ってるし精神的にも参ってた時期もあったんで…そこら辺は失礼しますねヒラノさん」
「ああ、構わないよ」
「…覚えてるのは、別世界からの侵略者が襲ってきたんです」
「ふーん。プリキュア作品に出てきた悪の組織かな?」
「いえ、確かカッシーンの軍勢を何かの仮面ライダーが率いてた気がします。
それに奴らは自分達の組織の名前を『トリリオン』と称していました。これは1兆、昔だと100京を意味する言葉ですが、似たものがあります。
『仮面ライダーガッチャード』に登場した、数多の並行世界を脅かす悪の組織。100を意味する『ハンドレッド』というものです。おそらくこれを元にして立ち上げたんでしょうね」
「ふむ。それが君達の世界に侵略してきたのか」
「まぁ返り討ちにしてやりましたがね」
「しかし戦闘勝利したけれど、という展開かな?」
「はい。息がまだあった構成員が一人、タイムマジーンでワームホールに逃走したんです。
そこで俺らは欲を出してしまいましてね…。そいつを捕まえて連中の情報を引き出すべく、トラベリオンエクスプレスに変身した
「その爆発に巻き込まれて時空の狭間みたいなのを彷徨った末にこの世界へ、ということか。私の思った以上の経緯だな。上に報告しておくよ、とりあえず君達2人は休みなさい」
状況報告はすぐに終わったが、メゼポルタへの道のりはまだある。普段暇潰しの手段であるスマホなんて使えないし、なんなら本一冊すらない。とにかく退屈だった耀真と祭我は空腹を紛らわすためにもただただ眠って目的地への到着を待つのだった。
***
寝る事すら退屈になって1週間ほど。途中の休息も挟みながらの移動の末に、メゼポルタに到着した。
岩山かどこかを切り拓いて作ったのか、辺り一面が石畳と天然芝で出来ており、周囲には岩壁に掘った横穴に店舗が開いてある。その広場から少し離れたところにある、一件の大きな石造りのビルのような建物に荷車は辿り着いた。
「アキ君。これ裏口のカギね。2人を案内しておくれ」
「はい。わかりました」
先にアンジャナフから降りたアキが裏口に回り、耀真と祭我を案内する。
「当分はここで生活するように…とのことです」
「なんだ、ハンター達のマイハウスじゃないんだな」
「ウロボロスの人が部屋に案内すると思ったんだけど」
「うろ…何です?」
「なんだ、同じこの世界の転生者なのに知らないのか。この世界には猟団っていうハンター達のグループがあってな。ウロボロスってのは、俺達や君のような転生者で構成された猟団の名前なんだよ」
「?そんな名前のグループ聞いた事ないですけど…」
「(おかしい…。この世界にはRXニキやシャドームーンニキを頭とした転生者たちの猟団があるはず…。なのにこの子はその事を知らないなんて一体どうなってるんだ…?)ねぇ、君は本当に猟団について何も知らないのかい?」
「は、はい」
「じゃ後で聞いてみるかな…。そもそもここ、どこよ」
「私の店さ。いい内装だろう?」
ぬっ、と後ろからヒラノが出てきて説明を代わる。
「うわびっくりした…」
「君達は方や見習い、方や一般人だからね。それも金もそこまでない根無し草ときた。ならこうして知り合いの家に住むしかないだろう」
「知り合いつったって…自分で言うのもなんですけど、あなたとそこまで面識ないっすよ、俺達?」
「わかってる。でも君達は仮面ライダーやスーパー戦隊の力で戦ってるそうだね。正義のヒーローに寝床一つ貸せないほど、〇夢ファミリーは落ちぶれていないさ」
(その言葉、ありがたいけどありがたくねぇ…)
「恩に着るぜ、店長!」
そうしてドアを開けて部屋に入ろうとするが…
ズドガーン!
「ヴゥオオッ!」
「ぶげらっ!」
「「⁉」」
盛大な破壊音と共に咆哮が轟き、人影が部屋から吹き飛んできた。
「あ、危なかった…。俺らまで巻き添え喰らうところだったぜ…」
「いってて…。やっぱ主でもないヤツに飯番させんのは無理があるだろ…」
貧乏くじを引いたな、とばかりに大きく溜息をつきながら頭を掻く銀色のボディと緑の複眼が特徴的な外見のヒトガタ。シャドームーンだ。
「あなたまさか…以前雷属性の鳥竜種のクエストを実況してた人ですか⁉」
「ん?ああ君らか。改めての自己紹介だ、俺の名はノブヒコ。よろしくな」
「これでアンタとも縁が出来たな!でもなんで変身してんだ?」
「…まぁ部屋の中見ればわかる」
恐る恐る部屋の中を覗くと、そこには漆黒の外殻に身を包み、ねじれた一対の角を持つ飛竜がいた。しかも当然と言うかのように、背中には鐙が。
「ディ、ディアブロス亜種⁉こいつも仲間に出来んの⁉」
「今俺を見たな!これでお前とも—————」
「ヴウッ!」
「え、縁が出来たな!」
ディアブロス亜種は、正確にはディアブロスの近縁ではなく繁殖期の雌個体だ。原種も相当気性が荒く戦闘力も強いが、亜種はそれ以上とかいう相当危険なモンスターだったはず。
「なぁ、他の人に世話するのは無理だよ。俺でも変身しないと身がもたないもん、仲良くもないヤツに任せない方がいいって」
「はい…。そうですよね、すいません」
そして耀真は、ボディについた埃を払っているノブヒコにペコペコ謝っているアキを見て確信する。
「やっぱりかよ…。君、とんでもない子をオトモンにしたんだな」
「ま、まぁ他の子とはケンカとかしないので…」
「…え?『他の子』?」
「はい、紹介しますね」
ディアブロス亜種が暴れた跡のガレキをよけながら部屋に入ると、もう一匹オトモンがいた。
「ズゥゥ…」
暴れてノブヒコを突き飛ばしたディアブロス亜種の事もそっちのけで爆睡している、青色の巨大な竜。翼はない代わりに尻尾にヒレがついており、水中に適応した『海竜種』の仲間である事が分かる。
「お、こいつも知ってる。ラギアクルスだな」
「はい。『エリアス』って名前です。
…サイガさん、今のところは挨拶しないでくださいね?」
「わーってるさ。しかしお前さん、もしかしてみんなにニックネームつけてんのかい?」
「そうですね。さっきのディアブロス亜種には『ロア』って名前を、皆さんを乗せた荷車を牽いたアンジャナフには『モエ』って名前を付けてます」
「みんな女の子っぽい名前してるな」
「竜人族のお爺さんに聞いたら、この子達の性別がメスだって言ったんです。だから女性っぽい名前にしようかなと」
「なるほど…。そして君が持っているそのタマゴが、いつか4番目の仲間となるんだね」
「はい。でも殻の模様には村の人達は誰も見覚えが無いようでして…。竜人族の村に行ってもわかんなかったです」
「未知のモンスターなのか?」
「あるいは、あまり目撃されてないモンスターかもしれない、って言われました」
「もしかしたらウカムルバスだったりしてな!ハハハハ!」
そしてアキのオトモン紹介が終わったタイミングを見計らい、ヒラノとノブヒコが部屋に入ってくる。
「アキ君。その子たちの紹介も終わったみたいだね」
「俺達は彼らに話す事がある。少し席を離れてくれるかい?」
「わかりました」
***
ヒラノとシャドームーンの変身を解いたノブヒコに連れられて2階の部屋に入った耀真と祭我は居間に座らされた。
「まずは想定外の事態に巻き込まれた件については大変ご苦労だったな、2人とも」
「そうですね、コンテがある俺ならまだしも、祭我の方は…」
「あんなん悔いてもどうにもならないっての。それで、話ってなんなんすか?」
「簡潔に言おう。オーマジオウ曰く、『元の世界に結界を張った。当分はそこにいろ』だとさ」
「…マジで?オーマニキはトリリオンの対処で忙しいから構ってられない的な?」
「…『トリリオン』?それ何だっけ、店長?」
「忘れたのかいノブヒコさん?マルチバースを股にかける侵略組織だよ。
…確かにあの人は君らに構ってられないほど忙しそうだったが、主な理由は別にある。人材育成だ」
「「人材育成?」」
「片やあらゆる怪人系ライダー、片や歴代戦隊ロボ。君たちは相当に強い戦闘能力がある。しかし今回のように得体の知れない組織が相手じゃ、単純『多彩な変身能力』では通用しない可能性が高い。
故に彼は変身者の付加価値を上げる事で優位に立つ必要があると決め、敢えて君達を当分の間元の世界に帰さない事にした」
というかハンドレッドや大ショッカーを模した第二第三の侵略組織みたいな厄介者が出てくる可能性だってあるよねと自論を付け加えるヒラノ。まぁ確かにアナザーオーマジオウが暴れて並行世界単位で影響が出た事件があったから否定はできない。
「だから鍛える、という事ですか」
「うん。魔法科の世界にいる頼斗君だって、難易度ハードな世界で生き残るにはただ変身するだけじゃダメだとか考えてたらしいし」
そこは本人から聞いた事がある。
クウガに近接格闘、棒術、狙撃、剣術に秀でる形態が存在するように、変身先が多岐に渡れば、千差万別の戦い方が要求される。そして相手の攻撃も、回避すべきものもあれば受けながら突撃した方が効率が良いものもある。
だから頼斗は戦闘のスペシャリストとして『近接格闘を主体とし、剣術銃火器その他諸々何でも使える』ようになるためにオーマジオウ直々のトレーニングを受けた結果、その気になればそこら辺の鉄パイプや木の棒でもある程度戦えるくらい強くなった、と。
「今回、オーマジオウは多忙な身だ。君らを纏める他の方々も同様だから頼れない以上、私達にこの件を一任してきた」
「成程。では皆さんに課されたタスクをこなす形でハンターをやると——————」
「いや、そういうわけではない」
「…えっ?」
推測を否定して話を進めるノブヒコに困惑する耀真。どうやら結構複雑な話のようだ。
「正直言って、今の俺達は君らを常に見る事が出来ないんだ。トリリオンの対処に追われてる上位者達ほどではないかもだけど、今までほどの余裕がない。本当にすまない」
「それで目付け役を務められないってコトですよね?何か事情が?」
「…ウロボロスが潰れちまった」
「「ええ⁉」」
2人は衝撃の事実に驚愕するが、言われてみれば、新人転生者ではあるもののメゼポルタに逗留しているアキがこの猟団の名前を知らない時点で十分おかしかった。よりにもよって解散させられていたとは。
「解散を決定づけた原因だが…君らも散々スレで話題になった事件を知っているはずだ。
数年前に起きた凶光化事件の影響で、世界中のリオレウスが姿を消したろう?それで各地の生態系が大混乱に陥った」
「大混乱?一種類のモンスターがいなくなるだけで生態系がそうなるもんなんスか?」
「いや、世界中でそんな事態になってるならそうなるんじゃねえの?まぁ俺もメカニズムが分からんけど」
あまり自然や生態系に詳しくない祭我と耀真はこのようになった過程がよくわからない。まぁ…なんとなく生態系がヤバい状況になったのは理解は出来るが。
「…リオレウスが『大移動』という形で大きく動き出す事で、彼らと同格、高位、低位のモンスター達もそれに反応して動き出した。
元々各地の生態系自体が、ラヴィエンテの大討伐作戦の際に地脈が刺激された影響で一触即発の状態が続いていたんだが…そんな最中に今回の事件が大陸単位で起きれば、世界各地でモンスターの動きが活発化する。だから強力なモンスターも出てくるわけでな…」
「そこら辺の対処も兼ねて各所のギルドは調査を行う事にした。ウロボロスからも有志が多く参加したんだがね…」
「そ…その口調からすると…」
「活発化したモンスターは手強かった。多くのメンバーが返り討ちに遭ってしまった。重傷が原因で廃業したり命を落とした面子が多くてね…。団員がごっそり減ってしまったよ」
「ゲッ、マジかよ⁉遥か彼方の地域にも影響がガッツリ出てんじゃねーか!」
「そっからはもう転落の一途。
元々、上に立って指揮できるほど強いヤツを欲してたんだが…そんなんは中々出てこないどころか激戦区に駆り出されるから人手不足が深刻化してた」
「実際、それが理由であなた達はギルドから猟団の解散を勧められていたしね…。時間の問題だった以上、解散の時期が早まったと言っても過言ではないだろう」
「…そうだな。そんな状況下で今回の事態が起きて、更にメンバーが減った。大勢をまとめ上げる実力者がまともにおらず、犠牲者を出した事で団員が減った猟団は求心力が著しく下がる。そんな閑古鳥の鳴く所にいるよりも待遇の良い他所の猟団だったり、転生者か否かも関係なしに気が合う他のハンターとパーティを組む方が楽しく仕事が出来る。だから廃業したり村の居着きになったり、他の猟団へ移籍した転生者が続出したんだよね」
トップがまともに機能していない状態で団員が流出した結果、ウロボロスは猟団の体を維持できずに消滅してしまった。無限の象徴の名を冠する猟団が転落劇の末に解散したという皮肉な事実に言葉も出ない。
「それに俺以外のトップ層のハンターだって今もなお遠方の調査に駆り出されてるから、一介のハンターに戻った俺では君らの面倒を常に見れない、こっちの生活もあるからね。
余裕のある範囲でやれることはやるつもりだが、過度の期待は勘弁してほしい。重ねてだが本当にすまない」
「そ、そんな…」
「じゃあ俺達、どうやって…」
「後で金は渡すが、基本的に君らへ過度の干渉はしない。どんな職業でもいいから今後の食い扶持は自分で稼いでくれ。実績及びそれまでの過程を鑑みて、色んなのを評価しようと思ってる。つまり自主性も問われてくるかな。
勿論、君らが望むなら指南はそれなりにするつもりだが」
「なんというか…内容が漠然としててスタイルも放任主義なんですがそれは…」
「だってこういうの初めてだし…。まぁとりあえずでもいいからさ、君らどうやって食っていくのか聞きたいな」
「まぁ俺は…ハンター続けようかなと。自分の力で誰かを助けれるようになれたらな、って感じですね。
祭我、お前はどうするんだ」
「あん?ハンター一択だが」
「一択⁉」
「だってよぉ、憧れるじゃん?大自然を相手に、人間の叡智を結集した装備と、鍛えた己が身一つで立ち向かう。ロマンってやつを感じねえか⁉」
「ロマンねぇ…。価値観は人それぞれだから否定しないが」
「それに、センタイギアしか持ってない今の俺はただの人間だ。変身することしか取り柄の無いヤツのままでいたくねぇ。もっともっと上を行きてぇ!」
「…まぁ確かに、スーパー戦隊だって仮面ライダーだって、変身者に味があってこそ人気があるもんだしな。それも一つ、か」
「なるほど。2人ともハンター志望ね。それならいろんな事を培えるし、こちらとしても色々やりやすいからありがたい」
なんとなく成り行きでハンターになった者、夢や高みを見出してハンターを志す者。2人はどうしようもない事ばかりの現実をあるがままに受け入れ、ありのままで生きてゆく。
スレ民(転生者)紹介
アキ
年齢:10
コテハン名は未定。この世界及びスレ内で最年少の転生者であり、クアン村からある理由で渡ってきた新人ライダー。身長が低く、暗くてオドオドした性格の持ち主であるがいじめられた過去はない。これはクアン村という、年中豪雪に見舞われる極寒地域であるのに加え、黒の凶気や凶光化事変からの復興途中という過酷な環境が村民の団結をより強めたことが背景にある。
両親や村長を始めとする村で顔なじみの人物に対しては差し障りなく会話ができるが、外部の人間に対しては興味の出た者以外ほぼ無口。
特別な能力は持っておらず、千差万別のチート能力を持つ既存スレ民からすれば相当弱い。それが原因で劣等感を感じるのかスレに顔を出したがらない。
しかし運はそれなりに強いらしい。
ちなみにロアとエリアスのタマゴはオーウェンに連れられてポモレ花園に行った時に見つけました。モエはロロスカの樹林です。
そして謎のタマゴの発見場所はラヴィナの麓。プレイしてる人からすれば生まれてくるモンスターの正体はお分かりかもしれません。
ストーリーズ関連のプレイ経験は
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MHST
-
MHST2
-
オトモンドロップ
-
ライダーズ
-
2作品以上
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ないです