Monster Hunter Reincarnation   作:scp-114514

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100話イキソ…になってるけど特に企画は考えてないですね


再び峡谷へ

「…えっ、じゃあまだダメっすか?」

 

「そうだなぁ。やっぱり、その素材無しにはな…」

 

俺達はあれから作成費用の捻出も兼ねて上位のヒプノックに行った。メゼポルタに戻って工房に行ってみると、祭我が作りたい武器についてセントさんと話している。

 

「…どうかしたのか、祭我?」

 

「おう。作りたい武器の必要な素材は、パリアプリアのものだけじゃなかったんだ。他のモンスターの素材も必要だとさ」

 

「必要な素材…?」

 

「『舞雷竜(ぶらいりゅう)の尖角』っつー素材だ。その名の通り、ベルキュロスの素材なんだけどな…」

 

「「ベルキュロス??」」

 

「え、メゼポルタなのに知らねーのかよお前ら。結構古くから知られてるツラなのに…」

 

だって下位でソイツのクエストを見たこと無いし…。

 

「峡谷の環境に徹底的なまでに適応した飛竜だ」

 

そんな俺達のところにヌッと姿を現したノブヒコさんが話に入ってくる。黒い鉱石に緑瑪瑙(みどりめのう)の色をした結晶が生えたような甲冑の装備だ。

 

「おおっ、それクアルセプスの防具じゃないっすか!ガード武器使ってる俺からすれば羨ましいなぁ」

 

「おう。G級個体の素材で作った『クアルGXシリーズ』だぜ。まぁこれはガンナー用なんだがな」

 

クアルセプス…モンスターの書で読んだことがある。体から水晶のような物質が生えている事から、『晶竜』(しょうりゅう)と呼ばれている海竜種だ。

メゼポルタで初めて確認された海竜で、幼体は海、成体は陸で生活するという風変わりな生態を持つらしい。

 

「あ、ノブヒコさんじゃないっすか。ご注文の武器持ってきますね」

 

そう言ってセントさんが奥の方から何か持ってきた。赤と青のでっかいヘビィボウガンだ。

後で聞いたところ、アレは『トラグ・ロアー』といい、水冷弾と氷結弾に高い適性があるそうだ。

 

「サンキュー。これで行ってみるか!」

 

「あ、スイマセン。それでベルキュロスについてなんですけど…引き続き聞いていいっすか」

 

「そうだったな。奴らは強力な電撃を操り、知能も高い事で知られている。俗にいう、『古龍級生物』だ。同じ雷属性のライゼクスとかフルフルの比ではない強さなもんで…まぁ今の君達には相当荷が重い。強力な武具が揃うまでは行くべきではないな」 

 

「となると、例の武器を作りたいんなら腕をもうちっと上げねーといけないか…」

 

「雷属性に強いヤツの素材を持ってくればいい防具を作ってやるぜ。フルフルやゲリョス辺りじゃ厳しいけど…」

 

「上位のジンオウガとかライゼクスとかラギアクルス辺りは最低でも狩っておかねーとな。頑張れや」

 

簡単に言ってくれるなー、この人。これがG級ハンターですか。まぁ、こんな仕事やってたら頭のネジの1、2本は飛ぶよね。

 

「…で。ノブヒコさんの方こそ今からどっか行くんですか?」

 

「これから峡谷の調査だ。ヘビィボウガンを最近使ってないから、肩慣らしにと思ってね」

 

「調査…ですか」

 

「君ら、こないだ水没林に行ったら色んな未知のモンスターに出くわしたんだろ?んで、そのうちの一つが暴風によって百竜夜行を齎す可能性が高いって考えに至ったんだよね?」

 

「ええ。姿を現す筈のないもの、生息域を追われたもの、そして元凶と思われる存在…あそこには色々いました」

 

「そう。そしてそれは水没林に限った話じゃない。

ここ最近、暴風が各地で発生していてね。それが通過した狩場もあったみたいで、そこら辺の調査をする事になったんだよ」

 

「あの古龍が、世界各地を…」

 

「で、少なくともメゼポルタのギルドでは各地の狩場の調査クエストを貼り出したってワケ。報酬も弾むから俺は依頼を受けたってハナシよ」

 

「おぉ、じゃあ受けない理由は無さそうだな!」

 

「まー俺が受けたモノが最後だったんだよね、ゴメン」

 

「「なーんだ…」」

 

「…そうだ、折角だから君らも来ないか?」

 

「「えっ…?」」

 

「報酬云々については後でこちらが決めさせてもらうが…こういうのを通して学べるのも色々あるはずだろう」

 

「というか、ボウガンの扱いについて直に学ぶ機会でもあるんじゃね?こないだお前らが行ったパリアプリア、ガンナーの方が苦労しなかったと思うぞ」

 

確かに…。あいつは火か雷の弓で行く方がはるかに良かった。使えるかどうかは別として。

 

「まぁ付いて行って損する事はないか…」

 

「じゃ、準備出来たら言ってくれや」

 

 

 

***

 

 

 

再び足を踏み入れた峡谷だが、ビュービュー風が吹いている。多分パリアプリアの時よりも激しい。これも例のモンスターの影響かな…

 

「暴風だけじゃなくて雷雨も発生してますね…」

 

「いや、それは普通だ。夜になるといつもこうなんだよ、峡谷が雷雨に見舞われる」

 

「それはそれで不思議なもんですね…。で、今回はどういう感じで調査を?」

 

「ん~~~、んん~~~~~~~…。とりあえず各エリアをしらみ潰しに、っていう感じでいいでしょ」

 

「(まさかアンタ行き当たりばったりじゃないよな…?)」

 

要するにいつもの、ってか。というわけで、いざ夜の峡谷へ…。

 

「あ、待ってチョ。基本俺が戦闘をする事になるから、君らは…」

 

そう言ってなんか分厚い本をポンっと手渡してきた。パラパラと捲るとモンスターの書だってわかったけど、こんなに大きいものだったっけな。

 

「これはただの図鑑じゃない。現在、世界各地で存在が確認されているモンスター、その全てが記載されているものだ。メゼポルタで確認されているヤツ以外のが出てくるかもしれないからな、特定を君らにお願いしたい。

あ、一応書士隊からの借り物だから扱いは要注意だかんな」

 

「…わかりました。でもせっかく来たんですし、俺らも戦えそうなヤツがいれば混ぜてくださいよ」

 

「わーってるって。その方が退屈しねーしな」

 

 

 

***

 

 

 

「雷雨を嫌っているモンスターが多いのか、中々大型モンスターを見かけないですね。いや…これも暴風の影響なのか」

 

「洞窟地帯に行くぞ。そこに寝てたりして居座っているかもしれない」

 

「ですね、今は夜なので。…それにしても、スリンガーでそんな便利な事も出来るのか」

 

「へへん!ジュリアスさんから教えてもらったのさ!」

 

ゲネポスを見つけた祭我が、討伐後に麻痺牙を剥ぎ取ってスリンガーに装填した。なんでも、モンスターの素材…厳密には攻撃した時に落ちた甲殻の破片とかをスリンガーで飛ばすと色々な効果があると聞いたのだとか。

 

「牙はそれだけでシビレ罠を作れるし…麻痺を案外早く狙えるかもしれないな」

 

ただ、牙は一度に多く剥ぎ取れるわけじゃない。外さないよう見極める必要があるな。恐らく、他の弾についても同様なモノがあるかもしれない。

 

「それで、エリア6に入ってみたが…」

 

「でけーカエルが昼寝してるぜ!」

 

後脚と比べて明らかに太く発達した前脚、鮮やかな緑色が映える鱗や外殻、ゴツゴツとした棘に覆われた下顎、そして極端に短い尻尾。

こいつ多分両生種だよね?それにしてはテツカブラとかザボアザギルと違って上半身の発達が目立ち、骨格構造や体形も独特だ。ゴリラとカエルを足して2で割った感じだな。

 

「メゼポルタで両生種って何か狩猟対象になってました?」

 

「いや、一種類もない。ホントに心当たりがないや。図鑑に載ってないか?」

 

どれどれ…。種族を絞り、そこからさらに緑色の外見に絞り…これかな。

 

「ノブヒコさん。アイツ多分、『纏蛙』(まといがえる)チャタカブラというモンスターですよ」

 

「ふーん。チャタカブラね。で、どんな情報が載ってんの?」

 

「まず、生態から言いますね。『主に水源が近い岩場や洞窟などで目撃されることが多い大型の両生種。粘性の強い唾液を長い舌を用いて地面に塗りたくることで自身の縄張りを主張し、さらに自分の身体(特に前脚)も舐め回すことで自ら唾液まみれとなり、その唾液の粘性を利用して周囲の土砂や鉱石などを自分の外殻に貼り付ける習性を持つ。現状、ドンドルマやタンジアのような大規模なハンターズギルドが管轄していない、辺境の地域で目撃されている』…」

 

「なら洞窟地帯にいるってのは、雨で唾液の粘性が薄れるのを避けたいからかな?」

 

「…『チャタカブラの体躯は中型のモンスターと同程度である。そして発達した前脚を振り回す攻撃、自分の体高を少し上回る程度の高さまで届く跳躍力と言った特徴はアオアシラ等の牙獣に通ずるものがあり、それらの点を意識すれば難敵ではないだろう。弱点部位は狙いやすい前脚と頭部であり、いずれも部位破壊出来る。特に舌は最大の弱点である。

しかし、足元を掬い上げるように伸ばした舌で舐め取り、転倒したところに追撃を仕掛けてくる攻撃は、広範囲を巻き込むケースもあるので、油断してはならない』」

 

「舌が一番の弱点で、それ以外にも弱点部位がある、ね。プケプケみたいだな。聞く限りそこまで強いわけじゃないし、ここは君らがやってみたらどうだ?」

 

「そうですね、ちょうど無防備なタイミングだし…」

 

「ただ、寝てるっつーこたぁ、傷を治癒してるかもしれねーな。手負いっぽかったら気ぃつけなよ」

 

俺らはイニティメイス、イニティキャノンを抜刀してチャタカブラに忍び足で近寄る。今の俺はヒプノックの上位素材で強化した『ククボFシリーズ』。防御面にはそれなりに自信があるぜ。祭我の方は上位のリオレイアを狩猟してないからまだレイアシリーズのままだけど。

 

「まずはインパクトバーストで鉄蟲糸を巻き付けて、と…」

 

「おーら目覚ましだ!」

 

俺の溜めスタンプと祭我の竜撃砲で叩き起こされたチャタカブラ。案の定そのままキレて襲い掛かってくる。生命の危険を感じるに十分だったか!

 

「ゲェポアッ!」

 

早速ドスドス足音を立てながら突き進み、大きな舌で舐めまわしてきた。粘性云々と書いてあったが、ハンターの動きを拘束するほどのモノではない。

 

「ぜぇいっ!」

 

少し溜めてからアッパーで頭を殴りつけると、あっさり眩暈を起こして転倒した。

 

「さーて、討伐する勢いで削るぜ!」

 

「おうよ!」

 

「じゃ、俺の出番は無さそうだな」

 

ノブヒコさんが後ろで見てる中、俺達の追撃でチャタカブラの頭に大きな傷がついた。部位破壊出来た証拠だな。

 

スタンから回復して起き上がったチャタカブラは、舌攻撃よりも肉弾戦をメインにして襲い掛かってくる。

 

「グゥプォアゥッ!」

 

「あ、上半身が…」

 

「気ぃ付けろ!」

 

チャタカブラが大きく上半身を起こし、腕を振り上げた。一際重いのを叩き込むつもりだな。

 

ドガンッ!

 

俺が後方に疾駆けで退避し、祭我がガードをした直後、チャタカブラの野太い腕が勢いよく叩きつけられる。空中に吊り上がった状態で祭我の様子を見るも、地面から砂埃が舞い上がってよく見えない。

 

「おい、そっちどうなってる⁉」

 

「ゲホッ…。大丈夫だ!震動も感じない!」

 

もしかしたらコイツ、唾液で纏わせた岩石のおかげであんなんになってんのか?先に腕を狙った方がよかったのかもな。

まぁいいや。耐震とか耳栓とか属性耐性が不要で、強さがドスランポスとかと同格ってんなら何とかなるでしょ。

 

「そぉらっ!」

 

俺は宙吊りの状態から鉄蟲糸を前転で千切りつつ勢いで振り子のようにチャタカブラの方で飛んでいき、そのままイニティメイスを抜刀、力を溜めてスタンプをする。

 

「ゲ、ヴゥエッ⁉」

 

チャタカブラは死角からの不意打ちで混乱して動けない。今のうちに!

 

「チャンスタイムだぜ!」

 

鉄蟲糸を張り巡らせてチャタカブラの背に乗り、操竜によってエリアの壁にぶつけて転倒させた。

 

「なんかコイツ、結構体力が限界っぽいぞ」

 

「おし、トドメに竜撃砲かましてやっか!」

 

「いや、ここは捕獲にしよう。既知かつ弱い部類とはいえここじゃ見られないヤツなんだからさ」

 

「おぉ、それもそうか!じゃあ罠をパパッと…」

 

倒れているチャタカブラの元に駆け寄った祭我が、シビレ罠を設置。急いで捕獲用麻酔玉を当てていく。

 

「ゲェ、グェェッ…」

 

罠に嵌ったチャタカブラが力無く呻いて眠った。うん、捕獲完了。コイツは今まで見てきたモンスターの特徴があまり無いから、それなりに新感覚のある戦いだったな。

 

「お疲れさん。ヨウマ君、図鑑貸してくんね?」

 

「ん、どうぞ」

 

「載ってる素材の写真を見ると…うん、コイツ多分下位個体だな。峡谷は上位にならないと解禁されない狩場だから不自然っちゃ不自然だが…まぁ異変の影響ってもんか」

 

「とりあえず、コイツが迷い込んでたってので調査は終わりっすか?」

 

「いや、もしかしたらチャタカブラが他のモンスターにボコられてたかもしれないだろ。そこら辺を確認しねえと」

 

あ、言われてみればそういう可能性もあるか…。

 

「例えばの話だけど…トリドクレスっていうモンスター、ずっと前に話した事なかったっけ?アイツみたいに、昼間になるとここに戻って活動を再開するモンスターがいるのかもしれない。

だから一旦ベースキャンプで休息取って、翌朝に調査を再開する。わかってると思うけど今の君らが受けられない強さのヤツが出たらさがってもらうよ」

 

「「うーす」」

 

異変が何もないに越したことはないが…その一方でどんなモンスターが出るのか、そしてその時にこの人がヘビィ使いとしてどういう立ち回りをするのかってのには興味がないわけじゃない。どうなるのかな。

 




ワイルズの登場モンスターは設定上ギルドに知られているものだけ出すつもりです。今のところは。

レ・ダウとギラファアンデッドの顔は

  • そっくりよね。
  • ⚠まったく似ていません!⚠
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