転生したらロイミュードだった件   作:仮面大佐

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第12話 大激突

 俺たちは、準備を整え、蜥蜴人族(リザードマン)の支配領域である湿地帯へと向かっていた。

 戦闘に参加するのは、俺、リムル、シズさん、ハート、ブレン、チェイス、紅丸、紫苑、銀姫、白老、偵察中の蒼影、嵐牙、そして、狼鬼兵部隊(ゴブリンライダー)達だ。

 街は、リグルド達に任せた。

 俺たちが負けたら、即座に避難してもらう様にしてある。

 すると、リムルが俺に話しかけてくる。

 

リムル「ゴルド。」

ゴルド「ん?」

リムル「怖くないか?」

ゴルド「………怖くないって言ったら、嘘になるさ。何せ、戦争なんて初めてだしな。でも、大切な物を守る為に俺は戦う。」

リムル「そうか………。」

 

 俺の答えに、リムルはそう呟く。

 ちなみに、俺はトライドロンに乗っていて、横にはシズさんが乗っている。

 ドライブに変身する為に、トライドロンを作っておいた。

 クリムにブレンが居て、何とか完成した。

 すると、偵察中の蒼影から連絡が入る。

 

蒼影『リムル様、ゴルド様。少し宜しいですか?』

リムル『どうした?』

蒼影『交戦中の一団を発見しました。片方は、蜥蜴人族(リザードマン)の首領の側近の2人です。相手は、豚頭族(オーク)の上位個体のようですが、いかが致しましょう?』

ゴルド『助けるの一択だろう。勝てるか?』

蒼影『容易い事かと。』

 

 おお、蒼影がそう言うと、本当に仕置き人みたいだな。

 

リムル『やれ。俺たちもすぐに行く。』

蒼影『御意。』

 

 リムルが蒼影に指示を出してる中、俺は、皆に指示を出す。

 

ゴルド「戦闘体勢を取れ!蒼影の元に向かうぞ!」

紅丸達「はっ!」

ゴブタ「やるっす!」

シズ「分かったわ。」

ハート「おう!」

ブレン「分かりました。」

チェイス「ああ。」

リムル「嵐牙!」

嵐牙「仰せのままに!」

 

 その声と共に、嵐牙は加速して、蒼影の元に向かう。

 だが、到着した頃には、豚頭族は全滅していた。

 

ゴブタ「あ………あれ?もう、終わってるっすか?」

紅丸「少しは残しといてくれよ。」

白老「ふむ………。」

ハート「やるじゃないか……………。」

ゴルド「全滅してやがる………。」

 

 俺とリムルは、蒼影の元に。

 蒼影は、あの首領の側近の蜥蜴人族を抱えていた。

 

蒼影「共に深手を負っています。」

親衛隊長「う………うう………。」

副隊長「くっ………。」

リムル「ああ。俺は片方を回復する。ゴルドは、もう片方を頼む。」

ゴルド「ああ。」

 

 俺とリムルは、2人の蜥蜴人族に近づき、回復薬を飲ませる。

 だが、いきなり流し込まれたからか、咳き込んでしまう。

 

リムル「安心しろ。回復薬だ。」

ゴルド「ああ。」

 

 俺とリムルは、2人に回復薬を飲ませる。

 すると、傷があっという間に治っていく。

 2人は目を見開いて、驚く。

 

親衛隊長「えっ、き………傷が………!?」

副隊長「致命傷だった筈………!?………って、ゴルド殿!隣のお方は………?」

ゴルド「彼が、リムル=テンペストさ。」

親衛隊長「あっ!」

 

 すると、親衛隊長が突然土下座をする。

 

リムル「ん?」

親衛隊長「お願いがございます!我が父たる蜥蜴人族の首領と、兄たるガビルを、どうか、お救い下さいませ!」

リムル「ガビルの妹なのか?」

親衛隊長「はっ!」

ゴルド「何があったんだ?」

副隊長「それは、私が答えましょう。」

 

 俺の質問に、副隊長が答える。

 

副隊長「ガビル君が、謀反を起こして、首領を幽閉したのです。」

ゴルド「やっぱりかぁ………。」

副隊長「ガビル君は豚頭族軍を、自らの力で退けるつもりなんです。………だけど、彼は豚頭帝(オークロード)を甘く見ている。このままでは、蜥蜴人族は滅亡するでしょう。」

親衛隊長「父は、見張りの隙を見て、私たちを逃がしてくれました。先走らぬようにとの約定も守れず、虫の良い話であるのは、重々承知しております!しかし………力ある魔人の皆様を従えるあなた様方のその慈悲に縋りたく、何卒………!」

副隊長「僕からもお願いします。首領に同胞、そして、ガビル君を助ける為に………!」

 

 親衛隊長と副隊長は、そう言って頭を下げる。

 すると、2人の元に、紫苑とがやって来る。

 

紫苑「よくぞ、申しました!ゴルド様とリムル様の偉大さに気付くとは、あなた方は、見どころがありますね。」

リムル「お………おい、紫苑?」

ゴルド「あははは………………。」

紫苑「さあ、立ちなさい。あなた方の希望通り、蜥蜴人族は救われるでしょう!」

親衛隊長「ありがとうございます………!」

副隊長「ありがとうございます。」

 

 紫苑の奴、仕事を仕入れてきたよ。

 まあ、蜥蜴人族を救うのは、最初からそのつもりだったしな。

 やっぱり、ガビルの奴、豚頭帝を侮っているのか。

 

リムル「仕方ない。どうせ、豚頭帝とは戦うんだ。ええっと、君は首領の娘さんだっけ?」

親衛隊長「は……はい。仰せの通りにございます。」

ゴルド「なら、君を首領の代理と認める。ここで同盟を締結する事に、異論はあるか?」

親衛隊長「異論はありません。」

リムル「じゃあ、決まりだ。同盟は締結された。」

親衛隊長「ありがとう………ございます。」

ゴルド「蒼影。首領の所まで影移動をして、首領達を救い出してくれ。」

蒼影「御意。」

親衛隊長「ありがとうございます………。」

リムル「俺たちは進軍を続けるぞ。」

紅丸達「はっ。」

 

 俺たちは、蜥蜴人族達と同盟を結び、進軍を再開する。

 一方、湿地帯では、豚頭族と蜥蜴人族による戦闘が行われていた。

 

ガビル「豚頭族など、我ら蜥蜴人族の敵ではない!よし、一旦離脱!」

 

 ガビルの指揮のもと、戦闘は、蜥蜴人族が優勢に進んでいた。

 だが。

 

部下「ああっ………うわぁ!」

ガビル「ん?」

 

 ガビルが、部下の悲鳴に、何事かと豚頭族の方を見ると、豚頭族が豚頭族を食べていたのだ。

 

ガビル「何だ?豚頭族が、豚頭族を食っている………!?」

 

 それに、ガビルは驚愕し、蜥蜴人族の1人が後ずさると、一体の豚頭族に足を掴まれる。

 

部下「あ………うわっ!」

 

 その蜥蜴人族に、豚頭族が殺到して、食べ始める。

 

部下「た………助けて!ガ………ガビル様!」

 

 そして、その部下は、豚頭族に食べられてしまう。

 

ガビル「退却だ!急げ!退却!」

 

 ガビルは、部隊に退却命令を出す。

 だが、退却命令を出すのが、遅かった。

 

部下「あっ!ガビル様!回り込まれちゃったよ!」

ガビル「何?」

 

 そう、先ほどより動きが良くなった豚頭族の部隊に、取り囲まれる。

 

ガビル(何が起こった………!?明らかに奴らの動きが素早くなっている………!)

 

 ガビルは、豚頭族の体を見る。

 すると、本来、豚頭族には無い筈の物が、存在していた。

 鱗に、水掻きだ。

 

ガビル(バカな!?豚頭族の体に、水掻きと鱗だと!?それでは、まるで、我らと同じでは無いか!)

 

 そう、先ほどまで優勢に戦えていたのは、水掻きと鱗という、蜥蜴人族ならではの特性があったからだ。

 だが、今では、その優位性はあっという間に崩れ去った。

 部下達が、ガビルに話しかける。

 

部下「さっき、仲間が1人食われた!」

部下「然り!そこから、奴らの動きが変わった!」

ガビル「うう………!(まさか、食う事によって、我らの能力を………!)」

 

 ガビルは、漸くその事に気付いた。

 そんな中、一体の豚頭族が、ガビルに向かっていき、斧を振り下ろす。

 ガビルは、水渦槍(ボルテックススピア)で、斧を受け止める。

 

ガビル「ぐっ………!うおお!!」

 

 そして、ガビルは力を込めて、斧を弾き返す。

 

ガビル「群れ全体か………!密集隊形!ゴブリン隊を中央に、隙なく固まれ!ゴブリン隊を守りつつ、豚頭族の包囲を突破する!」

部下「おおお!!」

 

 ガビルは、咄嗟の判断で、ゴブリン達を中央に集め、密集隊系を取る。

 

ガビル(我等だけなら、逃げ切れたかもしれんが………ゴブリン達を連れてきた事が、裏目に出てしまった………!)

 

 ガビルは、そう思った。

 そう思う中でも、豚頭族達は近づいてくる。

 

豚頭族「蹂躙せよ。蹂躙せよ。仲間の力を我が物に!奴らの力を我が物に!」

ガビル「恐るな!我ら誇り高き蜥蜴人族の力を見せつけてやれ!」

部下「おおっ!」

 

 ガビルのその声に、部下達は、気合いを入れ直す。

 すると、そこに、周りの豚頭族より巨大な豚頭族が現れる。

 それには、他の蜥蜴人族達は、どよめく。

 

ガビル「な………なんという凄まじい妖気(オーラ)であるか………!」

 

 ガビルは、目の前の豚頭族のオーラの大きさに驚いていた。

 

ガビル「ふん………そこの豚頭族!貴様が豚頭帝であるな?」

 

 ガビルのその問いに、豚頭族は答えなかった。

 

ガビル「我輩は、蜥蜴人族の首領、ガビル!我輩と一騎打ちで決着を………!」

豚頭将軍「ロードではない。」

ガビル「あっ………!」

 

 ガビルがそこまで言うと、豚頭族が口を開くが、豚頭帝ではないと否定する。

 それに、ガビルは驚く。

 

豚頭将軍「我は、豚頭将軍(オークジェネラル)。豚頭帝様の足元にも及ばぬ。」

ガビル「豚頭帝ではない!?(これほどに力を持ちながら、足元にも及ばないだと………!?)」

 

 ガビルは、敵が強大な力を持っているのにも関わらず、豚頭帝では無い事に驚いた。

 驚くガビルを他所に、豚頭将軍がガビルに話しかける。

 

豚頭将軍「一騎打ちだったか。面白い。受けてやろう。」

ガビル「………感謝する!(一体………どれほどの化け物だというのだ………!本当の豚頭帝とは………!)」

 

 ガビルは、本当の豚頭帝の力の高さに、戦慄していた。

 一方、とある森では、ゲルミュッドとラプラスが、水晶玉で状況を確認していた。

 

ラプラス「よっしゃ!よっしゃ!良い感じになってきたで。なぁ、ゲルミュッド様!」

ゲルミュッド「うむ。」

ラプラス「計画の方、順調に運んどるようやなぁ。」

ゲルミュッド「我が子が森の覇権を手に入れる日も近いだろう。そうなれば、俺の野望も………!」

 

 そんな風に話していた。

 すると、緑色の光と共に、葉が流れてくる。

 

トレイニー「中々楽しそうな話をしていますね。」

ゲルミュッド「なっ!?」

 

 そこに居たのは、トレイニーだった。

 ラプラスは、トレイニーに名を聞く。

 

ラプラス「誰や!?」

トレイニー「私の名はトレイニー。この森での悪巧みは見逃せません。」

ラプラス「こりゃ、やばいで、ゲルミュッド様!森の管理者、樹妖精(ドライアド)や!」

ゲルミュッド「なんだと!?」

 

 ラプラスは、トレイニーが樹妖精である事を見抜き、戦慄する。

 

トレイニー「森を乱した罪で、あなた方を排除します。」

ゲルミュッド「はぁ!?」

トレイニー「精霊召喚、シルフィード!」

 

 トレイニーは、シルフィードを召喚した。

 それを見たラプラスは、慌てる。

 

ラプラス「待て待て待て待て!気ぃ早すぎやろ!」

トレイニー「断罪の時です。罪を悔いて祈りなさい。大気圧縮断裂(エアリアルブレード)!」

 

 トレイニーのその言葉と共に、シルフィードが歌い、風刃がゲルミュッドとラプラスを襲う。

 2人は、バリアで防ぐが、一つの風刃がラプラスの右腕に当たり、切断される。

 

ゲルミュッド「お………おい!腕!」

 

 ゲルミュッドは、ラプラスの腕が切断された事に慌てるが、当のラプラス本人は、腕が切断された事には、そこまで慌てていなかった。

 

ラプラス「無茶苦茶しよるなぁ、アンタ。問答無用かいな。………まあ、目的は達成しとるし、ワイらはお暇させて貰うわ。ほな、さいなら!」

 

 ラプラスは、そう言って、左手に出した煙幕弾を地面にぶつけ、煙幕を出す。

 煙が晴れた時には、ラプラスもゲルミュッドも居なかった。

 

トレイニー「逃げられましたか。………状況は思わしくありません。リムル=テンペスト、ゴルド=テンペスト。豚頭帝の討伐、信じていまよ。」

 

 トレイニーはそう言って、精霊と共に姿を消す。

 一方、ガビルの方は、一騎打ちが始まっていた。

 豚頭将軍の斧が、水渦槍ごと、ガビルを吹っ飛ばす。

 

ガビル「うわぁ!ぐっ………!」

 

 ガビルは、何とか体勢を立て直し、気合いを入れる。

 

ガビル「はあっ………!渦槍水流撃(ボルテックスクラッシュ)!」

 

 ガビルは渦槍水流撃を放つが、豚頭将軍も、斧から風の攻撃を出して、お互いの中間点で爆発する。

 

ガビル「ぐ………!あっ………!」

豚頭将軍「混沌喰(カオスイーター)!」

 

 豚頭将軍がそう叫ぶと、体からオーラが出てきて、三つの顔が出る。

 その顔は、ガビルへと向かっていく。

 ガビルは、その三つを躱す。

 

ガビル「くっ………!ふぅ………!我輩を食おうと言うのか!」

豚頭将軍「フッフッフッ………いつまで逃げ切れるかな?」

ガビル「くぅ………!」

 

 すると、ガビルの部下がガビルに声をかける。

 

部下「ガ………ガビル様!」

部下「助太刀を!」

ガビル「手を出すな!」

「「「あっ………!」」」

ガビル「これは、一騎打ちである!」

「「「ああっ………!」」」

部下「男だぜ、ガビル!」

部下「ガビル!」

部下「ガビル!」

部下達「ガビル!ガビル!」

 

 ガビルのその言葉に、部下達は泣いて、ガビルコールを始める。

 

ガビル「………はあっ!」

 

 ガビルは、少し姿勢を下げて、そのまま突撃していく。

 

豚頭将軍「ふん!」

 

 豚頭将軍は、混沌喰を再びガビルに向かわせる。

 ガビルは、水渦槍で混沌喰を斬っていく。

 だが、三つの顔の連携に、ガビルは姿勢を崩してしまう。

 止めと言わんがばかりに、三つの顔は、ガビルに向かっていく。

 

ガビル「これしき………!」

 

 ガビルはそう言って、気合いを入れ、豚頭将軍に向かっていく。

 向かってくる顔を避けたり、槍を使って受け流したりして。

 豚頭将軍は、混沌喰を解除して、斧でガビルを攻撃する。

 だが、ガビルはそれを躱して、空中に向かってジャンプする。

 

ガビル「とうっ!」

豚頭将軍「何?」

部下達「おおっ!」

ガビル「やああああっ!!」

 

 ガビルは、その声と共に豚頭将軍に攻撃する。

 だが、盾によって阻まれる。

 そして、そこに斧の攻撃を受ける。

 何とか、水渦槍で防御した事により、攻撃そのものを食らうことは避けられた。

 だが、ガビルは地面を転がる。

 

ガビル「ううっ………!」

部下「ガビル様ァァ!!」

ガビル「ぐぅ………ううっ、あっ………!」

 

 ガビルは、何とか立ちあがろうとするが、目の前には、豚頭将軍が居た。

 

豚頭将軍「蜥蜴は、地面を這いつくばっているのがお似合いだ。死ねぇ!」

部下達「ああっ!」

ガビル「くうっ………!」

 

 豚頭将軍は、ガビルにとどめを刺そうとして、部下達は慌てて、ガビルは、死を覚悟する。

 だが、その攻撃は、ガビルには届かなかった。

 なぜなら、ゴブタが豚頭将軍の斧を弾き返したからだ。

 

豚頭将軍「くっ………!」

ガビル「あっ………!き………貴殿は、あの村の真の主殿ではないか!?」

ゴブタ「え?(何言ってるっすか、この人?)」

 

 ゴブタは、ガビルのその言葉に呆れる。

 

ガビル「もしや、我々の助太刀に?」

嵐牙「あれは、狼鬼兵部隊の隊長、ゴブタだ。」

 

 ガビルがそう言う中、ガビルの隣に嵐牙とチェイスがやって来る。

 

ガビル「おお………牙狼族の………!」

嵐牙「我が名は嵐牙。リムル様とゴルド様の命により、助太刀に来た。」

チェイス「大丈夫か?」

ガビル「いかにして、ここまで………?」

嵐牙「影移動だ。学ばんのか、貴様。」

 

 ガビルのその問いに、嵐牙は呆れてそう言う。

 すると、豚頭将軍が笑う。

 

豚頭将軍「フッフッフ………!リムルにゴルドだと?何処の馬の骨かは知らんが………邪魔立てするなら、容赦は………ッ!?」

 

 すると、豚頭将軍の背後で、大量の黒炎のドームが出来上がっていた。

 そこに居た豚頭族達は、蒸発していく。

 

ゴブタ「おおっと!始まったみたいっすね。」

豚頭将軍「ぬうっ………!?蜥蜴人族の大魔法か?早々に決着をつけて、大魔法を操る者を始末せねば。」

 

 豚頭将軍は、蜥蜴人族の大魔法と判断する。

 豚頭将軍がゴブタ達の方を向くと、ゴブタは、ガビルに声をかける。

 

ゴブタ「ええっと、ガビルさん………でしたっけ?さっさと、防御陣形を整えるっすよ。」

ガビル「ぬう!分かったのである!しかし……あの炎は………?」

ゴブタ「あっ。………心配いらないっす。味方の術っすから。………多分。」

チェイス「多分と言うな。さて。」

 

 ゴブタは、ガビルにそう言うが、あまりの凄さに、ゴブタは多分と言う。

 チェイスは、ブレイクガンナーを取り出して、銃口型のスイッチ、ディストラクションマズルを押す。

 すると、待機音が流れてくる。

 

You break hazard.

 

 チェイスはブレイクガンナーの銃口から手を離す。

 

Break Up…………!

 

 その音声と共に、チェイスは魔進チェイサーに変身する。

 一方、紅丸達は。

 

紅丸「………だから、退けと言ったろ。」

豚頭族「き………貴様ら、何者だ?」

紅丸「覚えていないのか。酷いな。里をあんなに食い散らかしてくれたじゃないか。………フッ。」

 

 紅丸、紫苑、白老の3人を見た豚頭族達は。

 

豚頭族「その角………まさか、大鬼族(オーガ)か?」

紅丸「どうかな?今は、少し違うかもしれないな。」

白老「いよいよじゃな。」

紫苑「この機会を下さったリムル様とゴルド様に、感謝いたします。」

紅丸「もう一度言う。道を開けろ豚ども。灰すら残さず消えたくなければな。」

 

 その声と共に、紅丸は黒炎を投げる。

 豚頭族達がどよめきながら、体を動かす。

 すると、その黒炎は、ある程度進むと、ドーム状にまで巨大になり、そこに居た豚頭族達を燃やす。

 一方、シズさんとハート、ブレンは。

 

シズ「ハートさん、ブレンさん、行きましょう。」

ハート「ああ。俺を楽しませてくれよ。」

ブレン「ハート。ほどほどにしておいてくださいよ。」

クリム「行こう、シズ!start your engine!」

 

 シズさんは、ドライブドライバーのイグニッションキーを捻り、シフトスピードを出して、レバーモードにして、シフトブレスに装填する。

 

シズ「変身!」

 

 そう言って、シフトカーをシフトアップする。

 

DRIVE!TYPE-SPEED!

 

 シズさんは、ドライブ・タイプスピードに変身する。

 その際、トライドロンが豚頭族を轢き殺しながら、スピードタイヤを射出していた。

 ハートとブレンも、進化態の姿になる。

 3人は、豚頭族へと向かっていく。

 それを見ていた、俺とリムルは。

 

リムル「すっげぇな。」

ゴルド「見ろよ。あんなに居た豚頭族達が、どんどん減っていく………。」

 

 そう驚く。

 一方、ゴブタ達の方は。

 

豚頭将軍「ふん。蜥蜴共を助けに来たらしいが、無駄な事を。ゴブリンに犬畜生。どこぞの木っ端魔物の配下が加わった所で、我らの優勢は、少しも揺るがんわ!」

ゴブタ「木っ端って………!」

嵐牙「………では、見せてやろう。」

チェイス「甘く見るな。」

 

 ゴブタは、豚頭将軍の言葉に青筋を浮かべるが、嵐牙に気付くと、驚く。

 嵐牙は、赤いオーラに身を包んでいたからだ。

 チェイスは、自分用のバットバイラルコアを取り出して、ブレイクガンナーに装填する。

 

チューン!チェイサーバット!

 

 チェイスは、ウイングスナイパーを装備する。

 嵐牙が唸り声を出すと、周囲に黒雲が現れる。

 

リムル「お?」

ゴルド「あれ?なんか、暗く………。」

 

 すると、竜巻が雷鳴と共に、地上へと向かっていく。

 

リムル「お………おお、ええっ?」

ゴルド「嘘だろ………!?」

 

 俺とリムルが驚く中、複数の竜巻は、豚頭族達を襲い、空へと飛ばしていく。

 俺が疑問を口にすると、悪之知識が答えてくれた。

 

ゴルド『何、あれ?』

悪之知識『解。個体名嵐牙の広範囲攻撃技、黒雷嵐(デスストーム)です。』

ゴルド『あ、そう。』

 

 あまりの凄さに、俺たちは呆然とした。

 開いた口が塞がらないとは、まさにこの事だろうな。

 

豚頭将軍「おお!ぐうっ………!おのれぇ!」

 

 豚頭将軍は、持っていた斧と盾を吹き飛ばされてしまい、身構える。

 そんな中、チェイスが必殺技を発動する。

 

エグゼキューション!バッド!

 

 その音声と共に、豚頭将軍に向かって、光の矢が放たれる。

 豚頭将軍に雷と光の矢が直撃する。

 

豚頭将軍「ぐああああ………!」

 

 その声と共に、豚頭将軍は消滅した。

 ゴブタ達が身構える中、嵐牙は叫ぶ。

 すると、角がもう一本生えてきて、黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)に進化する。

 

ゴブタ「ううっ………!おおっ!黒嵐星狼になったっす!」

嵐牙「よく見たか、豚頭族共よ!これが貴様らが木っ端と侮ったお方達の力の一端だ!」

ゴブタ「全部、吹っ飛んじゃったっすよ………。」

嵐牙「ああ………。」

チェイス「問題ない。」

 

 嵐牙は、豚頭族に対してそう言うが、目の前にいる豚頭族達は、吹き飛んでしまっていた。

 一方、鬼人達は。

 紅丸は、黒炎を出して、豚頭族達を倒していく。

 

紅丸「これが俺たちの新たなる門出。」

 

 白老は、豚頭族達の間を駆け抜けて、斬っていき、倒す。

 

白老「リムル様とゴルド様の華々しい勝ち戦の………。」

 

 紫苑は、上空に居る俺たちを見ていた。

 

紫苑「まずは、最初の一戦目…………ですね。」

豚頭族「ぐっ………!調子に乗るなァァ!!」

 

 豚頭族達は、紫苑と銀姫に向かっていく。

 だが、紫苑は剛力丸という剣を構え、大きく振り下ろす。

 

紫苑「んっ!えいっ!」

 

 紫苑の剛力丸の斬撃が、紫苑に迫る豚頭族達を蹴散らしていく。

 紫苑の攻撃が放たれた後には、地割れが出来ていた。

 

紫苑「リムル様〜!ゴルド様〜!」

リムル「お………おう。」

ゴルド「すげぇな。」

 

 紫苑を怒らせるのは、やめよう。

 俺はそう思った。

 一方、シズさんとハートとブレンは。

 

シズ「フッ!はっ!でやっ!」

 

 シズさんは、ハンドル剣とドア銃を持って、豚頭族を倒していく。

 シズさんは、ハンドル剣のハンドルをターンさせる。

 

ターン!

 

シズ「私の新たな力、見せるわ!」

 

 シズさんはそう言って、豚頭族の周囲を走りながら、ハンドル剣で斬撃していく。

 次に、マックスフレアを取り出して、イグニッションキーを捻り、シフトスピードの代わりにシフトブレスに装填して、シフトアップをする。

 

タイヤコウカーン!

マックスフレア!

 

 タイヤをマックスフレアに変えて、炎を纏ったパンチやキックをして、攻撃していく。

 次にシフトワイルドを取り出して、シフトブレスに装填して、シフトアップをする。

 

DRIVE!TYPE-WILD!

 

 シズさんは、ドライブ・タイプワイルドに変身して、肩のタイヤでショルダータックルをする。

 そして、ランブルダンプのシフトカーを呼び出して、シフトワイルドを抜いて、ランブルダンプを装填して、シフトアップする。

 

タイヤコウカーン!

ランブルダンプ!

 

 タイヤをランブルダンプに変えて、ランブルダンプに付いてくるランブルスマッシャーを持って、衝撃波を発生させながら、豚頭族に突っ込んでいった。

 豚頭族は、シズさんの攻撃によって、倒されていく。

 シズさんは、シフトテクニックを呼んで、シフトブレスに装填して、変身する。

 

DRIVE!TYPE-TECHNIC!

 

 シズさんは、ドライブ・タイプテクニックになって、ドア銃で銃撃していく。

 ある程度撃つと、ドアを開いて閉じる。

 

チャージ!

 

 弾をチャージして、再び撃つ。

 豚頭族が怯んだ隙に、ロードウィンターを呼んで、シフトブレスに装填して、シフトアップをする。

 

タイヤコウカーン!

ロードウィンター!

 

 ロードウィンターにタイヤ交換をして、冷気を放ち、豚頭族を凍らせていく。

 一方、ハートは。

 

ハート「ハアッ!ふんっ!どりゃあ!」

 

 ハートは持ち前のパワーで、豚頭族を殴り倒していく。

 

豚頭族「こ、こいつ…………強い……………!」

ハート「どうした?俺はまだまだいけるぞ!」

 

 豚頭族が怯む中、ハートはそう叫んで、豚頭族へと向かっていく。

 一方、ブレンは。

 

ブレン「ヒ〜ヒッヒッヒッ!」

 

 そんな笑い声を出しながら、毒を出していき、豚頭族を倒していく。

 

ブレン「まさか……………あの鬼人のアレを食べた結果、こんなスキルを獲得するとは、想定外でしたよ。」

 

 そう。

 紫苑の料理を食べてしまい、ブレンは必死に抵抗をした。

 その結果、ユニークスキル、紫苑之毒を獲得した。

 これにより、ブレンが使う毒はさらに強化された。

 

ブレン「あんな悍ましくて、不可思議で、とんでもない劇物を食べた結果、こうなるとは、想定外でしたよ。」

 

 ブレンはそう言いながら、倒していく。

 シズさんもハートもブレンも凄いな。

 そんな風に考えていると、リムルが口を開く。

 

リムル「それにしても、圧倒的だった豚頭族軍がみるみる減っていく。」

ゴルド「紅丸達とは、この戦いが終わった後も、仲良くしたいな。」

リムル「だな。………蒼影もうまくやってるかな。」

 

 俺たちは、そう話す。

 一方、蒼影は。

 

豚頭族「ギャアアア!!」

蜥蜴人族「うう………助かったのか?」

親衛隊長「ああ…………。」

副隊長「ああ………。」

 

 蒼影の強さに、親衛隊長と副隊長は唖然となっていた。

 蒼影は、回復薬を取り出す。

 

蒼影「これを使え。」

副隊長「はっ、はい!」

 

 副隊長は、周囲の蜥蜴人族達を治していく。

 そうやって進んでいき、首領達が囚われている牢獄に着く。

 蒼影が扉を開けると、親衛隊長と副隊長が首領に向かっていく。

 

親衛隊長「父上!」

副隊長「首領!ご無事で………!」

首領「お………おおっ!来てくださったのか、蒼影殿。」

 

 親衛隊長と副隊長で首領の肩を支え、移動を開始する。

 首領は、蒼影に質問をする。

 

首領「しかし、何故?」

蒼影「同盟は締結された。」

首領「それは、どういう………?」

副隊長「隊長を首領の代理と認めて下さったのです。援軍が来ます!」

首領「何と………!」

親衛隊長「まだ諦める時ではありません!父上!」

首領「一族は………助かるのか………!」

 

 副隊長と親衛隊長の言葉に、首領は涙を流す。

 

豚頭将軍「フフフフッ!」

首領「ん?」

 

 突然の笑い声に、全員が前を向くと、豚頭将軍が一体居て、攻撃しようとする。

 首領は、蒼影に向かって叫ぶ。

 

首領「蒼影殿!」

蒼影「心配いらない。既に動けなくしてある。」

豚頭将軍「うう………ううっ!」

 

 蒼影は、既に豚頭将軍を動けなくしていた。

 それには、首領が驚いていた。

 

首領「ああ………!」

親衛隊長「…………そういう反応になりますよね。」

副隊長「…………気持ちは痛いほど分かります。」

首領(わ………わしの判断は、同盟を受け入れるという判断は………正解だった………!)

 

 首領は、驚きながら、自分の判断が正しかった事を悟っていた。

 蒼影が口を開く。

 

豚頭将軍「うう………ううっ………!」

蒼影「見えてるな、豚頭族を操る者よ。次は貴様の番だ。大鬼族の里を滅ぼし、鬼人を敵に回した事、せいぜい後悔するが良い。」

 

 蒼影はそう言って、一本の糸を下に下ろす。

 すると、豚頭将軍は、細切れになる。

 それを見ていた蜥蜴人族達は、唖然としていた。

 一方、水晶玉で蒼影の言葉を聞いていたゲルミュッドは、水晶玉を地面に叩きつける。

 

ゲルミュッド「クソどもが!役立たずめ!鬼人だと?ゲルドには、大鬼族共の里を襲わせたが、まさか、生き残りが進化したとでも言うのか!?それに、あの獣だ!ジュラの森にあんな化け物が居るなど、聞いてないぞ!」

 

 ゲルミュッドは、想定外の事態に狼狽えていた。

 大鬼族の生き残りが鬼人に進化して、黒嵐星狼達の存在がいた事だ。

 

ゲルミュッド「俺が知らぬ所で、一体、何が起きていると言うのだ!?まずい………!何とかしなければ………!ここまで来た計画が潰れてしまう!」

 

 ゲルミュッドは、空を飛んで、湿地帯へと向かっていく。

 

ゲルミュッド「このままでは、俺が………俺があのお方に殺されてしまう………!」

 

 ゲルミュッドが言う、あのお方とは………。

 一方、とある城では、白いタキシードに身を包んだ1人の男性が、月を眺めながらワインを飲んでいた。

 一方、俺は、豚頭帝と思われる存在を発見した。

 

ゴルド「おい、リムル、あれ!あの一際大きいやつ!」

リムル「あっ。」

 

 俺が指差した先には、巨大な豚頭族と、二人の豚頭将軍が居た。

 

リムル「居たぞ、豚頭帝だ。」

紅丸「はっ!」

 

 その存在感は、強かった。

 俺たちは仮面をつけ、腰にバンノドライバーを装着する。

 

リムル「豚頭帝よ。俺たちが引導を渡してやる。」

ゴルド「さあ、行こう!」

 

 俺たちはそう言う。

 いよいよ、決着の時が近い。




今回はここまでです。
シズさんもドライブに変身して、豚頭族と戦っていきます。
ブレンも、新たなユニークスキルを獲得しました。
紫苑の料理を食った結果、身につきました。
チェイスが仮面ライダーチェイサーになるのは、少し先です。
マッハドライバーは、ベスターが来てから、開発に入るので。
次回は、ゲルドとの決着です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
蛮野が、ブロンズドライブとして、テンペストに襲撃してくるというのを考えていますが、どうですかね?
オリジナルの仮面ライダーについても、リクエストは受け付けています。
マッハドライバーの、新たな仮面ライダーを試作する機能を使えば、問題ないと思いますし。
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