翌日、俺とリムルと嵐牙は、丘の上で村を見ていたシズさんの元へ。
昨夜、胸騒ぎがしたので、ハンドル剣とドア銃を作っておいた。
リムルは、シズさんに話しかける。
リムル「俺たちの街、気に入って貰えたかな?」
シズ「ええ。とっても!」
シズさんは、仮面を頭の左側に動かしながら笑顔でそう答えた。
ゴルド「それは、よかった。」
リムル「シズさんさえ良ければ、いつまでも居て良いんだぞ。」
シズ「ありがとう。…………でも、行かなきゃ。」
リムル「そっか………。」
シズ「ここに居たら、迷惑をかけちゃうかもしれないし。」
ゴルド「ん?」
俺とリムルが首を傾げる中、シズさんは表情を暗くして、口を開く。
シズ「………私の旅の目的は………。」
リムル「目的?」
シズ「私を召喚した男を見つける事。」
ゴルド「見つけたら、どうするんですか?」
俺のその問いには、シズさんは答えなかった。
流石に、聞きすぎたか。
すると、リムルが明るく答える。
リムル「分かった!残念だけど、いつでも遊びに来てくれ!歓迎するよ!なあ、嵐牙?」
嵐牙「勿論です!」
ゴルド「いつでも、熱烈歓迎だよ。」
シズ「ありがとう。嵐牙もありがとう。」
そう言って、シズさんは嵐牙の顔を抱える。
その後、村へと戻り、用意をしているエレンとシズさんを待つ。
その際、考えていたのは、シズさんを召喚した男の事だ。
ゴルド(一体………誰がシズさんを召喚したんだ?炎への耐性は、恐らく、焼夷弾の炎で焼かれた結果、身に付いた物だろうけど………。もしかして、魔王か?)
恐らく、魔王の可能性が高いな。
だが、シズさんは一体、何をしようとしているんだ…………?
そんな風に考えていると、シズさんとエレンがやって来る。
リグル「お、来た来た。」
エレン「お待たせ〜。」
ギド「待ちくたびれたでやすんよ。」
カバル「………ったく、女は支度が遅ぇよな。全く。」
そんな中、シズさんは立ち止まる。
俺たちが首を傾げながら見ていると、突然苦しみ出す。
シズ「ぐっ………!グゥゥゥゥ………!」
リグルド「どうかしましたか?」
ゴルド「シズさん………!?」
シズ「そんな………!もう………!?」
ギド「シズさん?」
カバル「おい、どうした………?」
皆が心配する中、シズさんは倒れ、絶叫する。
シズ「グゥゥ………!アァァァァァ!!」
すると、シズさんが着けている仮面にヒビが入り、そこから赤い光が立ち上る。
エレン「シズさん!シズさん!!」
ゴルド「何が起こってるんだ………!?」
悪之知識『告。対象の魔力が増大しました。警戒してください。』
魔力が増大!?
そんな風に驚いていると、赤い光は空へと届き、周囲に黒雲が現れ、太陽の光を遮る。
すると、シズさんが少しずつ浮かび上がり、衝撃波がこちらに来る。
俺たちは、倒れながらも、シズさんを見上げる。
ゴルド「皆!大丈夫か!?」
カバル「何だよ、これ………!危険手当くらい上乗せしてもらわねぇと………!」
ギド「だから、それはフューズの旦那に言うでやんすよ!」
エレン「シズさん!シズさん!」
エレンがそう叫ぶ中、カバルが何かに気づいた様な反応をする。
カバル「シズ……?シズエ・イザワ………!?」
エレン「えっ?」
ギド「シズエ・イザワって………爆炎の支配者か………!?」
エレン「そ、それって、50年くらい前に活躍したって言う、ギルドの英雄よね!?シズさんが………!?」
ギド「爆炎の………!?」
カバル「くっ………!もう引退してんじゃなかったのか!?」
やはり、カイジンが言っていたことは本当だったのか!
俺たちは、リグルドとリグル、シールドに命令する。
リムル「リグルド、リグル、シールド。皆を避難させろ。」
リグルド「しかし………!」
リグル「リムル様………!ゴルド様………!」
ゴルド「このままじゃ、死人が出る!命令だ!大至急!」
シールド「ははっ!承りました!」
リグルドとリグル、シールドは、ゴブリン達やカイジン達を避難させるために動き出す。
すると、シズさんが。
シズ「ハナ………レテ………。」
「「!!」」
シズ「オサエキレナイ………ワタシカラ………ハナレテ………。」
シズさんは、そう言ったのだ。
俺とリムルは、思念伝達で話し合う。
ゴルド『リムル………どうする?』
リムル『何とか、助けられないのか?』
ゴルド『もしかして、その召喚した男に、呪いを刻まれたんじゃ………。』
リムル『なら、どうにか、シズさんを助けないと………!』
ゴルド『ああ!』
その為には、シズさんの内部に巣食う、何かを特定しないと………!
すると。
悪之知識『告。解析の結果、個体名、シズエ・イザワには、イフリートが同化しており、現在、主導権を取り戻そうと暴走しています。』
ゴルド『マジか………!?なら、どうにかして、シズさんとイフリートを分離できれば……………!』
そういえば、融合進化態が出てからは、必殺技で人間とロイミュードを分離する力があった筈……………。
ていうか、いつの間に解析してたのか。
すると、悪之知識が、今度は絶望的な事を言う。
悪之知識『告。個体名、シズエ・イザワからイフリートを分離すると、命の保証はありません。』
ゴルド『何っ!?』
悪之知識『個体名、シズエ・イザワは、イフリートによって延命されている状態です。イフリートが居なくなれば、個体名、シズエ・イザワの命は、持って一月未満。』
ゴルド『そんな………!?』
それでは、シズさんを助けられないのと同義ではないか。
仮面ライダーという力があるのに、シズさんを助けられないのか………。
そんな風に打ちひしがれていると。
悪之知識『告。個体名、シズエ・イザワを助ける方法は、一つだけあります。』
ゴルド『何っ!?』
悪之知識『それは…………。』
そう言って、悪之知識は語った。
どうすれば、シズさんを助けられるのかを。
俺は、それを聞いて、決意した。
絶対にシズさんを助けると。
俺は、リムルに思念伝達で伝える。
ゴルド『リムル。シズさんを助ける方法を見つけたぞ!』
リムル『でかした!それで、どうすれば良いんだ?』
ゴルド『俺がイフリートを抑える!リムルは、イフリートを食らってくれ!』
リムル『分かった!』
実は、リムルには、シズさんとイフリートを分離した後、どうするのかは、まだ伝えていない。
こればっかりは、今説明している余裕がない。
何せ、もうシズさんは、限界なのだ。
俺は、腰にバンノドライバーを装着する。
カバル「何だそれ!?」
ゴルド「良いから、見てろ。」
俺はバンノドライバーを装着した後、イグニッションキーを回す。
ゴルド「変身。」
すると、俺の姿が変わる。
俺はゴルドドライブに変身した。
すると。
エレン「えぇぇぇ!?」
ギド「レイトの旦那の姿が………!」
カバル「変わった…………!?」
カバル達は、俺の姿が変わった事に驚いていたが、リムルは嵐牙に乗って、俺の隣に来る。
ゴルド「準備は良いか?」
リムル「ああ。」
ゴルド「分離した後の事は、戦いが終わったら話す。今は、イフリートを取り込むのに専念してくれ。」
リムル「おう。お前を信じてるぞ。」
ゴルド「ああ。だから、俺もお前を信じる!」
リムル「おう!シズさん、あんたの呪いは俺達が解いてやる。」
ゴルド「だから、もう少し頑張ってくれ!」
シズ「オ………ネ………ガ………イ………。」
シズさんは、そう言う。
すると、限界が来たのか、シズさんの姿が、イフリートになる。
カバル「炎の精霊……イフリート………!」
ギド「間違いないでやす。シズさんは……!」
エレン「伝説の英雄………爆炎の支配者………!あ、あんなの、どうやっても勝てないんですけど!」
ギド「無理でやす………。あっしらはここで、死ぬんでやす………。短い人生だったでやすんね………。」
エレン達が弱腰になっている中、イフリートは咆哮して、そこから、精霊の類を召喚して、俺たちの村に火を放っていく。
リムル「ちっくしょう………!折角作ったばっかりなのに………!」
エレン「いった〜い………!」
ゴルド「お前ら!早く逃げろ!」
カバル「……そんな訳にもいかねぇよ………!」
カバルは、そう言って、剣を抜刀する。
カバルだけでなく、エレンもギドも、武器を構えていた。
カバル「あの人がなんで殺意を剥き出しにしてるのか知らねーが………。」
ギド「俺達の仲間でやんすよ。」
エレン「ほっとけないわ!」
良い仲間じゃないか。
俺たちは、身構える。
リムルが、イフリートに聞く。
リムル「念のために聞くぞ、イフリート!お前に目的はあるか!?」
リムルがそう問う中、イフリートは何も答えずに、こちらに向かって攻撃して来る。
俺とリムルは、ステップでそれを躱す。
リムルは、反撃で水刃を撃つが、当たる直前で蒸発してしまった。
ゴルド『マジか……………なあ、悪之知識さん。イフリートには、どんな攻撃が通用するんだ?』
悪之知識『解。精霊族には、爪や牙などの攻撃は通用しません。有効なのは、魔法攻撃。』
ゴルド『分かった。どうにかするか。』
俺は、ハンドル剣とドア銃を手に、イフリートに向かっていく。
リムルは、イフリートが召喚したサラマンダーの相手をしていた。
俺はあくまで時間稼ぎ。
正直言うと、ゴルドドライブに、人間とロイミュードを分離する能力を付与したいが、上級ロイミュードの体の一部なんて無いし、時間が無い。
ゴルド「ハアッ!フッ!でやっ!」
俺は、衝撃波を放ちつつ、攻撃していく。
俺とイフリートは、互角に戦っていた。
リムルは、エレンの魔法を取り込み、取り込んだ魔法を使って、二体のサラマンダーを倒した。
だが、一体が自爆をしようとしていた。
ゴルド「自爆!?」
カバル「こいつ、自爆を!?」
まずい!
リムルは距離的に間に合わない。
使うしか無いか!
ゴルド「ハアッ!」
俺は、ロイミュードが使える能力の一つ、重加速を発動させる。
すると、周囲の動きが遅くなる。
リムル「動きが…………遅く…………!?」
悪い、リムル。
リムルは、コア・ドライビアを持っていない為、重加速の影響を受けていた。
ただ、イフリートの動きも遅くなったので、俺はすぐにエレン達とサラマンダーの間に入り、エネルギー障壁とドア銃のバリアを展開して、重加速を解除する。
すると、サラマンダーは自爆する。
だが、俺が展開したエネルギー障壁とドア銃のバリアによって、無傷で済んだ。
エレン「ゴルドさん!?」
カバル「いつの間に……………!?」
ギド「イフリートと戦っていたのではなかったでやすか!?」
ゴルド「大丈夫か!?後は俺たちに任せて、安全な場所に避難してくれ!」
エレン「わ、分かったわ!」
カバル「頼んだぜ……………!」
ギド「お願いしやす!」
エレン達を避難させ、リムルと合流する。
リムル「おい、ゴルド!何だよ、さっきの能力は!?」
ゴルド「悪い、それに関しては、後でしっかり説明する。今はイフリートに集中するぞ!」
リムル「お、おお!」
リムルは、嵐牙を避難させていた様だ。
俺たちがイフリートと向かい合っていると、イフリートは分身をする。
ゴルド「分身!?」
リムル「俺に任せろ!
リムルが魔法を放ち、イフリートの分身はあっという間に消える。
ゴルド「リムル!」
リムル「分身は任せろ!お前は本体を動けなくしてくれ!」
ゴルド「ああ!」
俺は、イフリートに向かっていく。
イフリートは咆哮して、俺と応戦する。
俺とイフリートは、お互いに格闘戦を繰り広げていく。
その戦いに、衝撃波が周囲に向かっていく。
俺は、イフリートの動きを見ていた。
どこかで隙が出来るのを確認しているのだ。
すると、イフリートは俺の足元に魔法陣を出す。
ゴルド「何っ!?しまっ………………!?」
イフリートの魔法が発動して、俺は炎に包まれる。
俺は焼けてしまうのを覚悟したが、一向に焼ける気配はない。
ゴルド『あ、あれ?どういう事?』
悪之知識『……………告。熱変動耐性により、炎の攻撃は自動で無効化されています。』
ゴルド「あ。」
そういや、そんなのを獲得していたな!
悪之知識さん、すいません。
ゴルドドライブとかの方に夢中になってて、忘れてたんです。
だが、これは使えるな!
イフリートは、標的をリムルに変えようとしていた。
それを感じて、すぐにイグニッションキーを捻る。
すると、ゴルドコンバージョンが発動して、イフリートは動けなくなる。
リムル「ゴルド!」
ゴルド「ふん!残念だったな!炎の攻撃は、俺には効かない!油断したみたいだな。リムル!」
リムル「お、おお!」
リムルは、捕食者を発動して、イフリートを取り込む。
イフリートは消えて、その場には、シズさんが転がっていた。
俺は一息吐いて、変身解除する。
ゴルド「ふぅ……………何とかなった。」
リムル「ゴルド、お疲れさん!」
ゴルド「ああ。」
俺たちはそう話して、シズさんに駆け寄る。
すると、シズさんが目を覚まし、俺とリムルを見てくる。
シズ「ありがとう………スライムさん、ロイミュードさん。」
その言葉に、俺とリムルは、笑みを浮かべる。
こうして、この戦いは、幕を閉じたのだった。
一方、リムルに取り込まれたイフリートは、暗く何もない空間にいた。
そこで炎で脱出を試みるも、ただ遠くまで飛び、消えていくだけだった。
すると。
ヴェルドラ「観念せよイフリート、貴様にはこの空間を破れん。」
ヴェルドラがイフリートに話しかけていた。
イフリートは、唖然としながらヴェルドラを見上げていた。
ヴェルドラ「貴様の敵う相手ではないわ。リムルとゴルドは、我の盟友ぞ。我は、暴風竜、ヴェルドラ=テンペスト。心ゆくまで相手をしてやろう。」
イフリートが呆然とする中、ヴェルドラの高笑いが響く。
今回はここまでです。
ゴルドコンバージョンを利用して、イフリートの動きを止めて、リムルが捕食しました。
ゴルドコンバージョンによって、チェイサーマッハの動きを止めた事から、可能かなと思い、やりました。
イフリート戦はこれで終わりです。
次回、シズさんの運命が決まります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ゴルドの運命の人である朱菜との邂逅も、近いですね。
チェイスが使っていたマッハドライバーには、新たな仮面ライダーを試作する機能があるので、それを使って、オリジナルの仮面ライダーを作ろうと思いますが、どういうのが良いですかね?