転生したらロイミュードだった件   作:仮面大佐

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第8話 大鬼族の襲来

 エレン達が、俺たちの村から去った後、俺たちは、村の開発を着々と進めていた。

 カイジン達が、衣類、住居、道具作成を進めて、リグルド達、ゴブリン・ロードによって、村の統治を行う流れが出来上がっていた。

 ロイミュード達も、協力している。

 その間、俺たちは、一つの天幕へと入っていった。

 誰も通さない様に頼んである。

 リムルは、シズさんの仮面を取り出す。

 イフリートの暴走の際に、ヒビが入っていたが、修復出来たらしい。

 

ゴルド「シズさんの仮面、直ったんだな。」

リムル「ああ。シズさん、直ったぜ。」

シズ「うん、ありがとうね。………それと、お願いがあるんだけど………。」

リムル「お願い?」

シズ「その仮面、スライムさんが受け取ってくれないかな?」

 

 シズさんは、リムルに対して、そう言ったのだ。

 リムルは、シズさんに聞く。

 

リムル「………それって、シズさんの大事な物なんじゃ………。」

シズ「今の私には、必要ない物だから。スライムさんに受け取って欲しいんだ。」

ゴルド「…………受け取ってやれ、リムル。」

リムル「ああ。受け取るよ。」

 

 リムルは、シズさんから、仮面を受け取る。

 その後、俺たちは、ヴェルドラが居た洞窟へと向かう事にした。

 向かう途中、リグルドとシールドの2人が話しかけてくる。

 報告をしに来たのだ。

 

リグルド「報告は以上です。」

リムル「ああ。ありがとさん。」

ゴルド「報告ご苦労。」

リグルド「ああ、それと。」

「「ん?」」

リグルド「………リムル様は、今日もご食事の必要がないのでありますか?」

リムル「ああ。どうせ、スライムの体じゃあ、味なんてしない………。」

ゴルド「おい。今、人間の姿を得ただろ?」

リムル「あっ!リグルド!」

リグルド「はっ。」

リムル「今日から、俺も一緒に飯を食うよ!」

リグルド「なんと!では、今日は宴会ですな!」

ゴルド「ああ。頼む。」

リグルド「はっ!」

 

 そう言って、リグルドは去っていく。

 そう、リムルは、スライムの姿では味がしないので、これまで食事には参加しなかったのだ。

 ちなみに、俺は、味を感じる事は出来たが、流石にリムルが不憫なので、俺も食事をしていない。

 俺たちは、今日の夕飯の事を考えながら街の外へと向かうと、リグル達がいた。

 

リムル「よう、リグル。」

リグル「リムル様!ゴルド様!シズ殿!」

ゴルド「食料調達、ご苦労様。」

リグル「ありがとうございます。これから、森へ向かう所です。」

ゴルド「今夜は宴会だ。美味しそうな獲物を頼む。」

ゴブタ「今日は、リムル様達も食べるっすか?」

リムル「おうよ!なんせ、この体には味覚があるからな!」

ゴブタ「いっぱい食べたら、おっぱいも育つっすかね?」

 

 ゴブタがそんなセクハラ発言をすると、リムルに思いっきり蹴られる。

 まあ、自業自得だし。

 それを見たリグルは、すぐに頭を下げる。

 

リグル「すいません!ゴブタには、きっちり教育させるので!では、特上の牛鹿をご用意しましょう。」

ゴルド(牛鹿………牛と鹿が合体した様な動物の事か?)

リムル「おう、頼むな。」

リグル「お任せ下さい!最近は、森の奥から移動してくる魔獣が多いので、獲物は豊富なんです。」

ゴルド「………何かあったのか?」

リグル「いえ。環境の変化によって、魔獣の移動がありますからね。大した事は無いと思うのですが。」

 

 そういう魔獣の移動がある場合は、何か強い存在に追われて、移動するという場合があるからな。

 つまり、何か強い存在が居ると警戒した方が良さそうだ。

 すると、リムルの影から、嵐牙が現れる。

 恐らく、思念伝達で、嵐牙を呼んだのだろう。

 

嵐牙「お呼びですか?我が主。」

リムル「嵐牙。リグル達と森に同行してくれ。」

ゴルド「何も無いとは思いたいが、念の為に、俺からも頼む。」

嵐牙「心得ました。お任せ下さい。遠慮はいらぬ。我を連れてゆけ、リグル殿。」

 

 そう言う嵐牙。

 かっこいいのだが、尻尾をブンブンと振っていると、ただの犬にしか見えない。

 俺たちは、リグル達を見送って、ヴェルドラの洞窟へと向かう。

 封印の洞窟に到着して、俺たちは、リムルの方を見ていた。

 

シズ「ここが、ヴェルドラが封印されていた洞窟……………。」

ゴルド「そうだな。」

リムル「それで、何するんだよ?」

ゴルド「ちょっと、シズさんの為に、用意したいのがあるんだよ。」

シズ「私の?」

ゴルド「ああ。」

 

 そう言って、俺はドライブドライバーを取り出した。

 予め作っておいた、AIドライバーだ。

 感じとしては、仮面ライダーハートの変身に用いられていた物とほぼ同じだ。

 

リムル「それって、ドライブドライバーか?」

ゴルド「ああ。シズさんにも、必要かなと思ってな。」

シズ「ロイミュード君……………。」

ゴルド「さてと。後はドライブに関する全てのデータをインストールすれば完成だ。」

 

 

 AIもクリムに似るようにイメージしながらドライブのデータをインストールした。

 その際、ゴルドドライブに変身した。

 インストールが完了した後、思わぬ事態が起こる。

 

???「……ここは?私は眠っていたはず……ん?」


ゴルド「えっ?」

 

 

 ドライバーのディスプレイに顔が……クリムの顔が出現した。
 

 俺の顔を見たクリムは思わず叫んだ。

 

クリム「蛮野!?」

ゴルド「うわっ!?」

 

 そう言って、俺から離れる。

 

ゴルド「えっ…………クリム!?なんで!?」


クリム「それはこちらのセリフだ!何故君が生きているんだ蛮野!」


ゴルド「えっ!イヤイヤ違う!俺は蛮野天十郎じゃない!」


クリム「何を言う!その姿に声!間違いなく君だと証明している!」

 

 やっべ。

 今、ゴルドドライブだからか。

 それに、声も蛮野と似ているから、誤解しているのか。

 ていうか、何でクリムの人格が現れてんの!?

 すると、悪之知識が話しかける。

 

悪之知識『告。』

ゴルド『どうした?』

悪之知識『ドライブドライバーにデータをインストールした結果、AIに個体名、クリム・スタインベルトの知識と記憶と人格が与えられたようです。』

ゴルド『マジで?』

 


 そういう事か。

 俺が納得してる中、リムルとシズさんが、クリムに話しかけていた。

 

リムル「ちょっと待ってくれ!こいつは蛮野じゃない!」

クリム「っ!?君たちは?」

シズ「私たちは、彼の仲間。少し、話を聞いて。」

 

 そう言って、リムルとシズさんが、クリムに説明をする。

 しばらくすると。

 

クリム「……成る程。此処は別世界で君達は転生者と召喚者。そしてそこの蛮野と同じゴルドドライブの姿の君がゴルドと呼ばれる別人と言うことか。」


ゴルド「はい。」


クリム「いやすまない。とんだ勘違いをしてしまった。」


ゴルド「いやそれは仕方ない。このゴルドドライブの姿と声だと間違うはずさ。」


クリム「ふむ。それにしても、私達の戦いが特撮となって知られている世界の存在か。そしてこの世界で君が転生して得た力が偶然にも私と言う人格を再現した……実に興味深い現象だ。」

 

 と、納得してくれた。

 何とか納得してくれて良かったよ。

 その後、リムルのスキルの確認を行なった。

 しばらくして、休憩がてら、シズさんに聞く。

 

リムル「なあ、シズさん。」

シズ「どうしたの?」

リムル「実は、2人の事は、占いで知ったんだけど、その時に、5人の子供が居たんだけど、何なんだ?」

 

 リムルの質問に対して、シズさんは表情を暗くして答える。

 

シズ「…………その子達は、国によって召喚されたんだけど、不完全な状態で召喚されたから、大量の魔素で死んじゃう。だから、私たちは、あの子達を助けたいの。」

 

 そう語った。

 シズさん曰く、不完全な状態で召喚された十歳未満の子どもは、数年もしない内に大量の魔素によって死んでしまうらしい。

 それを、国は召喚したのにも関わらず、捨てたのだ。

 それは、到底許される行為ではない。

 だが、救う手段は、シズさんが知っていた。

 というより、シズさんこそが、その証拠なのだ。

 上位精霊と同化させれば、死を免れる事が出来るらしい。

 ただ、シズさんが上手く行かなかった理由としては。

 

シズ「私とイフリートは、馬が合わなかったんだと思う。イフリートは、魔王レオンへの忠誠心が強かったから。」

 

 と、語っていた。

 シズさんは、魔王の一人、レオン・クロムウェルを憎んでいたらしく、イフリートとの不一致が、寿命が縮まった結果になってしまったのだろう。

 俺としては、その子達を助けたいと思う。

 突然異世界に召喚され、捨てられたのは、余りにも不憫だ。

 だが、魔王か……………。

 そう簡単には会えないよな。

 そう思っていると。

 

嵐牙『リムル様!ゴルド様!』

ゴルド『嵐牙!?思念伝達か!』

悪之知識『個体名嵐牙からの思念伝達。声音から、救援要請と推測。』

ゴルド『嫌な予感が的中したか!救援に向かうぞ!』

悪之知識『了。』

 

 嵐牙からの思念伝達を聞いて、俺とリムルは立ち上がる。

 ちなみに、俺も思念伝達を習得していた。

 

リムル「シズさん!行くぞ!」

シズ「どうしたの?」

ゴルド「嵐牙達が襲われているんだ!助けに行こう!」

シズ「ええ!」

リムル「ゴルド!一応、これをつけとけ!」

 

 リムルはそう言って、俺にシズさんの仮面を投げ渡す。

 

ゴルド「この仮面は?」

リムル「複製品だ!一応、お前も妖気(オーラ)を抑えとけ!」

ゴルド「分かった!」

 

 俺は仮面を付け、嵐牙達の元へと向かって行く。

 すると、ゴブタが転がってくる。

 

ゴルド「ゴブタ!大丈夫か!?」

ゴブタ「斬られたっす!超痛いっす!!」

リムル「落ち着け。傷は浅い。」

 

 周囲には、警備班が倒れており、その先には、二人の人物が。

 人間では無い事は確かで、見た所、角が生えている。

 

ゴルド「なんだ、お前ら?」

ゴブタ「あっ!リムル様とゴルド様じゃないですか!心配で来てくれたんすね!」

リムル「そうだな。元気そうだし、回復薬はいらないな。」

ゴブタ「冗談っす!欲しいっす!」

ゴルド「素直にそう言えば良いのに。」

 

 俺はそう呟いて、ゴブタに回復薬をぶっかける。

 ゴブタが回復される中、嵐牙は、大槌を持った者と2本の刀を持った者と交戦していた。

 嵐牙がその二人に向かおうとした瞬間、地面から炎が立ち上り、嵐牙は怯む。

 木々の間に、桃色の髪の人物がいて、その指先から炎が出ていた事から、あの炎は、その人物による物だと思う。

 

リムル「嵐牙!」

 

 リムルは、嵐牙を呼ぶと、嵐牙はすぐに戻ってきた。

 

嵐牙「主達よ!申し訳ありません。我が居ながら、この様な………!」

 

 すると、武器をぶつけ合う音が聞こえてきて、そちらを向くと、リグルが、紫色の髪の人物と交戦していた。

 だが、リグルが劣勢になっていた。

 

リムル「戻れ、リグル!」

 

 リグルは、リムルの呼びかけにすぐに応じて、こちらに戻る。

 見た所、重傷ではないな。

 

リグル「リ、リムル様、ゴルド様!申し訳ありません………!」

リムル「安心しろ。あとは俺たちに任せて、ゆっくり休め。」

リグル「ありがとうございます………。」

ゴルド「嵐牙。倒れている者たちは、どうしたんだ?」

嵐牙「はっ。魔法によって眠らされています。あの桃色の髪の仕業です。」

 

 嵐牙が視線を向ける先には、襲撃者達が全員揃っていた。

 数は六人。

 その内、武器を持っているのは五人で、桃色の髪の人物は、魔法による支援の役割だろう。

 多分、全員が強い。

 これは、変身する事も考慮するか。

 というか、あの桃色の髪の人物は、ドワルゴンで見た運命の人と似ていた。

 まさか、こんな所で出会うとはな。

 すると、リグルが口を開く。

 

リグル「面目ありません。まさか、大鬼族(オーガ)に出くわすとは………。」

ゴルド「大鬼族(オーガ)か………。」

 

 やはり、人間では無いな。

 それも、大鬼族(オーガ)

 だとすると、かなり厄介な事になりそうだな。

 まあ、まずは対話から。

 

リムル「おい、お前ら。事情は知らないが、うちの者が失礼したな。」

ゴルド「話し合いに応じる気はないか?」

 

 俺たちの問いかけに、大鬼族(オーガ)達は黙っていた。

 実力差は明白。

 だが、ゴブタとリグルの二人は致命傷ではないし、他の連中も眠らされている。

 何か、理由があるのか?

 すると、リーダー格の大鬼族(オーガ)が口を開く。

 

大鬼族「正体を現せ!邪悪な魔人どもめ!」

「「は?」」

 

 そのリーダー格の言葉に、俺たちは首を傾げる。

 

リムル「お、おいおい!ちょっと待て!俺たちが何だって!?」

ゴルド「どういう意味だ!?」

大鬼族「魔物を使役するなど、普通の人間に出来る芸当ではあるまい。見た目を偽り、妖気(オーラ)を抑えている様だが、甘いわ!」

大鬼族「正体を現せい!」

大鬼族「黒幕が直々に出向いてくれるとは、好都合な物。」

 

 えぇぇぇ………。

 大鬼族(オーガ)の恨みを買った覚えはないぞ!?

 ていうか、まあ、見た目を偽ってるのは、合ってるなぁ………。

 人間としての姿だけでなく、ゴルドドライブやらZZZとしての姿もあるしな。

 

ゴルド「ちょっと待て………。」

大鬼族「ふん。答えを聞くまでも無い。貴様らの正体は、仮面が物語っている。」

「「仮面?」」

 

 仮面って、俺たちが持ってるこれの事か?

 ちょっと待った。

 それを聞いたシズさんが叫ぶ。

 

シズ「ちょっと待って!2人の仮面は、私たちが預けた物よ!」

大鬼族「同胞の無念。その億分の一でも、貴様らの首で贖ってもらおう!邪悪なる豚どもの仲間め!」

 

 不味いな………戦る気満々だよ。

 ていうか、同胞の無念に邪悪なる豚どもの仲間?

 やっぱり、何か訳ありみたいだな。

 俺はバンノドライバーを腰に装着する。

 嵐牙が話しかける。

 

嵐牙「どういたしますか?」

リムル「どうって………。お前はあの桃色を相手しろ。」

嵐牙「はっ!」

ゴルド「殺すなよ。殺したら、更に連中の憎しみが湧きそうだ。」

嵐牙「はっ………。」

リムル「残りは、俺達でどうにかするよ。」

ゴルド「シズさんは、クリムを守ってくれ。」

シズ「うん。」

嵐牙「しかし、たった2人で、5体の大鬼族(オーガ)を相手に………。」

ゴルド「問題ないさ。」

嵐牙「それでこそ、主達です!」

 

 嵐牙はそう言う。

 俺は、バンノドライバーのイグニッションキーを捻る。

 

ゴルド「変身。」

 

 そう言うと、姿が変わっていく。

 俺は、ゴルドドライブへと変身する。

 

大鬼族「す、姿を変えたところで何も変わらん!」

 

 そう言って、俺達に迫り、刀を振り下ろすが、俺たちはすぐに躱す。

 リムルが黒色の大鬼族の元に向かう中、俺は青色の大鬼族の方へと向かう。

 

ゴルド「さて、行くか。」

大鬼族「俺を相手に1人で挑むとは、舐められた物だな。」

ゴルド「どうかな?」

 

 俺はそう言って、青色の大鬼族と戦う。

 青色の大鬼族が、2本の刀で攻撃する中、俺はそれを躱していく。

 そして、当たらない事に焦りを感じ始めたので、カウンター気味にパンチを叩き込む。

 

大鬼族「がっ……………!?」

ゴルド「悪いけど、寝てろ。」

 

 そう言うと、青色の大鬼族は、気絶したのか、倒れる。

 リムルの方をチラリと見ると、黒色の大鬼族は、麻痺吐息で気絶させられ、紫色の大鬼族は、粘鋼糸で拘束されていた。

 

リグル「おお!」

ゴブタ「流石っす!」

シズ「凄い……………。」

クリム「そのようだね。」

大鬼族「あんなに簡単に………。」

 

 リグルとゴブタは、歓声を上げ、桃色の髪の大鬼族は、驚いていた。

 俺は、リムル達と合流して、残りの二人の方を見る。

 

ゴルド「さて………。」

リムル「どうする?」

大鬼族「…………あの者たちは、かなりの強者ですじゃ。ご油断召されるな、若。」

 

 警戒心を抱かれたか。

 まあ、無理もないか。

 流石に、話すか。

 

リムル「なあ……ここら辺にしないか?」

ゴルド「そろそろ、俺達の言い分も聞いてほしいんだが………。」

大鬼族「黙れ!邪悪な魔人め!!」

ゴルド「ええとな………。」

 

 あれ?あの白い老人の大鬼族が居ない。

 いや、気配を感じない。

 リーダー格の大鬼族の言葉を聞きつつ、周囲を警戒する。

 

大鬼族「確かに貴様らは強い。だからこそ確信が深まった。やはり貴様らは、奴らの仲間だな!」

ゴルド「奴ら………?」

大鬼族「たかが豚頭族(オーク)ごときに………我ら大鬼族(オーガ)が敗れるなど、考えられぬ!」

ゴルド「オーク?」

 

 待って。

 それって、俺ら無関係だぞ。

 現在、村にオークなんて、誰一人居ないわけだし。

 

リムル「おい………さっきから何を………。」

大鬼族「黙れ!全ては、貴様ら魔人の仕業なのだろうが!!」

ゴルド「魔人?」

大鬼族「とぼけるな!」

リムル「待ってくれ………それは誤解……。」

ゴルド「リムル!待て!」

 

 俺たちの背後に、あの爺さんが現れ、俺たちの首を飛ばそうとしていた。

 すかさず俺は、重加速を発動して、爺さんの間に行き、腕で受け止める。

 その際、重加速は解除した。

 

大鬼族「なぁ………!?気配は完全に絶っていた筈………!?」

ゴルド「悪いな。俺の第六感っていう感じかな?」

大鬼族「化け物どもめ………!鬼王の妖炎(オーガフレイム)!」

 

 驚いた爺さんがすぐに下がり、リーダー格が、炎の攻撃をしてくるが、俺たちには、熱変動耐性がある。

 炎の攻撃は効かない。

 俺たちが悠然と炎から出てくるのを見て、リーダー格と爺さんは唖然となった。

 

ゴルド「悪いな。俺たちに炎は効かない。」

リムル「どうやら、俺はお前達を侮っていた様だ。少し、本気を見せてやろう。」

 

 そう言うと、俺とリムルは、オーラを全開にする。

 それには、大鬼族も驚いていた。

 だが、真に驚くべきは、その先だった。

 何せ、黒炎がリムルの左手から上がったのだ。

 それには、シズさんとクリムも驚く。

 

シズ「嘘………………。」

クリム「これが……………この世界のスキルとやらかね?」

ゴルド『………何、あれ?』

悪之知識『告。個体名リムル=テンペストが、個体名シズエ・イザワの体を取り込んだ際に得たユニークスキル、変質者を用いて獲得したスキルだと推測。』

ゴルド『…………なるほど。』

 

 そんなスキルを得たのかよ。

 そして、あの黒稲妻を使い、目の前にあった岩を破壊する。

 やっぱり、黒稲妻、威力高すぎるだろ。

 だが、今の状況では、役に立つ。

 

ゴルド「どうする?」

リムル「まだやるか?」

シズ「こっちの話を聞いて欲しいの。」

 

 そう言うと、リーダーは顔を歪める。

 ビビっている様だな。

 そのまま逃げてくれ。

 すると、あの爺さんがリーダーに話しかける。

 

大鬼族「若。姫を連れてお逃げください。ここはワシが………。」

大鬼族「黙れ、爺。………凄まじいな。悲しいが、我らでは、貴様らには遠く及ばぬようだ。だが、俺には、次期頭領として育てられた誇りがある!無念に散った同胞の無念を晴らさずして、何が頭領か!叶わぬまでも、一矢報いてくれるわ!」

大鬼族「若………。それでは、ワシもお供致しましょうぞ!」

 

 やばい、リムルの炎が逆効果になった。

 まあ、事情は分からないが、恐らく、何者かに故郷を襲われ、同胞を虐殺されたのだろう。

 どうしたもんか………。

 すると、嵐牙と交戦していた筈の桃色の髪の大鬼族が、リーダーの前に来る。

 

大鬼族「お待ち下さい、お兄様!この方達は、敵では無いかもしれません!」

大鬼族「そこを退け!」

大鬼族「いいえ!」

大鬼族「………何故だ!?里を襲った奴と同じく、仮面をつけた魔人では無いか!お前もそう言っただろう!?」

大鬼族「はい………ですが、冷静になって考えて見てください!これだけの力を持つ魔人様達が、姑息な手段を用いて、豚どもに我らの里を襲撃させたのは、不自然です!それこそ、たった2人で我らを皆殺しに出来るでしょうから!確かに、この2人は異質ではありますが、里を襲った者達とは、無関係なのではないでしょうか?」

 

 どうやら、気付いてくれたみたいだな。

 あと、もう一押しってところか。

 

リムル「少しは、人の話を聞く気になったか?」

ゴルド「じゃあ、その炎、さっさと始末してくれ。危なくてしょうがない。」

リムル「ああ。」

 

 リムルは、炎をしまう。

 そして、俺は変身解除する。

 リーダーは、訝しげな声を出す。

 

大鬼族「何者なんだ、お前達は?」

リムル「俺?俺はただのスライムさ。」

ゴルド「そして、俺は新たに生まれた種族、ロイミュードさ。」

大鬼族「スライムにロイミュード?」

リムル「そう。スライムのリムルに。」

ゴルド「ロイミュードのゴルドだ。」

 

 そう言って、リムルは人間としての擬態を解く。

 俺は、怪人態みたいなのは無いので、そのままにしておく。

 

大鬼族「ほ、本当に………!?」

シズ「本当よ。スライムさんが持ってる仮面は、私が託した物。何なら、2人の仮面が、あなた達の里を襲った者と同じ物か、確かめても構わないわ。」

大鬼族「ああ………。」

 

 大鬼族は、俺たちから仮面を受け取って、それを検分する。

 

大鬼族「似ている気はするが………。」

大鬼族「これには、抗魔の力が備わっている様です。」

大鬼族「しかし、あの時の魔人は、妖気(オーラ)を隠してはおらなんだ。」

大鬼族「では………。」

 

 誤解だと気付いたリーダーは、俺たちの前に跪く。

 

大鬼族「申し訳ない。どうやら、追い詰められて、勘違いをした様だ。どうか、謝罪を受け入れて欲しい。」

リムル「うむ。苦しゅうない。」

ゴルド「大丈夫だ。まあ、立ち話もなんだ。一先ず、村に戻るとしよう。君たちも来てくれ。」

 

 俺の言葉を聞いたリーダーは、驚いた表情を浮かべる。

 

大鬼族「良いのか?」

リムル「色々と事情を聞きたいしな。」

大鬼族「………そちらの仲間を、傷つけてしまったが………。」

ゴルド「そりゃあ、俺らも、そちらの仲間を傷つけてしまったからな。お互い様さ。それに、死人が出なかったから、良しとしよう。」

リムル「それに、今日は、俺たちの村で宴会をやるんだ!」

シズ「人数が多い方が良いでしょう?」

 

 俺は、大鬼族の動けなくなった面子に回復薬を使う。

 ちなみに、爺さんは、ゴブタに謝ったが、ゴブタは爺さんに恐怖していた。

 そして、理由も分からず戦いになってしまったが、何とか終結した。

 俺たちは、村へと戻っていく。

 戻る中、クリムが俺に話しかける。

 

クリム「ゴルド。」

ゴルド「うん?」

クリム「私は……………君を信じようと思う。」

ゴルド「……………良いのか?」

クリム「ああ。君は、あの大鬼族との戦いで、殺そうとはしなかった。だからこそ、信頼できると至ったのだ。君は、蛮野とは違うと。」

ゴルド「ありがとう。」

 

 そうして、クリムも仲間になった。




今回はここまでです。
ドライブからの登場キャラは、ベルトさんこと、クリム・スタインベルトです。
そして、ゴルドにとって、運命の出会いを果たしました。
次回も、ドライブのキャラを出す予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ゴルドと朱菜をどのようにして距離を近づけるのかは、考え中です。
ちなみに、シズさんはドライブに変身します。
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