独身魔王が婚活を仕掛けてきた!   作:はふへェ!

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遅くなった言い訳タイム!!


文章の書き方の勉強してた!!!


ヨシ!!!


第15話 平和とは崩れ去るものと知れ

1回目の決闘から数日。

2回目の決闘……と行きたかった所だが、姫様が多忙のため時間を捻出できず一時休止を提案。魔王も急がないためそれを飲んだ。

 

俺はと言うと、今までの目まぐるしい生活と違い、静かで平穏な日々を送っていた。

平和だ……こんなにゆっくりした日々を過ごすのは、騎士団に入団する以前の事になるな。

 

騎士になってからと言えば、緊急出動や休暇のパーティーと気が休まった試しがない。騎士や勇者の給料が高いのは、こういう実質無休な事が大きいのだろう。過去の自分に何か伝えられるなら「大人しく農民やってろ」と言うくらいには激務だ。

 

今では勇者としての仕事もなく、王都に襲撃もなく、俺が帰ってきてる事を秘匿にしているため変な接待もない。

『何もしない』という幸せな時間を過ごしている。

 

今日もベランダで朝食をとる。柔らかな日差しが優しく目を覚ましてくれる。

 

こんな平穏な日が続けば良いのに……

 

 

「えっ、パーティー……ですか……」

 

 

平穏は崩れ去った。

 

いや、まあ魔王との決闘でここにいる時点で平穏も何もないが……もうちょっと暇な時間を過ごしていたかった。

 

「そうよ。お父様や他の貴族たちが『帰ってきてるなら折角なら……』って気を利かせてパーティーをしましょうって」

「自分は不参加というわけには……」

「主役が不在のパーティーなんてないでしょ。というか、参加しないと何か言われるんじゃないの?」

「言われますねぇ……」

 

そう言うと、姫様は紅茶の入ったカップに口をつける。朝から訪ねてきて何事かと思えば、俺の平穏を打ち壊す言伝だった。

 

ああ……憂鬱だ。パーティーなんて真っ平御免だ。

煌びやかな場所でマナーを守って威厳を保ちながら、貴族たちの機嫌を損ねないように立ち回る……とどのつまり接待だ。

勇者とコネを作りたいだとか、これを機に政敵を蹴落としたいとか、そういう思惑が入り混じった戦場でもある。

 

結論、パーティーはとても疲れる。

 

だが、いくら気が乗らなくても拒否権はない。それに、「せっかく気を遣ってパーティーを開いてやろうというのに、面子を潰しやがって……」と恨まれる方が面倒だ。俺の経験上5割ほどの確率で言われる。恨まれはしないが、ネチネチ言われる確率ならほぼ10割だ。

 

「はあ……分かりました、準備はしておきます」

 

ため息を吐き、パンを齧る。

 

パーティーと言っても夜。少なくとも日中はまだ平穏な時間を過ごせる。

この限られた時間を目一杯楽しもう……

 

……にしても、さっきから姫様がこちらをジッと見つめてくる。穴が開きそうなほど、ジィッッと見つめてくる。……食べにくいなあ。

 

「……あの、どうかしましたか?」

「へぁ!?い、いや、その……ほしいなって……」

「ああ、紅茶のおかわりですか?」

「そ、そうよ!分かればいいのよ!」

 

紅茶を淹れると、姫様は何かブツブツと言いながら視線を外に向ける。

最近はこんな風に俺を無言で見つめてくる事が増えた。言いたい事があるなら目で訴えず言ってくれると助かるのだが……まあ、実害も無いし別にいいか。

 

「あーんぐらい………まったく……なんだから………」

「はい?何か言いました?」

「い、いやなにも……そっ、そうよ!次の決闘の事なんだけど、何かいい案はないかしら!?」

「いい案、ですか……」

「そうなの!次は負けられないから、確実な勝利が欲しいのよ!」

 

そう言われて考えてみる。

魔王……残念発言と変態性に目を瞑り性能だけを見れば規格外のそれだ。

武力では勝ち目はない。あれに勝とうとするなら、Sランク冒険者総掛かり袋叩き作戦が一番勝率が高いかも知れない。

知力でも勝ち目は薄い。1回戦目の模擬テストでは、あの量の難問をスラスラと解いていた。下手に知識を問うような問題では太刀打ちできないだろう。

くじ引きなどでは勝ち目はあるだろうが……確実な勝利とは程遠いな。

 

こう見ると本当にやばいな魔王。弱点らしい弱点が思い当たらないぞ……

 

「申し訳ありませんが、特にこれといった案は……ああ、ですが武力衝突は絶対にやめた方がいいです。パーンッてなります」

「それは分かるわよ。私弱いし……パーンッてなに?」

 

それはもう、(体が)パーンッと。

 

「うーん……弱点が何か分かればいいんだけど……」

「すみません、アイツは頭がおかしい以外何も……」

 

魔王は頭がアレだが性能面では隙が全くない。正しく『魔王』と呼んで差し支えない存在だろう。

そんな相手に本当に勝てるだろうか……

 

「ふふん、心配しなくても良いわよ。私は私のやり方で勝ってみせるわ!」

「姫様……」

 

姫様は微笑みながら胸を張ってそう言った。

顔に出てしまってただろうか。気をつけないとな……

 

「それに、個人的にも敵は減らしておきたいし……」

「敵……?」

「なんでもないわ!それよりも紅茶おかわり!」

「あ、はい」

 

飲むペース早いなあ……この銘柄好きなのか?今度機嫌取り用にストックしておくか。

 

にしても、あれから姫様は前向きになった。

まあ、元から前向きの性格ではあったから、戻ったと言うのが正しいのだが……負けたショックからは完全に回復したようだ。

一安心だが……本当に安心するのは、決着がついた時だ。

 

魔王と婚約など、そんな面倒事は御免だ。

今でこそ大人しくしてくれてはいるが、奴の本性は暴力的。魔族らしい「力こそ全て!」というタイプだ。

そんなのと一緒に生活すれば、生傷が絶えないバイオレンスな日常を送るハメになるだろう。

俺は今日みたく穏やかな日々を送りたいが、それが絶対にできなくなる。

 

あと、たぶん不特定多数から恨まれる。「魔族と仲良くするなんて!」という手勢が暗殺なんてものを仕掛けてくるかも知れない。

考えれば考えるほど、俺個人へのデメリットが目立つ……最悪なのは、国家的には決定的な友好関係を築けるというメリットがある事だ。反対意見が出たり、一部傭兵の解雇にあたる治安の悪化などのデメリットはあるが、そんなのは和平というメリットと比べるまでもない。

つまり、実質俺だけが被害を被る形で割と丸く収まってしまう。

 

……姫様、本当に勝ってくださいね?「和平どころか婚約破棄もできてラッキー!」とか思い当たってわざと負けるとかやめて下さいね?

 

そんな事を考えていると、姫様が突如「あっ」と言葉を溢した。

 

「そうよ。魔王で思い出したわ」

「……奴がまた何かしましたか?」

「毎回フォークとナイフをグニャグニャにするのをやめて欲しいって苦情がきたぐらいよ。それじゃなくて別件よ」

 

あのバカ、また問題起こしたのか!!

 

「スゥー……後できつく言っておきます……それで、別件とは?」

「誘われたのよ」

「誘われてた?」

「パーティー」

「………?」

「『勇者を助けてくれた恩人』扱いでしょ?そのお礼も兼ねてって言ってたわ」

「???」

 

すこし、りかいできない。したくない。

『なんで?』と『どうして?』が頭の中でぐるぐると渦巻く。

 

「あ、あの、ちなみに奴の事情を知っているのは……」

「お父様だけにしか言ってないけど……え、あんまり言わない方がいいんでしょ?」

 

つまり、その……あの問題児をパーティーに連れて行って魔王とバレずにやり切れと……?

夢であってくれ……そう願うも、胃がしっかりと痛み始め現実だと教えてくれた。




勇者くんは難聴系……というより、高速詠唱小声でマジで聞き取れねえし「なんでもない!」と言い張って聞き直しさせない系ヒロインです。対戦よろしくお願いします。

「会話」と「会話」の間は

  • 詰めて
  • 1行あけて
  • どっちでもいい早よ書け
  • 興味ないね……
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