独身魔王が婚活を仕掛けてきた! 作:はふへェ!
姫様の無茶振り。
それはいい。まあ、いつものことだ。慣れた事だと割り切れる。
だが、それは俺の人生がかかってない場面に限るけどなあ!!
2分以内にゴーレムを倒す。
できなければ俺は魔王と婚約させられる。
目標は単純明快。だが、その難易度は明らか。
聖剣でかすり傷しかつけられない。攻撃力がカスすぎる。
その上2分間、たったの120秒しかない。インスタント食品も出来上がらないような制限時間。
……無理では?
「いやっ、弱気になるなできるできるやればできる頑張れ頑張るんだ俺……!」
「急にブツブツと独り言を……怖気付きましたか?」
「しゃオラ死ねぇ!!!」
「っ!? いきなりですね……!」
「時間が無いんだ。速やかにゴーレムの自爆ボタンを押すか死んでくれ」
「自爆ボタンなどあるわけないでしょう!」
「なら死ね!!」
「急に知能指数が低下しましたね……!」
俺の未来がかかってんだよ!! 俺の了承なしで!!!!
魔力を全力で回す。聖剣は輝き、その軌跡は流星の如く。
至近距離でゴーレムに斬撃を浴びさせる。安全策を捨て去り、紙一重の回避と速度の増した連撃を繰り出す。
だが、ゴーレムは止まらない。
「その程度の攻撃では倒せませんよ!!」
「心配するな、後100秒後には土の味を教えてやるからなぁ!!」
「知能だけではなく品性も失いましたか!!」
品性で未来は買えないんだよ!!
後先など考えず、さらに魔力を回す。玉のような汗が流れ出し、身体が酸素を求めて心肺が軋む。
堅牢な敵と真正面からの戦闘。苦手な要素しかない相手。2分以内という縛りが勝利への道を限りなく遠くする。
今の連撃でもささくれができた程度。致命傷には程遠い。
ならば、勝つためには、勝つためには……!
「クリフ!!」
鉄を打ち付ける音に負けない声量で姫様が叫んだ。
一体何事かと思い視線を向けると、
「な、なんですかこれは……!?」
「これは……」
「クリフ!!」
再度、姫様が声を上げる。
「城内全員の避難が完了したわ! 城内は私たち以外は居ない! そして、外部からの視界阻害の結界も発動したわよ!!」
「っ!! ……
「
姫様は知っていた、分かっていた。
売り言葉に買い言葉などではない、何から何まで計算づく!!
姫様の思惑を察して口角が上がる。幼なくとも王族というのは伊達でないと理解できてしまう。
「なにをするかは分かりませんが、ここで倒させて———!?」
アリュードが動き出す寸前、周囲から凄まじい量の煙が吹き出す。
それは瞬く間に視界を遮り、何もかもを煙の中へと飲み込んだ。
「煙幕……?」
今更何を、とは思う。しかし、今この場面で煙幕を使ったという事は
しかし、アリュードは焦らない。何をしようと、この装甲を貫くことは騎士団長以外不可能だと確信している。
急な出動だったためか、ゴーレムの魔力感知機能は狂っている。姿は完璧に見失ってしまった。
ならば、一度受けてしまえばいい。ダメージなど無いに等しいのだから。
そう考えた結果、ゴーレムの両腕をやや上気味に構えた。攻撃が来た瞬間に即座に反撃ができるように。
(さあ、どこからでもかかって来なさい……その瞬間が、勇者殿の最期です!)
後ろから、横から、上から……全ての攻撃に備え、今か今かと神経を尖らせる。
微動だにしないゴーレムは妙な威圧感を放ちながら鎮座する。
そして、アリュードの
「正面から……!?」
「言っただろう? 不意打ちとは意識外からするものだ」
「しまっ!」
思いもよらない正面突破に虚を突かれ、動きが遅れる。それを見逃すほど勇者は甘くはない。
アリュードの反応速度よりも速く聖剣が振り下ろされる。
今日一番の輝きの一撃は、床に刀身のほとんどを埋めるほど。廊下の壁まで走る大きな破壊痕を刻んだ。
———しかし、ゴーレムは未だ健在。
「ふ、ふふ……少々驚きましたが、効かなかったようですね……! さあ、これで終わりです!!」
ゴーレムは右腕を大きく振り上げる。そして、その右拳が大きな音を立てて床にめり込んだ。
「……は?」
アリュードは見た。
ふと右腕を見ると、そこにはあったはずの右拳が無い。代わりに鋭利な断面から内部の様子を覗かせていた。
「あ、ありえない! ゴーレムが斬られるなんて……! 一体、なにを……!」
「どうした犯罪者。笑顔が消えてるぞ」
「っ!」
クリフの声に現実に引き戻される。その瞬間、アリュードに衝撃が走る。
「なん……なんなんですか、それは……!」
ぶおん、と風切り音と共に煙が散る。
「なにって……見ての通り」
そこには、鎖を握る勇者。
「聖剣だよ」
そして、その鎖の先には高速で振り回されている聖剣があった。
鎖聖剣……!
鎖聖剣は全てを解決する……!!
「会話」と「会話」の間は
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詰めて
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1行あけて
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どっちでもいい早よ書け
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興味ないね……