~呉鎮守府所属新海上自衛隊第零護衛隊群物語~「全てを魔改造し、全ての運命を変えろ!」(艦これいつ海二次創作) 作:提督兼指揮官兼トレーナー
というわけで、本作恒例の転生者達による艦娘の魔改造物語です。
本作は、艦娘との馴れ初めも簡単に触れていきたいと思います。
1944年 8月某日
呉鎮守府某所
プレハブ製の建物に6人の艦娘が集められた。彼女たちの陣容は以下の通り
鳳翔(呉鎮守府より)
響(台湾で応急処置を受け帰投)
酒匂(佐世保鎮守府より、尚建造途中)
神風(函館より)
占守(佐世保鎮守府より)
伊58(艤装は建造途中)
はっきり言って、戦力としては微妙というよりほぼ戦力外である。まともに動けるのが鳳翔と神風と占守のみである上、建造途中の2隻、修復中の響なども含めて一体何をするのか?、彼女たち自身すら謎に思っていた。
「鳳翔さん、私たち一体これからどうなるんでしょうか?」
「さぁ……、私にもさっぱりです……」
神風の質問に鳳翔もはっきりとした答えを出せないまましばらくたち……
ガチャ
扉が開き、1人の男が入ってくる。
見慣れない顔だ。どこの所属だろうか
中央に来たところで、男は止まり、一旦艦娘達を見回すと、話し始めた。
「おはよう、諸君。そしてようこそ新海上自衛隊第零護衛隊群へ。私はこの新海上自衛隊の幕僚長を務めることになった多元 実准将だ。本日付で貴官らの上官、提督となる。よろしく。」
全員鳩が豆鉄砲を食らったような顔をする。
「突然のことで申し訳ないのですが、新海上自衛隊とは一体どういう組織なんですか?、大日本帝国海軍とは何が違うんですか?」
これは鳳翔の質問だ。
「そうだな、突然言われたところで皆困惑していると思う。順を追って説明しよう。」
そう言って、多元はいきなり本題を言う。
「結論から言わせてもらおう。呉鎮守府所属として結成された我が組織に<この世界の住人は一切存在しない、強いて言うなら未来から来た>」
はっ?、との表情をする艦娘達。
「まぁ、まずはこいつを見てくれ。」
そう言ってとある物を置く多元。
「これは?」
「計算機だ。」
「これが!?」
「その通りだ、こうやって使う。」
そう言って多元は黒板に3ケタ×3ケタの計算を書きながら……
「こうすれば1発で出る。」
我々には当たり前の光景でも、1940年代の彼女たちにしてみれば脅威の性能だ。
「これは……」
「驚異的な技術ですね……」
その後、多元達(つまり我々の世界)についてある程度説明したところで本題に入る。
「では、新海上自衛隊について説明する。先程説明した通り、海上自衛隊は我々の世界における日本の防衛に当たる組織だ。我々の中にはそこの幹部学校を卒業してきた人間もいる。」
俺がそうだな、と言いつつ説明を続ける。
「新海上自衛隊は呉鎮守府に本部を置き、私のように違う世界からやってきた人間、或いは元は人間だった者たちで構成された新組織だ。肩書きの上では呉鎮守府所属となっているが、事実上の遊撃部隊として独自に作戦行動を立案し、行動することとなっている。」
そして……、1呼吸置いて、多元が新海上自衛隊最初の任務を言い渡す。
「新海上自衛隊最初の任務は<レイテ沖に展開する全艦娘部隊を無事に連れ戻すことだ>」
ざわ…ざわ…
6人の艦娘達が驚き次々に言葉を漏らす
不可能だよ……、
主力じゃない私達に何が出来るの……
さっきから胡散臭い話ばっかりさせて……
「静粛に」
いつの間にか入ってきていた呉鎮守府の提督が、艦娘達を静かにさせる。
「多元准将、続けてくれ。」
「わかりました。」
そう言って多元は再び話し始めた
「無論、君たちのその武装では何の力にもなることは無い。だが、我々は少なくとも君たちの艤装に使われる技術より70年は進んだ技術を持ち、あらゆる手段を用いてことにあたる。そのためには君たちの存在が不可欠だ。どうか我々に力を貸してほしい。」
そう言って頭を下げた多元。
「そう仰られても、具体的にどうするのかが分からなければ、私たちとしてもどうしようもありません。私たちと何をどうするのか具体的な説明をお願いします。」
鳳翔の質問に多元はすぐに答える。
「君たちの艤装を改造する。」
「と言うと?」
「さっきも言った通り、我々には少なくとも70年先の技術がある。それを使って君たちを世界一の艦隊に仕立て上げる。ちなみに、その間は我々が開発した特殊な設備で訓練してもらう。」
パタン。
その言葉の後に、手元に薄い冊子が渡される。
机にはいつの間にか、背筋を伸ばして立っている妖精がいた。
秘匿
新海上自衛隊 艦隊予想図
表紙にそう書かれたその冊子をめくると、中にはとても綺麗に描かれ、見たこともない艤装を使用する自分たちの絵があった。
航空母艦 鳳翔
改造内容 改造後
機関の交換 COGAG
速力の向上 30ノット以上
甲板の改良 耐熱化、スキージャンプ設置(尚、発艦は従来通りのため見た目以外に変化は無い)
艦載機の更新 F35JB改×15機、SH60K×2機、MV-22オスプレイ(早期警戒機型)×1
武装の更新 57mm速射砲×2基、Mk41mod.22 VLS×2基、ファランクスCIWS×2基、SeaRAM×2基、24連装RAM×2基、12.7mm重機関銃複数装備
レーダー類の更新 いずも、ひゅうが、あさひなどをベースに設計
F35JB改
F35Bに93式対艦ミサイルなどの兵器搭載を可能にし、クラウドシューティングなどに対応させたF35Bの第5.5~6世代モデル。航続距離も多少延長することに成功している。
軽巡洋艦 酒匂
改造内容 改造後
機関の更新 COGAG
速力の見直し 30ノット以上
武装の変更 155mm砲×2基、57mm速射砲×4基、複合CIWS×2基、Mk41mod.0×1基、対艦ミサイル専用VLS(64セル)×1基、533mm5連装両用魚雷発射器×2基、12.7mm重機関銃複数装備
艦載機の搭載 SH60K×1機
レーダー類の更新 ズムウォルト、まや型、アーレイ・バーク級最新型を元に設計。
複合CIWS
コルーチクの西側版、ゴールキーパーとRAMを組み合わせている。
対艦ミサイル専用VLS
17式SSM改(クラウドシューティングに対応させた17式の改良型)を発射可能なVLS
533mm両用魚雷発射器
18式魚雷と12式魚雷の両方に対応し、対水上目標にも対潜水艦にも使えるもの
155mm砲
AGSを参考に開発された主砲、どちらかと言うと5インチ砲の拡大型とも取れる見た目だが、毎分15発程度の発射速度とレーザー誘導砲弾によって達成される120kmの射程、開発中止となってしまった各種砲弾の使用を可能としている。
(通常砲弾では45km)
駆逐艦 響
改造内容 改造後
機関の更新 COGAG
速力の見直し 37ノット
武装の変更 62口径5インチ砲改×1基、57mm速射砲×2基、Mk41mod.20VLS×1基、対艦ミサイル専用VLS(48セル)×1基、複合CIWS×2基、533mm5連装両用魚雷発射器×2基、12.7mm重機関銃複数装備
艦載機の搭載 SH60K×1機
レーダー類 あきづき型、あさひ型をベースに設計
62口径5インチ砲改
発射レートを毎分30発に改良し、FCSの改良などによって有効射程を延長したタイプ。最大射程は38kmを誇る。
駆逐艦 神風
改造内容 改造後
機関の更新 COGAG
速力の見直し 33ノット
武装の変更 62口径5インチ砲改×1基、30mm機関砲×1基、57mm速射砲×1基、Mk41mod.12VLS×1基、対艦ミサイル専用VLS(32セル)×1基、複合CIWS×2基、533mm5連装両用魚雷発射器×2基、12.7mm重機関銃複数装備
海防艦 占守
改造内容 改造後
機関の変更 COGAG
速力の見直し 30ノット
武装の変更 62口径5インチ砲改×1基、30mm機関砲×2基、Mk41mod.29VLS×1基、対艦ミサイル専用VLS(32セル)×1基、複合CIWS×2基、533mm5連装両用魚雷発射器×2基、12.7mm重機関銃複数装備
艦載機の搭載 SH60K×1機
レーダー類 もがみ型をベースにあきづき型や、あさひ型などの能力を付与
*尚、全てのVLSは最も大型の物になっている。
潜水艦 伊58
改造内容 改造後
機関方式の変更 ディーゼルエレクトリック方式(たいげい型4番艦以降と同様)
服の変更(一部) 全身を包む形の水着を採用
速力 20ノット以上
武装の変更 18式魚雷、対地・対艦ミサイルを装備
レーダー類、ソナー類の変更 たいげい型と同じ
「武装が少ない気がするのですが?」
鳳翔の主張に全員が頷く。
確かに、2次大戦目線からだと武装が少なく見えてしまうのだろう。
そもそもVLSや対艦ミサイルの概念すら無い彼女たちにとっては何がなんだかよく分からない改造を施されることに不安を覚える。
そんな彼女たちを見透かしたように多元はさらに説明を続ける。
「まずは見てもらうのが早いな、演習場にていくつかの兵器の実射を行う。ついてきたまえ。」
百聞は一見にしかず、まずは彼女たちを納得させるために演習場に全員を招いたのだった。
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演習場にて……
90式SSMの模擬弾と、妖精サイズのトラック数両が置かれている。
「左から12式SSM、03式中SAMだ、君たちに積んでもらう予定の武装とは少し異なるが、おおよそイメージを掴んでもらうのにはちょうどいいものだ。」
鳳翔さん、訓練機を出して貰えるかな?、との多元の問いかけに、素直に応じる鳳翔。
艦娘の演習で使われるオレンジ色の機体は、実機同様の動きをするものの、実弾演習でも損失することの無い不思議な存在。歴戦ではあるものの、旧式である鳳翔は、艦娘達への訓練相手としてしばしばこの装備を持っていた。
「数は?」
「いくらでも」
「想定は?」
「敵陣地の破壊」
「砲台の数は?」
「1台」
「2機で十分です」
「4機で頼む」
「……わかりました。」
明らかに過剰だと思っていた鳳翔だが、この後驚愕することになる。
「何kmまで離れますか?」
「40km」
「遠すぎませんか?」
「十分だ。」
怪訝そうな顔をする鳳翔。
発艦し、目標の砲台(実際は03式)に向かう訓練機をレーダー車が補足した。
「レーダー探知、数2」
「目標補足、ミサイル発射用意よし」
「距離40、発射!」
えっ!?、との声が上がる。当然だ、戦艦の主砲のほぼ最大射程で発射したからだ。
そして、発射されたものを見てさらに驚く。
「ロケット弾……」
しかも向きを変えつつ、高度を上げて訓練機に向けて突っ込んでいく。
訓練機は必死に回避するが、低空を這うように進む巡航ミサイルすら撃ち落とせる03式の前には無駄な足掻きにしかならない。
あっという間に全機撃墜となった。
「………………」
「次は対艦ミサイルだ。」
口を開けている艦娘達を他所に、さっさと対艦ミサイルの発射体制に移行する新海上自衛隊の面々と多元。この後艦娘達は目の前の光景にさらに驚くこととなる。
「SSM1、撃てぇ!」
内容が多少違うが、とりあえず対艦ミサイルが発射され、ジグザグ航行中の実寸大深海棲艦目標に向けて飛翔する。
着弾の衝撃は戦艦の砲撃のそれを思わせる程の強力な一撃であり、模型とはいえ、実寸大の、それも動いている目標を文字通り消滅させる攻撃に艦娘達は確信した。
<これなら勝てる>
新海上自衛隊第零護衛隊群配属となった6人の艦娘達は、この後から2ヶ月後のレイテ沖海戦に備えて全力で訓練することとなる。
電卓ってネジ巻きかなんかだと既にあったらしいですね、戦前とかだと。なんで1番技術的な発展がわかりやすいんじゃないでしょうか。
一応3話までは一気にあげる予定です。