「なんかやたら強いモブいたよね」って言われたいじゃん 作:わなびさびわなびのわなび
『magic &sword』を君は知っているか
全世界同時接続のVRMMOやらVRFPSなどが
活況する時代に生まれたゲームの名前である。
VR要素がこれぽっちも無い、
ストーリー重視の戦術シュミレーションゲームである。
普通ならそんなゲーム、
コアな層に受けて終了と言われる物であるが
ゲームの内容として、
妖怪、怪物、神、悪魔、天使、なんでもござれと言わんばかりに詰め込んだダークファンタジーの世界にて
『セルリア法術学園』と呼ばれる場所に平民であった主人公が入学する
ところから始まる。
ツンデレ御曹司や天才同級生、そして数多のモブたちとの交流を深め
いずれ世界を滅ぼすと言われる邪神たちを倒し
世界を救うといったストーリーを展開するのである。
これが思いの外うまくできており、
ヒロインの闇深要素や
バットエンドルートのエゲツなさ
初見殺しやクソ難易度なボス戦。
それらがコア層だけではなく、
実況者や高難易度好きなどにも受け
ゲームをあまりやらない層からも
"やってる人はあまり見ないが、実況とかでよく見るぜ"
と言われるまでに成長した
奇跡のゲームである。
さて、そんな奇跡のゲームmagic &swordの世界に俺は立っている。
「どうしてこうなった」
前方に広がるのはゲームで、何度も見た。
というかタイトル画面であった。
『セルリア法術学園』がそびえ立っている。
チラリと周りを見てみると、自分と同じ新入生の制服を着た、
猫耳だったり、金髪や銀髪の少年少女たちが、門を通る。
中には、こいつゲームで見たことあるなって感じのキャラや、
あっ確か序盤で主人公に絡みにいって、助けにきたヒロインにボコボコにされる集団までもが歩いている
最悪なことに主人公が入学する世代に、俺も入るのだなと分かった。
「どうしてこうなった」
俯き、呟くと、俺はなぜこうなったを思い出そうと頭を抱える。
転生したのだと分かったのは、8歳の頃であった。
当時、年相応にクソガキだった俺は、
村に来た『聖協会』という、怪しさ満点の宗教の司教から
「君、法術の才能あるねぇ」と怪しげなアイドルプロデューサーのようなことを言われた瞬間
俺の頭はピキーンという音と共に、前世の記憶が舞い込んで来た。
そして気づいたのだ
(聖教会ってあれやん、magic &swordに出てくる味方側の勢力やん。そしてこの状況、主人公が辿る序盤と同じやん。)
と変な関西弁で、心情を語りつつ、その後司教が「君、とりあえずセルリア法術学園行こっか」と言葉が(あっこれ終わったと)と思ったのと
同時に確信する決め手になったのである。