「なんかやたら強いモブいたよね」って言われたいじゃん 作:わなびさびわなびのわなび
この世界には妖精化と呼ばれる現象がある
日本における付喪神と同じで、
長い年月を経た道具などに妖精が宿るのである
15歳くらいの少年少女の姿をしている
妖精というにはあまりにも成長した姿で現れる
彼女、彼等は
道具のレア度よって、強さが変わる
要するに、
何十年も鉄剣に宿りつづけている妖精であろうとも、
何日前に聖剣に宿った精霊の方が強いのである
また精霊は宿ったもの能力が使える
鉄剣ならば、妖精自身が鉄剣を振るう力
聖剣ならば、
剣を振るう、ビームを放つ
傷を癒すetc...が与えられるのである。
この精霊化を知ったプレイヤー達は思った
「これ、最強アイテム達に精霊化使えば
効果2倍じゃね」っと
それにより、引き起こされた
第一回妖精化複製計画は、
大量の引退者を引き起こした恐怖のイベントへと繋がり
"一定数のレア度を超える武器には妖精は宿らない"と運営からのアップデートが行われた。
はすだ
少女の目は、金色に輝いている
それは最高レアを超えるとされる
"一定数のレア度を超える妖精"が宿すものである
「何で妖精化している!」
思わず、口を大きく開けて叫んだ
信じられない光景である
この叫びは
言うならば、"恐怖のイベント"が起こる可能性がある怒りである
「なんじゃお主、モブのくせに精霊化を知っとるのか」
叫びを聞いて、何とも思う事なく
妖精化したであろう"無限聖力外装"は頭を掻く
「ま、良いか、説明の手間が省ける」
ぼりぼりと頭を掻くのを、ドラゴンは許さない
"無限聖力外装"の方を振り返り、渾身の消却を放つ。
青白い炎が玉座を包み、辺り一体は燃える間もなく溶ける
溶けた地面は
地獄を連想させるような炎が吹き出している
あれほどの威力ならば、大司教級クラスであっても絶命は免れないほどの威力
「ほう、この程度が消却か」
それでも、無限聖力外装は無傷だった
「なぁ、"門番"よ。お主に本物の焼却を見せてやろう」
少女は指鉄砲の構えをとり、ドラゴンに向ける
指先を見る、"そこにはなにも写らない"
しかし辺りは
少女を中心とした蜃気楼で歪んでいる
「焼却」
それは無邪気な可愛らしい声であった
一拍ほど経った時。
ドラゴンが燃えた
燃えて、燃えて、最後には声にならない叫び声を挙げて
この世界の最強種は地に伏せた
「これが、真の焼却じゃよ、トカゲ
さてと、、、」
溶けた地面から、滑り落ち
少女は少年の方を向く
「改めて、モブの小僧
わしの事は気軽にムゲンと呼ぶが良い」
となんて事ないように告げるのであった